diff --git "a/financial_instruction_1490_input.jsonl" "b/financial_instruction_1490_input.jsonl"
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+++ "b/financial_instruction_1490_input.jsonl"
@@ -0,0 +1,1490 @@
+{"instruction":"赤字国債と建設国債の違いを教えてください。","input":"","output":"「建設国債」とは普通国債の一種であり、普通国債には、この他に「特例国債」、「復興債」及び「借換債」があります。\n(1) 建設国債\n 財政法第4条第1項は、「国の歳出は原則として国債又は借入金以外の歳入をもって賄うこと」と規定していますが、一方で、ただし書きにより公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、例外的に国債発行又は借入金により調達することを認めています。この財政法第4条第1項ただし書きに基づいて発行される国債は「建設国債」と呼ばれています。\nこの建設国債は、国会の議決を経た金額の範囲内で発行できるとされており、その発行限度額は、一般会計予算総則に計上されています。\nまた、公共事業費の範囲についても国会の議決を経る必要があり、同じく一般会計予算総則に規定されています(財政法第4条第3項)。\nこの限度額の議決を経ようとする時に合わせて、その参考として、年度別の償還予定額を示し、償還方法・償還期限を明らかにする償還計画表を国会に提出することとされています(財政法第4条第2項)。\n(2) 特例国債\n 建設国債を発行しても、なお歳入が不足すると見込まれる場合には、政府は公共事業費以外の歳出に充てる資金を調達することを目的として、特別の法律(令和4年度予算を例に取れば、「財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律」)によって国債を発行することがあります。通常、これらの国債は「特例国債」と呼ばれますが、その性質から「赤字国債」と呼ばれることもあります。\n特例国債は、建設国債と同様に国会の議決を経た金額の範囲内で発行できることとされ、一般会計予算総則にその発行限度額が計上されています。\nまた、その参考として、国会での審議の際には建設国債と同様に、償還計画表を提出することになっています。\n(3) 復興債\n 復興債については、「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」に基づき、平成23年度から令和7年度までに実施する東日本大震災からの復旧・復興事業に必要な財源を確保するために、各年度の予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で発行されます。\nその償還については、他の公債とは明確に区別され、毎年度見込まれる政府保有株式の処分収入や復興特別税の収入を順次償還に充て、令和19年度までの間に償還することとしています。\n普通国債については、60 年償還ルール等に基づいて償還額の一部を借り換えるための資金を調達するために借換債が発行されます。\n借換債は国債整理基金特別会計において発行され、その発行収入は同特別会計の歳入の一部となります。借換債の発行に当たっては、その発行限度額について国会の議決を経る必要はありませんが、これは、建設国債や特例国債のような新規財源債と異なり、債務残高の増加をもたらさないという借換債の性格に基づくものです。\n以上が普通国債と呼ばれる国債であり、この他に国債には、財源が主として財政融資の貸付先からの回収金によって賄われる財政投融資特別会計国債(財投債)や、出資・拠出国債、交付国債等があります。"}
+{"instruction":"国債の発行額が増え続けていくなか、償還は可能なのでしょうか。","input":"","output":"我が国の財政は、国及び地方の債務残高がGDPの2倍程度に膨らみ、なおも更なる累増が見込まれるなど、大変厳しい状況にあります。我が国の財政に対する信認を確保するため、財政規律を維持し、財政健全化を進めていくことが極めて重要であると考えています。\nこうした点を踏まえ、政府は平成30年6月15日に、「経済財政運営と改革の基本方針2018~少子高齢化の克服による持続的な成長経路の実現~」(骨太方針)を閣議決定し、「新経済・財政再生計画」を定めたところであり、引き続き、「デフレ脱却・経済再生」、「歳出改革」、「歳入改革」の三本柱により、2025年度の国・地方を合わせたプライマリーバランスの黒字化、同時に債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指すこととしております。\n国債の償還については、60年償還ルールに基づき、償還しています。また、復興債については、他の公債とは明確に区別され、毎年度見込まれる政府保有株式の処分収入や復興特別税の収入を順次償還に充て、令和19年度までの間に償還することとしています。債務不履行はあってはならないことであり、厳格な国債管理に努めていきたいと考えています。"}
+{"instruction":"国及び地方の長期債務残高の中の地方残高の内訳は何ですか。","input":"","output":"国及び地方の長期債務残高は、国の長期債務残高(普通国債、交付国債、出資・拠出国債、承継国債等の残高の合計)と地方の長期債務残高を加えたものになります。\nご質問の地方の長期債務残高については、「地方債残高」、「公営企業債残高(普通会計負担分)」、「交付税特別会計借入金残高」を合計したものになります。令和5年度末では、「地方債残高」は139兆円、「公営企業債残高(普通会計負担分)」は16兆円、「交付税特別会計借入金残高」は28兆円となる見込みです。\n総務省ホームページに関係資料が掲載されておりますので、よろしければご覧ください。"}
+{"instruction":"基礎的財政収支とは何ですか。何が分かりますか。","input":"","output":"基礎的財政収支(プライマリー・バランス)とは、税収・税外収入と、国債費(国債の元本返済や利子の支払いにあてられる費用)を除く歳出との収支のことを表し、その時点で必要とされる政策的経費を、その時点の税収等でどれだけまかなえているかを示す指標となっています。 "}
+{"instruction":"国鉄清算事業団の長期債務残高はどのくらい残っていますか。","input":"","output":"国鉄清算事業団の長期債務は、「一般会計における債務の承継等に伴い必要な財源の確保に係る特別措置に関する法律」(平成10年法律第137号)に基づき、一般会計へ承継されました。\n一般会計に継承された国鉄長期債務の残高につきましては、令和5年2月3日に閣議決定されました「令和3年度日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律に定める施策の実施の状況に関する報告」の中で、平成10年度末で24兆98億円でしたが、令和3年度末時点では15兆5,678億円になったとされています。"}
+{"instruction":"国には、企業会計における貸借対照表や損益計算書は存在しないのでしょうか。","input":"","output":"財務省において、企業会計の考え方を活用して国全体のフローとストックの財務状況を一覧で開示する「国の財務書類」を作成・公表しております。 "}
+{"instruction":"財政法に基づいた「長期保護管理権委譲渡契約方式資金」というものは存在するのでしょうか。","input":"","output":"財政法第44条では、「国は、法律を以て定める場合に限り、特別の資金を保有することができる。」とされております。これはあくまで別途の法律で制定した場合に限るもので、財政法第44条だけに基づく特別の資金というのは存在しません。よって、お尋ねの「長期保護管理権委譲渡契約方式資金」というものも存在しません。\n本件は、法令に基づくものと誤解させて、何らかの出資を募るなどの詐欺の可能性がございますので、ご注意下さい。\nまた、様々な名称を用いて、財政法第44条に基づく特別の資金が秘密裏に存在しており、それを引き出すためと称して資金の提供を求める行為の相談を複数受けていますが、これらも同様に存在しません。 "}
+{"instruction":"地方交付税の財源は何ですか。","input":"","output":"地方交付税は、地方交付税法の本則に定められた、「所得税及び法人税の33.1%」、「酒税の50%」、「消費税の19.5%」、「地方法人税の全額」と、別途法定された各年度の加減算額との合計額になります。"}
+{"instruction":"消費税は福祉目的の支出に充てられていると聞きましたが、その内訳を教えてください。","input":"","output":"消費税法第1条第2項により、消費税の収入については、地方交付税法に定めるところによるほか、毎年度、制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に対処するための施策に要する経費(社会保障4経費)に充てることとしています。"}
+{"instruction":"誤った額面の収入印紙を購入した場合、他の額面の収入印紙と交換することはできますか。","input":"","output":"収入印紙は、汚���又は損傷されていないものについては、「収入印紙及び自動車重量税印紙の売りさばきに関する省令(平成15年総務省令第69号)」に基づき、1枚5円の手数料を現金にて支払うことで他の額面の収入印紙と交換することができますので、お近くの郵便局にお申し出ください。\nただし、汚染又は損傷されているものについては、偽造防止等の観点から、交換することができませんのでご注意下さい。"}
+{"instruction":"一般会計に対して、特別会計とは何ですか。","input":"","output":"国の会計は、毎会計年度における国の施策を網羅して通観できるよう、単一の会計(一般会計)で一体として経理することが、財政の健全性を確保する見地からは望ましいものとされています。これを予算単一の原則(単一会計主義)と言います。\nしかしながら、国の行政活動が広範になり複雑化してくると、場合によっては、単一の会計では国の各個の事業の状況や資金の運営実績等が不明確となり、その事業や資金の運営に係る適切な経理が難しくなりかねません。このような場合には、一般会計とは別に会計を設け(特別会計)、特定の歳入と特定の歳出を一般会計と区分して経理することにより、特定の事業や資金運用の状況を明確化することが望ましいと考えられます。\n以上の趣旨から、我が国の会計は、「財政法」(昭22法34)の規定において、一般会計の他に、特定の歳入・歳出をもって一般会計とは経理を別にする特別会計を設置することとしています。\n令和4年度においては、経過的なものも含めて、13の特別会計が設置されています。"}
+{"instruction":"復興特別所得税及び復興特別法人税の使途を教えてください。","input":"","output":"復興特別所得税及び復興特別法人税につきましては、復旧・復興事業の財源に充てられることが「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」第七十二条第一項で定められております。\n具体的な使途につきましては、復興庁が取りまとめを行っておりますので、そちらにご照会ください。"}
+{"instruction":"予算書における甲号、乙号、丙号、丁号といった区分は、どのような意味なのでしょうか。","input":"","output":"それぞれ、以下の内容を記載することとなっております。\n甲号 歳入歳出予算について\n乙号 継続費について\n丙号 繰越明許費について\n丁号 国庫債務負担行為について\n \n【継続費とは】\n国の予算は単年度毎に議決が行われることが原則ですが、工事、製造その他の事業で完成に数会計年度(原則5年以内)を要するものについて、経費の総額及び年割額を定め、予め国会の議決を経て数年度にわたって支出することが認められており、このようなものを「継続費」といいます。\n \n【繰越明許費とは】\n国の予算は単年度毎に議決が行われることが原則ですが、国の歳出予算の経費のうち、その性質上または予算成立後の事由によって、年度内に支出を終わらない見込みのあるものも出てきますが、それらについてはあらかじめ国会の議決を経ておけば翌年に繰り越して使用することができます。このようなものを「繰越明許費」といいます。\n \n【国庫債務負担行為とは】\n国の予算は単年度毎に議決が行われることが原則ですが、国会の議決を受けることによって、最長5年間にわたる債務の伴う契約を企業などと結ぶことができます。このようなものを「国庫債務負担行為」といいます。"}
+{"instruction":"税金には、どういった種類のものがありますか。","input":"","output":"税金には、課税主体が国である「国税」と、地方公共団体である「地方税」があります。\n国税には、所得税、法人税、相続税、贈与税、消費税、酒税、たばこ税、自動車重量税などがあり、地方税には、住民税、事業税、固定資産税、地方消費税、自動車税などがあります。"}
+{"instruction":"令和元年10月の消費税率10%への引上げは、なぜ行われたのですか。","input":"","output":"社会保障は人生の様々な段階でのリスクに対して、社会全体で助け合い、支え合おうとする仕組みです。その費用は保険料でまかなうことが基本ですが、保険料のみでは働く現役世代に負担が集中してしまうため、税金や借金も充ててい���す。このうちの多くは借金に頼っており、私たちの子や孫の世代に負担を先送りしている状況です。\n日本は速いスピードで高齢化が進んでおり、高齢化に伴い社会保障の費用は増え続け、税金や借金に頼る分も増えています。現在の社会保障制度を次世代に引き継ぐためには、安定的な財源の確保が必要です。\nみんなが受益する社会保障の負担は、あらゆる世代で負担を分かち合いながら今の世代でまかなう必要があります。また、少子高齢化という最大の壁に立ち向かうため、従来、高齢者中心となっていた社会保障制度を拡充し、子育て世代のためにも使えるよう「全世代型」に転換していかなければなりません。\nこうした背景の下、令和元年10月に消費税率は8%から10%に引き上げられました。\n消費税は、現役世代など特定の世代に負担が集中せず、税収が景気などの変化に左右されにくく、企業の経済活動にも中立的であることから、社会保障の安定財源として適しています。"}
+{"instruction":"所得税と国税の両方に属する税金を列挙してください。","input":"","output":"所得税、法人税、地方法人税、特別法人事業税、復興特別所得税"}
+{"instruction":"資産課税等と国税の両方に属する税金を列挙してください。","input":"","output":"相続税・贈与税、登録免許税、印紙税"}
+{"instruction":"所得税と地方税の両方に属する税金を列挙してください。","input":"","output":"住民税、事業税"}
+{"instruction":"資産課税等と地方税の両方に属する税金を列挙してください。","input":"","output":"不動産取得税、固定資産税、特別土地保有税、法定外普通税、事業所税、都市計画税、水利地益税、共同施設税、宅地開発税 、国民健康保険税、法定外目的税"}
+{"instruction":"消費税と国税の両方に属する税金を列挙してください。","input":"","output":"消費税、酒税、たばこ税、たばこ特別税、揮発油税、地方揮発油税、石油ガス税、航空機燃料税、石油石炭税、電源開発促進税、自動車重量税、国際観光旅客税、関税、とん税、特別とん税"}
+{"instruction":"消費税と地方税の両方に属する税金を列挙してください。","input":"","output":"地方消費税、地方たばこ税、ゴルフ場利用税 、軽油引取税 、自動車税(環境性能割・種別割)、軽自動車税(環境性能割・種別割)、鉱区税 、狩猟税、鉱産税、入湯税 "}
+{"instruction":"国民負担率とは何でしょうか。","input":"","output":"「国民負担率」は、租税負担及び社会保障負担を合わせた義務的な公的負担の国民所得に対する比率です。"}
+{"instruction":"潜在的国民負担率とは何でしょうか。","input":"","output":"「潜在的国民負担率」は、「国民負担率」に将来世代の潜在的な負担として財政赤字を加えた額の比率で表されるものです。"}
+{"instruction":"法人税について説明してください。","input":"","output":"法人税は、法人の企業活動により得られる所得に対して課される税です。法人の所得金額は、益金の額から損金の額を引いた金額となっています。益金の額とは、商品・製品などの販売による売上収入や、土地・建物の売却収入などで、また、損金の額とは、売上原価や販売費、災害等による損失など費用や損失に当たるものです。(実際は、企業会計上の税引前当期純利益を基礎に法人税法の規定に基づく所要の加算又は減算(税務調整)を行い、所得金額を算出します。)\n 法人税額は、そうして得られた所得金額に税率をかけ、税額控除額を差し引くことで算出します。"}
+{"instruction":"法人税の税率はどのように決定されていますか。","input":"","output":"法人税の税率は、国の税収の確保を目的として所得税等の他の税とのバランスを図りながら、その時々における財政事情や経済情勢等を反映して決定されています。"}
+{"instruction":"消費税の使途について教えてください。","input":"","output":"社会保障・税一体改革により、消費税率引上げによる増収分を含む消費税収(国・地方、消費税率1%分の地方消費税収を除く)は、全て社会保障財源に充てることとされています。しかしながら、社会保障4経費の合計額には足りていません。"}
+{"instruction":"酒税法の税率はどのように定めていますか。","input":"","output":"酒税法では、酒類をその製造方法や性状に着目して、発泡性酒類、醸造酒類、蒸留酒類���び混成酒類の4種類に分類し、担税力に応じた負担を求める等の観点から、その分類ごとに基本税率を定めた上で、品目ごとに異なる税率を定めています。"}
+{"instruction":"相続税とはどのようなものでしょうか。","input":"","output":"相続税は、相続又は遺贈により財産を取得した個人に対して、その財産の取得時における時価を課税価格として課税される税です。"}
+{"instruction":"贈与税の概要をおしえてください。","input":"","output":"贈与税は、個人から贈与により財産を取得した個人に対して、その財産の取得の時における時価を課税価格として課される税で、相続税の補完税としての性格を持っています。\n課税方法は、「暦年課税」と「相続時精算課税」の2つの仕組みがあります。"}
+{"instruction":"外国税額控除制度の概要を教えてください。","input":"","output":"外国税額控除制度は、国際的な二重課税の排除方式として国際的に確立した制度であり、外国で納付した外国税額を、国外所得に対しわが国で納付すべき法人税額の範囲内で、控除することを認めるもの。\nわが国においては、内国法人の外国支店等が納付した外国税額を控除する外国税額控除が認められている。また、開発途上国との間の租税条約において、みなし外国税額控除が認められる場合がある。\nまた、外国法人の恒久的施設に帰せられるべき所得につき課される外国税額を控除する外国税額控除が認められている。\nなお、外国子会社に対する外国での課税と、当該外国子会社から内国法人が受ける配当に対する課税との国際的二重課税については、当該配当の95%相当額を益金不算入とすること(外国子会社配当益金不算入制度)により、調整が行われる。"}
+{"instruction":"外国子会社配当益金不算入制度の概要について教えてください。","input":"","output":"外国子会社配当益金不算入制度は、内国法人が外国子会社から受け取る配当を益金不算入とするもの。\n□ 対象となる外国子会社は、内国法人の持株割合が25%(租税条約により異なる割合が定められている場合は、その割合)以上で、保有期間が6月以上の外国法人\n□ 外国子会社から受け取る配当の額の95%相当額を益金不算入(配当の額の5%相当額は、その配当に係る費用として益金に算入"}
+{"instruction":"移転価格税制について教えてください。","input":"","output":"企業が海外の関連企業との取引価格(移転価格)を通常の価格と異なる金額に設定すれば、一方の利益を他方に移転することが可能となります。移転価格税制は、このような海外の関連企業との間の取引を通じた所得の海外移転を防止するため、海外の関連企業との取引が、通常の取引価格(独立企業間価格)で行われたものとみなして所得を計算し、課税する制度です。"}
+{"instruction":"過少資本税制の概要を教えてください。","input":"","output":"企業が海外の関連企業から資金を調達するのに際し、出資(関連企業への配当は損金算入できない)を少なくし、貸付け(関連企業への支払利子は損金算入できる)を多くすれば、わが国での税負担を軽減することができる。そこで、過少資本税制は、海外の関連企業との間において、出資に代えて貸付けを多くすることによる租税回避を防止するため、外国親会社等の資本持分の一定倍率(原則として3倍)を超える負債の平均残高に対応する支払利子の損金算入を認めないこととする制度。"}
+{"instruction":"過大支払利子税制の概要を教えてください。","input":"","output":"企業の所得の計算上、支払利子が損金に算入されることを利用して、過大な支払利子を損金に計上することで、税負担を圧縮することが可能。そこで、過大支払利子税制は、所得金額に比して過大な利子を支払うことを通じた租税回避を防止するため、対象純支払利子等の額のうち調整所得金額の一定割合(20%)を超える部分の金額につき当期の損金の額に算入しないこととする制度。"}
+{"instruction":"租税条約の概要を教えてください。","input":"","output":"租税条約は、課税関係の安定(法的安定性の確保)、二重課税の除去、脱税及び租税回避等への対応を通じ、二国間の健全な投資・経済交流の促進に資するものである。\n租税条約には、国際標準となる「OECDモデル租税条約���があり、OECD加盟国を中心に、租税条約を締結する際のモデルとなっている。OECD加盟国である我が国も、概ねこれに沿った規定を採用している。"}
+{"instruction":"租税条約交渉の流れを教えてください。","input":"","output":"基本的な租税条約交渉の流れ(外務省主管)は次のように行われます。\n条約交渉開始 → 実質合意 → 署名 → 国会承認(衆・外務委員会、参・外交防衛委員会で審査)→ 公文の交換 → 公布 → 発効\nただし、署名、国会提出、公文の交換及び公布に当たっては、外務省の閣議請議により閣議決定を行います。"}
+{"instruction":"日本の財政収支の近況を教えてください。","input":"","output":"我が国の財政収支は、他の主要国と同様に平成20年(2008年)秋のリーマンショックの影響による悪化から改善傾向にありましたが、新型コロナウイルス感染症や物価高騰等への対応のため、令和2年(2020年)以降は大幅な赤字となっています。"}
+{"instruction":"債務残高の対GDP比の近況を教えてください。","input":"","output":"債務残高の対GDP比は、平成20年から令和5年の間で、G7諸国のみならず、その他の諸外国と比べても突出した水準となっています。"}
+{"instruction":"日本の法人税率の推移を教えてください。","input":"","output":"日本においては、2015年度・2016年度において、成長志向の法人税改革を実施し、税率を段階的に引き下げ、34.62%(2014年度(改革前))→32.11%(2015年度)、29.97%(2016・2017年度)→29.74%(2018年度~)となっている。"}
+{"instruction":"通関士とは、どういう資格ですか。","input":"","output":"通関士とは、国家試験である通関士試験に合格した者のうち、勤務先の通関業者の申請に基づく財務大臣の確認を受け、通関業務に従事する者をいいます。\n我が国の通関士制度は、関税の申告納税制度への移行に伴い昭和42年に通関業法が制定された際に導入され、適正かつ迅速な通関を実現するうえで重要な制度として定着したものとなっています。\n通関手続が適正かつ迅速に行われるためには、通関業者が税関官署に提出する申告書類等の通関書類が適正であることが必要です。\nこのため、通関業務に関する専門的知識、経験を有する専門家として、原則として通関業務を行う営業所ごとに通関士を置き、税関官署に提出する申告書類等の内容を審査させなければならないこととされています。"}
+{"instruction":"戦後の海外からの引き揚げ時に税関で預けた通貨・証券は返却してもらえますか。","input":"","output":"税関では、終戦後に外国から日本に引き揚げてこられた方々からお預かりした通貨・証券類をお返ししております。税関が保管している物件には、終戦後に外国から引き揚げてこられた方が、上陸地の税関又は海運局に預けられた通貨・証券類と帰国前に在外公館等に預けられたもののうち日本に送還されている通貨、証券類があります。\n返還請求があった場合に、ご本人のものであることが確認できれば、通貨・証券類を税関等に預けられたことを証明する書類がなくても、税関でお預かりしている通貨・証券類をお返ししております。\n詳しくは各税関までお問い合わせください。なお、返還請求及びお問い合わせは、ご家族の方でも構いません。 "}
+{"instruction":"輸出入する貨物について、リードタイムを短くしたいのですが、何か方法はありますか。","input":"","output":"税関では、国際物流におけるセキュリティ確保と円滑化の両立を図る観点から、AEO制度の推進に取り組んでいます。\n貨物のセキュリティ管理とコンプライアンス(法令遵守)の体制が整備された者としてあらかじめ税関長の承認・認定を受けた事業者(輸出者、輸入者、倉庫業者、通関業者、運送者、製造者)については、当該事業者に係る貨物の通関手続の簡素化・迅速化策を受けることができます。"}
+{"instruction":"税関の業務や手続等について確認したいのですが、どこに問い合わせればよいですか。","input":"","output":"輸出入通関手続等に関するお問い合わせ・ご相談につきましては、各税関に「税関相談官(室)」を設置しております。"}
+{"instruction":"税関相談官とは何でしょうか。","input":"","output":"税関相談官は、輸出入手続等に関する相談・苦情を処理することにより、相��等の依頼者に対し正しい知識を供与し、あるいはこれらの者の誤解を解き、更には、必要に応じ手続等の是正、改善措置を講ずることによって、適正かつ円滑な税関行政の推進を図ろうとするものであります。"}
+{"instruction":"関税分類の事前教示制度について教えてください。","input":"","output":"輸入関係者の方が、輸入を予定している貨物の関税率表上の所属区分及び関税率等についてあらかじめ税関に照会を行い、その回答を受けることができる制度です。本制度の利用による利点として、事前に税率がわかることから原価計算の確実性を高めることが可能となる点や、輸入申告時に貨物の税番、関税率等が判明しているため、輸入通関をよりスムーズに行うことができる点があります。事前教示は、 原則として、文書による照会をしていただき、税関から文書により回答することによって行います。"}
+{"instruction":"輸入する前に貨物の関税評価上の取扱いを知りたいです。","input":"","output":"貨物の輸入をお考えの方やその他の関係者が、輸入の前に税関に対して、当該貨物に関する関税評価上の取扱い(法令の適用・解釈等)についての照会を、原則として文書により行い、文書により回答を受けることができる事前教示制度があります。"}
+{"instruction":"輸入する前に貨物の原産地の取扱いを知りたい。","input":"","output":"事前教示制度(原産地関係)があります。貨物の輸入をお考えの方やその他の関係者が、税関に対して、輸入の前に当該貨物の原産地認定の取り扱い(法令の適用・解釈等)についての照会を、原則として文書により行い、文書により回答を受けることができる制度です。"}
+{"instruction":"輸入する前に貨物の減免税の適用の可否を知りたい。","input":"","output":"事前教示制度(減免税関係)があります。貨物の輸入をお考えの方やその他の関係者が、輸入の前に税関に対して、当該貨物に関する減免税の適用の可否についての照会を、原則として文書により行い、文書により回答を受けることができる制度です。"}
+{"instruction":"到着した輸入貨物をできるだけ早く引き取りたい。","input":"","output":"予備審査制度があります。貨物が日本に到着する前や輸入承認証等の輸入関連手続の終了前であっても、輸入申告書類を税関に提出して、税関の審査・検査要否の事前通知を受けることができる制度です。生鮮貨物、取引先への納期限が厳格な貨物、クリスマス・正月商品等商機が限られている貨物、他法令手続が必要な貨物、輸入申告する貨物の種類が多い場合など、できるだけ早く引き取りたい場合にご利用いただくと便利です。また、予備審査制を利用した貨物のうち、検査が行われない貨物については、貨物の到着が確認され次第、直ちに輸入許可を受けることができる制度(到着即時輸入許可制度)もあります。"}
+{"instruction":"輸入許可後に納税したい。","input":"","output":"外国から我が国に到着した貨物を国内に引き取るためには、輸入申告をして、関税、内国消費税及び地方消費税がかかる場合には、これらの関税等を納付しなければなりませんが、税額に相当する担保の提供を条件として、これらの関税等の納付を猶予する制度、即ち納期限延長制度があります。"}
+{"instruction":"特例輸入者制度について教えてください。","input":"","output":"貨物のセキュリティ管理とコンプライアンス(法令遵守)の体制が整備された者として、あらかじめいずれかの税関長の承認を受けた輸入者(特例輸入者)については、輸入申告と納税申告を分離し、納税申告の前に貨物を引き取ることや輸出入申告官署の自由化を利用した輸入申告が可能となる制度です。\nメリットとしては、納税申告の前に貨物を引き取ることが可能となるとともに、貨物が本邦に到着する前に輸入申告を行い、輸入の許可を受けることができることから、輸入貨物の一層の迅速かつ円滑な引取りが可能となるほか、貨物の蔵置場所に関わらず、いずれの税関長に対しても輸入申告(輸出入申告官署の自由化を利用した申告)が可能となり、輸入者の事務の効率化やコストが削減される等、その利便性が向上することが期待されます。"}
+{"instruction":"特定輸出者制度について教えてください。","input":"","output":"��物のセキュリティ管理とコンプライアンス(法令遵守)の体制が整備された者として、あらかじめいずれかの税関長の承認を受けた輸出者(特定輸出者)については、保税地域等に貨物を搬入することなく輸出申告を行い、輸出の許可を受けることや輸出入申告官署の自由化を利用した輸出申告が可能となる制度です。\n特定輸出者制度においては、貨物を保税地域に搬入することなく、自社の倉庫等で輸出の許可を受けることが可能となるほか、貨物の蔵置場所に関わらず、いずれの税関長に対しても輸出申告(輸出入申告官署の自由化を利用した申告)が可能となります。加えて、税関による審査・検査において輸出者のセキュリティー管理とコンプライアンスが反映されることから、輸出貨物の迅速かつ円滑な船積(積込)が可能となり、リードタイム及び物流コストの削減、事務の効率化等が図れるものと考えられます。"}
+{"instruction":"両替業務とは何ですか。","input":"","output":"外国為替及び外国貿易法(外為法)では、両替業務とは、「業として外国通貨又は旅行小切手の売買を行うこと」とされております。"}
+{"instruction":"両替業務は、誰でも行えるのですか。","input":"","output":"平成10年の外為法改正前は、両替業務を行う場合には大蔵大臣の認可が必要でしたが、現在は、自由に行えます。"}
+{"instruction":"両替取引の報告はなぜ必要なのですか。","input":"","output":"国際的にマネー・ローンダリングやテロ資金対策の取組みが強化されており、我が国も積極的に取り組んでいるところです。マネー・ローンダリングやテロ資金対策に関する国際協調を推進する政府間機関として設立されたFATF(金融活動作業部会)では、両替業者がこのような行為に利用されることを防止するための方策を勧告しています。両替取引の報告は、このFATFの勧告を受けて、我が国の両替業務の状況を把握するために平成17年4月に整備したものです。"}
+{"instruction":"両替業者に報告義務を課す根拠は何ですか。","input":"","output":"外国為替及び外国貿易法(外為法)第55条の7では、財務大臣は、外為法の目的を達成するため必要な限度において、外国為替業務を行う者から当該業務に関する報告を求めることができると規定しており、これを受けて、「外国為替の取引等の報告に関する省令」(報告省令)第18条第1項において、月中100万円相当額を超える外国通貨又は旅行小切手の売買状況に関する取引を行う両替業者に報告義務を課しています。\nなお、承認銀行等(注)については、月中取引金額が100万円相当額以下であっても、報告省令第14条第1項第5号において、当該報告義務を課しています。\n(注)承認銀行等については、外為法に基づき、財務大臣の承認を得てオフショア勘定を開設した金融機関をいいます。"}
+{"instruction":"両替取引の報告は、なぜ100万円を超える取引を行った場合に必要になるのですか。","input":"","output":"報告制度の導入に先立って財務省が全国の両替業者に任意に行った調査等をもとに、両替業者の報告事務負担と報告制度のバランスを考慮した結果、報告対象を月中100万円相当額を超える取引を行っている両替業者とすることが適当と判断したものです。なお、この基準については、今後の報告内容等を検討しつつ、見直すこともあります。"}
+{"instruction":"両替取引の報告を行わなかった場合、罰則はあるのですか。","input":"","output":"報告を行わず又は虚偽の報告を行った場合には、6カ月以下の懲役又は50万円以下の罰金の対象となります。"}
+{"instruction":"両替取引で報告すべき事項は何ですか。","input":"","output":"報告事項は、報告者の住所、氏名(名称)のほか、月中の外国通貨及び旅行小切手の売却及び買入れについて、それぞれの件数、金額、200万円相当額を超える取引の件数です。"}
+{"instruction":"両替取引で報告した情報は公表されるのですか。","input":"","output":"本報告制度は、両替業務の状況把握を目的とし、行政における内部資料として活用するものであり、その一部が犯罪収益移転危険度調査書の計表として公表されていますが、個人情報保護等の観点から、個別の両替業者の名称や取引高がわかるような形での公表は行いません。"}
+{"instruction":"両替取引���報告での100万円相当額や米ドルへの換算は、どのように計算するのですか。","input":"","output":"本報告の要否は、1か月の外国通貨及び旅行小切手の売買高の合計額が100万円相当額に達するか否かで判断してください。この場合の外国通貨から円への換算については、日本銀行において公示する相場(報告省令レート)を用いてください。\nまた、報告書の「金額」欄は、千米ドル単位で記入することになりますが、この場合の米ドルへの換算についても、報告省令レートを用いてください。なお、報告書の「うち200万円相当額を超える取引件数」欄の「200万円相当額」を算定するに当たっては、報告省令レートに代えて、顧客と両替を行った日における実勢外国為替相場(実勢レート)を用いても差し支えありません。"}
+{"instruction":"両替取引の報告で、法人の場合、報告は店舗ごとですか、法人単位ですか。","input":"","output":"複数の店舗(営業所)で両替を行っている場合であっても、法人単位で報告してください。"}
+{"instruction":"両替取引の報告書は、いつ、誰に提出するのですか。","input":"","output":"月中の取引金額が100万円相当額を超えた月の翌月中の取引状況について、その翌々月の15日までに日本銀行に提出してください。"}
+{"instruction":"両替取引の報告は、なぜ100万円相当額を超えた月ではなく、その翌月の売買状況を報告するのですか。","input":"","output":"翌月の売買状況を報告対象としている理由は、報告者の負担軽減に配慮したものです。仮に、前月の売買高が100万円を超えて、今月の売買高が100万円以下であっても、当該報告(100万円以下)を行っていただくことにより、誰がどの程度の規模の両替業務を行っているかという状況の把握が可能になります。"}
+{"instruction":"両替の毎月の取引高が100万円前後で、報告義務の有無の確認が煩雑なのですが、簡便な方法はありますか。","input":"","output":"毎月の両替業務の取扱高が100万円相当額前後である場合には、あらかじめ財務大臣の指定を受けることにより、100万円を超えても超えなくても毎月報告するという方法の選択が可能です。これにより、当月分の報告が必要か否かの確認作業が省略できることになります。\n指定に関する申請については、財務省国際局調査課外国為替室までお問い合わせください。"}
+{"instruction":"両替取引の報告は、インターネットでもできますか。","input":"","output":"書面による報告に代えて、電子による報告(日本銀行外為法手続きオンラインシステムを利用した報告)も可能です。当該日本銀行のシステムを利用するに当たっては、あらかじめ書面による申込みが必要となります。詳細については、日本銀行のホームページを参照してください。"}
+{"instruction":"両替取引の報告のほか、両替業者には、どのような義務があるのですか。\n","input":"","output":"マネー・ローンダリングやテロ資金供与の防止等のため、外為法及び犯罪による収益の移転防止に関する法律(犯罪収益移転防止法)に基づき、両替業者は、以下のことを行うことが求められています。\n1. 取引時確認等\n1件当たり200万円相当額を超える両替取引を行う場合や、200万円相当額以下の両替取引であってもマネー・ローンダリング又はテロ資金供与の疑いがあると認められる場合等には、取引時確認等を行う義務があります。なお、200万円以下の取引であっても1回あたりの取引額を減少させるために取引を分割したものであることが明らかである場合、分割された取引を一つの取引とみなして取引時確認を行う必要があります。\n2. 疑わしい取引の届出\n両替業務で収受した現金等が犯罪収益等である疑いがある場合には、財務大臣に疑わしい取引の届出を行う義務があります。疑いがあるかどうかの判断にあたっては、他の顧客等との間で通常行う取引の態様との比較等により確認することとされております。また、国家公安委員会が毎年作成し、公表している「犯罪収益移転危険度調査書」の内容を勘案して犯罪収益の移転の危険性の程度が高いと認められる場合は、顧客等に質問や必要な調査を行い、業務を統括管理する者(統括管理者)に疑わしいか確認することが求められています。\n3. 特定事業者作成書面等の作成等\n外貨���替業者は、自らが行う取引について調査・分析し、当該取引による犯罪収益の移転の危険性の程度等の調査・分析の結果を記載・記録した書面(又は電子データ)を作成することが求められています。この書面等は、犯罪収益移転危険度調査書の内容も勘案して作成し、必要に応じ見直し・変更を行うこととされています。\nこれ以外にも、外貨両替業者が取組む事項として、使用人に対する教育訓練、取引時確認等の実施規程の作成、必要な監査その他の業務を統括管理する者の選任、犯罪収益の移転の危険度が高い取引について統括管理者等の承認を受けさせること等が法令で求められています。"}
+{"instruction":"両替取引の報告に基づいて検査が行われるのですか。\n","input":"","output":"外為法第68条第1項では、主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、この法律の適用を受ける取引、行為若しくは支払等を行つた者又はその関係者の営業所等に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させ、又は関係人に質問させることができると規定しております。これに基づき、両替業を行う者の法令遵守状況等については、財務大臣に検査を実施する権限があります。\nなお、外為法第68条第1項に加え、犯罪収益移転防止法第16条第1項も検査の根拠規定となります。"}
+{"instruction":"日本と海外との間の送金を行う際に必要な手続はどうなっていますか。","input":"","output":"外国為替及び外国貿易法(外為法)においては、同法第16条第1項及び第3項並びに第21条第1項の規定に基づいて許可制の対象とされている支払又は支払の受領、対外支払手段の売買(円からドルへの交換)に該当しない限り、外国送金や外貨(米ドルなど)と円の交換は自由となっております。\n許可制の対象とされている取引については、財務省ホームページに掲載しております。\n他方で、海外の銀行からの送金を日本の銀行の口座で受領する場合、又は日本から海外の銀行の口座への送金につきましては、外為法第55条の規定により、送金額が3000万円相当額を超える場合に事後報告していただく必要があります。当該報告については、日本銀行のホームページに報告様式及び記載要領が掲載されておりますのでそちらをご覧ください。"}
+{"instruction":"外国への送金を業務として行うにはどうすればよいですか。","input":"","output":"銀行法等により銀行等以外の者が為替取引業務(いわゆる送金業務)を行うことは禁止されております。他方で、資金決済に関する法律により、銀行等以外の者であっても資金移動業者として金融庁の登録を受けることにより、為替取引業務を行うことができることとなっております。\n銀行法等及び資金決済に関する法律については金融庁が所管しておりますので、銀行法等の規制や、資金移動業者として登録する手続等については、金融庁にお問い合わせください。\nなお、外国為替及び外国貿易法において、資金移動業者には、顧客の本人確認義務や顧客の送金が外為法上の規制対象のものでないかどうか等を確認する義務等がございます。これらの義務等について、財務省国際局調査課為替実査室よりご説明する機会を設けさせていただきますので、ご利用ください。"}
+{"instruction":"政策金融機関に融資の申込みを断られましたが、財務省から融資するよう指導してもらえますか。","input":"","output":"財務省では、日本政策金融公庫などの政策金融機関が実行する融資に対して、指導や働きかけは一切行っておりません。"}
+{"instruction":"地震保険は、どのような保険ですか。","input":"","output":"地震保険は、居住用の建物や家財について、地震・噴火又はこれらによる津波を原因とする火災・損壊・埋没・流失による損害を補償する保険です。\nなお、火災保険では、地震による火災および倒壊等は補償されません。"}
+{"instruction":"地震保険は、火災保険に原則自動付帯となっているのはなぜですか。","input":"","output":"契約者の意思を尊重しつつ、地震保険の普及促進を図るため、原則自動付帯方式を採用しています。\n原則自動付帯とは、自動付帯を原則とするものの、契約者に特別の事情があり、地震保険を付帯しないことの意思表示をした場合には付帯しないことができるという方式です。"}
+{"instruction":"地震保険だけ契約することはできますか。","input":"","output":"地震保険単独での契約はできません。\n地震保険は、火災保険に付帯する方式での契約となりますので、火災保険とセットでご契約ください。\nすでに火災保険を契約されている方は、契約期間の中途からでも地震保険に加入できますので、ご契約の損害保険会社または代理店にご相談ください。"}
+{"instruction":"地震保険は、なぜ火災保険の保険金額の50%までしか契約できないのでしょうか。","input":"","output":"地震は発生の予測ができず、また、地震が発生した場合の被害は広域にわたり、場合によっては、その損害額も巨大になります。損害保険会社の担保力、国の財政にも限度があることから、火災保険の保険金額の50%までに制限しています。"}
+{"instruction":"地震保険に国が関与しているのはなぜですか。","input":"","output":"地震は、頻度や規模にばらつきがあり、ひとたび地震が発生すると巨大な損害をもたらすという特性があり、大数の法則が成り立たないこと等により、民間損害保険会社のみではリスクを引き受けることができないため、長い期間で収支を考え得る国が再保険を引き受けることで、地震保険制度が創設されています。"}
+{"instruction":"国が地震保険の普及を進めることは民間保険会社の営業に加担しているのではないでしょうか。","input":"","output":"地震等による被災者の生活の安定に寄与することを目的に地震保険の普及を図っています。\n地震保険料は、ノーロス・ノープロフィットの原則に基づいており、民間損害保険会社の利潤を織り込んでいません。"}
+{"instruction":"支払われる保険金は時価額が限度とされていますが、時価額とは何を指すのでしょうか。","input":"","output":"時価額とは、保険の対象と同等のものを再築または新たに購入するために必要な金額から、使用による消耗分を差し引いた金額をいいます。"}
+{"instruction":"損害認定の際に時価額についても評価されるのでしょうか。","input":"","output":"火災保険の保険金額は再調達価額もしくは時価額を設定しているケースが多く、地震保険金額(火災保険の保険金額の30%~50%)が建物の時価を上回るケースは少ないですが、保険金額と時価額に大きな乖離があると認められる場合は、保険会社の調査員が損害調査を行う際に、時価額についても併せて確認する場合があります。詳しくは、ご契約されている損害保険会社にお問い合わせください。"}
+{"instruction":"大地震が発生しても保険金は全額支払われるのでしょうか。","input":"","output":"1回の地震等によって国と損害保険会社が支払う保険金に限度額(総支払限度額)が設けられています。\n万一、この額を超える被害地震が発生したときには、被害の実態に即し、また、被災者生活再建支援制度の活用など他施策も考慮しつつ、保険制度の枠内にとらわれず幅広い観点から、財源の確保も含め、適時適切に政策判断が行われるものと考えております。"}
+{"instruction":"損害の認定基準について教えてほしい。","input":"","output":"地震保険の損害査定はご契約されている損害保険会社で実施しています。財務省では、具体的な損害の認定基準について定めておりませんので、ご契約されている損害保険会社にお問い合わせください。。"}
+{"instruction":"損害査定の結果の根拠を教えてほしい。","input":"","output":"財務省では個別の査定結果についてお答えしかねますので、まずはご契約されている損害保険会社にお問い合わせください。損害保険会社への苦情は、そんぽADRセンターにご相談くださいますようお願いします。"}
+{"instruction":"損害箇所の修理費用の実費を保険金として受け取れますか。","input":"","output":"地震保険は、実際の修理費を支払うものではありません。\n迅速な保険金支払いを確保するため、建物や家財の損傷状況から「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の認定を行い、それぞれの区分に応じて保険金が支払われます。\nなお、保険金の使途は修理費用に限定されませんので、生活再建に必要な経費として使用できます。"}
+{"instruction":"地震被害を受けた場合、損害に関わらず見舞金をもらえるのでしょうか。","input":"","output":"地震保険は保険契約に基づき、保険会社による損害の査定の結果により保険金をお支払いするものです。地震保険に基づく見舞金のようなものを国からお支払いすることはありません。"}
+{"instruction":"財務省から地震の損害調査の委託を受けたという業者が訪ねてきましたが事実でしょうか。","input":"","output":"地震保険の損害査定はご契約されている損害保険会社で実施しています。財務省から直接業者等に損害調査を委託しているという事実はありません。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"法人企業統計調査は、わが国における営利法人等の企業活動の実態を把握することを目的としています。本調査には、営利法人等を調査対象としたその年度における確定決算の計数を調査する「年次別調査」と、資本金、出資金又は基金1,000万円以上の営利法人等を対象とした四半期ごとに仮決算計数を調査する「四半期別調査」があります。両調査の結果からは、売上や利益がわかる損益計算書(P\/L)、資産や負債の状況がわかる貸借対照表(B\/S)ベースで法人の活動状況を把握することが可能です。調査結果は、政府の月例経済報告や、「国民経済計算」の推計などに用いられるほか、民間シンクタンクのレポート等にも用いられます。"}
+{"instruction":"法人企業統計の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"法人企業統計は、統計法による基幹統計の指定を受け調査を実施しています。なお、調査票は全国の財務局及び財務事務所等を通じて配布し、自計記入を依頼する方法により調査を行っています。また、オンラインによる回収も行っております。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査結果の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"原則として、年次別調査については9月上旬、四半期別調査については9月、12月、3月、6月の上旬に公表しています。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査・法人企業景気予測調査のオンライン提出はどのようにすればよいのですか。","input":"","output":"法人企業統計調査及び法人企業景気予測調査では、インターネットを活用したオンライン提出を推進しています。オンライン提出は、「政府統計オンライン調査総合窓口(e-survey.go.jp)」を経由して行うことができます。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"法人企業景気予測調査は、経済の現状及び今後の見通しに関する基礎資料を得ることを目的として、内閣府・財務省の共管により実施しています。本調査では、法人を対象として、景況感などの判断(マインド)項目と売上高、経常利益及び設備投資の計数項目を調査しています。調査結果は、政府の月例経済報告の設備投資の判断材料となっているのを始めとして、広く利用されています。\n法人企業景気予測調査には、以下のような特徴があります。\n・「貴社景況判断」、「国内景況判断」、「従業員数」などについての現状や2四半期先までの見通し判断のほか、「貴社の景況の決定要因」により景況感の変化要因などの分析が可能になっています。なお、景況判断については、前期と比べて「上昇」、「下降」であるといった方向性を調査しており、景気の転換をより明確に捉えることができます。\n・「売上高」、「経常利益」については年度ごと、「設備投資」については年度や一部四半期ごとの金額を調査しており、今年度の実績見込み等の動向を詳細に把握できます。\n・全国分のほか、財務局・財務事務所等においても管内の調査結果を公表しています。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"法人企業景気予測調査は、統計法による一般統計の承認を受け調査を実施しています。なお、調査票は全国の財務局及び財務事務所等を通じて配布し、自計記入を依頼する方法により調査を行っています。また、オンラインによる回収も行っております。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査結果の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"原則として、6月、9月、12月、3月の上~中旬に公表しています。"}
+{"instruction":"連合会を組織する共済組合における医療状況実態統計調査とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"国家公務員共済組合員及びその被扶養者が、ある一定期間に医療機関等で受けた診療内容等を調査するもので、診療別・病類別等の医療給付状況を確認することができます。"}
+{"instruction":"連合会を組織する共済組合における医療状況実態統計調査の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"全国の国家公務員共済組合支部単位で、一定期間に集まった診療報酬明細書(レセプト)の内容を転記するなどにより調査票を作成し、集計については主計局給与共済課で行っています。"}
+{"instruction":"連合会を組織する共済組合における医療状況実態統計調査の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"調査結果については、毎年2月下旬頃に公表している「国家公務員共済組合事業統計年報」に掲載されており、4月下旬頃に財務省ホームページにおいても公表しています。"}
+{"instruction":"財政統計(予算決算等データ)とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"国の予算(一般会計及び特別会計)及び政府関係機関における予算額及び決算額の推移等を掲載しているものです。\n「明治初年度以降一般会計歳入歳出予算決算」、「予算使用状況」、「純計」、「予算・決算の分類(主要経費別分類等)」等、過去からのデータ及び推移を見ることができます。"}
+{"instruction":"財政統計(予算決算等データ)の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"予算書・決算書等国会提出資料を元に、予算科目のコード番号(分析コード)等を使用して、作成しています。"}
+{"instruction":"財政統計(予算決算等データ)の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"毎年11~12月頃を目途に決算に係る箇所を、3~5月頃を目途に予算に係る箇所を更新のうえ公表予定です。"}
+{"instruction":"貿易統計とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"貿易統計は、経済統計に関する国際条約及び関税法に基づき、我が国の貿易の実態を正確に把握し各国の外国貿易との比較を容易にすることにより、国や公共機関の経済政策、私企業の経済活動の資料に資することを目的に作成、公表及び閲覧されるものです。\n貿易統計の種類は、次の3つに大別されます。\n1. 普通貿易統計\n普通貿易統計は、我が国から輸出され又は我が国に輸入された貨物について、金額及び数量を品目別、国(地域)別等に示した統計です。一般に「貿易統計」と言えば、この普通貿易統計をいいます。\n2. 特殊貿易統計\n特殊貿易統計は、①金貨及び貨幣用金についての金統計、②積み込まれた船用品・機用品についての船用品・機用品統計、③本邦を通過する外国貨物についての通過貿易統計の3つにより構成されております。\n3. 船舶・航空機統計\n船舶・航空機統計は、国籍別の船舶及び航空機の入出港に関する統計です。"}
+{"instruction":"貿易統計の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"(1)普通貿易統計及び(2)特殊貿易統計については、税関に提出された輸出入申告書等を基礎資料として作成しております。\n(3)船舶・航空機統計については、税関に提出された入出港届等を基礎資料として作成しております。\n貿易統計の作成基準等の詳細につきましては、「外国貿易等に関する統計基本通達」により定められております。"}
+{"instruction":"貿易統計の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"(1)普通貿易統計の公表は、「速報」、「輸出確報及び輸入9桁速報」、「輸入確報」、「確々報」及び「確定」の5つの段階があります。\n(2)特殊貿易統計及び(3)船舶・航空機統計の公表は、「確報」及び「確定」の2段階です。それぞれの公表スケジュールの詳細につきましては、貿易統計ホームページに「公表予定」を掲載しております。"}
+{"instruction":"国債及び借入金並びに政府保証債務現在高とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"国債及び借入金、政府短期証券並びに政府保証債務の四半期末の残高に��いて公表しているもので、市場からの調達など、国の資金調達活動の全体像を示し、国の負っている債務を総覧的に集計したものです。"}
+{"instruction":"国債及び借入金並びに政府保証債務現在高の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"国債、借入金などの区分ごとに当該四半期における発行額(借入額)及び償還額を加減して作成しています。"}
+{"instruction":"国債及び借入金並びに政府保証債務現在高の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"四半期末の残高(6月末、9月末、12月末、3月末)を約2ヵ月後に公表しています。なお、次回の公表予定につきましては、ホームページに掲載されております。"}
+{"instruction":"財政投融資月別実行状況とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"財政投融資は、有償資金による財政政策として民間金融機関では対応が困難な分野に対して財政融資、産業投資、政府保証の3つの手法を用いて投融資活動を行うしくみです。\n財政投融資月別実行状況は、財政投融資計画の対象となっている各機関に対する財政投融資の実績を3つの手法に区分して一覧できるように表形式でとりまとめ、毎月公表しているものです。\nまた、実績合計欄のリンクから、財政投融資の実行日、金額、年限等を1件ごとに確認することもできます。"}
+{"instruction":"財政投融資月別実行状況の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"毎月20日を目処に前月の実績を公表することとしています。"}
+{"instruction":"財政融資資金現在高・産業投資現在高とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"財政融資資金現在高及び産業投資現在高は、毎月末の財政融資資金の資産及び負債の状況と産業投資の残高を明らかにしたものです。\n財政融資資金現在高については、「資産の部」において政府関係機関等に対する貸付金や保有している有価証券等の状況を、「負債の部」において国の特別会計等から預け入れられた預託金や貸付金の財源とするために発行した公債(財投債)等の状況を現金ベースで表示しています。\n産業投資現在高については、政府関係機関及び特別の法律により設立された法人に対する貸付金や出資金による投資の残高を表示しています。"}
+{"instruction":"財政融資資金現在高・産業投資現在高の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"毎月20日を目処に前月の実績を公表することとしています。"}
+{"instruction":"財政融資資金運用報告書とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"財政投融資は、有償資金による財政政策として民間金融機関では対応が困難な分野に対して財政融資、産業投資、政府保証の3つの手法を用いて投融資活動を行うしくみです。\n財政融資資金は3つの手法のうちの財政融資の財源として活用されるもので、主に国債(財投債)によって調達していることもあり、法律上「確実かつ有利」に運用しなければならないこととされています。\n財政融資資金運用報告書は、このように国の制度、信用を通じて集められた財政融資資金の毎年度の運用状況や運用資産の異動に関する重要な事項をとりまとめたものであり、法律において毎年7月末までに作成し、財政制度等審議会に提出しなければならないこととされています。\nなお、財政融資資金運用報告書には、財政融資資金の運用に関する経理を行っている財政投融資特別会計財政融資資金勘定の貸借対照表や損益計算書が添付されており、このほか財政投融資がどのような分野に活用されているかを示した使途別分類表なども見ることができます。"}
+{"instruction":"財政融資資金運用報告書の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"法律において、毎年7月末までに作成し、財政制度等審議会に提出しなければならないこととされており、審議会に提出・報告を行った後、公表することとしています。"}
+{"instruction":"財政資金対民間収支とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"財政資金対民間収支(対民収支)とは、国庫と民間との間における受払(国庫対民間収支)に、財政活動に伴う通貨量の増減をより的確に表すため所要の調整(「調整項目」に計上)を行ったものです。\n対民収支には、以下のような特徴があります。\n1. 網羅性\n国庫と民間との間のすべての受払を網羅しています。\n国の財政活動には予算を通じるものもあれば、外国為替資金や財政融資資金など予算を通じないものもあります。対民収支は、これらすべてが網羅されており、国民経済に対する財政の動きを総合的に見るのに適しています。\n2. 明瞭性\n国庫と民間との間の受払と、通貨量の増減との関係が明瞭となります。\n国の財政活動により生ずる国庫と民間との間の受払は、金融市場に多大な影響を与えています。例えば、租税の受入等によって財政が受取超過となれば、通貨量が減少し金融市場の資金不足要因となり、逆に年金の支払等によって財政が支払超過となれば、通貨量が増加し金融市場の資金余剰要因となります。対民収支は、その収支尻をみることによって、財政活動に伴う通貨量の増減とそれによる金融市場への影響を把握することができます。\n3. 迅速性\n毎月の収支実績を原則として、翌月第2営業日に公表しています。\n通常、統計資料の作成は計数のとりまとめに日数を要することが多いですが、対民収支の実績は翌営業日には明らかとなります。このため、国民経済に対する財政の動きをいち早く把握することができます。"}
+{"instruction":"財政資金対民間収支の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"財政資金対民間収支の実績については、日本銀行から日々提出される実績を基礎資料として作成しています。当月見込については、各府省から提出される見込報告等を基に、過去の受払傾向等も勘案して作成しています。"}
+{"instruction":"政資金対民間収支の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"原則として毎月第2営業日に、前月中実績及び当月中見込の計数を報道発表するとともに、財務省ホームページにも掲載しています。"}
+{"instruction":"国庫の状況報告書とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"国庫の状況報告書とは、財政法第46条第2項の規定に基づく国会及び国民に対する国庫の状況の報告として、政府預金の増減並びにその原因となる国庫対民間収支及び国庫対日銀収支の実績について明らかにしたものです。"}
+{"instruction":"国庫の状況報告書の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"国庫の状況報告書は、毎月公表を行っている財政資金対民間収支の実績等を、四半期毎に集計し作成したものです。"}
+{"instruction":"国庫の状況報告書の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"国庫の状況報告書は、四半期毎に閣議を経て国会へ報告するとともに、官報及び財務省ホームページにも掲載しております。"}
+{"instruction":"国有財産統計とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"国有財産の現状を国民に明らかにするために作成し、公表しているもので、年度末現在における国有財産の現況及び国有財産行政に関する情報がわかります。"}
+{"instruction":"国有財産統計の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"国有財産法第33条に基づき作成した各省各庁所管の国有財産の年度末現在額等の報告内容及び国有財産行政の現況を財務省理財局の国有財産担当各課において作成しています。"}
+{"instruction":"国有財産統計の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"毎年3月末を予定しています。"}
+{"instruction":"塩需給見通しとは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"塩需給見通しは、塩事業法に基づき、民間事業者及び消費者に塩の需給に係る的確な情報を提供することにより、事業者の事業活動の指針を示し、間接的に塩の需給及び価格の安定を図ることを目的とし、次年度の塩の需要見込数量及び供給見込数量を以下の3つの用途別に公表しています。\n1. 生活用\n生活用は、主に小売店を通じて販売され、家庭用及び飲食店等において使用されるものをいいます。\n2. 業務用\n業務用は、食料品その他の物資の製造、融氷雪用等に使用されるもの(ソーダ工業用を除く。)をいいます。\n3. ソーダ工業用\nソーダ工業用は、かせいソーダ、ソーダ灰等の特定化学製品の製造に使用されるものをいいます。"}
+{"instruction":"塩需給見通しの作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"塩事業法に基づく登録を受けた塩製造業者、塩特定販売業者(輸入者)及び塩卸売業者並びに財団法人塩事業センターに対して、次年度の塩の製造及び販売見込数量等の報告を求め、これらの計数を集計し、作成しています。"}
+{"instruction":"塩需給見通しの公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"毎年3月下旬に官報及び財務省ホームページに掲載しています。"}
+{"instruction":"塩需給実績とは何ですか。どのようなことが分かります。","input":"","output":"塩需給実績は、塩需給見通しを補完し、民間事業者及び消費者に必要な情報を提供することを目的とし、年度毎の塩の用途別(生活用、業務用、ソーダ工業用)の需要実績数量及び国内産、外国産別の供給実績数量を公表しています。"}
+{"instruction":"塩需給実績の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"塩事業法に基づく登録を受けた塩製造業者、塩特定販売業者(輸入者)、塩卸売業者並びに財団法人塩事業センターに対して、前年度の塩の製造及び販売数量等の報告を求め、これらの計数を集計し、作成しています。"}
+{"instruction":"塩需給実績の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"毎年6月下旬に財務省ホームページに掲載しています。"}
+{"instruction":"国際収支統計とは何ですか。どのようなことが分かりますか。\n","input":"","output":"「国際収支統計(国際収支状況)」とは、一定の期間における、ある経済圏(国又は地域)の居住者とそれ以外の経済圏の者との間で行ったあらゆる対外経済取引を体系的に記録した統計です。国際収支は、複雑に入り組んだ国際間の様々な取引を一つの統計として整理したもので、我が国と国際経済の動きを理解する上で有用なものです。また、国際通貨基金(IMF)による国際収支マニュアル(現在は第6版に準拠)に従って作成されており、国際比較が可能です。"}
+{"instruction":"国際収支統計の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"「国際収支統計(国際収支状況)」の作成は、外国為替及び外国貿易法(以下、「外為法」。)の規定に基づく各種報告を基礎資料としています。なお、統計の作成事務については、外為法の規定に基づき、財務大臣から日本銀行に委任しています。"}
+{"instruction":"国際収支統計の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"原則として、当該月の翌々月上旬に公表しています。(例えば、4月の計数については、6月に公表しています。)また、6か月先までの公表予定を公表しています。\n具体的な公表予定は以下のリンクをご覧ください。\n(財務省HP:公表予定)\nhttps:\/\/www.mof.go.jp\/international_policy\/reference\/balance_of_payments\/index.htm "}
+{"instruction":"平成26年1月から日本の国際収支関連統計の計上方法等が変更されましたが、詳細はどのようなものですか。","input":"","output":"財務省は、我が国の国際収支関連統計について、IMF国際収支マニュアル第6版に準拠した統計に移行することを主眼として、平成26年1月の取引計上分から大幅な見直しを行いました。今回の見直しは、主要項目の組み替え、表記方法等の変更、項目の拡充、計上基準等の変更及び年次改訂制度の導入など多岐に渡ります。"}
+{"instruction":"対外及び対内証券売買契約等の状況とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"対外及び対内証券投資の状況については、国際収支統計の金融収支の「証券投資」のデータで把握することが可能ですが、これに加えて、我が国では、「対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)」を別途公表しています。\n「対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)」は、財務大臣から指定された大口の投資家(指定報告機関)の証券売買契約の状況を集計した統計で、全報告対象者の証券売買を集計した国際収支統計より報告対象範囲は狭くなりますが、月次の計数を「国際収支統計」より1か月早く(翌月に)公表したり、週次の計数を翌週に公表するなど、速報性の高いものとなっています。\nなお、国際収支統計の「証券投資」のデータには、非居住者が発行する円建外債(サムライ債)や居住者発行外債(居住者が海外で発行する債券、ユーロ円債を含む)の発行・募集も計上されますが(前者は対外証券投資、後者は対内証券投資)、「対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)」では、これらは集計の対象とされていないといった違いがあります。\nまた、国際収支統計では、国・地域別、商品別(対内証券投資のみ)、建値通貨別(対外証券投資のみ)といった取引の詳細データも公表しています。"}
+{"instruction":"対内証券投資の株式・投資ファンド持分と東証発表資料における海外投資家の数値が違うのはなぜでしょうか。","input":"","output":"東京証券取引所発表の「投資部門別株式売買状況」は、資本金30億円以上の取引参加者が報告者であり、東証・名証の2証券取引所の市場内の取引のみが対象です。一方、当省発表の「対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)」は、財務大臣から指定された大口の投資家(指定報告機関)が報告者であり、2取引所以外の取引所における取引及び市場外取引も対象となっています。また、「対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)」には、株式の他に投資ファンド持分も合算して公表しているため、ETFやREITといった投資ファンドが含まれている点も大きな理由です。"}
+{"instruction":"国債の償還額は、処分に含まれるのですか。","input":"","output":"居住者が保有する海外で発行された国債(米国債など)の償還額は、発行時の年限により対外証券投資の中長期債もしくは短期債の処分に含まれます。非居住者が保有する日本国債の償還額も同様に、対内証券投資の中長期債もしくは短期債の処分に含まれます。"}
+{"instruction":"「対外及び対内証券売買契約等の状況」は、いつ時点の取引額が計上されますか。","input":"","output":"証券の売買については、取引が成立した日(約定日)時点で計上されています。債券の償還については、償還日時点で計上されています。"}
+{"instruction":"本邦対外資産負債残高とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"「本邦対外資産負債残高」とは、ある時点で居住者が保有する海外の金融資産(対外資産)と、非居住者が保有する本邦の金融資産(対外負債)の残高を記録した統計です。対外資産から対外負債を差し引いた金額がプラスの計数の場合を対外純資産といい、我が国が過去に外国へ投資を行った累積の対外資産が対外負債よりネットで多いことを示します(逆に、マイナスの場合は対外純負債といいます)。"}
+{"instruction":"本邦対外資産負債残高の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"「本邦対外資産負債残高」の作成は、国際収支統計と同じく、外国為替及び外国貿易法(以下、「外為法」。)の規定に基づく各種報告を基礎資料としています。なお、統計の作成事務については、外為法の規定に基づき、財務大臣から日本銀行に委任しています。"}
+{"instruction":"本邦対外資産負債残高の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"「本邦対外資産負債残高」は、外国為替及び外国貿易法の規定に基づき、その前年末の計数について、5月末までに内閣に報告することとされており、閣議報告後速やかに対外公表します。なお、参考として、資産負債残高の主要項目の残高の推計値を四半期推計として公表しています。"}
+{"instruction":"オフショア勘定残高の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"「オフショア勘定残高」は、外国為替及び外国貿易法の規定に基づき、オフショア勘定承認金融機関が提出する「資産負債状況報告(うちオフショア勘定分)」を集計したものです。"}
+{"instruction":"オフショア勘定残高とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"「オフショア勘定残高」は、財務大臣の承認を受けた特別国際金融取引勘定(オフショア勘定)を保有する金融機関が、月末時点で当該勘定における取引をどの程度行っているかを対外的に明らかにするものです。"}
+{"instruction":"オフショア勘定残高の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"当該月の翌々月中旬に公表しております。"}
+{"instruction":"外貨準備等の状況とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"外貨準備等の状況とは、外国為替相場の安定のために行う為替介入等の原資として外国為替資金特別会計及び日本銀行が保有する外貨準備資産の状況を明らかにするものです。"}
+{"instruction":"外貨準備等の状況の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"外貨準備等の状況は、外貨準備の公表にかかるガイドライン(International Reserves and Foreign Currency Liquidity: Guidelines for a Data Template (IMF作成))に沿って計上しています。"}
+{"instruction":"外貨準備等の状況の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"毎月末の残高(ドル建て)を翌月上旬に対外公表しています。"}
+{"instruction":"外国為替資金特別会計の外貨建運用収入の内訳等とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"外国為替資金特別会計の外貨建運用収入の内訳等とは、外国為替資金特別会計の保有する外貨建資産の運用状況を示すものであり、外国為替資金特別会計の外貨建資産の内訳、外貨建運用収入の内訳並びに外貨定期預け金及び外貨証券に係る運用資産利回りを公表しています。"}
+{"instruction":"外国為替資金特別会計の外貨建運用収入の内訳等の作成はどのように行っているのでしょうか。","input":"","output":"年度末の資産状況等に基づき、法定決算書を作成する過程において、あわせて作成しているものです。\n外貨建資産の内訳については、法定決算書の貸借対照表価額を基本とし、外貨証券のうち市場価格のあるものについては、会計年度末の市場価格に基づく時価法により計上しています。\n外貨建運用収入の内訳については、会計年度中に生じた外貨建の運用収入を発生要因別に集計し計上しています。"}
+{"instruction":"外国為替資金特別会計の外貨建運用収入の内訳等の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"法定決算書に係る会計検査院の検査が終了する11月頃に公表することとしています。"}
+{"instruction":"外国為替平衡操作の実施状況とは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"為替相場は、基本的には、各国経済のファンダメンタルズを反映し、マーケットの需給により市場において決定されるものです。しかし、為替相場が思惑等により、ファンダメンタルズから乖離したり、短期間のうちに大きく変動する等、不安定な動きを示すことは好ましくないことから、為替相場の安定を目的として通貨当局が市場において、外国為替取引(介入)を行うことがあります。本統計は、通貨当局が介入した実績額について公表しています。"}
+{"instruction":"外国為替平衡操作の実施状況の公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"通貨当局が介入した実績額についてはその総額を一か月毎に、また介入実績の詳細(実施日、介入額、売買通貨)については四半期毎に、それぞれ対外公表しています。"}
+{"instruction":"開発途上国に対する資金の流れとは何ですか。どのようなことが分かりますか。","input":"","output":"我が国は、経済協力開発機構(OECD)の開発援助委員会(DAC)に加盟しており、当該加盟国(29カ国及びEU)は、毎年加盟国から開発途上国等への資金の流れに関する実績をDAC事務局に報告することが要請されています。この実績は、開発協力の分野における政策立案・実績評価の分析に必要不可欠な基礎データであると共に、加盟国が種々の国際的勧告を遵守しているかどうかを判断するために使用される資料となっています。「開発途上国に対する資金の流れ」には、以下3種類があり、「1年間に我が国から開発途上国等へどれぐらいの資金が流れたか」がわかります。\n<開発途上国に対する資金の流れ>\n(1)「政府開発援助(ODA)」:政府または政府の実施機関によって開発途上国または国際機関に供与され、開発途上国の経済・社会発展や福祉向上に寄与することを主た��目的とした、譲許性の高い資金の流れ。\n(2)「その他政府資金(OOF)」:公的資金のうち上記(1)に該当しない資金の流れ。例えば、公的輸出信用、直接投資金融の他、政府又は中央銀行による開発金融機関の発行する証券の取得等が含まれます。\n(3)「民間資金(PF)」:民間取引による資金の流れ。例えば、輸出信用、直接投資、銀行貸し付け等が含まれます。"}
+{"instruction":"開発途上国に対する資金の流れの公表スケジュールはどのようになっていますか。","input":"","output":"毎年2月~3月を目処に公表されます。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査とはどのような調査なのですか?","input":"","output":"法人企業統計調査は、我が国における法人の企業活動の実態を明らかにする目的から、営利法人等を調査対象とし、その資産、負債及び純資産の状況並びに損益等について調査しているもので、確定決算計数を調査する年次別調査と四半期ごとの仮決算計数を調査する四半期別調査があります。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査の調査票を提出する義務はあるのですか?","input":"","output":"法人企業統計は、行政機関が作成する統計のうち特に重要な統計として、統計法において「基幹統計」に指定されています。統計法では基幹統計について、その重要性から、調査対象に対して調査票の報告義務が課されています(統計法第13条)。また、報告義務に違反した場合の罰則も定められています(統計法第61条)。\nしかし、統計調査は、その趣旨を皆様にご理解いただくことによって成り立つものです。法人企業統計調査は、統計法に基づいて国の指定を受けている極めて重要な調査ですので、調査の重要性をご理解いただき、ご回答をお願いいたします。※報告義務等の規定については統計法(平成19年法律第53号)をご覧ください。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査の調査結果はどのように利用されているのですか?","input":"","output":"政府の景気に関する公式見解である「月例経済報告」や、経済・財政政策立案の基礎資料として利用されているほか、四半期別GDP速報など国民経済計算の作成にも利用されています。また、民間でも業界団体、金融機関、各種研究機関等で産業・景気動向分析などに広く利用されています。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査について、調査対象の法人はどのように選ばれるのですか?","input":"","output":"資本金規模が一定より大きい法人については全ての法人を調査対象としており、それ以外の法人についてはコンピュータにより無作為に選定しています。なお、法人の選定は、毎年度行っており、前年度と同程度の結果精度を確保できるような法人数としています。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査について、当社のような小さい企業を調査しても意味がないのでは?","input":"","output":"法人企業統計調査は、企業全体の動きを把握することを目的としており、大企業については全数調査、中堅・中小企業については標本調査の手法で行っている調査となっています。\n我が国においては、特に中堅・中小企業の構成比が高く、規模の大小にかかわらず皆様にご回答いただかなければ、企業全体の動きを正確に把握することができませんので、ご回答をお願いいたします。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査について、当社は四半期決算を行っていないのですが、提出しなければならないのですか?","input":"","output":"四半期別調査は、四半期での企業動向を把握するため、計数が未確定の場合でも概算の数値での回答をお願いしております。精度の高い統計を作成するためには直近の企業動向を把握することが必要となりますので、調査へのご回答をお願いいたします。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査について、休業・廃業している場合は、記入・提出しなくていいのですか?","input":"","output":"休業中又は廃業済みである場合(合併により消滅した場合も含む)には、記入・提出の必要はありません。ただし、ご面倒をおかけしますが、財務省財務総合政策研究所調査統計部又は管轄の財務局・財務事務所に、その旨ご連絡いただきますようお願いいたします。なお、営業等をしておらず売上がない場合でも、費用等が発生していれば活動法人とみなし、調査の対象となります。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査について、調査結果はいつごろ公表されるのですか?","input":"","output":"調査を行う政府機関には、集計結果を速やかに公表する義務などが課されています(統計法 第8条)。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査について、調査票の情報は保護されるのですか?","input":"","output":"国の行う統計調査は、統計法によって秘密の保護を義務づけられており、ご提出いただいた調査票を統計法に定められている利用目的以外(例えば税務調査など)に使用することは一切ありません。これに違反する行為があった場合の罰則も定められています(統計法第57条)。\nなお、ご提出いただいた調査票は財務省において厳重に保管(電磁的記録媒体でも保管)された後、溶解処分いたします。オンラインによる調査票のご提出についても、厳重な認証プロセスや暗号化通信などにより、通信の安全性は十分に確保されております。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査について、決算書は税務署に提出しているのだから、税務署から決算書を入手して調査すればよいのでは?","input":"","output":"税務署に提出していただいた決算書等は、あくまで税務申告のため提出していただいた資料となり、利用目的が違うため税務署から、統計調査のために開示を求めることはできません。また、決算書だけでは記載できない項目もありますので、調査へのご回答をお願いいたします。"}
+{"instruction":"法人企業統計調査はオンラインでも回答を受け付けているようですが、オンラインでの回答はどのくらいありますか?","input":"","output":"全回答法人のうち、オンラインで回答した法人の割合は、約30~40%となっています。オンラインでの回答を行うことで、合計欄の自動計算や記入漏れなどのチェック機能により、調査へのご回答が容易になりますので、是非ともご利用ください。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査とはどのような調査なのですか?","input":"","output":"法人企業景気予測調査は、経済の現状及び今後の見通しに関する基礎資料を得ることを目的として、資本金1千万円以上の法人を対象に、平成16年4~6月期から内閣府・財務省の共管により実施している統計法(平成19年法律第53号)に基づく一般統計調査です。財務(支)局や財務事務所などを通じて年4回実施しており、調査の結果は、6月、9月、12月、3月の中旬までに公表することとしています。\nまた、全国分のほか、財務(支)局、沖縄総合事務局、財務事務所(函館、旭川、帯広及び釧路財務事務所を除く。)においても管内の調査結果を公表しています。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査の調査結果はどのように利用されているのですか?","input":"","output":"調査結果の次のように利用されています。\n・政府の「月例経済報告」の設備投資の判断材料として利用されるなど、企業経済動向の把握のための基礎資料として利用されています。\n・法人税収見積りの基礎資料として利用されています。\n・全国の財務局が発表している「管内経済情勢報告」(及び都道府県別の財務事務所データを含む「地域別集計値」)の公表により、地域経済の動きを分析するための資料として利用されています。\n・民間研究機関等におけるマクロ経済分析等の基礎資料など、官民で幅広く利用されています。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査と日銀短観とどのように違うのですか?","input":"","output":"法人企業景気予測調査と日銀短観(全国企業短期経済観測調査)との最も大きな違いは、景況判断項目における「BSI」と 「DI」の違いです。「BSI」は法人企業景気予測調査で公表している指標で、前四半期と比較した上昇・下降などの景況変化を表すものです。一方、「DI」は日銀短観で公表している指標で、良い・悪いなどの景況水準(レベル)表すものです。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査はどのように行われるのですか?","input":"","output":"法人企業景気予測調査は、「内閣府経済社会総合研究所」及び「財務省財務総合政策研究所」が調査方法・調査票の設計、調査対象の選定、調査結果の集計・公表を行い、「各財務局・財務事務所」が調査票の回収、審査を行っています。(なお、各財務局・財務事務所においても��それぞれの管内の調査結果を公表しています。)"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査について、調査対象の法人はどのように選ばれるのですか?","input":"","output":"資本金規模が一定より大きい法人については全ての法人を調査対象としており、それ以外の法人についてはコンピュータにより無作為に選定しています。なお、法人の選定は、毎年度行っており、前年度と同程度の結果精度を確保できるような法人数としています。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査について、当社のような小さい企業を調査しても意味がないのでは?","input":"","output":"法人企業景気予測調査は、企業活動全体の動きを把握することを目的としており、資本金が30億円以上の企業については全数調査、30億円未満の企業については標本調査の手法で行っている調査となっています。\n我が国においては、特に中堅・中小企業の構成比が高く、規模の大小にかかわらず皆様にご協力いただかなければ、企業全体の動きを正確に把握することができませんので、ご協力をお願いいたします。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査について、休業・廃業している場合は、記入・提出しなくていいのですか?","input":"","output":"各調査期の調査時点において休業又は廃業されている場合は、記入・提出の必要はありません。ただし、ご面倒をおかけしますが、財務省財務総合政策研究所調査統計部又は最寄りの財務局・財務事務所に、その旨ご連絡いただきますようお願いいたします。なお、売上がない場合でも、費用等が発生していれば活動法人とみなし、調査の対象となります。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査について、調査票はどのように提出するのですか?","input":"","output":"紙面の調査票による提出(返信用封筒による郵送)のほか、インターネットを利用したオンライン提出があります。オンライン提出の方法については、調査票と一緒にお送りするパンフレット(「法人企業統計調査及び法人企業景気予測調査のオンライン提出のお願い」)をご覧ください。また、ホームページに詳細な回答方法も掲載していますので、ご参照ください。なお、前回調査の際、オンラインでの利用登録をされた法人には、調査票を同封しておりませんので、引き続きオンラインでの提出をお願いいたします。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査について、金融業・保険業とそれ以外の業種で調査事項を分けているのはなぜですか?","input":"","output":"金融業・保険業は、例えば、損益計算書などの財務諸表の様式が一般企業と異なること等、その業種の持つ特性があるため、金融業・保険業にそぐわない「売上高」などの調査項目は除いて調査しています。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査の記入方法について、判断調査項目と計数調査項目について、単体ベースと連結ベース、どちらの判断・数値を記入すればよいのですか?","input":"","output":"どちらも、単体ベースでのご記入をお願いします。法人企業景気予測調査では、登記上の法人単位で母集団推計を行っており、連結ベースでご記入されますと、「売上高」が過大に推計されるなど、正確な推計ができなくなります。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査の記入方法について、(計数項目)計画未策定のため「見通し」や「計画」の記入ができません。どうしたらよいですか?","input":"","output":"ご回答は暫定的な数字あるいは見込みでご記入いただいて構いません。なお、調査票にはそれまでにご回答いただいた数字がプレプリントされていますが、後の調査期に訂正していただくことが可能です。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査の集計方法について、BSIに全規模の結果がないのはなぜですか?","input":"","output":"全規模の結果を推計するとした場合、母集団推計を行っているため、BSIにおいては母集団法人数の多い中小企業の影響を大きく受けてしまうことから、全規模のBSIは推計(公表)していません。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査の集計方法について、全国分の集計方法と各財務局等の集計方法が異なるのはなぜですか?","input":"","output":"全国分の集計は、判断調査項目、計数調査項目ともに母集団推計を行っています。母集団推計���は、調査対象となった法人(標本)の結果から、抽出率等を加味して全体の法人(母集団)の結果を推定する方法です。\n一方、各財務局等の集計は、調査対象となった法人の結果を単純に集計しています。これは、財務局ごとの母集団情報がなく、抽出率等を算出することができないためです。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査のプライバシーについて、調査法人の情報はどのように保護されるのですか?","input":"","output":"法人企業景気予測調査は、統計法に基づいて実施しています。同法では、統計調査に従事する者への守秘義務が課せられており、 違反した場合には罰則が設けられています。また、過去に統計調査に従事していた者に対しても、同様の義務と罰則が規定されています。さらに、調査票情報等の利用制限も定められており、秘密の保護の徹底が図られています。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査のプライバシーについて、調査の結果を、税金の徴収など、統計以外の目的に使うことはないのですか?","input":"","output":"この調査でいただいた回答は、統計の作成・分析の目的にのみ使用されます。税金の徴収などの統計以外の目的に使われることは絶対にありません。"}
+{"instruction":"法人企業景気予測調査のプライバシーについて、調査票はどのように保管されているのですか?","input":"","output":"調査関係者は、調査票の情報を他に漏らしたり、統計以外の目的に使用することは絶対にありません。 これらの行為は、統計法で固く禁じられています。\nご提出いただいた調査票は、外部の人の目に触れないよう厳重に保管(電磁的記録媒体でも保管)し、集計が完了した後は溶解処分しています。さらに、オンラインによる調査票の提出についても、厳重な認証プロセスや暗号化通信などにより、通信の安全性は十分に確保されていますので、ご安心ください。"}
+{"instruction":"国債とはどのような金融商品なのですか。","input":"","output":"国債は、国が発行し、利子及び元本の支払(償還)を行う債券です。利子は半年に1回支払われ、元本は満期時に償還されます。ただし、割引国債は、途中での利払いは行われず、満期時に額面金額で償還されることになります。\nなお、定められた償還日より前に、債券を額面金額で償還すること(繰上償還)はありません。\n(注)平成10年12月以前に発行された国債については、券面に、繰上償還を行うことがありうるとの記載がありますが、これについても、実際に繰上償還を行うことはありません。"}
+{"instruction":"国債にはどんな種類がありますか。","input":"","output":"国債には色々な種類のものがあります。\n半年ごとに利子が支払われる国債には、固定利付型(半年に1回決まった額の利子が支払われるタイプ)と変動利付型(半年に1回支払われる利子が変動するタイプ)があります。\nさらに、固定利付債には、満期が2年・5年・10年・20年・30年・40年の固定利付国債及び3年・5年固定型個人向け国債があり、変動利付債には、10年変動型個人向け国債があります。そのほか、元本が変動する満期が10年の物価連動国債もあります。\nまた、途中での利払いは行われず、満期時に額面金額で償還される割引国債もあり、例えば満期が1年の割引短期国債があります。\nこのように、国債には色々な種類のものがありますので、購入される方のニーズに合わせてお選びいただけます。"}
+{"instruction":"個人向け国債とは何ですか。","input":"","output":"個人向け国債は、個人の方に購入しやすいよう工夫された国債です。主な特徴は、変動10年、固定5年、固定3年の3タイプから選べ、1万円から購入でき、一定期間が経過すれば請求に応じ国が買い取る中途換金制度がある点です。\n(注)平成19年7月から特定贈与信託の受託者である信託銀行及び信託業務を営む金融機関も保有できるようになりました。\n個人向け国債(「固定3年」、「固定5年」及び「変動10年」)は毎月募集及び発行を行っています(発行は募集月の翌月)。"}
+{"instruction":"新窓販国債とは何ですか。","input":"","output":"新窓販国債とは、平成19年10月より開始された、新しい窓口販売方式により発行される国債のことです。この方式は、従来、郵便局のみで行われていた一定期間、一定価格で募集する一種の委託販売方式を民間金融機関に拡大したものです。なお、新窓販国債には2年利付、5年利付、10年利付の3種類があり、商品性は入札により発行される国債と同じです。"}
+{"instruction":"国債は、建設国債や特例国債といった種類別に販売されているのですか。","input":"","output":"国債は以下の法律に基づいて発行されていますが、 これらの発行根拠法別に販売されているわけではありません。 \n (1) 財政法(第4条第1項ただし書):建設国債\n (国の資産を形成するものとして、公共事業費、出資金及び貸付金の財源に充てるために発行される国債)\n (2) 各年度における特例法:特例国債\n (税収及び税外収入等に加えて、建設国債を発行してもなお不足する歳出財源を補うため特例的に発行される国債)\n (3) 特別会計に関する法律(第46条第1項及び第47条第1項):借換債\n (各年度の国債の整理又は償還のための借換えに必要な資金を確保するために発行される国債)\n (4) 特別会計に関する法律(第62条第1項):財政投融資特別会計国債 (財投債)\n (財政融資資金において運用の財源に充てるために発行される国債)\n (5) 東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法:復興債\n (東日本大震災からの復興のために実施する施策に必要な財源を確保するために発行される国債)\n (6) 脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律(第7条第1項) : 脱炭素成長型経済構造移行債(GX経済移行債)\n (脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する施策に要する費用の財源を確保するために発行される国債)\nまた、一つの銘柄が複数の発行根拠法に基づいて発行されていることもあります(それぞれの銘柄の発行根拠法は官報に公告されています)。"}
+{"instruction":"国債は、いつ、どこで購入できますか。","input":"","output":"国債は、証券会社、銀行等の金融機関や郵便局などで購入できる金融商品です。\n個人向け国債(「固定3年」、「固定5年」及び「変動10年」)は毎月募集及び発行を行っています(発行は募集月の翌月)。また、新窓販国債も、毎月募集しています(発行は募集終了月の翌月)。ただし、新窓販国債は、金利水準等を勘案し、募集を行わないことがあります。\nこれらの国債は発行日以前の一定期間(募集期間)に購入申し込みが可能ですが、金融機関等により取り扱っている国債の種類や募集期間が異なりますので、詳しくは金融機関等にお問い合わせください。\nまた、個人向け国債や新窓販国債以外の国債についても、金融機関等によっては販売している場合がありますので詳しくは金融機関等へお尋ね下さい。\nなお、物価連動債については、平成27年1月より相対取引による個人向け販売が解禁され、大手証券会社等による販売が開始されています。"}
+{"instruction":"国債を購入する際には、どのような書類が必要となりますか。","input":"","output":"初めて国債を購入される場合は、国債を購入しようとする証券会社、銀行等の金融機関に国債専用の口座を開設していただく必要があります。一般的には、初めて口座を開設するときは、運転免許証、健康保険証など本人確認ができる書類、個人番号カードなどマイナンバー(個人番号)が確認できる書類、印鑑等が、また国債を購入する場合には、購入代金、預金通帳、印鑑等が必要になります。詳しくは金融機関等にお尋ねください。"}
+{"instruction":"国債はいくらで購入できますか。","input":"","output":"個人向け国債については、額面金額100円につき100円で、新窓販国債については、募集期間中一定の価格で購入できます。\nその他の国債については、既発債(既に発行されたもの)は毎日価格が変動し、新発債(これから発行されるもの)も金融機関等によって価格が異なることがあります。\nなお、国債の購入に際して手数料は不要ですが、購入の際「経過利子」が必要となる場合がありますので、詳しくは金融機関等にお尋ね下さい。"}
+{"instruction":"国債を購入した銀行が破綻した場合、その国債の償還は保証されないの��しょうか。","input":"","output":"平成15年1月以降に発行された国債は振替国債としてペーパーレス化されていますが、振替国債の権利の帰属は、振替口座簿の記載又は記録により定まりますので、振替国債の口座を開設している取扱機関が破綻したとしても、その権利は保護され、利子や償還金が受け取れなくなることはありません。口座は他の取扱機関へ移すことができます。"}
+{"instruction":"日本が財政危機に陥った場合、国債はどうなりますか。","input":"","output":"仮に財政危機に陥り、国が信認を失えば、金利の大幅な上昇に伴い国債価額が下落し、家計や企業にも影響を与えるとともに、国の円滑な資金調達が困難になり、政府による様々な支払いに支障が生じるおそれがあります。\nそうした事態を招かないよう、財政規律を維持し、財政健全化に努めていく必要があります。"}
+{"instruction":"「経過利子」とは何ですか。","input":"","output":"「経過利子」は、債券の取引に特徴的な慣行です。\n国債を購入された場合、第1回目の利払いとして6ヶ月分の利子をお支払いしますが、購入から第1回目の利払いまでの期間は必ずしも6ヶ月間だとは限りません。\n例えば、9月20日に第1回目の利払いがある債券を6月20日に購入した場合、第1回目の利払いまで3ヶ月間しかその債券で運用していなくても、利子は6ヶ月分が支払われます。\nこのように、購入から第1回目の利払いまでの期間が6ヶ月に満たない場合には、6ヶ月分の利子の額を、実際の保有期間に見合ったものに調整する必要があります(調整しないと、利子の払い過ぎになってしまいます)。\nそこで、国債を保有していなかった期間(6ヶ月のうち、実際の保有期間を超える期間)の利子に相当する額(=「経過利子」)を、国債の購入時に購入した相手方にお支払いいただくのです。\nつまり、「経過利子」とは、国債に投資された方が受け取られる第1回目の利子が、実際に国債を保有した期間に対応した金額になるよう調整するためにお支払いいただくものです。\nなお、「経過利子」としてお支払いいただいた金額は、第1回目の利子に含めてお支払いすることになりますので、「経過利子」の払込みは、国債の購入者にとって不利益となるものではありません。"}
+{"instruction":"国債のペーパーレス化とはどういうことですか。","input":"","output":"平成15年1月から新しい振替決済制度がスタートしました。この制度は、国債をペーパーレス化し、券面(国債証券)を発行しないことや、購入・売却といった国債の取引が口座への記録によって管理されることなどが法律上明確にされています。\nしたがって、現在、国債の取引は、各保有者が金融機関に開設した口座(振替口座)への記録によって行われています(金融機関によっては、口座管理手数料等がかかる場合があります)。\nペーパーレス化されることにより、例えば、国債を購入した場合には、券面を受け取る代わりに、口座において購入した国債の残高が増える(増額の記録がなされる)こととなり、逆に、売却した場合には、券面を引き渡す代わりに、口座において売却した国債の残高が減る(減額の記録がなされる)こととなります。また、国債の取引をされた場合には、金融機関が発行する「取引残高報告書」等で保有額の残高などを確認することができます。\n新しい振替決済制度はペーパーレスであるため、券面の紛失や偽造といった事態がなくなるほか、国債の取引の迅速化や効率化に資する、取引関係が明確化されるといったメリットがあります。また、利子や元本の受取りをうっかり忘れてしまうこともありません。"}
+{"instruction":"国債の満期より前に換金することは可能ですか。","input":"","output":"国債は、満期まで保有された場合には、額面で元本が償還されますが、満期前でも売却し、換金することが可能です。\n国債のうち、個人向け国債は第2期利子支払日(発行から1年経過)以降、原則としていつでも、口座を開設している取扱機関で、一部又は全部を中途換金することができます。また、原則中途換金ができない期間中であっても、口座名義人がお亡くなりになられた場合、又は、災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害により被害を受けられた場合には、中途換金の特例として例外的に中途換金が可能となります。\n個人向け国債以外の国債の売却価格は、国債市場の状況によって変わりますので、売却時の価格の状況によっては、売却益が出ることもあれば売却損が出ることもあります。売却の価格については、金融機関等にお尋ね下さい。"}
+{"instruction":"ISINコードに対応する国債の銘柄を教えてください。","input":"","output":"財務省では、ISINコードによって国債を管理しておりません。"}
+{"instruction":"令和5年度国債発行計画について教えてください。","input":"","output":"令和5年度国債発行計画については、財務表ホームページの令和5年度国債発行計画(https:\/\/www.mof.go.jp\/jgbs\/issuance_plan\/fy2023\/index.html)を確認してください。"}
+{"instruction":"国債の利子等に関する課税はどうなっていますか。","input":"","output":"利付国債の利子、譲渡益及び償還差益については、税率20%(所得税15%、地方税5%)の申告分離課税の対象となっており、これらの所得間での損益通算が可能となっています。\nなお、利子については、利払時に源泉徴収が行われます。\n(注)平成25年1月から令和19年12月末までは、復興特別所得税が課されるため、20.315%(所得税及び復興特別所得税15.315%+地方税5%)となります。"}
+{"instruction":"障害者等のマル優、特別マル優制度を受けることができるのでしょうか。","input":"","output":"障害者の方や寡婦年金等を受給されている方については、「障害者等の非課税貯蓄制度」(いわゆる障害者等のマル優、特別マル優制度)の適用を受けることができます。 詳しくは国税庁ホームページをご覧ください。"}
+{"instruction":"利払日や償還日から時間が経つと、消滅時効が成立するというのは本当ですか。","input":"","output":"国債の元本と利子の支払いについては、他の債券と同じように消滅時効の制度があります。\n具体的には、元本については償還日から10年、利子については利払日から5年が経過すると、国に対して国債の元利金を請求する消滅時効が完成し(「国債ニ関スル法律」第9条)、消滅時効が完成した国債については元利金の支払いが行われません。\n従って、現在、国債証券を手元で保管している方や、国債証券を供託に利用している方等は、国債証券には消滅時効の制度があることをご理解の上、その元利払日等の管理を十分にされるようご注意ください。\n一方、平成15年1月以降発行されているすべての国債(個人向け国債を含む)は、国債証券を発行せずに、日本銀行の国債振替決済制度を利用しています。この券面を発行しない国債のことを「振替国債」と呼んでいますが、振替国債については、日本銀行や金融機関に設けられた振替口座簿上で、各国債の銘柄、保有者、保有額等が明らかにされ、その元本や利子については、振替口座簿を管理する金融機関を通じて、確実に支払われるようになっています。"}
+{"instruction":"戦前や戦中に発行された国債は払い戻してもらえますか。","input":"","output":"国債の元本と利子の支払いについては、消滅時効の制度があるため、戦前や戦中に発行された国債をお持ちの場合、その国債についての消滅時効が完成しており、元本や利子の支払いは受けることができません。\n例えば、「大東亜戦争割引国庫債券」を例にとると、「元金の全部償還をする国債及びその償還期日指定(昭和26年大蔵省告示第1402号)」によって、昭和26年12月1日をもって繰上償還することとされております。「国債ニ関スル法律」第9条において国債の元金の消滅時効は10年とされているため、昭和36年12月1日をもって消滅時効が完成していることから、償還を受けることができません。\nまた、「賜金国庫債券」の場合、昭和21年4月1日以降を支払日とする元金と利子については、消滅時効が完成する以前に、法令によって無効となっています(昭和20年4月1日以前を支払日とする利子についても、すでに消滅時効が完成しています)。"}
+{"instruction":"国債証券をコピーすることは犯罪になるのでしょうか。","input":"","output":"国債証券を模造することは犯罪であり、1ヶ月以上3年以下の重禁錮(有期懲役)という大変重��刑罰が科せられます(「通貨及証券模造取締法」第1条及び第2条)。\nコピーを作成することも模造に当たりますので、ご注意ください。"}
+{"instruction":"「還付金残高確認証」という書類を持っているのですが。","input":"","output":"「還付金残高確認証」とは、証書上に記載された金額の国債還付金の残高の存在を示し、これと同額の国債に引き換えることを財務大臣(大蔵大臣)が約束したとする架空の証書です。この架空の証書を用いた詐欺事件は昭和59年に摘発されましたが、その後もこの証書を使った事案が発生しています。\n財務省(大蔵省)は、この「還付金残高確認証」なるものを発行したことはありません。また、同確認証は、法律上も存在しないものですので、ご注意下さい。\nまた、「還付金残高確認証」を用いた資金提供等を持ちかけられた場合には、最寄りの警察にご相談下さい。"}
+{"instruction":"国債証券を紛失した場合、再発行は受けられるのでしょうか。","input":"","output":"一旦発行された無記名国債証券やその利札は絶対的に有効とされます。そのため、証券や利札を紛失してしまった場合、代わりの証券や利札は発行されません。\nただし、国債証券や利札を紛失した場合であっても、「紛失した証券や利札の所持人(例えば証券を拾った人)がこれらを持参して元金の償還又は利子の支払いを受けた場合には、支払金額及び支払日以後の利子を弁償する」ことをお約束いただいた上で担保を提供していただくことによって、元金の償還又は利子の支払いを受けることができる「承認払制度」があります。\n承認払により元金の償還または利子の支払いを受けた場合、紛失した国債証券や利札をもって支払いを請求する人が消滅時効完成までに現れなければ、提供していただいた担保はお返しいたします(「国債ニ関スル法律」第6条)。"}
+{"instruction":"国債の「表面利率」「利率」「クーポンレート」「利回り」はどう違うのですか。","input":"","output":"いわゆる国債の「金利」のうち、「表面利率」「利率」「クーポンレート」と「利回り」は区別する必要があります。\n「表面利率」は「利率」または「クーポンレート」とも呼ばれ、利付債について半年毎に支払われる利子の大きさを表すものです。具体的には、固定利付債は額面金額に対する1年分の利子がパーセント表示で示されており、例えば額面金額100万円につき1年間に2万円(半年毎に1万円ずつ)の利子が支払われる場合、表面利率(利率、クーポンレート)は2%となります。国債の表面利率は、その国債が発行された時の市場の実勢により決定され、償還まで変わりません。\n一方、「利回り」は、1年あたりの運用益をパーセント表示で示したものです。この運用益の中には、(1)1年分の利子収入(「表面利率」で表されるもの)と、(2)償還額面(又は売却価格)と購入価格の差額(1年あたりに換算したもの)が含まれています。(1)の利子収入(「表面利率」)は発行時から償還時まで変わることはありませんが、(2)の購入価格は時価ですから、国債相場の状況や購入される金融機関によって変わってきます。したがって、購入価格次第で、国債の「利回り」は変わってくることになります。"}
+{"instruction":"国債の表面利率(利率、クーポンレート)はどのようにして決まるのでしょうか。","input":"","output":"国債の表面利率(クーポンレート)は、その国債を発行(厳密には入札)する時の、国債市場の実勢に即して決めています。\n具体的には、「その国債の予想される市場流通利回りに近い表面利率」を設定しています。この場合、その国債の発行価格は額面に近いものとなります。"}
+{"instruction":"国債の利回りはどのように決まるのでしょうか。","input":"","output":"国債を購入し償還まで保有した場合の利回り(最終利回り)は、(1)購入価格(額面100円当たりの単価で表示されます)、(2)表面利率(クーポンレート)および(3)償還期間(購入してから償還されるまでの期間)から算出されます。\n(2)表面利率(クーポンレート)と(3)償還期間は、購入時に確定しています。一方、(1)の購入価格は時価ですから、国債相場の状況や購入され��金融機関によって変わってきます。 日々の国債の利回りについては、金融機関にお問い合わせください。"}
+{"instruction":"財務省が公表している金利はどのようなものですか。","input":"","output":"流通市場における固定利付国債の実勢価格に基づいて算出した主要年限毎の半年複利金利(半年複利ベースの最終利回り)です。"}
+{"instruction":"どのように主要年限毎の金利を算出するのですか。","input":"","output":"設定した年限毎に対象となる銘柄を選定し、各銘柄の実勢金利をもとにイールドカーブを形成した上で、主要年限毎の金利をコンスタントマチュリティーベースで算出します。"}
+{"instruction":"各銘柄の実勢金利はどのように算出するのですか。","input":"","output":"日本証券業協会が公表する公社債店頭売買参考統計値(平均値単価)を用いて各銘柄の実勢金利(半年複利金利)を算出します。"}
+{"instruction":"イールドカーブとは何ですか。","input":"","output":"横軸に残存期間、縦軸に利回りをとり、残存期間が異なる複数の債券の残存期間と利回りの関係を表した曲線のことです。"}
+{"instruction":"コンスタントマチュリティーベースの金利とはどのようなものですか。","input":"","output":"特定の年限に対する金利です。例えば8年の金利は、8年ちょうどの残存期間に対応する金利をイールドカーブから算出します。"}
+{"instruction":"戦没者等の遺族等に対して発行される記名国債(交付国債)とはどのような国債ですか。","input":"","output":"戦没者等の遺族等に対して発行される記名国債(交付国債)とは、先の大戦により、物的、精神的損失を受けた戦没者などの遺族や強制引揚げを余儀なくされた引揚者などに対して、弔慰金、給付金などの金銭の支給に代えて交付される国債です(遺族国庫債券、特別給付金国庫債券、特別弔慰金国庫債券、引揚者国庫債券など)。\nこれらの国債は、その発行目的や償還金の給付を受ける人が限定されているという性格から、記名式の現物債であり、原則として、譲渡や担保権の設定などの処分が禁止されています。"}
+{"instruction":"財投機関とは何ですか。","input":"","output":"財投機関とは、財政投融資を活用している機関を指します。\n財政投融資には、具体的な資金供給の手法として、財政融資、産業投資、政府保証の3つの方法がありますが、それぞれ対象が異なります。\n財政融資については、「財政融資資金法」第10条に基づいて、国の特別会計や地方公共団体、政府関係機関、独立行政法人・特殊法人等(特別の法律により設立された法人で民間からの出資を受けていないもの)が対象となります。\n産業投資については、「産業の開発及び貿易の振興」の目的に合致し、国からの出資・収益還元に必要な規定を備えている政府関係機関や独立行政法人等などが対象となります。\n政府保証については、基本的に、それぞれの設立法において政府保証を受けることができる旨の規定が存在する政府関係機関や独立行政法人等が対象となります。\n財政投融資は、政府が政策的見地から行う投融資活動であり、財投機関は政策的役割を担っています。そのため、財政投融資の活用にあたっては、毎年度の財政投融資計画の編成において、政策評価や政策コスト分析の手法等を活用し、民間で対応することができないか、供給する資金が確実に返済されるか等を慎重に精査し、真に必要な資金需要に的確に対応することとしています。\n財政投融資の対象となる事業については、重点化・効率化を進めていることから、財投機関の数は年度によって変動することがあります。"}
+{"instruction":"財投機関債とは何ですか。","input":"","output":"財投機関債は、財投機関が民間の金融市場において個別に発行する債券のうち、政府が元本や利子の支払いを保証していない公募債券です。平成13年度の財政投融資改革において導入され、現在、財投機関の資金調達手段の一つとして機能しています。発行体の信用力に依存した普通社債(Straight Bond)と担保となる資産の信用力に依存した資産担保証券(Asset Backed Securities)の二種類に大別されます。 "}
+{"instruction":"財政融資資金の調達金利や貸付金利はどのように決まっているのですか。","input":"","output":"財政融資資金は、財投債��預託金を主な財源としています。財投債は国債の一種であり、商品性も通常の国債と同じで発行も通常の国債と合わせて行われているため、調達金利は国債金利そのものです。また、国の特別会計の積立金・余裕金等からの預託金については、財務大臣が預託期間に応じて、国債の利回りに即した預託金利を定めることとされています。\n一方、貸付金利についても、国債の流通利回りを基準として、貸付期間に応じ、償還方法(元金均等、元利均等、満期一括)や据置期間(貸付を受けた日以降、元金を償還せず、利子のみを支払う期間)といった償還形態の違いを反映した上で財務大臣が定めています。\nなお、預託金利・貸付金利ともに下限利率を0.001%としています。"}
+{"instruction":"財投機関の資金調達はどうしているのですか。","input":"","output":"企業は、自己資金だけでは事業を行うために必要な資金を賄えない場合、外部から資金を調達します。具体的な資金調達の方法としては、株式の発行や債券の発行、金融機関からの借入れなどが挙げられます。財投機関も自らの事業による収入がありますが、外部からの資金調達の方法としては、政府などからの出資や借入れ、民間金融機関からの借入れ、債券(財投機関債など)の発行があります(利用者の負担を軽減するという観点から、補助金が投入される場合もあります)。\n財投機関は政策的役割を担っているため政府から資金を供給されていますが、そのためには、あらかじめ厳しい審査を経なければなりません。例えば、財政投融資を利用するに当たっても、その事業について、民間では対応ができないか、供給する資金が確実に返済されるかなどを政策コスト分析や政策評価の手法を活用しつつ精査した上で、政策的に必要と判断された場合には、国会での審議・議決を経て、財政投融資からの資金の供給が認められます。"}
+{"instruction":"財投債とは何ですか。","input":"","output":"財政融資資金の運用財源に充てるために、国が発行する債券(国債)をいいます。財投債の発行収入は、財政投融資特別会計財政融資資金勘定の歳入の一部となり、歳出として財政融資資金に繰り入れられます。\n商品性は通常の国債と同じで、発行も通常の国債と合わせて行われているので、金融商品として見た場合、通常の国債と全く変わりません。また、発行限度額について、国会の議決を受けている点でも通常の国債と同じであり、各年度の国債発行計画の中においても国債の一種として位置付けられています。\n ただし、財投債は、その発行によって調達された資金が財政融資資金の貸付けの財源となるとともに、償還が財政融資資金の貸付回収金によって賄われる点で、一般会計などの歳出の財源となり、償還が租税などによって賄われる通常の国債とは異なります。\nなお、財投債は、国際連合が定めた経済指標の統一基準に基づいた国民経済計算体系(SNA)(注1)上も一般政府の債務には分類されません。また、「国及び地方の長期債務残高」(注2)にも含まれません。\n(注1)「国民経済計算体系(SNA)」とは、経済統計を各国が共通の基準に基づいて作成するために国際連合が作成した基準です。国民経済を構成している家計、企業、政府の3部門はそれぞれ経済取引を通じて互いに関連しながら経済活動を営んでいます。このほかに、国民経済は貿易や資本取引によって海外の経済活動とも結びついています。このような国民経済の構造・循環をとらえる仕組みが「国民経済計算体系(SNA)」です。その中で、公的部門は一般政府と公的企業に分類されており、公的企業の債務は一般政府の債務には含まれません。現在、財政融資資金は公的企業に分類されており、財投債は一般政府の債務には含まれません。\n(注2)「国及び地方の長期債務残高」とは、利払・償還財源が主として税財源により賄われる長期債務を国・地方の双方について集計したものです。 "}
+{"instruction":"財政融資資金からの借入金を繰上償還することは可能ですか。","input":"","output":"繰上償還(前倒し返済)を行う場合、貸し手は、本来、繰上償還以後も受け取り続けられるはずであった利息収入を失うことになる一方で、借り手から繰上��還を受けた資金を元手に新たに貸付けを行って利息収入を得ることが可能です。結局、貸し手にとって、失った利息収入と、新たに得られる利息収入の差額が繰上償還に伴って生じる損失となります。\n財政融資資金の貸付けは収支相償うよう運営されていることから、このような繰上償還に伴って生じる損失をそのまま受け入れることは出来ません。したがって、繰上償還に応じる場合には、繰上償還に伴って生じる損失に対応する補償金の支払いが前提となります。\n補償金を免除した繰上償還については例外的な措置であることから、財政制度等審議会財政投融資分科会(平成16年12月23日開催)において要件として設定した、(1)抜本的な事業見直し、(2)繰上償還対象事業の勘定分離、(3)経営改善計画、(4)最終的な国民負担の軽減、という「4条件」を満たした上で、法律に基づいて行われることが必要となります。\n上記の要件に基づき、平成17年度編成において旧住宅金融公庫(現在の(独)住宅金融支援機構)、(独)都市再生機構及び年金資金運用基金(現在の年金積立金管理運用独立行政法人)に対して、補償金を免除した繰上償還を認めました。\nまた、平成19年度から平成21年度においては、財政状況が厳しい地方公共団体に対して補償金を免除した繰上償還を認め、さらに、1回限りの特例として当該措置を3年間延長し、平成22年度から平成24年度においても補償金を免除した繰上償還を認めました。\nなお、地方公共団体による上下水道事業への公共施設等運営権方式(コンセッション)の導入を促進する観点から、今後の横展開の呼び水となる先駆的取組を支援するため、財政制度等審議会財政投融資分科会(平成29年11月1日及び12月20日開催)でも議論の上、令和3年度までに実施方針条例を制定した地方公共団体を対象に、厳しい経営環境にあり自助努力を行っていること等、支援要件を満たしていることを条件として、令和5年度までの間において、最初に受け取った運営権対価を上限に、当該コンセッションの事業範囲に係る債務を繰上償還する際の補償金の免除を特例的に認めることとしました。"}
+{"instruction":"これまでに財政融資資金の貸倒れや政府保証の履行はなかったのでしょうか。","input":"","output":"これまで財政融資資金の貸倒れや政府保証の履行が発生したことはありません。財政投融資対象事業の財務の健全性は確保されていると言えます。\n財政融資資金は「財政融資資金法」により確実な運用を行うこととされ、その貸付けの対象は特別の法律により設立された法人や地方公共団体等に限定されています。\n政府保証についても、個別に厳格な審査を行うこととしています。\nただ、中小企業に対する政策金融のように、個々の財投機関が貸倒れ等の各種の事業リスクを抱えていることは事実です。この点については、毎年度の財政投融資編成の際に、財投機関において、信用リスク等を勘案した金利設定を行っているか、財政投融資対象事業の収益性がきちんと確保されているか等を精査し、政策コスト分析の手法も活用しながら、財投機関の償還確実性の精査に努めています。\nまた、財政投融資の財務の健全性の維持のために、財投機関に対するチェック機能の充実を図り、実地監査や地方公共団体の財務状況把握に取り組んでいます。\nなお、財政投融資対象事業に一般会計等から国費が支出されている場合もありますが、これは、一定の政策上の目的に基づき国費を投入しているものであり、財投機関の債務返済を助けるという資金繰り上の目的で国費を充てているというものではありません。\n(注) 財政投融資の対象事業に対して一般会計等から補助金等が投入されていることについて、「財投対象事業は、赤字を税金で埋めている」と指摘されることがあります。しかし、そもそも財投対象事業は、民間では採算がとれない事業を政策的必要性から行っているものであり、受益者負担を採算のとれる水準より軽減しても事業が運営できるよう補助金等が投入されています。このように、政策上の観点から受益者にコスト意識を持たせつつ、受益者の金利や料金の負担を軽減するなど、財政政策として当該事業への支援の度合いを強めるために補助金等を投入しているものであり、財投機関に財務上の問題があるために国費(補助金等)を投入しているわけではありません。"}
+{"instruction":"財政投融資計画は予定額が全て運用されているのですか。","input":"","output":"財政投融資の運用は、財投機関の事業の進捗や資金繰りの状況などを事前に確認し、資金需要に応じて行っています。\nその結果、運用額が予定額を下回る場合があります。これを運用残(注)といいます。\nなお、財政融資資金の運用残額については、この額を踏まえた財投債の発行を行っていることから、余分な資金が滞留している訳ではありません。\n(注)財政投融資計画に計上された金額は、翌年度に繰り越して使うこともできるため、繰越額を除きます。"}
+{"instruction":"財政投融資特別会計が財務の健全性を確保するために行っている措置はどのようなものですか。","input":"","output":"財政融資資金(財政融資の原資)においては、資金の貸付と調達(財投債など)の間の期間のミスマッチに起因する金利変動リスクが存在しています。このリスクを低減させるため、貸付金などの資産と、財投債などの負債のキャッシュフローから生じるギャップの解消に取り組んでいます。"}
+{"instruction":"令和5年度財政投融資計画について教えてください。","input":"","output":"令和5年度財政投融資計画については、財務省ホームページの令和5年度財政投融資計画を閣議に提出しました(https:\/\/www.mof.go.jp\/policy\/filp\/plan\/fy2023\/20221223.html)をご参照ください。"}
+{"instruction":"日本のお金は、どうして「円」というのですか。","input":"","output":"日本の通貨単位「円」は、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」第2条第1項で「通貨の額面価格の単位は円」と規定されています。\nこの「円」は、明治4年に制定された「新貨条例」で初めて通貨の単位として定められましたが、その際の経緯を裏付ける資料が残っていないため、正確にはわかりません。\nなお、お金(通貨)は同じ法律で、「貨幣」と「日本銀行が発行する銀行券(日本銀行券)」と定められています。"}
+{"instruction":"お金には使用できる枚数の制限があるのですか。","input":"","output":"日本銀行券(いわゆる紙幣、お札)は、「日本銀行法」第46条第2項で「無制限に通用する」と規定されています。\n一方、貨幣(いわゆる硬貨)は、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」第7条で「額面価格の20倍まで」を限度として通用すると規定されています。つまり、20枚までは貨幣による支払いを行っても良いということです。\nこれは、貨幣は、小額の取引に適しているものの、あまりに多くの数が使用された場合、保管や計算などに手間を要し、社会通念上、不便となることから、上限を設けています。\nただし、取引の相手方の了解が得られるならば、それを妨げるものではありません。"}
+{"instruction":"紙幣に描かれている肖像画には基準があるのです。","input":"","output":"紙幣の肖像については、近年の改刷では、\n(1)偽造防止の観点から、なるべく精密な写真を入手できること\n(2)肖像彫刻の観点からみて、品格のある紙幣にふさわしい肖像であること\n(3)肖像の人物が国民各層に広く知られており、その業績が広く認められていること\nといった観点を踏まえて、明治以降の人物から採用しています。"}
+{"instruction":"記念貨幣はどのような時に発行されるのですか。","input":"","output":"記念貨幣は、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」第5条第2項により、内閣の閣議決定を経て、国家的記念事業として発行されています。\nこのため、一般的には、国民がこぞってお祝いするような事柄(皇室の御慶事、国家的事業の完成等)や国際的な行事(オリンピック、万国博覧会等)などが挙げられます。"}
+{"instruction":"過去に発行された記念貨幣は、現在でもお金として使えますか。","input":"","output":"記念貨幣は、昭和39年に発行された「東京オリンピック記念千円銀貨幣」以降、たくさん発行されていますが、これ以前のものはありません。\n記念貨幣は、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」において、貨幣として定められているため、全て通常の貨幣と同じように使用することができます。\nただし、記念貨幣は、いろいろな素材で作られていたり、大きさが異なったりするため、自動販売機などでは使えないことがあります。\n使用する場合には、お手数ですが、銀行などの金融機関の窓口で通常の貨幣と引き換えて下さい。"}
+{"instruction":"昔のお金は使えますか。","input":"","output":"令和6年1月25日時点で、発行されていないお金で、現在も使用できるものは、以下のとおりです。\n【日本銀行券(紙幣)】\n旧壱円券(大黒天:明治18年発行)\n改造壱円券(武内宿禰:明治22年発行)\nい壱円券(武内宿禰:昭和18年発行)\nA壱円券(二宮尊徳:昭和21年発行)\nA五円券(彩文模様:昭和21年発行)\nA拾円券(国会議事堂:昭和21年発行)\nA百円券(聖徳太子:昭和21年発行)\nB五拾円券(高橋是清:昭和26年発行)\nB百円券(板垣退助:昭和28年発行)\nB五百円券(岩倉具視:昭和26年発行)\nB千円券(聖徳太子:昭和25年発行)\nC五百円券(岩倉具視:昭和44年発行)\nC千円券(伊藤博文:昭和38年発行)\nC五千円券(聖徳太子:昭和32年発行)\nC一万円券(聖徳太子:昭和33年発行)\nD千円券(夏目漱石:昭和59年発行)\nD五千円券(新渡戸稲造:昭和59年発行)\nD一万円券(福沢諭吉:昭和59年発行)\n【貨幣(硬貨)】\n5円黄銅貨(国会議事堂・穴無:昭和23年発行)\n5円黄銅貨(稲穂等・楷書体:昭和24年発行)\n10円青銅貨(平等院鳳凰堂・ギザあり:昭和26年発行)\n50円ニッケル貨(菊・穴無:昭和30年発行)\n50円ニッケル貨(菊:昭和34年発行)\n100円銀貨(鳳凰:昭和32年発行)\n100円銀貨(稲穂:昭和34年発行)\n500円白銅貨(桐:昭和57年発行)\n500円ニッケル黄銅貨(桐:平成12年発行)"}
+{"instruction":"硬貨に穴を開けても良いですか。","input":"","output":"貨幣(硬貨)を故意に損傷したり鋳つぶしたりすると、貨幣損傷等取締法により罰せられることとなります。当然、硬貨に穴を開ける行為も同じです。\n貨幣は、国民の皆様の生活の中で取引などが円滑に行われるよう、製造されているものですので、大切に使用して下さい。"}
+{"instruction":"誤って紙幣を破ってしまった時は、どうすればいいですか。","input":"","output":"誤って紙幣を破ってしまった時や、汚損、損傷などの理由により使用することが困難となった紙幣については、日本銀行の本支店にて、新しい紙幣と交換できます。\nもし、使用するのが難しいと感じるような紙幣が手元にある場合には、お近くの日本銀行にて交換して下さい。\nなお、交換の基準については日本銀行法施行規則第8条により、以下のとおりとなっています。\n【交換の基準】\n 表裏の両面がある日本銀行券(紙幣)が\n・全体の2\/3以上が残っている場合・・・・・・・額面全額\n・全体の2\/5以上2\/3未満が残っている場合・・・額面の半額\n・全体の2\/5未満しか残っていない場合・・・・・交換できない"}
+{"instruction":"偽物のお金(偽札・偽貨)を作ったり、偽物のお金やコピーしたお金を使用したりするとどうなります。","input":"","output":"偽物のお金は、作ること(コピー等)も、使うことも犯罪になります。\nまた、海外で作られた偽物のお金を国内に持ち込むことも犯罪になります。\n更に、見た目がお金に似せたようなものを作ったり、販売したりしても犯罪になります。\nもし、偽物のお金と思われるものを見つけたら、使用しないで、お近くの警察に届け出て下さい。\n〔通貨偽造等の犯罪に対する処罰の例〕\n通貨偽造・通貨変造罪(刑法第148条第1項)\n → 無期又は3年以上の懲役\n偽造通貨・変造通貨の行使罪(刑法第148条第2項)\n → 無期又は3年以上の懲役\n輸入してはならない貨物を輸入する罪(関税法第109条第1項)\n → 10年以下の懲役若しくは3千万円以下の罰金、又はこれらの併科"}
+{"instruction":"紙幣や硬貨の写真やイラストを印刷物に使ってもいいですか。","input":"","output":"日本銀行券(紙幣)や貨幣(硬貨)と紛らわしい外観を有するものの製造又は販売は「通貨及証券模造取締法」により禁止されており、抵触する場合は、事後において捜査当局による取締りの対象となります。\n日本銀行券や貨幣をデザイン化したものや、その一部又は全部を商品や印刷物などに使用する場合も同法に抵触する可能性があり��す。これらは、図柄の模擬の程度、大きさ、材質、「見本」の文字、斜線の有無などから総合的に判断されることになります。(注)\nまた、デジタルカメラ等で撮影したこれらの画像データをホームページやブログに掲載した場合については、その行為自体は「通貨及証券模造取締法」の取締りの対象とはなりませんが、掲載した写真が印刷された場合には、同法に抵触する可能性がありますので、十分ご注意下さい。\n(注)図柄が本物の通貨等と誤信させる程度に至らなくとも、その行使の場所、時、相手方など、その用い方如何によっては本物の通貨と誤認させる危険性を持つことから、財務省において事前に同法の抵触の有無について判断することはできません。"}
+{"instruction":"すかしの入った紙(すき入紙)を造るとダメだと聞きましたが、本当ですか。","input":"","output":"すき入紙とは、製法のいかんにかかわらず、抄紙の過程において実質の粗密または厚薄よって現出した文字または画紋を有する紙のことをいいます。\nこれに該当するもののうち、紙を透かして見た場合、文字または画紋が黒の濃淡により階調をあらわす「黒くすき入れた紙」については、その文字や画紋の種類や大きさにかかわらず、また、「白くすき入れた紙」については、お札や政府の発行する証券等で使用されている文字、画紋を使って、すき入れ紙を製造しようとする場合には、「すき入紙製造取締法」に基づき、財務大臣の許可を必要とします。\nこれは、外国からの受注により国内で製造しようとする場合でも同様に許可を必要とします。"}
+{"instruction":"未利用の国有地はどのように有効活用されているのでしょうか。","input":"","output":"未利用国有地は、国民共有の貴重な財産であることから、地域や社会のニーズに対応した売却や貸付けなどを行うことにより、有効活用を図っています。\n具体的な活用例としては、保育や介護などの社会福祉施設の用地として貸付けを行ったり、災害発生時に応急仮設住宅の建設用地や、がれき置き場などとして地方公共団体に無償で提供しています。"}
+{"instruction":"国に土地を引き取ってもらう方法はありますか。","input":"","output":"相続土地国庫帰属制度を活用して、一定の要件の下で相続した土地を国が引き取る方法があります。\n相続土地国庫帰属制度の具体的な要件や手続等については、法務省ホームページをご確認ください。実際に相続土地国庫帰属制度の利用を検討される方は、各地の法務局(本局)にご相談ください。"}
+{"instruction":"国有財産の価格はどのような価格ですか。","input":"","output":"国有財産の価格は、国有財産台帳に新規登録される場合においては、取得価格である購入価格、建築費等によることを原則としております。\nなお、登録後の地価変動等を踏まえ、毎年度末には、土地については、原則として相続税路線価に基づいた評価を行うことにより、また、建物・工作物等の減価償却資産については、取得価格から減価償却費相当額を控除するなど、財産に応じた評価方法により価格の見直しを行うこととしています。"}
+{"instruction":"国有地を、個人や会社が取得することは出来ますか。","input":"","output":"未利用国有地の売却にあたっては、国有地が国民共有の財産であることから公用・公共用の利用を優先する考え方を基本としており、基本的には地方公共団体や社会福祉法人、学校法人などの公益性の高い事業者からの利用要望を優先的に受け付けることとしています。\n利用要望がない場合には一般競争入札で売却することとしており、個人や会社も一般競争入札を通じて、取得することができます。\nなお、最近、財務省職員等の介在を装い、個別の未利用国有地を個人や会社が随意契約で地方公共団体や公益性の高い事業者に先駆けて優先的に購入できるかのように働きかける架空取引話が発生しております。財務省がそのような売払いを行うことは一切ありませんので、御注意願います。\n国有地の売却情報については、財務省財務局ホームページをご確認ください。具体的な手続きについては、各地の財務局等にお問合せください。\nhttps:\/\/lfb.mof.go.jp\/index.html"}
+{"instruction":"店頭でたばこを販売する際に景品をつけることは可能ですか。また、ホームページで周知してもよいですか。","input":"","output":"たばこの小売販売については、たばこ事業法第36条第1項において、「小売販売業者は、第33条第1項又は第2項の規定による認可に係る小売定価によらなければ製造たばこを販売してはならない。」とされており、小売販売業者が、認可に係る小売定価以外の価格で販売することは、同法に違反することとなります。\nさらに、小売販売業者が、製造たばこの購入を条件として、小売販売業者自らの負担により経済的価値の提供を行うことは、実質的な値引き販売に該当するおそれがあることから、そのような販売については自粛していただいております。\nまた、ウェブサイトでの周知につきましても、たばこ事業法第40条第2項に基づく「製造たばこに係る広告を行う際の指針」(平成16年3月財務省告示)により、ウェブサイト等におけるたばこ広告については、「20歳未満の者のみを対象とすることが技術的に可能な場合を除き行わないこと。」とされており、当該指針に照らし問題があると認められる行為を確認した場合には、事実関係を確認し個別に対処することとしております。"}
+{"instruction":"たばこをネットオークションで販売してもよいのでしょうか。","input":"","output":"たばこの小売販売については、たばこ事業法第36条第1項において、「小売販売業者は、第33条第1項又は第2項の規定による認可に係る小売定価によらなければ製造たばこを販売してはならない。」とされており、小売販売業者が認可に係る小売定価以外の価格で販売することは、同法に違反することとなります。\n財務省においては、同法に照らして、問題があると認められる行為が行われているとの事実を確認した場合は、オークションサイト主催者側へ削除を要請するなど是正が図られるよう対処することとしております。"}
+{"instruction":"たばこの個人輸入を代行しているサイトがありますが、違法ではないでしょうか。","input":"","output":"製造たばこの特定販売(輸入販売)又は小売販売を業として行おうとする者は、たばこ事業法第11条及び第22条により財務大臣の登録・許可を受けなければならないこととされています。\n一般的に、無許可・無登録で製造たばこの特定販売(輸入販売)又は小売販売を業として行っている事業者を発見した場合は、事実関係を確認し個別に対処することとしております。\nまた、個別の業者について財務大臣の登録・許可を受けているか否かについては、個人情報保護の関係によりお答えすることは差し控えさせていただきます。\nもし、類似のサイトを発見された場合は理財局総務課たばこ塩事業室総括係までご連絡ください。"}
+{"instruction":"日本はたばこ規制枠組条約を批准していますが、駅でのたばこの巨大広告は条約上許されているのでしょうか。","input":"","output":"たばこの広告及び販売促進活動については、たばこ規制枠組条約第13条で規定されています。\nわが国では同条約第13条第3項に基づいた国内措置として、たばこ事業法第40条第2項に基づき「製造たばこに係る広告を行う際の指針」を定めています。\nたばこの広告や販売促進活動にあたっては、20歳未満の者の喫煙防止への配慮を行うこととし、具体的には、たばこの広告をたばこの販売所及び喫煙所以外の公共性の高い場所で行うことを禁止しています。疑わしい事例があれば、所管の財務局において事実確認の上、当該指針等に反する行為が確認された場合は、適切に対処することとしております。"}
+{"instruction":"特定の地域でのみ利用可能となる、いわゆる「地域通貨」や「プレミアム商品券」の支払い対象として、たばこを含めることは問題ないでしょうか。","input":"","output":"たばこ事業法上、たばこの流通へ不当な影響を及ぼさないようにする観点から、たばこ事業法第36条第1項に基づき、たばこの小売販売業者は、「小売定価」以外による販売(定価外販売)が禁止されています。\nたばこの定価外販売に該当するか否かは、個々の事案ごとに、\n・決済手段の入手又は利用にかかる、消費者による対価の支払いの有無\n・対価を超えて上乗せされたプレミアムの付与(ポイント還元を含む)の有無\n・プレミアムの付���における、小売販売業者による自己負担の有無\n・プレミアムの付与による地域間等のたばこの販売条件の格差の有無\n等を踏まえて判断を行っています。"}
+{"instruction":"キャッシュレスサービスを用いて、たばこを購入した際に、ポイント還元されることは問題ないでしょうか。","input":"","output":"たばこ事業法上、たばこの流通へ不当な影響を及ぼさないようにする観点から、たばこ事業法第36条第1項に基づき、たばこの小売販売業者は、「小売定価」以外による販売(定価外販売)が禁止されています。\nたばこの定価外販売に該当するか否かは、個々の事案ごとに、判断を行っています。\n一般的に、全国広く均一に実施されるポイント還元につきましては、プレミアムの付与による地域間等のたばこの販売条件の格差が生じないことから、定価外販売に該当しないと判断しております。\nその反面、特定の小売販売業者や一部地域内に限定して実施されるポイント還元につきましては、定価外販売に該当するおそれがあります。"}
+{"instruction":"一般会計とは何ですか。","input":"","output":"一般会計とは、国における会計区分の一つで、租税などの収入を財源として国の基本的・一般的な支出を経理する会計のことです。他に特別会計があります。"}
+{"instruction":"決算不足補てん繰戻とは何ですか。","input":"","output":"予見し難い税収の減少等により一般会計の歳入歳出の決算上の不足が生じたときに、その不足額を決算調整資金から補てんし、それを翌々年度までに決算調整資金に繰り戻すこと。"}
+{"instruction":"公債金とは何ですか。","input":"","output":"租税等で賄えない歳入不足について、国債(借金)により資金調達される国の収入。"}
+{"instruction":"歳出とは何ですか。","input":"","output":"4月から翌年の3月までの一会計年度の国の支出。"}
+{"instruction":"歳出予算現額とは何か。","input":"","output":"歳出予算額、前年度繰越額、予備費使用額及び流用等増減額を加除したもの。"}
+{"instruction":"歳入とは何か。","input":"","output":"4月から翌年の3月までの一会計年度の国の収入。"}
+{"instruction":"暫定予算とは何か。","input":"","output":"本予算が年度開始前に成立しない場合に、その予算成立までの国政運営上必要不可欠な経費を内容とする、一定期間に係る暫定的な予算。"}
+{"instruction":"使途別分類とは何ですか。","input":"","output":"歳出予算の分類の一つで、予算を支出対象によって区分するものです。"}
+{"instruction":"主要経費別分類とは何か。","input":"","output":"歳出予算の分類の一つで、予算がその年度の政府に要請される諸施策にいかに配分されるかを最も端的に示すもの。"}
+{"instruction":"純計とは何ですか。","input":"","output":"国の実質上の財政規模を示す、いわば国全体の財政の純計(ネット)を示すもので、一般会計及び特別会計の歳入歳出額の単純合計額から、会計相互間、勘定間等の重複額(財源繰入れなど)を控除(消去)したものです。"}
+{"instruction":"剰余金とは何ですか。","input":"","output":"国の会計年度末における各会計又は勘定の歳入歳出の決算上の剰余金のことです。毎会計年度における歳入の収納済額から歳出の支出済額を控除した残額(歳計剰余金)を指すのが一般的です。"}
+{"instruction":"政府関係機関とは何か。","input":"","output":"国とは別個の法人格を有するが、政府が出資している特殊な法人で、その予算及び決算について、国の予算及び決算の例に準じて、国会の審議を受けなければならない機関。"}
+{"instruction":"特別会計とは何ですか。","input":"","output":"一般会計と区分して経理する特別の会計であり、特定の事業を行う場合、特定の資金を保有してその運用を行う場合などに限って設置される会計です。"}
+{"instruction":"不用額とは何ですか。","input":"","output":"歳出予算の経費の金額のうち、結果として使用する必要がなくなった額で、当該年度の歳出予算現額から支出済歳出額及び翌年度への繰越額を控除した残額のことを言います。"}
+{"instruction":"補正予算とは何か。","input":"","output":"予算作成後の事情の変更によって、その予算に不足を生じた場合、また予算の内容を変える必要が生じた場合に、出来上がった予算を変更する予算。"}
+{"instruction":"本予算とは何か。","input":"","output":"国��年間予算として当初に成立した予算。別名当初予算。"}
+{"instruction":"目的別分類とは何か。","input":"","output":"歳出予算の分類の一つで、予算を使って達成しようとしている目的又は機能によって経費を分類するやり方であり、経費が国家の如何なる機能に配分されているかを示すもの。"}
+{"instruction":"予備費とは何か。","input":"","output":"予見し難い予算の不足に充てるための経費で、予算成立後において歳出に計上された既定経費に不足を生じたり、又は新規に経費が必要となった場合、その不足に充てるため、内閣の責任において支出できるもの。"}
+{"instruction":"貿易指数とは何ですか。","input":"","output":"基準年の輸出入の金額、価格、数量をそれぞれ100とした場合における、ある時点の輸出入の金額、価格、数量を示したものです。"}
+{"instruction":"貿易統計の相手国は、どのような基準で計上されていますか。","input":"","output":"原則、輸出については仕向国(輸出貨物が最終的に仕向けられる国)、輸入については原産国で計上されています。\n詳しくは、外国貿易等に関する統計基本通達の、第1章総則の7-2(国別の選定基準)や第2章普通貿易統計の25-4(仕向国(地)符号及び原産国(地)符号)、25-5(仕向国(地)符号又は原産国(地)符号の適用の特例)をご覧ください。"}
+{"instruction":"一時借入金とは何ですか。","input":"","output":"国庫または特別会計等において、受入と支払のタイミングのずれによって発生する一時的な現金不足を補うために、財政法や特別会計に関する法律に基づいて借入れる短期の借入金です。\n一時借入金は、原則として借入が行われた会計年度内に償還(返済)しなければなりません。ただし、歳入不足で償還できない場合に借換えが認められている特別会計もあります(この場合の償還期限は1年内となります)。\nなお、会計年度を跨いで償還されるものは、たとえ償還期間が短いものであっても、予算制度上、(狭義の)借入金として取り扱われます。一時借入金の限度額(財政法上は「最高額」という)は、各負担会計の毎年度の予算総則に定められています。"}
+{"instruction":"外国為替資金とは何ですか。","input":"","output":"特別会計に関する法律第71条の規定に基づき、政府の行う外国為替等の売買(外国為替平衡操作等)及びこれに伴う取引を円滑に行うために設置された資金です。\n外国為替資金(外為資金)の運営によって生じる損益の経理を行うため、外国為替資金特別会計(外為特会)を設けています。\n外為資金は、外為特会に属する資金ですが、その受払は歳入歳出外として経理され、外為特会の歳入歳出予算とは切り離されています。外国為替等の売買等によって生じる外為資金の現金(円貨)過不足は、外国為替資金証券の発行・償還や国庫余裕金の繰替使用・返還などによって調整しています。"}
+{"instruction":"外国送金とは何ですか。","input":"","output":"外国に居住する債権者に対して、外国為替をもって国庫金を送金することです。外国送金には、邦貨建(在外公館職員の俸給等支払)と外貨建(国際機関への分担金等)とがあります。\n現在、国庫金について外国送金する米ドル・ユーロを外国為替資金から両替手数料なしで調達し、両替手数料分のコストを削減する取組みを実施しています。\n※米ドルは平成19年4月以降、ユーロは平成26年10月以降実施。"}
+{"instruction":"借入金とは何ですか。","input":"","output":"財政法や特別会計に関する法律に基づき、国が借入れる借入金です。\n広義の借入金には、一時的な現金不足を補うための一時借入金と財源不足を補うための(狭義の)借入金があります。\n(狭義の)借入金は、基本的に会計年度を跨いで償還(返済)されるものであり、たとえ償還期間が短いものであっても、会計年度を跨いで償還されるものは、予算制度上、(狭義の)借入金として取り扱われます。(狭義の)借入金の限度額は、毎年度の予算総則に定められています。\n現在の借入先は、財政融資資金及び民間金融機関となっています。なお、日本銀行からの借入は、財政法第5条の規定により、原則として禁止されています。"}
+{"instruction":"義務教育費とは何ですか。","input":"","output":"義務教育諸学校(公立の小中���校、中等教育学校の前期課程及び特別支援学校の小中学部等)における教職員の人件費(給与及び報酬等)です。\n義務教育費の国庫負担は、義務教育費国庫負担法第2条及び第3条の規定により、市町村立学校の教職員の人件費を都道府県の負担とした上で、国が都道府県の実支出額の原則1\/3を負担することとされています。"}
+{"instruction":"公共事業費とは何ですか。","input":"","output":"国や地方自治体が、市場経済のみでは供給が困難な公共施設の整備を行うために必要な経費です。\n公共事業には、事業主体別に、(1)直轄事業、(2)補助事業、(3)地方単独事業、(4)その他がありますが、国の予算における公共事業費は、(1)直轄事業と(2)補助事業のみとなります。"}
+{"instruction":"公庫とは何ですか。","input":"","output":"全額政府出資により設立された公法人であり、民間金融機関では取扱が困難なものに対して、政府に代わって投融資活動を行う政策金融の実施機関です。\n平成20年10月に、(株)日本政策金融公庫(日本公庫)が設立されたことに伴い、公庫の名称が付されている機関は、現在では、日本公庫と沖縄振興開発金融公庫(沖縄公庫)の2つとなっています。公庫のうち、業務上の現金を国庫に預託する義務を有する公庫については国庫内として取り扱うこととしていますが、平成20年10月以降は国庫預託義務を有する公庫は沖縄公庫のみとなっています。"}
+{"instruction":"公債利子支払資金とは何ですか。","input":"","output":"利付国債の利子の支払を行うための資金で、財源は国債整理基金特別会計から受け入れ、期日にその払出を行います。利付国債の利払は、年2回で半年毎に行われますが、6、9、12、3月に利払が設定されている国債が大宗を占めているため、同月の支払額が多くなります。"}
+{"instruction":"国税収納金整理資金とは何ですか。","input":"","output":"国税収納金等をこの資金に受け入れ、過誤納金の還付金等は、この資金から支払い、その支払った金額を除いた国税収納金等の額を国税収入その他の収入とすることによって、国税収入に関する経理の合理化と過誤納金の還付金等の支払に関する事務処理の円滑化を図ることを目的とした整理勘定です。"}
+{"instruction":"国庫短期証券とは何ですか。","input":"","output":"政府短期証券(FB)及び割引短期国債(TB)を発行する際の統一名称です。\n平成21年2月から、FB及びTBを発行する場合には、すべて「国庫短期証券(T-Bill)」という名称で発行されることとなりました(発行根拠がFBのみ、TBのみの場合も国庫短期証券として発行)。償還期間は、2ヶ月程度、3ヶ月、6ヶ月、1年の4種類となります。\n「国庫短期証券」は、市場で流通する際の名称のみが統一されたものであり、FB及びTBの財政制度上の位置付け等は変更されていません。発行条件や入札方法等についても、従前のFB及びTBからの変更はありません。また、過去に発行したFB及びTBの名称変更は行いません。"}
+{"instruction":"財政投融資とは何ですか。","input":"","output":"国債の一種である財投債の発行などにより調達した資金を財源として、政策的な必要性があるものの、民間では対応が困難な長期・固定・低利の資金供給や、長期リスクマネーの供給を行うための投融資活動です。"}
+{"instruction":"支払元受高制度とは何ですか。","input":"","output":"特別会計については、その手元現金すべてが国庫金を構成するものの、支払いはそれぞれの手元現金の範囲内で行う必要があり、手元現金がマイナスとなってはならないことが特別会計に関する法律施行令に規定されています。\n唯一の例外として、国債整理基金特別会計にはそのような規定がありません。\nただし、特別会計においても、国庫余裕金の繰替使用の手続きをとれば、一般会計や他の特別会計の手元現金によって支払いを行うことができます。\n特別会計は一般会計と異なり、「会計独立の原則」が適用され、支払計画による制約のほか、その会計の収入の範囲内でなければ支出を認められていません。この収支の累計としての残高が各特別会計の手元現金であり、これを支払元受高といいます。"}
+{"instruction":"社会保障費とは何ですか。","input":"","output":"年金、医療、介護、雇用、生活保���等の社会保障に係る経費です。\n予算の一般会計主要経費のうち社会保障関係費においては、(1)年金給付費、(2)医療給付費、(3)介護給付費、(4)少子化対策費、(5)生活扶助等社会福祉費、(6)保健衛生対策費、(7)雇用労災対策費の7つに分類されています。"}
+{"instruction":"収支尻とは何ですか。","input":"","output":"財政資金対民間収支(対民収支)における受入額と支払額の差額のことです。\n収支尻がプラスであれば受入超過、マイナス(△)であれば支払超過を意味します。"}
+{"instruction":"税外収入とは何ですか。","input":"","output":"租税及び公債発行収入金以外の収入のことです。\n財政資金対民間収支(対民収支)上の「税外収入」には、租税及び公債発行収入金以外の一般会計の現金収入額が計上されます。主なものとしては、国有財産売払収入、日本中央競馬会納付金、印紙収入(郵便局販売分)等があります。"}
+{"instruction":"租税とは何ですか。","input":"","output":"国や地方公共団体が、種々の公共サービスの実施に必要な経費に充てるため、法律に基づいて国民や住民から徴収する金銭のことです。\n国の租税収入は、一旦すべて「国税収納金整理資金」に受け入れられ、過誤納金の還付等を行った後、一般会計分、交付税及び譲与税配付金特別会計分、国債整理基金特別会計分等に区分され、「国税収納金整理資金」からそれぞれの所属会計に振り替えられます(一般会計分で約2ヶ月、特別会計分で約1ヶ月)。"}
+{"instruction":"地方交付税交付金とは何ですか。","input":"","output":"地方公共団体の自主性を損なわずに、地方財源の均衡化を図り、かつ地方行政の計画的な運営を保障するために、所得税、法人税、酒税、消費税の一定割合及び地方法人税の全額について、国から地方公共団体に交付するものです。\n地方公共団体に交付する交付金等の種類には、(1)地方交付税交付金のほかに(2)地方特例交付金、(3)地方譲与税譲与金及び(4)交通安全対策特別交付金があります。"}
+{"instruction":"財政資金対民間収支における、調整項目は何ですか。","input":"","output":"財政資金対民間収支(対民収支)において、財政活動に伴う通貨量の増減をより的確に表すため、所要の調整を行うための項目です。\n調整項目において調整しているものとしては、(1)代理店預け金、(2)国庫送金等、(3)政府関係機関の3つに大別されます。\n(1)代理店預け金\n国庫金計理の仕組み上、実際の民間との現金受払の時期と国庫収支に計上される時期に2営業日のずれが生じるため、このずれ分を調整しています。\n例えば、日本銀行の代理店を通じて行われる国庫金の受払は、まず代理店に置かれている日本銀行預金(代理店預け金)で受払され、証拠書類が到着する2営業日後に国庫金(政府預金)の受払への振替計理が行われるため、民間の受払時期と国庫収支への計上時期が2営業日ずれることとなります。\n(2)国庫送金等\n国が遠隔地に国庫金を支払うため日本銀行を通じて送金(国庫送金)する場合、国から日本銀行に現金が交付(この時点で国庫収支に計上)されてから、実際に民間に支払われるまでに時間的なずれが生じるため、このずれ分を調整しています。\nまた、国庫金の払込が取立未済の小切手等(代用納付証券)によってなされた場合は、一旦当座預金に受け入れられた後に、直ちに当座預金から別口預金に組み替えられ、手形交換決済日(受入日の翌営業日)に取立済となった時点で、再び別口預金から当座預金に組み戻す取扱いとなっており、これについても調整しています。\n(3)政府関係機関\n業務上の現金を国庫に預託する義務(国庫預託義務)を有しない公庫については、国庫収支上は民間として取り扱われますが、予算については国会の議決を要する等、実質的には国庫預託義務を有する公庫とほぼ同様の性格を有することから、従来、国庫に準ずる取扱いとして、対民収支上「調整項目」に計上しています。\nこれらの機関の資金の動きと通貨量の増減との関係は、日本銀行当座預金の増減によって把握することができます。そこで、「調整項目」には、これらの機関の日本銀行当座預金の増減を計上しています。\nなお、平成24年4月以降は、(株)日本政策金融公庫(日本公庫)、(株)国際協力銀行が「調整項目」に計上されています。"}
+{"instruction":"防衛関係費とは何ですか。","input":"","output":"自衛隊の維持運営経費のほか、防衛施設周辺の生活環境の整備、在日米軍駐留支援などに必要な経費です。\n防衛関係費は、人件・糧食費と物件費に大別され、さらに、物件費は前年度以前の契約に基づき支払われる歳出化経費と契約締結年度の契約に基づき支払われる一般物件費に分けられます。"}
+{"instruction":"経常収支とはどのようなものか。","input":"","output":"貿易・サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の合計。金融収支に計上される取引以外の、居住者・非居住者間で債権・債務の移動を伴う全ての取引の収支状況を示す。"}
+{"instruction":"貿易収支とは何か。","input":"","output":"財貨(物)の輸出入の収支を示す。国内居住者と外国人(非居住者)との間のモノ(財貨)の取引(輸出入)を計上する。"}
+{"instruction":"サービス収支とは何か。","input":"","output":"サービス取引の収支を示す。\n例えば、\n輸送:国際貨物、旅客運賃の受取・支払\n旅行:訪日外国人旅行者・日本人海外旅行者の宿泊費、飲食費等の受取・支払\n金融:証券売買等に係る手数料等の受取・支払\n知的財産権等使用料:特許権、著作権等の使用料の受取・支払"}
+{"instruction":"第一次所得収支は何か。","input":"","output":"対外金融債権・債務から生じる利子・配当金等の収支状況を示す。\n例えば、\n直接投資収益:親会社と子会社との間の配当金・利子等の受取・支払\n証券投資収益:株式配当金及び債券利子の受取・支払\nその他投資収益:貸付・借入、預金等に係る利子の受取・支払"}
+{"instruction":"第二次所得収支とは何か。","input":"","output":"居住者と非居住者との間の対価を伴わない資産の提供に係る収支状況を示す。\n官民の無償資金協力、寄付、贈与の受払等を計上する。"}
+{"instruction":"資本移転等収支とはどのようなものか。","input":"","output":"対価の受領を伴わない固定資産の提供、債務免除のほか、非生産・非金融資産の取得処分等の収支状況を示す。"}
+{"instruction":"金融収支とはどのようなものか。","input":"","output":"直接投資、証券投資、金融派生商品、その他投資及び外貨準備の合計。金融資産にかかる居住者と非居住者間の債権・債務の移動を伴う取引の収支状況を示す。"}
+{"instruction":"脱税とは何ですか?","input":"","output":"悪いこととわかっていながら、いろいろな手段や方法で税金をごまかして少なく納めたり、まったく納めなかったりすることを脱税といいます。\n例えば、会社の場合、買っていないものを経費としたり、売上の金額を少なく計算するなどして、もうけたお金の金額を実際より少なく見せかけることをいいます。"}
+{"instruction":"脱税した人はどうなるのですか?","input":"","output":"調査をして正しい金額の税金を納めてもらいます。中でも特に悪質な人は、正しい金額の税金を納めるだけでなく、裁判にかけられ、判決によっては罰金を払ったり、刑務所に入れられることになります。"}
+{"instruction":"「マルサ」とは何ですか?","input":"","output":"国税庁と全国の各国税局には、通称「マルサ」と呼ばれている査察部や査察課という部署があります。ここでは、国税査察官という人たちが働いています。国税査察官の仕事は、裁判官に許可をもらい、多額の税金を悪質にごまかしている疑いのある人を強制的に調査して、検察官に告発する(裁判をかけてもらうよう引継ぎをする)ことです。"}
+{"instruction":"外国人も日本に税金を納めているのですか?","input":"","output":"日本人以外の人でも、日本国内で働いて得た収入があると、税金を納めなければなりません。例えば、外国から日本に公演に来た歌手やダンサーなどの芸能人が受け取る公演料にも税金はかかります。また旅行などで日本に来て、電車に乗ったり、ホテルに泊まった場合には、消費税を負担することになります。"}
+{"instruction":"子どもでも税金がかかりますか?","input":"","output":"子どもも税金がかかることがあります。例えば、買い物などをすると、消費税を負担することになります。また、銀行に預金したり郵便局に貯金をしていれば、その利子に所得税がかかります。その他に、子どもでも働いている人(芸能人など���や、親が亡くなったりして財産をもらう人には税金がかかる場合もあります。"}
+{"instruction":"納められた税金はどこで保管しているのですか?","input":"","output":"郵便局や銀行、税務署の窓口で納められたあと、国の預金先である日本銀行に預けられます。"}
+{"instruction":"最初に所得税が導入された国はどこですか?","input":"","output":"世界で初めて所得税を導入したのは、18世紀末のイギリスです。1799年にナポレオン戦争の戦費を補うために創設されたそうです。日本では1887年に導入されました。"}
+{"instruction":"税金は全部で何種類くらいあるのですか?","input":"","output":"全部で約50種類あります。"}
+{"instruction":"給与所得の源泉徴収票とは何ですか。","input":"","output":"会社が、従業員に対して1年間に支払った給与の金額と天引きした所得税及び復興特別所得税の額を、その従業員に知らせるために会社が発行する証明書のことです。"}
+{"instruction":"ファンダメンタル分析とテクニカル分析の違いは何ですか。","input":"","output":"ファンダメンタル分析は、株式投資において、販売動向や、投資計画など銘柄の基礎的な情報を分析することを指します。一方で、テクニカル分析では主にチャートや需給を元に判断します。いずれも銘柄選定の基本的な分析方法です。"}
+{"instruction":"罫線表などを活用して、過去の相場の値動きから将来を予測することを何というか。","input":"","output":"テクニカル分析"}
+{"instruction":"株式などにおけるチャートとは何ですか。","input":"","output":"チャートとは、主に株式、商品取引、為替等の相場を観測する目的で、価格等の情報を示した図表です。罫線表とも言います。"}
+{"instruction":"ローソク足チャートとは何か。","input":"","output":"ローソク足チャートは、株価などの相場の値動きを時系列に沿って図表として表す手法の一つである。\n単位期間を定め、単位期間中に初めに付いた値段を始値(はじめね)、最後に付いた値段を終値(おわりね)、最も高い値段を高値(たかね)、最も安い値段を安値(やすね)とし、この四種の値段(四本値=よんほんね)を「ローソク」と呼ばれる一本の棒状の図形に作図し、時系列に沿って並べて値段の変動をグラフとして表したものである。\nローソク一つあたりの期間が一日の場合は日足(ひあし)、一週間の場合は週足(しゅうあし)、一月の場合は月足(つきあし)、一年の場合は年足(ねんあし)と呼ぶ。"}
+{"instruction":"ローソク足チャートを見ると、黒い四角と白い四角がありますがどのような意味ですか。","input":"","output":"ローソクには2種類あり、白抜きの四角形は陽線、黒く塗り潰した四角形は陰線と言います。陽線は始値よりも終値が高いことを、陰線は始値よりも終値が安いことを表します。"}
+{"instruction":"ヘッジファンドとは何ですか。","input":"","output":"ヘッジファンドは、金融派生商品など複数の金融商品に分散化させて、高い運用収益を得ようとする代替投資の一つです。欧米の大手金融機関、機関投資家の1つとされます。"}
+{"instruction":"ヘッジファンドの手数料について教えてください。","input":"","output":"ヘッジファンドの運用コストは高く、預かり残高の2%相当の手数料のほか、成功報酬として運用益の20%を追加で請求されることが一般的です。2016年の運用成績の悪化により、一部では手数料を引き下げる動きがあります。"}
+{"instruction":"ヘッジファンドの投資金額について教えてください。","input":"","output":"投資金額の最低金額は数千万円からが一般的だが、近年は小口化したヘッジファンドが投資信託で募集されるようになり、個人投資家も参入できる環境である。"}
+{"instruction":"直接金融とは何ですか。","input":"","output":"直接金融とは、貸手と借手が直接に出資契約を結び、資金を融通する形態のことです。\n直接金融の例として、\n・株式の発行\n・債券(国債・地方債・社債・私募債など)の発行\n・デリバティブの取引(金融派生商品の取引)\n・金銭消費貸借契約の締結\n等があります。"}
+{"instruction":"間接金融とは何か。","input":"","output":"間接金融とは、貸手と借手の直接の出資契約がなく、間接的に貸手と借手の関係が発生する形態のことを指す。\nたとえば、銀行などに定期預金(金銭消費寄���契約)をする者は、その預金に対する利子収入を目的として預金しており、また保険に加入して保険料を支払う者は、その万一の時に保障を受ける対価として保険料を支払っている。しかし、定期預金が満期になるまでの間や、保険事故が発生するまでの間(「無事」に保険事故が発生しない人も多い)までには相当な時間差があり、銀行や保険会社はこの間を利用して資金の運用(融資や投資など)行うため、その運用先の借手(貸付先や投資先)に対して、預金者や保険加入者は間接的に貸手として融通していることとなる。銀行と消費貸借を結びローンを組んだ者は、あくまで銀行から融資を受けたという実感が強いが、その資金の裏付けは、あくまで預金者から金銭消費寄託契約に基づいて集められた預金であり、銀行ローンを組んだ者は、間接的に預金者から融通してもらっていることとなる。"}
+{"instruction":"金融業にはどのようなものがあるか。","input":"","output":"業として金融を行っている、いわゆる金融業には、銀行・保険・証券会社・投資銀行・リース・信販会社・貸金業などがある。これらを総称として金融機関と呼ぶ。"}
+{"instruction":"金融業を始めたいのですが許可を取る必要はありますか。","input":"","output":"必要です。日本においては、業として金融を行う際には金融庁や都道府県知事など行政による認可および監督を受けねばなりません。"}
+{"instruction":"キャピタルゲインとは何ですか。","input":"","output":"キャピタル・ゲインとは、債券や株式、不動産など資産価値の上昇による利益のことです。購入価格(に購入経費を加えた額)と売却価格(から売却経費を差し引いた額)の差による収益(ただし一般事業の仕入れと販売のような流動性・反復性の高い物は含まない)で、資本利得、資産益と訳せます。価格が下がって損をすることもあり、この場合はキャピタル・ロスと言います。"}
+{"instruction":"100万円で買った株が150万円で売れ、売買手数料がそれぞれ5千円でした。キャピタルゲインはいくらですか。","input":"","output":"利益が50万円で売買手数料が合計で1万円であるため、50万円から1万円を引いて、49万円がキャピタル・ゲインとなります。"}
+{"instruction":"インカムゲインとは何ですか。","input":"","output":"インカム・ゲインとは、株式の配当、預金や債券等の利子、投資信託の収益分配金等の利益のことです。ただし額面価格より低い価格で発行され償還時に額面価格で償還される割引債は債券でもキャピタル・ゲインであり、また一般債券でも市場取引で得られた売買差益(差損)はキャピタル・ゲイン(ロス)に勘定されます。"}
+{"instruction":"日本におけるキャピタルゲインへの課税について教えて。","input":"","output":"個人が所有する有価証券のキャピタル・ゲインに対する課税は申告分離課税となっています。税率は売却利益の20.315%(2003年~2012年は10%、2013年は10.147%)です。申告分離課税の制度では自分で税務署で確定申告をする必要がありますが、証券会社の源泉徴収ありの特定口座の制度を利用すれば、原則として確定申告不要にすることができます。法人の場合は、株式等の譲渡益については総合課税方式により、他の損益と通算され合計の所得額に対し課税されます。\n過去に買った証券などの市場価値が買付価格より上昇していれば含み益として市場価値を資産に計上できますが、実際に売却して利益が確定するまでは課税されません。また、不動産のキャピタル・ゲインは概ね有価証券に準じます。しかし売買差額では家屋の償却費が加味されます。"}
+{"instruction":"アメリカにおけるキャピタルゲインへの課税について教えて。","input":"","output":"アメリカ合衆国の個人税制では、投資キャピタル・ゲインは実際の売買差益に課税される。その資産を1年以上保有していれば原則15%の固定税率であるが、1年未満の保有の場合は給与や事業益、配当益(インカム・ゲイン)と同じ通常所得と見做され10~39.6%の累進課税(いずれも2015年度の税率)の対称になるので、高所得者は長期保有が一般的に有利になる。また累積キャピタル・ロスは翌年以降のキャピタル・ゲインから一定額(3,000ドル、2015年の場合)まで繰越控除できる。例えば、A氏が2009年以���はキャピタル・ゲイン、ロス共になし、2010年に5,000ドルのキャピタル・ロス、2011年に1,000ドルのキャピタル・ゲイン、2012年に4,000ドルのキャピタル・ゲイン、2013年に1,000ドルのキャピタル・ロス、2014年に3,000ドルのキャピタル・ゲインがあったとすると、2010~2014年の申告すべきキャピタル・ゲインはそれぞれ、0ドル、0ドル、1,000ドル、0ドル、1,000ドルとなる(概算・原則のみ、実際の課税は個々の事情により異なることがある)。また、主たる居住用の不動産の売却益は25万ドル(独身者)または50万ドル(夫婦合算申告者)まで非課税(1997年まで存在した、2年以内に売却額より高額の住居購入、生涯に一度だけ、年齢などの制限は撤廃された)。"}
+{"instruction":"シンガポールでのキャピタルゲイン課税はどのようになっているか。","input":"","output":"シンガポールはキャピタル・ゲインは非課税である。このため企業が海外投資活動において事業再編目的で子会社を売却(投資有価証券を譲渡)する場合に生じる税コストが軽減できる措置となっている。ただし、資産の売買の全てが非課税というわけでは無く、法律でキャピタルゲインに該当する物とされている物だけが非課税であり、一般的なキャピタルゲインとシンガポールの法律上のキャピタルゲインは差がある。"}
+{"instruction":"与信とは何。","input":"","output":"与信(売掛債権)とは取引先や顧客に対して、財やサービスを提供する際に即時決済せず後日まとめて支払いを受けることを認めることを言います。"}
+{"instruction":"与信取引のメリットとデメリットを列挙して。","input":"","output":"与信取引のメリットを以下に示します。\n・より多くの取引先、顧客を獲得できる\n・後払いを認めることにより、多少高値でも取引が成立する\n・取引先、顧客に繰り返し利用してもらえることでのれんが発生する\n・取引先や顧客が先に財やサービスを取得でき、後日に支払いができるメリットを享受できる\n・農家でたとえると、種籾や農機具を先に購入して支払いを収穫後に行うようなことができる\n・農産品、工業製品の流通及びサービスを促進する\n・延払いは宣伝ツールとして利用が可能\n・売上高を増加させるように働く\n一方で、与信取引のデメリットは以下が考えられます。\n・与信取引のデメリット\n・売掛債権の貸倒リスク\n・高額の金利手数料を負担させる可能性\n・消費者の支払能力を超えて購入させるリスク\n・必要運転資本が多くなる\n・自社の倒産リスクの増加"}
+{"instruction":"金融経済学とは何ですか。","input":"","output":"金融経済学とは、金融を研究対象とする経済学の分野のことで、資金(貨幣)の概念、時間の概念、リスクの考え方やそれらの相互関係を解明するものです。資産価格理論とコーポレート・ファイナンスが金融経済学の2大領域とされます。\n金融経済学は、経済学、数学、工学にまたがる学際分野としても位置づけることもでき、数理的側面の強いものは数理ファイナンスと呼ばれ、工学的側面の強いものは金融工学と呼ばれます。"}
+{"instruction":"債権とは何ですか。","input":"","output":"債権とは、大陸法系の私法上の概念で、ある者(債権者)が特定の者(債務者)に対して一定の行為を要求することを内容とする権利のことです。\n債務者の側から見た場合はこれは債権者に対する義務であり、債務とも呼ばれます。"}
+{"instruction":"債権と物権はどのような点で異なるのか説明して。","input":"","output":"債権は物権と同じく財産権ではあるが、以下の2点で物権とは異なる。\n・物権は物の支配を目的とする権利である(物権の直接性・物権の対世性)が、債権は債務者の行為(給付)を目的とするものである(債権の対人性)。\n債権の対人性のコロラリーとして「売買は賃貸を破る」がある。すなわち、例えば、所有者によって目的物が譲渡された場合を比べると、地上権者は新所有者に対しても地上権を主張できる(継続して利用できる。)が、賃借人は新所有者に対して賃借権を主張できない(継続して利用できない。)。もっとも、不動産賃借権や船舶賃借権については民法・商法及び借地借家法においてこの重大な例外が規定されており、一定の対抗要件を具備することにより新所有者にも対抗することができるようになっている。いわゆる「債権の物権化」と呼ばれる現象である。\n・相互に矛盾する同内容の物権は併存しえないが(物権の排他性)、相互に矛盾する同内容の債権は併存しうる。\n例えば、同じ土地について建物所有目的の地上権を二重に設定することはできないが、建物所有目的の賃借権を二重に設定することは可能である(後者は債務不履行責任によって解決される。)。"}
+{"instruction":"特定物債権とは何か。","input":"","output":"特定物債権とは、物の個性を重視した特定物の給付を内容とする債権をいう。例えば土地の引渡し債務や中古品の引渡し債務などである。"}
+{"instruction":"種類債権とは何か。","input":"","output":"種類債権とは、目的物(不特定物)を種類と数量だけで指示した債権をいう。目的物の範囲に限定のある種類債権を制限種類債権という。例えば特定タンク内のタール5000トンのうち2000トンの引渡債務などである。"}
+{"instruction":"金銭債権とは何か。","input":"","output":"金銭債権とは、金銭の支払を目的とする債権をいう。代金債権、貸金債権等、実際の取引における大部分の債権である。特殊な金銭債権として金種債権と呼ばれるものがあり、これには特定の種類の金銭の給付を目的とする相対的金種債権と、骨董的あるいは記念的な貨幣の給付を目的とする絶対的金種債権があり、いずれも通常の金銭債権とは法的な扱いが異なる。"}
+{"instruction":"指名債権とは何ですか。","input":"","output":"預金通帳など債権者が特定している一般の債権のことです。"}
+{"instruction":"証券的債権とは何か。","input":"","output":"証券の中に化体されている債権。さらに、指図債権・無記名債権・記名式所持人払債権に分かれる。\n・指図債権\n債権者が、新権利者を指定することにより譲渡できる証券的債権。例:手形・小切手・倉庫証券・船荷証券・貨物引換証\n・無記名債権\n債権者が特定せず、証券の所持人に弁済する証券的債権。動産とみなされる。例:商品券・乗車券・劇場入場券\n・記名式所持人払債権\n債権者が記載はされているが、証券の所持人に弁済する証券的債権。例:記名式持参人払小切手"}
+{"instruction":"協定債権とは何か。","input":"","output":"清算株式会社の債権者の債権で、一般の先取特権その他一般の優先権がある債権、特別清算の手続のために清算株式会社に対して生じた債権及び特別清算の手続に関する清算株式会社に対する費用請求権を除く債権をいう(会社法第515条)。"}
+{"instruction":"債権の効力について教えてください。","input":"","output":"債権には一般に以下のような3つの効力があるとされます。\n(1) 給付保持力\n債権者の履行による給付を保持しても不当利得とはならない効力です。債権の必要最小限の効力とされます。\n(2) 訴求力\n訴訟手続で債権を実体法上の権利として確認できる効力です。\n(3) 執行力\n確定判決を債務名義に執行しうる効力です。さらに執行力には、債権の内容について本来の給付そのままに強制的に実現する貫徹力、\n債権の内容について債務者の財産の差押えとその換価という形で実現する掴取力があります。"}
+{"instruction":"債権の消滅原因にはどのようなものがあるか。","input":"","output":"大きく分けて、目的消滅による債権の消滅と目的消滅以外の債権の消滅があります。\n - 目的消滅による債権の消滅(さらに、目的到達か到達不能かで分けられる)\n - 目的到達による債権の消滅\n - 弁済\n 弁済(履行)によって債権は消滅する。第三者弁済、担保権実行、強制執行なども含め、全て目的到達として債権は消滅する。\n - 代物弁済\n 債務者が債権者の承諾を得てその負担する本来の給付に代えて他の給付をした場合(代物弁済)には弁済に準じ債権は消滅する(482条)。\n - 供託\n 債権者が弁済について受領拒絶・受領不能のときは、弁済者は債権者のために弁済の目的物を供託することができ、この場合には弁済に準じ債権は消滅する(494条前段)。なお、弁済者が過失なく債権者を確知することができないときも供託しうる(494条後段)。\n - 目的到達不能による債権の消滅\n 債務者の責めに帰すべからざる事由による履行不能(危険負担を参照)がこれにあたる。なお���債務者の責めに帰すべき事由による履行不能の場合、債務不履行による損害賠償という形に変わって債権は存続することになり、債権は消滅しない。\n - 目的消滅以外の債権の消滅\n - 相殺\n 二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者はその対当額について相殺によってその債務を消滅させることができる(505条第1項本文)。ただし、債務の性質がこれを許さないときは相殺は認められない(505条第1項但書)。\n - 更改\n 当事者が債務の要素を変更する契約をしたときは旧債権は消滅する(513条第1項)。\n - 免除\n 債権者が債務者に対して債務を免除する意思表示をしたときは債権は消滅する(519条)。\n - 混同\n 債権及び債務が同一人に帰属した場合には債権は消滅する(520条本文)。ただし、その債権が第三者の権利の目的であるときは消滅しない(520条但書)。\n - 権利の一般的消滅原因による債権の消滅\n 法律行為の取消し、消滅時効、終期の到来、解除条件の成就、契約の解除、合意解除(反対契約)など権利一般の消滅原因によっても債権は消滅する。\n以上の消滅原因のうち弁済(代物弁済、供託)、相殺、更改、免除、混同については民法第3編第1章総則第5節で規定される。\nなお、患者への投薬が債権債務の内容となっていた場合に、患者が偶然全快して投薬が必要でなくなったときなどのように、目的到達による債権の消滅とみるべきか目的到達不能による債権の消滅とみるべきか分類が難しい場合もある。"}
+{"instruction":"債務とは何か教えてください。","input":"","output":"債務とは、ある者が他の者に対して一定の行為をすること又はしないこと(不作為)を内容とする義務のことです。義務を負う者を債務者、権利を有するものを債権者と呼びます。 複数の人が、同じ債務を負担すると連帯債務となります。\n日常用語としては、借金と同義に用いられることがあります。"}
+{"instruction":"債務者に対して債権者はどのような権能を持ちますか。列挙してください。","input":"","output":"債務者に対する関係において、債権者は次のような権能が認められます。\n1. 給付保持力:債権者は債務者の給付を受領し、自分の財産として保持することができる。\n2. 給付請求力:債権者は、債務者に対して給付を請求することができる。\n3. 強制力:債権者は、債務者が履行しない場合、裁判所に履行を請求することができる。\n4. 損害賠償請求権(民法第415条)\n5. 妨害排除請求権\n6. 債権者代位権(民法第423条)\n7. 詐害行為取消権(債権者取消権ともいう)(民法第424条)\n8. 掴取力:債権者は、債務者の一般財産に対して終局的に支配することができる。"}
+{"instruction":"たとえば、売買契約が締結された場合において、売主が買主に物を引き渡すような物の引渡しを目的とする債務を何というか。","input":"","output":"与える債務"}
+{"instruction":"直接強制が出来ず、間接強制・代替執行が出来、物の引渡し以外を目的とする債務を何というか。","input":"","output":"為す債務"}
+{"instruction":"第三債務者とは何か。","input":"","output":"債務者の債務者のこと。"}
+{"instruction":"担保とは何ですか。","input":"","output":"担保とは、以下の3つの意味を持っています。\n・債務の履行を確実化するために、義務者から権利者に提供される事物\n・債務の履行を確実化するための仕組み\n・債務の履行を確実化すること\n被担保債権に係る債務者以外の第三者に対する債権という形をとる担保を人的担保と呼び、物や権利に対する対世的な権利という形をとる担保を、物的担保(物上担保)と呼びます。また、上記のような債務の履行の確実化とは無関係に、契約の目的物の瑕疵について責任を負うことを指す場合もある(瑕疵担保など)。"}
+{"instruction":"公的医療保険制度は何を総称していますか。","input":"","output":"公的医療保険制度は、日本の「被用者保険」、「国民健康保険」、「後期高齢者医療制度」の3つの総称です。"}
+{"instruction":"公的医療保険には加入しなければなりませんか。","input":"","output":"日本では、生活保護の受給者などの極一部を除く日本国内に住所を有する全国民、および1年以上の在留資格がある日本の外国人は何らかの形で公的医療保険に加入するように定められています。"}
+{"instruction":"次の文章が正しいかどうか答えてください。","input":"「公的医療保険制度において、医療機関の窓口で払う医療費は原則3割となっている」","output":"正しい。"}
+{"instruction":"国民皆保険とはどのような意味ですか。","input":"","output":"国民皆保険(こくみんかいほけん)とは、市民の全員に保健医療サービスおよび医療費補助を提供する保健プログラムのことです。"}
+{"instruction":"日本における民間医療保険の状況を教えてください。","input":"","output":"日本における民間医療保険は、医療費の自己負担額分の補填、差額ベッド代や交通費などの雑費、さらには休職による収入減少分などを補う現金給付、すなわち公的医療保険の補完が目的である。また、悪性疾患と診断をされた場合の「お見舞い金」という名目のものもある。診断結果、傷害の程度、手術の種類、通院や入院の日数などに応じて、定められた給付額が支払われるというプランも多い。民間の保険会社により販売されるものであり、直接の公的助成はないものの、支払った保険料は一定の条件のもとで所得税計算上の控除額(生命保険料控除)に計上できる。"}
+{"instruction":"会社から給料をもらいました。どういう税金がかかるのですか?","input":"","output":"会社からもらう給料には、「所得税」や「住民税」がかかります。会社は、もともとの給料の中から、これらの税金や、社会保険料を差し引いて、まとめて国や地方公共団体に納めています。実際に会社から受け取る給料の額(いわゆる「手取り」)は、もともとの給料の中から、これらの税金や社会保険料を差し引いた後の額になります。"}
+{"instruction":"会社からもらう給料には、どれくらいの所得税がかかっているのですか?","input":"","output":"所得税は、個人が1年間に稼いだお金にかかります。会社員であれば、1年分の給料の合計(いわゆる「年収」)に応じて所得税の額が決まります。\nただ、給料の額の全てに所得税がかかっているわけではありません。\n①1年分の給料の合計(年収)から、給料の額に応じた一定の額を年収の額から差し引きます。(給与所得控除)\n②税金を納める人の税負担能力に配慮するため、①で計算した額から更に基礎控除、配偶者控除などの一定の額を差し引きます。(所得控除)\n③②で計算した額に対して税率(②で計算した額が大きくなればなるほど、税率が上がる仕組みになっています。)を適用して税額を計算します。\n※例えば、年収700万円で、妻や夫(配偶者)に収入がなく、加えて2人の子供(17歳・20歳)を養っている場合、所得税がかかる部分は、およそ228万円となり、もともとの年収のおよそ3分の1の額になります。また、所得税の額は、約13.1万円となり、もともとの年収の約2%になります(復興特別所得税は加味していません。)。"}
+{"instruction":"事業を引き継ぐのですが、事業承継税制について教えてください。","input":"","output":"事業を引き継ぐ後継者が、先代の経営者から、相続や贈与により、上場していない会社の株式を受け取り、その会社を経営していく場合には、一定の条件を満たせば、その株式にかかる相続税・贈与税を納めることを先延ばしすることができます(「猶予」といいます)。このしくみを「事業承継税制」と言います。\nなお、この猶予を受けた後継者が亡くなった場合や、一定期間が経過した後に、更なる後継者への贈与により事業を引き継いだ場合には、この猶予されていた相続税又は贈与税について、納めなくとも良くなります(「免除」といいます)。\n平成30年から10年間に行われる贈与・相続について、事業承継税制には特例も設けられています。詳しくは、所轄の税務署や申請の窓口である都道府県へお問い合わせください。"}
+{"instruction":"自動車にはどういう税金がかかるのですか?買ったとき、使っている時にどれくらいの税金がかかるのか教えてください。「エコカー減税」について教えてください。","input":"","output":"自動車については、取得・保有・利用のとき、走っているときのそれぞれの場面で、税金がかかります。なお、消費税がかかります。エコカー減税は、燃���性能等が優れた自動車の開発を促す観点から、一定の排ガス性能を備えた自動車について、燃費性能に応じて、新車の初回車検の際などの自動車重量税の税率を減免するものです。平成21年度のエコカー減税導入以降、適用期限到来ごとに見直しを行っています。"}
+{"instruction":"子供がいる場合には、税金はどう変わるのですか?","input":"","output":"0歳から中学校卒業(15歳になった後の最初の年度末)までのお子さんを育てている方には、社会保障のしくみとして、お住まいの市区町村から「児童手当」が支払われます。\n16歳以上のお子さんを育てている方は、一定の要件のもと、本人の所得の額から、一定の額を差し引くことができます。これを「扶養控除」といいます。\n※例えば、16歳以上19歳未満のお子さん(一般の控除対象扶養親族)がいる方は、お子さん1人につき38万円を、19歳以上23歳未満のお子さん(特定扶養親族)がいる方は、お子さん1人につき63万円を差し引くことができます。"}
+{"instruction":"温泉旅館に泊まったときに税金(入湯税や宿泊税)がかかりました。あれはどういう税ですか?","input":"","output":"温泉を使った入浴施設に行き、温泉に入ったときは、入湯税(市町村税)がかかります。入湯税は、温泉に入った客に代わって、施設の経営者が市町村に納める仕組みになっています。入湯税の額は、市町村によって様々です。法律上は、1人1日150円を標準としていますが、市町村ごとに、これとは違う金額を定めることもできます。また、宿泊客と日帰り客とで額が変わる場合もあります。また、東京都など一部の地方自治体では、ホテルや旅館に泊まった場合に、その地方自治体が独自に導入している「宿泊税」がかかります。"}
+{"instruction":"ゴルフへ行ったときに税金(ゴルフ場利用税)がかかりました。あれはどういう税ですか?","input":"","output":"ゴルフ場を利用したときは、ゴルフ場利用税(都道府県税)がかかります。(※)\n※ただし、18歳未満・70歳以上・障害者、国体のゴルフ競技(公式練習を含みます。)や学校の教育活動等は非課税となります。\nゴルフ場利用税の額は、利用料金などに応じてゴルフ場ごとに定められています。(1人1日当たり1,200円が上限。)実際の申告や納税は、ゴルフ場経営者が利用者からプレー料金とともにゴルフ場利用税を預かり、1か月分をまとめて都道府県に納めることとなっています。"}
+{"instruction":"国税を期限内に納付できないときは、どうしたら良いですか?","input":"","output":"国税を期限内に納付することが難しい場合には、税務署長の承認を受けて、期限後に分割して納付できる猶予制度(原則として1年以内の期間に限ります。)がありますので、所轄の税務署にご相談ください。\n猶予を受けるためには一定の条件を満たす必要があります。なお、猶予期間中は、延滞税が軽減されます(通常:8.7%\/年→猶予期間中0.9%\/年※)。※令和5年分の場合。"}
+{"instruction":"親が亡くなりました。遺産を相続する場合にどのような税金がかかるのですか?","input":"","output":"亡くなられた親や配偶者(被相続人)から、お金や土地などの財産を受け継いだ(相続した)場合、その受け取った財産には、相続税がかかります。相続税は、財産を相続した場合に必ずかかるわけではありません。具体的には、相続した財産の額から、借金や葬式費用を差し引くなどした後の額が、一定の額(基礎控除額)を上回るときに、相続税がかかります。なお、実際に相続税がかかった方の割合は、亡くなられた方の9%程度です(令和3年)。この「基礎控除」の額は、3,000万円+(600万円×法定相続人数)で計算します。例えば、相続人が「被相続人の配偶者と子2人」の場合、法定相続人数は3人となり、「基礎控除」の額は4,800万円となるので、相続した財産の額が4,800万円以下であれば、相続税はかかりません。相続税を計算する際には、いったん相続税の総額を計算したうえで、あらためてそれぞれ納める相続税の額を計算します。例えば、相続人が「被相続人の配偶者と子2人」の場合において、被相続人の遺産1億円を、法定相続分どおり、被相続人の配偶者5,000万円、長男2,500万円、長女2,500万円ずつ相続した���合の相続税の額は、以下のような額になります。被相続人の配偶者:0万円(相続した財産の額が1.6億円を下回るため、全額が差し引かれます)長男・長女:各157.5万円"}
+{"instruction":"亡くなった親の家に同居していた場合には、相続税の特例があると聞きましたが、どういうものですか?","input":"","output":"亡くなられた方が住んでいた住宅に同居をしていた相続人が、引き続きその住宅に住み続ける場合などには、その住宅の敷地の課税価格が最大80%減額される特例があります。\n詳しくは、所轄の税務署にお問い合わせください。"}
+{"instruction":"お酒にはどれくらいの税金がかかっているのですか?","input":"","output":"お酒については、食料品などのような生活必需品とは異なる特殊な嗜好品としての性格に着目して、酒税を課していますが、お酒の種類ごとの生産・消費の状況等を踏まえた税負担を求めるため、その製造方法や性状等によりお酒を分類し、それぞれ異なる税率を定めています。\nまた、お酒には、酒税のほかに消費税がかかります。なお、平成29年度の税制改正においては、類似する酒類間の税負担の公平性を回復する等の観点から、ビール系飲料(ビール、発泡酒、新ジャンル)や醸造酒類(清酒、果実酒)の税率を段階的に見直すこととされました。"}
+{"instruction":"たばこにはどれくらいの税金がかかっているのですか?","input":"","output":"たばこについては、食料品などのような生活必需品とは異なる特殊な嗜好品としての性格に着目して、国及び地方においてたばこ税等を課していますが、その税収は、国税と地方税のそれぞれにおいて、年間1兆円(合計2兆円)程度であり、国と地方の貴重な財源の1つとなっています。また、たばこには、たばこ税等のほかに消費税がかかります。\nなお、平成30年度の税制改正においては、高齢化の進展による社会保障関係費の増加等もあり、引き続き国・地方で厳しい財政事情にあることを踏まえ、財政物資としてのたばこの基本的性格に鑑み、たばこ税等の税率を1本当たり3円(国税・地方税合計。1箱当たり60円)引き上げることとされました。税率の引上げに当たっては、消費者や葉たばこ農家・たばこ小売店等への影響に配慮し、平成30年10月1日から1本当たり1円(1箱当たり20円)ずつ3回に分けて段階的に実施されました"}
+{"instruction":"日本の税の歴史を教えてください。","input":"","output":" アメリカの影響下にあった第二次世界大戦後、直接税を中心とする恒久的・安定的な税体系を目指すシャウプ勧告(※)に基づいた税制が昭和25年に施行され、現在の我が国の税制の基礎となりました。\n このいわゆるシャウプ税制は理論的に首尾一貫した公平な税体系を目指したものの、戦後復興期の社会経済の実情にそぐわないこともあり、昭和28年以降、シャウプ税制の修正が行われました。例えば、執行が困難な富裕税や累積的取得税制度などが廃止されました。また、シャウプ勧告は租税特別措置を公平の原則に反するとし、多くの租税特別措置は廃止されていましたが、高度経済成長期の昭和30年代からは、資本の蓄積と経済の発展を図ることなどを目的として様々な租税特別措置が導入されました。さらに、道路など社会インフラの充実を図る観点から、財源確保のため揮発油税などの税率引上げ等が行われました。\n 所得税は累進構造を有しており、所得水準の上昇に応じて適用される税率が自動的に高くなる特徴があります。このため、昭和40年代には、高度経済成長による国民の所得の増加や物価の上昇に応じて、所得税の減税が毎年行われました。また、昭和40年代後半には、ドル・ショックや石油危機を背景とした不況対策のため所得税減税が行われました。\n 昭和50年代には不況による歳入欠陥に起因した財政危機を打開するため、自動車関係諸税などの間接税の増税、法人税率の引上げや租税特別措置の整理・合理化などが行われました。この時期には、国民に広く薄く負担を求める一般消費税の導入が議論されましたが実現には至らず、課題として残されることとなりました。\n 昭和62・63年にかけての抜本的税制改革では、高齢化、国際化などの経済社会の構造変化にあわせ、所得・消費���資産等の間でバランスのとれた税体系の構築が目指されました。法人税率が段階的に引き下げられ、所得税は税率構造を簡素化するとともに、基礎控除等の人的控除を引き上げました。個別間接税は廃止され、税率3%の消費税が平成元年4月から導入されました。\n その後、少子高齢化の加速を背景に、勤労世代の人口が相対的に減少する一方、社会保障の財政需要の増大が避けられないこと等を踏まえ、個人所得課税の軽減と消費税の充実(3% → 5%・平成9年)を柱とする税制改革が行われました。\n さらに、社会保障と税の一体改革の下、消費税については、国民が広く受益する社会保障の費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合うという観点で、社会保障の財源と位置付け、平成26年に税率を5%から8%に引き上げ、また令和元年10月に8%から10%に引き上げられました。この間、所得税については、格差の固定化を防止し所得再分配機能を回復する観点から、最高税率等の見直しが行われました。法人税については、国内企業の活力と国際競争力を維持する観点から、「課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる」ことによって成長志向型に改革されて、平成28年度には地方税も含む実質的な租税負担を示す実効税率の20%台が実現し、平成30年度には29.74%まで下がっています。\n このように、その時々の経済社会の構造変化に応じた税制の見直しが行われており、我が国は現在もそうした構造変化に直面しています。\n(※)連合国軍最高司令官の要請により昭和24年5月10日に来日したカール・シャウプ博士を中心とする使節団により作成され、同年9月15日に日本の税制の包括的な改革案として発表された。"}
+{"instruction":"税制改正のプロセスについて教えてください。","input":"","output":" 税制は、税負担の公平確保などの理念に沿いつつ経済社会の変化に十分対応できるよう、その仕組みについて不断に見直すとともに、租税特別措置についても、絶えずそのあり方を検討する必要があります。そこで、国民各層や各種団体の税制改正要望等を踏まえつつ、例年、予算編成作業と並行して、税制改正の作業が行われています。\n 税制改正は、租税法律主義の下、立法の手続をとることを要し、以下の手順で進められます。\n まずは、経済社会の変化等を踏まえて、その時々の課題を中心に議論が進められます。\n 具体的には、政府税制調査会が中長期的視点から税制のあり方を検討する一方、毎年度の具体的な税制改正事項は与党税制調査会が税制改正要望等を審議し、その後取りまとめられる与党税制改正大綱を踏まえて、「税制改正の大綱」が閣議に提出されます。\n そして、閣議決定された「税制改正の大綱」に沿って、国税の改正法案については財務省が、地方税の改正法案については総務省が作成し、国会に提出されます。\n 国会では、衆議院と参議院のうち、まず先に改正法案が提出された議院において、財務金融委員会(衆議院)若しくは財政金融委員会(参議院)又は総務委員会での審議を経て、本会議に付されます。可決されると、もう一方の議院に送付され、そこでも同様のプロセスによって可決されると改正法案は成立し、改正法に定められた日から施行されることになります。"}
+{"instruction":"所得税について教えてください。","input":"","output":"所得税は、会社からもらう給料や、自分で商売をして稼いだお金などにかかる税金です。こうして手に入れた1年分のお金(収入)から、必要経費などにあたる額を差し引いた残りの金額が、所得税の額を計算するもとになる「所得」になります。\n収入 - 経費 = 所得\n税金の額を計算する際には、家族構成など本人を取り巻く状況などに応じて、この所得から、更に一定の額を差し引きます(「控除」といいます)。また、控除後の所得が高い部分ほど、適用される税率は高くなる仕組みになっています(「累進税率」といいます)。\n( 所得 - 控除 )× 税率 = 税額\nこのように、所得税は、所得の大きさに応じた負担を求めることができ、また、家族構成などの状況に応じたきめ細かな配慮を行うことができるものです。また、消費税や相続税と違って、主に働く世代(現役世代)が負担��ているという特徴があります。\n所得税の税収は、直近で21.0兆円(令和5年度予算額)となっており、各種の減税や、分離課税分の落ち込みなどにより、ピーク時(平成3年度)の26.7兆円と比較すると、約6兆円減少しています。"}
+{"instruction":"所得税の負担はどう変化しているのですか?","input":"","output":"所得税の税率は、かつては70%と、とても高い税率でしたが、消費税を導入した時以降、税の負担感を軽くすることなどを目的として、引き下げられてきました。その後、所得税の持つ再分配機能(社会の中で富を移す機能)の回復を図るため、平成27年分以後は、所得税がかかる部分が4,000万円を超える部分の税率が、45%になりました(最高税率の引上げ)。\n現在、所得税がかかる収入は、全体で約270兆円ありますが、色々な控除により、所得税がかかる部分の金額は、全体で約120兆円になっています。この額に対して、所得税額は約13.5兆円となっています。つまり、所得税は、収入全体の約5%程度が課税されていることになります。\n実際に適用される税率ごとに、どれくらいの割合の方がいるのかを見ると、最低の税率(5%)が適用される方が約6割を占めます。また、8割強の方にとっては、適用される税率は10%以下です。"}
+{"instruction":"住民税について教えてください。所得税とはどう違うのですか?そもそも国税と地方税の違いはなんですか?","input":"","output":"公的なサービスは、国と地方とで分担して提供しています。その費用は、国も地方も、主に税金によってまかなわれています。教育、福祉、消防・救急、ゴミ処理といった、私たちの生活に身近な行政サービスの多くは、市区町村や都道府県によって提供されています。地方税は、こうしたサービスをまかなうためのお金であり、その地域に住む人たちなどが広く負担を分かち合うもの(地域社会の会費)です。\n地方税の中でも、所得税(国の税金)と同じく、私たちに身近な税が、住民税です。住民税は、広く、その地域に住む人たちが、地域社会の費用を分担するもので、「市町村民税」と「道府県民税」があります。\n住民税には「個人住民税」と「法人住民税」があり、その市区町村(都道府県)に住所などがある個人が負担するものが「個人住民税」です。"}
+{"instruction":"相続税について教えてください。","input":"","output":"相続税は、亡くなられた親などから、お金や土地などの財産を受け継いだ(相続した)場合に、その受け取った財産にかかります。相続した財産の一部を国に納めていただき、広く社会のために使うことになるので、相続税には、資産を再分配する機能があります。また、相続した財産が大きいほど相続税額は大きくなるので、生まれた家庭の経済状況による差を縮小させ、格差の固定化を防止する機能もあります。相続税は、財産を相続した場合に必ずかかるわけではありません。具体的には、相続した財産の額から、借金や葬式費用を差し引くなどした後の額が、一定の額(基礎控除額)を上回るときに、相続税がかかります。"}
+{"instruction":"消費税について教えてください。","input":"","output":"消費税は、商品の販売やサービスの提供に対してかかる税金で、令和元年(2019年)10月に10%(国7.8%、地方2.2%)へ引き上げられ、その際、「軽減税率制度」が実施されています。消費税は、他の税とは異なり、世代や就労の状況に関わらず、広く国民の皆さまに負担をお願いするものです。また、経済活動に対する影響が相対的に小さく、税収が景気や人口構成の変化に左右されにくいといった特徴があります。\n※ 消費税の税収(国税分)は、令和5年度予算で23.4兆円です\n小売店などの事業者は、買い物をした方(消費者)から受け取った消費税の額と、商品などの仕入れのときに支払った消費税の額との差額を納める仕組みになっています。"}
+{"instruction":"「軽減税率制度」について教えてください。","input":"","output":"消費税の軽減税率制度は、消費税率10%への引上げに伴い、低所得者に配慮する観点から、令和元年(2019年)10月1日より「酒類・外食を除く飲食料品」及び「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」を対象に実施されています。軽減税率対象品目の税率は8%(国6.24%、地方1.76%)となっています(標準税率は10%(国7.8%、地方2.2%))。"}
+{"instruction":"日本は借金大国と聞きますが実際はどういう状況なのですか?","input":"","output":" 近年、国の一般会計歳出では、社会保障関係費や国債費(国債の元利払いに充てられる費用)が増加している一方、その他の政策的な経費の割合が縮小しています。近年の予算においては、社会保障関係費と国債費と地方交付税交付金等で歳出全体の3分の2を上回っています。\n 令和5年度一般会計予算における歳入のうち、税収は約69兆円を見込んでいます。本来、その年の歳出はその年の税収やその他収入で賄うべきですが、令和5年度予算では歳出全体の約3分の2しか賄えておらず、残りの約3分の1は公債金すなわち借金に依存している状況です。\n 一般会計歳出と一般会計税収との差は大きく開き、その差は借金である国債(建設公債・特例公債)の発行によって賄われている状況にあり、子や孫の世代へ負担を先送りしています。現在の税制は高齢化等の影響により拡大する歳出を賄うことができておらず、その基本的な役割である財源調達機能を十分に果たせていません。"}
+{"instruction":"証券監視委は証券会社を監督しないのですか。","input":"","output":"証券取引等監視委員会は、証券会社の検査・日常的な市場監視を行う事後チェック型の機関であり、証券会社の登録などの行政事務は金融庁監督局証券課が担当しています。"}
+{"instruction":"証券監視委と金融庁の関係はどうなっているのですか。","input":"","output":"金融庁長官は金融庁の事務を統括する立場にありますので、形式的には証券監視委は金融庁長官の下にあることとなります。しかし、証券監視委は内閣府設置法第54条に基づく合議制の機関として金融庁に置かれており、委員長及び委員は独立してその職権を行うこととされていることや、一定の事項に該当する場合を除いては、在任中にその意に反して罷免されることがないという身分保障が法律に定められています。このようなことから、証券監視委の独立性が保障されています。"}
+{"instruction":"貸金業者を経由して株式を売買していますが、いろいろ理由をつけて売却代金をなかなか振り込んでくれません。どうすればいいでしょうか。","input":"","output":"株式の売買注文の取り次ぎは、登録を受けた証券会社しか行えません。証券業の登録の有無をご確認のうえ、お近くの警察(生活安全課など)にご相談ください。"}
+{"instruction":"証券会社とトラブルになり「原状回復して欲しい」と言ったところ、「損失補てんを要求するのか」と言われました。こうした行為も、金融商品取引法が禁止する損失補てんの要求罪にあたるのでしょうか。","input":"","output":"トラブルの内容にもよりますが、一般的に言えば、証券会社が不当な行為によって顧客に損失を与えた場合で、その証券会社が事故確認を行い、金融庁がそれを認めた場合には、その証券会社が顧客に与えた損失を補填することは金融商品取引法違反にはならないとされています。"}
+{"instruction":"課徴金制度とはどういうものですか。","input":"","output":"課徴金制度は、内部者取引や開示書類の虚偽記載等の違反行為を抑止し、規制の実効性を確保するという行政目的を達成するため、金融商品取引法の一定の規定に違反した者に対して金銭的負担を課すために行政上の措置として平成17年4月に導入されたものです。\n<制度の対象とする違反行為>\n課徴金の対象となる違反行為は、平成20年12月12日に施行された改正金融商品取引法により範囲が拡大され以下のとおりとなりました。\n \n (1) 有価証券届出書等の不提出・虚偽記載等(発行開示義務違反)\n (2) 有価証券報告書等の不提出・虚偽記載等(継続開示義務違反)\n (3) 風説の流布・偽計\n (4) 相場操縦(仮装・馴合売買、現実売買、違法な安定操作取引\n (5) 内部者取引\n (6) 公開買付開始公告の不実施、公開買付届出書等の不提出・虚偽記載等\n (7) 大量保有報告書等の不提出・虚偽記載等\n (8) 特定証券等情報の不提供、虚偽等\n (9) 発行者等情報の虚偽等\n \n<課徴金の加算・減算制度>\n (1) 過去5年以内に課徴金の対象となった者が、再度違反���た場合、課徴金の額が1.5倍に加算されます。\n (2) 一定の違反行為につき、違反者が当局の調査前に証券監視委に対し報告を行った場合、課徴金の額が半額に減算されます。\n \n証券監視委は、課徴金調査を実施し、その結果、違反行為が認められた場合には、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して課徴金納付命令を発出するよう勧告を行います。"}
+{"instruction":"証券会社・金融機関は、高齢者に対してリスクの高い商品を販売・勧誘してはいけないこととなったと聞きますが、本当ですか。 ","input":"","output":"1.適合性の原則は、顧客の知識、経験、財産の状況、商品購入の目的に照らして不適当な勧誘をしてはならない、というルールです。顧客の状況を総合的に考慮して、それに見合った勧誘をすることを求めているものです。\n2.したがって、証券会社・金融機関が(顧客の知識や経験等に関係なく)\n・ 一律に高齢者にはリスクの高い商品を販売しない\n・ 一律に高齢者には一度目の訪問では販売しない\n・ 一律に高齢者には親族の同席がなければ販売しない\nなどの対応をとることは、必ずしも制度の趣旨に合いません。\n3.いずれにせよ、それぞれの顧客の状況に応じた、きめ細かで柔軟な販売・勧誘が行われることが、利用者、証券会社・金融機関の両方にとって望ましいことと考えられます。 "}
+{"instruction":"証券会社・金融機関は、取引の都度、顧客の財産の状況を把握しなければ一切の金融商品取引を行えないこととなったと聞きますが、本当ですか。","input":"","output":"取引の都度、顧客の財産の状況を把握しなければ一切の金融商品取引を行\nえない、ということはありません。例えば、顧客がリスクをよく理解したうえで自ら判\n断する旨を証券会社・金融機関に明示した場合には、財産の状況等を把握でき\nなくても、顧客の知識や経験等を考慮して、取引することが可能と考えられます。 "}
+{"instruction":"証券会社・金融機関は、投資経験が豊富な顧客に対しても、長時間の事前説明をした後でなければ、リスクの高い商品を販売してはいけないと聞きますが、本当ですか。 ","input":"","output":"1.証券会社・金融機関が商品を販売する場合には、\n ①商品の仕組みや、リスク・手数料など、顧客の投資判断に必要な情報を説明している書面を交付するとともに、\n ②書面だけでは形式的対応で済ませるおそれがありますので、顧客の知識、経験などに照らして理解してもらうことのできる方法・程度で書面の内容を説明することが求められます。\n2.したがって投資経験が豊富な顧客に販売する場合と投資経験の少ない顧客に販売する場合とで説明内容・方法を一律とする必要はないと考えられます。\n3.例えば、過去に同じ商品について説明を受けたことのある顧客がその商品の内容、リスクについて現在も十分に理解していると認められる場合には、(過去の投資経験が他社におけるものであっても、)証券会社・金融機関はその顧客に対して比較的短時間の説明で販売することも可能です。"}
+{"instruction":"金融商品の広告では、リスク情報を12ポイント以上の文字・数字で記載しなければならないと聞きますが、本当ですか。 ","input":"","output":"1.過去には、商品のリスクなど顧客にとって不利益となり得るものを著しく小さな字で書いている広告も見られましたが、利用者の視点からは、商品の特長とリ スクがバランス良く書かれていることが重要と考えられます。\n2.そこで、金融商品取引法では、広告の中でリスクや手数料について、明瞭、 正確に書くことを求めることとしました。 \n3.例えば、 \n・ リスク情報(元本欠損や元本超過損が生ずるおそれ等)を広告中の最も大きな文字と著しく異ならない大きさで表示しなければならない \n・ 利益の見込み等について著しく事実に相違したり、人を誤認させたりするような表示をしてはならないこととされています。 \n4.なお、広告の中のリスク情報に係るポイント数は、指定されていません。"}
+{"instruction":"証券会社が主催するセミナーのカレンダーなどは、すべて広告に該当するのでしょうか。 ","input":"","output":"以下のようなものは、一般的には広告規制の対象となりません。\n・ 証��会社の各支店で開催するセミナーを案内するセミナーカレンダー\n・ 株価チャートや投信の基準価格を、顧客に対し郵送する行為(アフターサービスの一環と認められるもの)\n・ 株券電子化に関するラジオ放送(制度を周知する形態のもの)\n・ 携帯用時刻表などの下部に入れる「特定口座は○○証券」「個人向け国債は○○証券」などのロゴ(一種のキャッチコピー的なもの) "}
+{"instruction":"オンライントレードの手数料は様々な区分ですが、広告ではその全てを記載しなければならないのでしょうか。","input":"","output":"オンライントレードの「手数料」については、顧客の選択する取引の組み合わせによりまちまちであることから、一般的には、広告上の記載はその上限額及び下限額の表示で代替することが認められます。 "}
+{"instruction":"贈与による有価証券の取得などの場合にも、証券会社は顧客に契約締結前交付書面を交付しなければならないのでしょうか。 ","input":"","output":"1.以下のような場合には、原則として契約締結前交付書面を交付する必要はないと考えられます。\n・ 贈与、合併による有価証券の取得及び新株予約権の付与\n・ 投資信託受益権の証券会社間での移管(累積投資契約に係るものなどは除く)\n・ 相続による有価証券の取得\n2.なお、相続について、平成 19 年7月のパブリックコメント回答において相続時に書面交付が必要との解釈が示されていました。これは、法定の契約締結前交付書面を交付しなければならないという趣旨ではありません。\n例えば有価証券取引を相続することにより相続人がかえってリスクを負うこととなる場合などもあります。そのような場合には、証券会社は一般的な誠実公正原則の一環として、相続人に対してその取引に関する説明を適切に行うことが必要となる、との考え方を示しているものです。 "}
+{"instruction":"投資運用業者がセミナーなどで説明をする場合でも勧誘に該当し、第二種金融商品取引業の登録が必要となるのでしょうか。金融商品取引法の規制の適用が論点となる事例がほかにあれば教えてください。 ","input":"","output":"ご質問の点も含めて、金融商品取引法の規制の適用をめぐってよくご質問をいただく点について、法令の考え方を以下にまとめてみました。\n・ 投資運用業者が証券会社主催の投資セミナーに同席し、自己の個別商品の内容に言及する場合であっても、勧誘を証券会社等に委託するなどしていれば、追加の業登録(第二種金融商品取引業)は基本的には不要と解される\n・ シンジケートローンの担保について、銀行が直接担保権者となるのではなく、担保権の信託を用いる場合、その信託の受益権がローンと不可分一体であることが信託行為などにより確保されていれば、その受益権の取扱いは第二種金融商品取引業に該当しないものと解される\n・ 邦銀の海外支店において、法人格が海外にある海外顧客を相手方とする現地通貨建取引は、一般的には我が国金融商品取引法の適用が及ばないと解される\n・ 海外株主の日本における常任代理人(カストディアン)が行う、会社法の株式買取請求の事務代行は、一般的には有価証券の売買の代理・媒介に当たらないと解される "}
+{"instruction":"銀行で投資信託を購入しようと思いますが、注意点があれば教えてください。","input":"","output":"投資信託は多種多様な商品がありますが、国内外の株式、債券、不動産などに投資をしていますので、常に価格が変動しています。したがって、預金とは違い、投資した金額より受け取る金額が少なくなる元本割れを発生させるリスクがあることを十分理解してから、購入を検討してください。\nまた、預金とは違い、購入時や売却時に手数料が掛かることが一般的です。\nなお、投資信託の中には、元本確保型と言われている商品もありますが、あくまで元本を確保するような運用を志向しているだけで、決して元本保証をしている商品ではありませんので注意が必要です。\n投資信託をはじめとする投資商品は、取引によって損失を被ったとしても、投資家自らの判断でその取引を行った限りにおいてはその損失を自ら負担することになりますので、商品の内容を十分理解した上で投資判断をしてい���だくことが重要と考えられます"}
+{"instruction":"ある事業会社から、未公開株の勧誘を受けています。当社は発行会社なので金融商品取引法の登録は必要ない、特別な方への限定販売であると言っています。また、当社から勧誘を受けて以後、他の業者から、当社は有望なので株式があれば譲ってほしいとの電話が頻繁にかかるようになりました。信用できるでしょうか。","input":"","output":"未公開株の販売は、金融商品取引業者(証券会社)のほか当該未公開株の発行会社でも可能ですが、一般的に、未公開株の発行体自らが、不特定の第三者に対して電話勧誘等を通じて自社株を販売することは考えられません。業として株式の販売を行うことができるのは、金融商品取引業者(証券会社)のみですが、一般的には、これらの金融商品取引業者も業界内の自主規制ルールにより、未公開株の勧誘・販売は行っておりません。\nまた、勧誘を受けた後に、タイミングよく別の業者から買取りの電話が入ることも不自然な印象を受けます。\n未公開株は流動性が乏しく、発行会社によっては譲渡制限が付されている場合もあります。したがって未公開株は、上場しない限り換金する方法はほとんどありませんので、非常にリスクの高い投資ということを十分認識してください。また、詐欺的なものが多発していますので、少しでも不審な点が見受けられた場合には、投資を見合わせることをお勧めします。\n未公開株に投資をした後に騙されたとお考えになるのであれば、警察に相談してください。また、返金等を求めるのであれば、消費生活センターや各地の弁護士会に相談してください。\n金融庁でも「未公開株購入の勧誘にご注意!」等の注意喚起情報をウェブサイトに掲載しています。また、無登録業者の情報を収集していますので、金融サービス利用者相談室に情報提供をお願いいたします。"}
+{"instruction":"金融商品取引業者とのインターネット経由での取引をするにあたっての注意点を教えてください。","input":"","output":"金融商品取引業を営業するために登録を受けている業者かどうかを確認してください。業者が定めている「約款」、「利用規程」、「取引規約」等(以下「約款等」という。)でサービスの内容や免責事項等を確認してください。\n約款等には、業者が提供するサービスの内容や手数料、トラブルが生じた場合の責任分担のあり方(業者の免責事項を含む。)等が定められていますので、その内容を理解することが重要です。\nまた、緊急時の連絡先を確認してください。ネット経由での取引は、業者やインターネットサービスプロバイダー、通信回線の障害等により、取引画面への接続が遅れ気味になったり、画面上で利用しているサービスが突然中断されてしまう可能性があります。\nしたがって、ネット経由での取引を行う場合には、電話での連絡先等、ネットを経由しない形での連絡手段を確認することが重要です。"}
+{"instruction":"取引がある金融商品取引業者の登録を確認するため、金融商品取引業者登録一覧を見ていますが、第一種金融商品取引業の登録を受ければ、第二種金融商品取引業、投資助言・代理業、投資運用業に該当する業務を無条件で行えると考えていいでしょうか。","input":"","output":"金融商品取引法では、金融商品取引業について、第一種金融商品取引業、第二種金融商品取引業、投資助言・代理業、投資運用業という類型を設けています。いずれの業であっても、金融商品取引業として一つの登録制で一つの登録手続を受ければ業務が可能ですが、同時に行う業務の区分に応じて段階的な登録拒否要件(法第29条の4第1項)が定められており、金融商品取引業者として登録を受けている者が必ずすべての金融商品取引業を行うことができるものではありません。\n例えば、第一種金融商品取引業の登録のみを受けている者にあっては、第二種金融商品取引業、投資助言・代理業又は投資運用業に該当するような業務を行う場合には変更登録の手続を経る必要があり、その際には、新たに追加される業務の種別に応じた登録拒否要件の該当性が判断されることになります。"}
+{"instruction":"金融商品取引業者が破綻した場合、投資者保護の仕組���してどのようなものがあるのでしょうか。","input":"","output":"金融商品取引業者は、金融商品取引法第四十三条の二において、自己の固有財産と顧客から預かった資産を分別して管理することが義務付けられています。したがって万が一、金融商品取引業者が破綻した場合であっても、分別管理された顧客資産は返還されることになります。\nまた、金融商品取引業者が破綻した場合、何らかの事故が発生するなどにより金融商品取引業者が顧客から預かった資産を返還できない場合には、投資者保護基金が1人当たり1,000万円を限度に補償することになっています。\n投資者保護基金とは、金融商品取引業者が破綻等した際に、一般顧客に対する支払いその他の業務を行うことにより投資者の保護を図り、もって証券取引に対する信頼性を維持することを目的として、金融商品取引法に基づいて設置された法人です。\n金融商品取引業者は、金融商品取引法第七十九条の二十七において、金融商品取引業の登録及び変更登録の際に、加入義務が課されています。\n補償の対象となる顧客は、金融商品取引法第七十九条の二十第一項で規定されている「一般顧客」が対象となっており、適格機関投資家(銀行等の金融機関等、特別に法令で定められている者)・国・地方公共団体等は除かれています。"}
+{"instruction":"以前、未公開株を購入した業者から、「社債の購入申込書が届いていないか」執拗に電話があった。申込書が届くと、当該業者から「限られた人のみしか購入できない私募債である」と説明を受け、10口200万円分を購入した。指定された口座に振込みを行った後、連絡が取れなくなってしまいました。","input":"","output":"自社の社債の販売は、金融商品取引業者のほか当該社債の発行会社でも可能ですが、一般的に発行体自らが不特定の者に対して電話勧誘等を通じて社債を販売することは考えられません。\nまた、勧誘を受けた後に、タイミングよく別の業者から電話が入ることも不自然な印象を受けます。"}
+{"instruction":"ある会社から、突然メール便が届き、転換社債の購入を勧められている。3年満期で年利12%で毎月利払いを受けられるという。その後タイミングよく契約の仲介をしているという別の会社から電話があり、取引所に上場が決定している良い会社である等の説明を受けた。信用できるでしょうか。","input":"","output":"業として、他社の社債等の販売・勧誘を行うことができるのは、金融商品取引業者に限られます。また、幅広く投資家に「私募債」の販売・勧誘が行われることは考えられません。未公開株詐欺の被害者を狙った二次的被害も多く見られますので、あやしい業者には、絶対関わらないようにして下さい。"}
+{"instruction":"EDINETとは何ですか。","input":"","output":"EDINETとは、有価証券届出書や有価証券報告書等の開示書類について、その提出から公衆縦覧等に至るまでの一連の手続を電子化するシステムです。"}
+{"instruction":"高齢者に対する投資勧誘のルールとして、どのようなものがあるのでしょうか。","input":"","output":"複雑な仕組みの投資商品を高齢顧客に販売し、後々、トラブルとなるケースがあります。そこで、金融商品取引業者には、高齢顧客に対し、事前に役席者自らが面談や電話での会話により、健康状態や理解力等を確認し、勧誘の適正性を判断したうえで、慎重な勧誘による販売を行うことがルール化されています。例えば、80歳以上を目安とする高齢顧客については、原則として当日の受注を行わず、翌日以降に受注し、面談(電話)内容は録音や書面によって記録・保存されます。詳しくは、日本証券業協会が定めている自主規制規則及びガイドラインをご参照ください。"}
+{"instruction":"最近、○○銀行という聞きなれない銀行ができたと聞きますが、免許のある銀行ですか。預金保険の対象金融機関ですか。どのような預金が保護されますか。","input":"","output":"金融庁から免許を受けている銀行等の金融機関については、金融庁ウェブサイトの「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」で確認できますので、ご覧ください。\n預金保険の対象金融機関は日本国内に本店のある銀行、信用金庫、信金中央金庫、信用組合、全国信用協同組合連合会、労働金庫、労働金庫連合会、商工組合中央金庫です。対象金融機関の一覧は預金保険機構のウェブサイトで確認できますので、ご参照ください。\n預金保険制度により保護される預金等は、1金融機関1人当たり、同一名義を合算して元本1,000万円までとその利息等です。決済用預金(無利息、要求払い、決済サービスを提供できる、という3要件をすべて満たすもの)については全額保護されます。個々の預金商品が預金保険の対象であるか否かは、当該金融機関へご確認ください。"}
+{"instruction":"A銀行とB銀行が合併すると報道されています。両行に1,000万円ずつ預金をしていますが、預金保険で保護される金額はどうなるのでしょうか。","input":"","output":"金融機関が合併又は事業の全部を譲り受ける場合には、その後1年間に限り、預金保険によって保護される預金限度額は、全額保護される預金を除き、預金者1人当たり元本1,000万円に合併等に関わった金融機関の数を乗じた金額とその利息等とする特例があります。\nお尋ねのような2行合併の場合は、元本2,000万円までとその利息等が合併後1年間保護されます。なお、1年以内に複数回の合併を行っている場合は、その最後の合併等に関わった金融機関の数で計算します。"}
+{"instruction":"業者から、日本に拠点のない外国の銀行への預金口座の開設を代行すると勧誘されたが、当該業者の口座に資金を振込みしても大丈夫だろうか。","input":"","output":"日本に居ながらにして、日本に拠点のない外国の銀行の預金口座を開設したり、預金をしたりするには、「外国銀行代理銀行」として認可を受けた銀行で手続をする必要があります。\nなお「外国銀行代理銀行」として認可を受けた銀行は、金融庁ウェブサイトの「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」でご確認ください。"}
+{"instruction":"口座開設や海外への送金の際、追加で確認資料を求められるなど、手続きに時間を要した。どうにかならないでしょうか。","input":"","output":"日本及び国際社会が取り組まなければならない課題として、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策の重要性が近年益々高まっています。\n銀行を含む金融機関等は、関係省庁と連携しながら、複雑化・高度化するマネロン・テロ資金供与の手口に対応し、有効に防止することが出来るよう対策を進めているところです。\n金融庁においても、2018年2月に、金融機関等における実効的なマネロン・テロ資金供与対策の基本的な考え方を明らかにしたガイドラインを策定、公表しました。\n銀行等とお取引される利用者の皆様には、お取引の内容、状況等に応じて、追加で確認を求められることがありますが、ご理解とご協力をお願いいたします。 "}
+{"instruction":"10万円超の現金での振込みを行う場合には、本人確認が必要と言われましたが本当ですか。","input":"","output":"マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策のための国際的な要請を受けて、「犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成19年法律第22号)」(以下「犯罪収益移転防止法」という。)に基づき、10万円を超える現金送金等を行う際に、金融機関に対し送金人等の本人特定事項(氏名、住居、生年月日)、職業、取引を行う目的の確認等が義務付けられています。\n10万円を超える現金での振込みを行う場合には 、金融機関の窓口で運転免許証、健康保険証等の本人確認書類 の提示等をした上で振込みを行っていただく必要があります。\nなお、犯罪収益移転防止法の詳細につきましては、警察庁(JAFIC)のウェブサイト新しいウィンドウで開きますをご覧ください。"}
+{"instruction":"子供の入学金の振込みを行いたいのですが、本人確認はどのようにされるのでしょうか。","input":"","output":"金融機関の店頭において、大学等の入学金・授業料等を現金で振り込む際、10万円を超える場合であっても、本人確認書類の提示は不要です。\n学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学若しくは高等専門学校又は同法第124条に規定する専修学校(同法第125条第1項に規定する高等課程及び専門課程に限る。)に対する入学金、授業料その他これらに類するもの(施設設備費、実験実習費、図書費、学生互助会等の各種諸会費、各種保険料、寄付金及び協賛金等、その費目にかかわらず、入学金、授業料と同時に支払われるもの)が対象となります。"}
+{"instruction":"キャッシュカードを盗まれました。預貯金者を保護する法律があると聞きましたが、何という名前の法律ですか。また、どうしたらいいでしょうか。","input":"","output":"正式名称は「偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律」(略称 預貯金者保護法)です。平成18年2月10日に施行されました。\nこの法律により、盗難キャッシュカード被害は、被害が発生してから30日以内に金融機関へ通知すること、警察に被害届を提出すること、金融機関の調査への協力、の要件を満たした場合に被害額が全額補償されます。ただし、預貯金者に過失がある場合は、補償額は被害額の4分の3に減額され、預貯金者に故意や重過失がある場合は補償されません。\n被害にあった場合、まずは、直ちに金融機関に届出て被害状況を説明し、口座の利用を停止し、警察にも連絡してください。"}
+{"instruction":"振り込め詐欺の被害に遭い、お金を振り込んでしまいました。どのような手続をしたらいいですか。","input":"","output":"振り込め詐欺救済法に基づく手続をとることでお金が返ってくる可能性があります。\n被害に遭われた場合は、すみやかに振込先の金融機関にご連絡いただくとともに、お近くの警察署へ被害を届け出てください。ただし、振込先口座に残っている資金を、被害額に応じて分配するため、被害額全額が返ってくるとは限りません。また、被害を国や銀行が補填するというものではありません。\n金融庁ウェブサイトの「振り込め詐欺等の被害にあわれた方へ」でも手続等をご案内していますので、ご確認ください。"}
+{"instruction":"振り込め詐欺救済法の対象になる犯罪行為とはどのようなものですか。","input":"","output":"預金口座への振り込みを利用して行われた、オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金等詐欺のほか、ヤミ金融や未公開株式購入に係る詐欺、インターネットオークション詐欺等が対象となります。\n振り込め詐欺の類型・特徴については、金融庁ウェブサイトのこちらのページでご紹介していますので、ご確認ください。"}
+{"instruction":"振り込め詐欺救済法に基づく手続きを行ってから被害金が支払われるまでどれくらいかかりますか。","input":"","output":"支払手続は、90日以上かかります。\nまず犯罪利用口座について、残高に対する口座名義人の権利を失わせる公告が行われ、60日以上の期間が設けられます。次に権利が失われた犯罪利用口座について、被害者に対する被害金支払の分配の公告が行われ、30日以上の期間が設けられます。このように被害者の確定、支払までにはある程度の時間が必要になります。\n金融庁ウェブサイトの「振り込め詐欺等の被害にあわれた方へ」でも手続等をご案内していますので、ご確認ください。"}
+{"instruction":"期間延長特約付(満期繰上特約付)定期預金の金利が高く、預け入れを検討していますが、注意点を教えてください。","input":"","output":"期間延長特約付(満期繰上特約付)定期預金への預け入れに当たっては、以下の点を参考にしながら金融機関より十分説明を受けた上で検討することをお勧めします。\n原則として中途解約はできない取扱いとされています。仮に解約が可能であっても、解約に伴う費用を求められ、元本割れする場合もあります。\n満期日を決めるのは金融機関になります(例えば、原則3年を満期としながら、金融機関側が市場の動向等を基に満期日を5年に延長するかどうか決定します。)。満期日が延長されても、原則として中途解約ができないため、ご自身の資金計画等に不都合が生じないか予め確認しておくことが重要です。\n* 原則5年を満期としながら、満期を3年に繰り上げる場合には、満期繰上特約付定期預金との名称になっているようですが、満期日を金融機関側が指定するという意味では、商品の設計に違いはありません。"}
+{"instruction":"金利優遇キ��ンペーン実施中の円定期預金への預け入れを検討していますが、投資信託の購入が条件となっています。注意点を教えてください。","input":"","output":"預金の預け入れや条件になっている投資信託の購入に当たっては、以下の点を参考にしながら金融機関より十分説明を受けた上で検討することをお勧めします。\n通常、金利優遇が適用される期間は制限されています。一般に、数ヶ月程度の場合が多いようなので、実際に受け取る利息がどの程度になるか予め把握することが重要です。\n投資信託は預金とは異なり元本が保証されておらず、投資対象(国内株式、国内債券、外国株式、外国債券、その他)によって価格変動リスク、為替リスク、信用リスク等が生じるので、リスクの内容を十分に理解した上で、当該リスクの程度を許容できるかどうか判断することが重要です。\nまた、通常、販売手数料(場合によっては、かからないものもあります。)、信託報酬、解約に伴う手数料など、諸費用がかかります。"}
+{"instruction":"外貨定期預金への預け入れを検討していますが、注意点を教えてください。","input":"","output":"外貨定期預金への預け入れに当たっては、以下の点を参考にしながら金融機関より十分説明を受けた上で検討することをお勧めします。\n通常、預金預入時の適用相場よりも預金引出し時の適用相場が円高になると、為替差損が発生します。\n通常、円から外貨での預け入れ・外貨から円での引出しに伴い為替手数料がかかります。\n一般に、中途解約を行った場合、当初の金利は適用されない場合が多いようです。\nなお、金利優遇キャンペーン実施中の場合、通常、優遇金利が適用される期間は、制限されているので、実際に受け取る利息がどの程度になるか予め把握することが重要です。\n* 外貨預金は、預金保険の対象外であり、その点も留意する必要があります。"}
+{"instruction":"「中小企業等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律(中小企業金融円滑化法)」の期限が到来したと聞きましたが、平成25年4月以降は貸付条件の変更等ができなくなったのでしょうか。","input":"","output":"中小企業金融円滑化法(以下、「円滑化法」という。)は、平成25年3月末に期限を迎えましたが、金融機関が個々の借り手の状況をきめ細かく把握し、他の金融機関と連携を図りながら、貸付条件の変更等や円滑な資金供給に努めるべきということは、円滑化法の期限到来後においても何ら変わるものではありません。\n金融庁としては、円滑化法の期限到来後も、貸し渋り・貸し剥がしの発生や倒産の増加といった事態が生じないよう、引き続き、日常の検査・監督を通じて金融機関に対し、他業態も含め関係金融機関と十分連携を図りながら、貸付条件の変更等や円滑な資金供給に努めるよう促します。\nなお、円滑化法の期限到来後の検査・監督の方針については、下記パンフレットもご参照ください。\nhttp:\/\/www.fsa.go.jp\/policy\/chusho\/enkatu\/danwa121101.pdf"}
+{"instruction":"金融庁のAであると名乗る者から電話があり、100万円入金してもらえれば、金融庁より融資を行うとのことであった。金融庁で個人に融資を行っていますか。","input":"","output":"金融庁の職員を騙った上記のような電話があったとの情報が寄せられています。金融庁が個人の方に融資を行うことは絶対にありません。上記のような不審な連絡については十分にご注意ください。また上記のような連絡があった場合には、最寄の警察への相談とともに、金融庁金融サービス利用者相談室へ情報提供をお願いします。"}
+{"instruction":"金融機関に追加融資を申し込んだところ、「金融庁の検査で問題になるので融資できない」と断られました。","input":"","output":"金融庁は金融機関の業務の健全性及び適切性の確保のため、金融検査を行っていますが、取引先企業に貸出しを行うかどうかの判断は、金融機関が自らの経営方針によって決定すべきことであり、金融庁は「この企業には貸出しを行ってはいけない」というように、個別の取引について判断や働きかけを行うことはありません。\n融資の申込みに際しては、金融機関から十分に説明を受け、また、借り手側においても事業への意欲をアピールするなど、金融機関とよく話し合ってください。"}
+{"instruction":"保険契約をしようと思っていますが、話が複雑でよくわかりません。どうしたらいいですか。","input":"","output":"\nまず、商品の説明をよく聞き、内容を理解するよう心掛けてください。そして不明な点等があれば必ず確認してください。また、口頭での説明を聞くだけに留まらず、約款やパンフレット等の商品説明資料を確認してください。"}
+{"instruction":"保険金を請求したところ、約款の免責事由に該当するため支払われないと言われました。しかし、契約時には、そのような説明は受けておりません。","input":"","output":"個別の契約に係るトラブルについては、保険会社から十分に説明を受け、保険会社とよく話し合ってください。それでも解決が図られない場合には、生命保険協会生命保険相談所、又は日本損害保険協会そんぽADRセンター等(*)に相談してください。\n(*)業界団体の連絡先等については、金融庁ウェブサイトの「リンク集」をご参照ください。"}
+{"instruction":"2社の医療保険に加入しており、手術をしたところ、A社からは保険金が支払われたのに、B社からは支払われませんでした。しかし、手術によっては保険金が出ない場合があることは契約時にB社からは聞いていませんでした。","input":"","output":"同じような保険商品であっても保険会社によって保障内容や各種の事務取り扱い方法は異なることがあるので注意してください。"}
+{"instruction":"かなり前に契約した保険が満期となりましたが、契約時に説明があった満期時の受取金額が満額支払われません。","input":"","output":"保険金額等の受取額について、保険契約期間中に変動することがあるもの(満期金、配当金など)もあります。パンフレット、チラシ、企画書など満期時の受取額を示す根拠があれば用意したうえで、保険会社に確認してください。"}
+{"instruction":"有配当の保険に加入しています。保険会社の業績は悪くないのに、配当金が支払われないのは何故でしょうか。","input":"","output":"一般的に、配当金は保険料の計算に用いた予定率と実績との差によって生じた剰余を契約者に還元するものです。保険種類や契約の時期によって予定率は異なるほか、毎年の決算の結果によって生じる剰余金も一定ではありません。予定率が高く設定されている契約では、剰余が生じなかった場合、有配当の保険であっても、配当金がゼロとなることがあります。"}
+{"instruction":"今日の心臓手術等においては、開胸式よりもカテーテル術式が主流であるにもかかわらず、カテーテル手術を支払対象外としている保険約款は問題ではないですか。","input":"","output":"古い契約においては、新しい施術方法によるものが必ずしも保障の対象とはなっていない場合もあると考えられます。支払いの対象となるか否かについて不明な点が生じた場合には、当該保険の保障内容について、保険会社に確認を取ってください。また、仮に保障されない場合には、転換や追加の特約の付保の可否について、保険会社に相談してください。"}
+{"instruction":"生命保険の契約時に、保険会社から意向確認書面への署名、捺印を求められました。契約に必要な書面ですか。","input":"","output":"意向確認書面とは、契約の申込みを行おうとする保険商品が顧客のニーズに合致するか否かを募集人と顧客の双方が確認するための書面のことです。保険会社に対してはこうした書面を作成し、顧客に交付するとともに、保険会社において保存することを求めています。内容を十分に確認し、不明な点があれば保険会社に確認することをお勧めします。"}
+{"instruction":"交差点で信号待ちをしていたら、脇見運転の後続車に追突されました。自分が加入している自動車保険の保険会社に示談交渉を引き受けてもらえないのですが、どうしてでしょうか。","input":"","output":"一般に、示談交渉サービスがついている自動車保険の契約では、保険会社が加害者(被保険者)の同意を得て、加害者の保険金支払責任の限度内において、被害者との折衝・示談交渉に当たります。つまり、対人賠償保険・対物賠償保険は、被保険者が加害者となった場合に機能する保険であるため、被害者に過失がなく賠償責任が���じていない場合(例えば、過失割合が100対0である事故の被害者となった場合など)には、被害者が加入している保険の示談交渉サービスは利用できません。\n上記のような場合には、被害者が加害者若しくは加害者側の保険会社と示談交渉する必要があります。交渉で必要となる法律相談費用、弁護士報酬、訴訟・調停費用等への備えとして、多くの保険会社が特約を扱っているようです。"}
+{"instruction":"自動車保険を契約していましたが、知らない間に満期が過ぎ、無保険状態になってしまいました。これに関し、保険会社から事前の満期通知がありませんでした。保険会社は、契約者に対して満期通知をする義務があるのではないでしょうか。","input":"","output":"保険業法等法令上においては、保険会社に対し保険契約者等への満期通知を義務付けているものではなく、サービスとして各会社が独自に行っているものです。満期管理に関しては、保険会社任せとせず、契約者ご自身の問題として管理していただくことが重要です。"}
+{"instruction":"入院歴があることを伝えないで契約しましたが、保険金請求時になって告知義務違反を理由として保険金が支払われませんでした。","input":"","output":"保険加入時における告知書には正確に回答する必要があります。事実と相違した告知をすると告知義務違反となり、保険金が支払われないことがあります。ただ、納得できない場合は、告知の内容と保険金請求に至った病気の関係について保険会社に確認してください。"}
+{"instruction":"既往症を告知して保険契約をしましたが、保険金請求時になって支払えないと言われました。","input":"","output":"病歴等を告知した上で保険会社が保険契約の引受を承諾したのであれば、支払われない理由を保険会社に詳しく確認してください。なお、病歴等を告知した上で保険契約する場合、特別な契約条件(免責事由の追加、保険料の割増等)が付される場合がありますので、その点も確認してください。\n(*)なお、保険法の施行により、契約締結時の告知に関するルールが改正され、平成22年4月1日以降に締結した契約については、保険契約者または被保険者は、保険会社が告知を求めたものについて、事実を告知すれば足りることになっています。"}
+{"instruction":"保険契約にもクーリング・オフの適用はあるのでしょうか。","input":"","output":"保険の申込みをした方又は保険契約者は、保険業法第309条第1項の規定により、「保険契約の申込みの撤回等に関する事項を記載した書面を交付された日」または「申込みをした日」とのいずれか遅い日から起算して「8日以内」であれば、適用除外となる場合(保険業法第309条第1項のほか、同法施行令第45条及び同法施行規則第241条の規定に該当するもの)を除き、書面によりその保険契約の申込みの撤回又は解除を行うことができます。\n(*)適用除外となる場合の主な例としては、「法人契約や事業保険契約」、「保険期間が1年以下の契約」、「法令により加入を義務付けられているもの(自賠責保険など)」、「債務履行の担保のための契約」、「保険会社が指定した医師の診査を成立の条件とする保険契約の申込みをした場合において、当該診査が終了した場合」、「既契約の内容変更の場合」などがあります。\n(*)一方で、法令ではクーリング・オフの適用対象から除外されているものであっても、保険会社・商品・申込形態によっては、クーリング・オフの対象としている場合があります。また、クーリング・オフの適用期間を延長している場合もあります。\n「保険契約の申込みの撤回等に関する事項を記載した書面」は、「保険料充当金領収証」などの他の書面と兼ねているケースがあります。\nなお、現金ではなく口座振込みやクレジットカード払いなどを利用される場合は、申込形態によって、クーリング・オフの起算日が異なってきますので、申込時までに交付される「注意喚起情報」で確認しておく必要があります。\nクーリング・オフの手続については、一般に、保険会社に書面を郵送することによって申し出ていただく必要があり、書面の発信時にクーリング・オフの効力が生じることになります。書面の必要記載事項は、各会社の「注��喚起情報」や「契約のしおり」等でご確認ください。"}
+{"instruction":"日本に支店等を設けていない外国保険業者と保険契約を締結したいのですが、何か規制はありますか。","input":"","output":"保険業法第186条第1項においては、一部の例外を除き原則として、日本に支店等を設けない外国保険業者は、日本に住所・居所を有する人若しくは日本に所在する財産又は日本国籍を有する船舶若しくは飛行機に係る保険契約を締結してはならないと定められており、保険契約の申込みをしようとする方は、当該申込みを行う時までに内閣総理大臣の許可を受けなければなりません。許可を受けようとする方は、所定の様式で作成した許可申請書に必要な書類を添付のうえ、金融庁長官宛に提出していただくことになります。\nただし、審査の結果必ず許可が受けられるというものではありません。\n前述の規定に違反して保険契約の締結を行った外国保険業者は、罰則として、2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科するとされています。また、前述の許可を受けずに保険契約の締結の申込みをした者は、50万円以下の過料に処するとされていますので留意が必要です。"}
+{"instruction":"120日間入院保険金が出るはずの保険契約で120日間入院したのにもかかわらず、60日分しか支払われませんでした。","input":"","output":"個別の契約に係るトラブルにつきましては、保険会社から十分に説明を受けるとともに、当該保険会社とよく話し合ってください。それでも解決が図られない場合には、生命保険協会生命保険相談所、又は日本損害保険協会そんぽADRセンター等(*)に相談してください。金融庁では、個別の保険事故について、約款に定められた保障内容に該当するか否かや、また支払われるべき保険金がいくらになるか等についての判断はできません。"}
+{"instruction":"自動車事故で自分に落ち度はないはずなのに、当方の過失割合分として保険金額が減額されてしまいました。","input":"","output":"個別の契約に係るトラブルにつきましては、保険会社から十分に説明を受けるとともに、当該保険会社とよく話し合ってください。それでも解決が図られない場合には、生命保険協会生命保険相談所、又は日本損害保険協会そんぽADRセンター等(*)に相談してください。金融庁では、個別の保険事故について、約款に定められた保障内容に該当するか否かや、また支払われるべき保険金がいくらになるか等についての判断はできません。"}
+{"instruction":"加療中であるにもかかわらず、保険会社から一方的に治療費にかかる保険金支払いを打ち切られてしまいました。","input":"","output":"一般的に傷病の回復や改善等が治療によって期待できない状態になることを「症状固定」と呼称しています。保険会社が、この「症状固定」の状態になったと判断した場合、保険金支払額が確定し、保険金支払を終了することとなります。この「症状固定」の判断について納得ができない場合は、ご自身、保険会社だけでなく、医師の判断も確認するなどし、3者間で十分話し合ってください。それでも解決が図られない場合は、日本損害保険協会そんぽADRセンター等に相談してください。"}
+{"instruction":"保険金の支払を保険会社に請求してからしばらく日数が経過しましたが、まだ保険金が支払われていません。通常、請求してからどのくらいの日数で保険金は支払われるのでしょうか。","input":"","output":"保険会社は、保険金の請求があった場合の支払時期を約款において定めています。例えば、生命保険の死亡保険については、おおむね5日以内、損害保険の自動車保険であれば、30日以内に支払うこととしていることが多いようです。\nただし、保険会社や商品によって定めている日数は異なりますので、支払時期については約款を確認してください。\nまた、事実確認のため特に日数を要する場合は、支払時期が延長されることもあります。約款の支払時期を超えているようであれば、保険会社に問い合わせてみてください。なお、保険会社から提出を求められた請求書類等について提出に漏れがある場合、保険金は支払われませんので、ご注意ください。"}
+{"instruction":"保険会社から手続きの���内が届いたのですが、指定代理請求制度とはどのような制度でしょうか。","input":"","output":"被保険者本人が保険金を請求できない特殊な事情がある場合、あらかじめ指定された指定代理請求人が、被保険者の代理人として保険金を請求できる制度のことです。\n例えば、「特定疾病保障保険」や「リビング・ニーズ特約」など、被保険者本人が受取人であり、かつ生前に保険金を受け取れる契約をしている場合に、「本人が余命もしくは病名(ガンなど)を知らされていない」、または「本人が心神喪失の状況にある」などの事情があると、本人からは保険金が請求されないケースがありますが、このような場合、指定代理請求人を指定しておけば、指定代理請求人が本人に代わって保険金を請求することができます。\n基本的に請求時において、被保険者と同居又は生計を一つにしている被保険者の戸籍上の「配偶者」又は「三親等内の親族」であれば、指定代理請求人として指定することができます。"}
+{"instruction":"少額短期保険業者の取り扱う保険に加入を検討していますが、この業者の信用性はどうでしょうか。","input":"","output":"個別業者の信用性について、金融庁(含む財務局)としてコメントすることはできません。加入に当たっては、ご自身でよくご検討いただくこととなりますが、少額短期保険業者についても保険募集に際して保険契約の重要事項等を説明する義務が課せられており、ご不明な点は、業者から納得するまで説明を受け、契約内容を十分に理解した上で契約するようにしてください。\n(*)生命保険会社・損害保険会社、少額短期保険業者として免許、登録を受けている業者を確認したい方は、「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」をご覧ください。"}
+{"instruction":"保険会社の経営が破綻した場合の契約者保護の仕組について教えてください。","input":"","output":"生命保険会社、損害保険会社(いずれも外国保険会社等を含みます。)は、それぞれ「生命保険契約者保護機構」「損害保険契約者保護機構」への加入が義務付けられています(再保険専門会社等、保険業法による加入義務のない一部の会社は除きます。)。\n保険会社が万が一破綻した場合、補償の対象となる保険契約については、保険契約者保護機構からの資金援助等により、その責任準備金(将来における保険金等の支払いなどに備え、積み立てることが法律で義務付けられています。)の一定割合(保険の種類などにより異なります。)が補償されます。\n保険契約者保護機構による補償の対象となる保険契約の範囲は、具体的には以下のとおりです。\n◎いわゆる生命保険契約(個人生命保険、個人年金保険、団体生命保険、団体年金保険)\n◎(イ)家計地震保険契約、自動車損害賠償責任保険契約\n(ロ)その他いわゆる第二分野(損害保険)の保険契約。ただし、自動車保険契約以外の保険契約にあっては、個人・所定の小規模法人・いわゆるマンション管理組合を保険契約者とするものに限られます。\n◎いわゆる第三分野の保険契約(医療保険、傷害保険等)\n(注1)「再保険契約」、「運用実績連動型の保険契約の特定特別勘定に係る部分」は、上記にかかわらず、補償の対象には含まれません。\n(注2)いわゆる「共済」、「少額短期保険業者」又は「特定保険業者」の引き受けた保険(共済)契約は、保険契約者保護機構の補償の対象とはなりません。\nより詳しい内容をお知りになりたい方は、金融庁ウェブサイトに「保険契約者保護機構制度(保険会社のセーフティネット)」を掲載しておりますので、ご覧ください。"}
+{"instruction":"多重債務で困っているがどうすればよいかわかりません。","input":"","output":"多重債務に関する相談窓口は、地域の行政機関(財務局、都道府県、市区町村)や、法テラスや弁護士会などに設けられております。\n一人で悩まずに、これらの適切な窓口に相談されることをお勧めします。"}
+{"instruction":"どこにいくらお金を借りているかわからなくなった。確認する方法はありますか。","input":"","output":"貸金業者等からの借入状況は、下記の3つの信用情報機関を通じて確認することができます。\n信用情報機関による情報の開示に当たっては、���定の手数料がかかります。開示手続の詳細は、それぞれの信用情報機関のホームページ等でご確認ください。\nなお、借入先の業者名が不明の場合には、1機関のみの開示では、全ての借入状況が必ずしも明らかにならない場合があり、3機関全てに対して開示が必要となる場合があります。\n(信用情報機関)\n①㈱シー・アイ・シー(CIC)\nURL https:\/\/www.cic.co.jp\/index.html\n②㈱日本信用情報機関(JICC)\nURL https:\/\/www.jicc.co.jp\/\n③一般社団法人 全国銀行個人信用情報センター\nURL https:\/\/www.zenginkyo.or.jp\/pcic\/"}
+{"instruction":"ファクタリング業者と名乗る者から、「借金をしないで資金調達が可能」との内容の勧誘文書がファックスで頻繁に送られてくる。これらの勧誘は信用できますか。","input":"","output":"近年、「ファクタリング」を装ったヤミ金融が横行しているとの報道等があることから、十分にご注意ください。一般に「ファクタリング」とは、事業者が保有している売掛債権等を、ファクタリング会社が期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービス(事業者の資金調達の一手段)をいいます。このようなファクタリングの法的性質は、売買契約に基づく債権譲渡であり、金銭の貸し借りではないので、貸金業の登録は必要ありません。\nしかしながら、この「ファクタリング」とみせかけて、実際には、高金利で金銭を貸し付けている事例(具体的には、「ファクタリング」と称し、高額な手数料を差し引いて売掛債権の買取代金を支払う(貸し付ける)一方で、譲渡した債権の回収(集金)を売主に委託し、売主が集金できなかった場合には、売主が債権を買い戻すこととされていたり、売主自身の資金によりファクタリング業者に支払いをしなければならないこととされているもの)が発生しています。トラブルがあれば警察に相談をお願いいたします。\nファクタリングは、当庁が所掌している事業ではなく、ファクタリング全般を規制する法律はありませんが、ヤミ金や多重債務に関する注意喚起の一環として、ファクタリングの利用に関する注意喚起を掲載していますので、「ファクタリングの利用に関する注意喚起」をご参考にしてください。"}
+{"instruction":"ダイレクトメールで融資勧誘をしてきた業者に借入れを申し込んだところ、「金融庁から貸付停止命令が出されており解除手数料が必要」と言われ、借入前にお金を振り込みましたが融資が実行されません。","input":"","output":"保証料等様々な名目で融資実行前に金銭の振込みを要求してくる場合、振り込め詐欺である可能性が極めて高いので慎重に対応する必要があります。\n借入れを行う前には、金融庁のウェブサイトや財務局、都道府県で貸金業登録の確認を行うことをお勧めします。雑誌やウェブサイト上の広告で登録番号が記載されていても実際には登録を受けていない場合もあり、注意が必要です。"}
+{"instruction":"融資勧誘の電話をしてきた業者に借入れを申し込んだところ、「融資条件として保険を掛けることが必要」と言われ、保険料を借入前に振り込みましたが融資が実行されません。","input":"","output":"保証料等様々な名目で融資実行前に金銭の振込みを要求してくる場合、振り込め詐欺である可能性が極めて高いので慎重に対応する必要があります。\n借入れを行う前には、金融庁のウェブサイトや財務局、都道府県で貸金業登録の確認を行うことをお勧めします。雑誌やウェブサイト上の広告で登録番号が記載されていても実際には登録を受けていない場合もあり、注意が必要です。"}
+{"instruction":"インターネットで検索した業者に借入れを申し込んだところ、「貸付限度額の上限となっているため事前に保証料をいただかないと融資できない」と言われ、保証料を借入前に振り込みましたが融資が実行されません。","input":"","output":"保証料等様々な名目で融資実行前に金銭の振込みを要求してくる場合、振り込め詐欺である可能性が極めて高いので慎重に対応する必要があります。\n借入れを行う前には、金融庁のウェブサイトや財務局、都道府県で貸金業登録の確認を行うことをお勧めします。雑誌やウェブサイト上の広告で登録番号が記載されていても実際には登録を受けていな��場合もあり、注意が必要です。"}
+{"instruction":"おまとめローンを申し込んだら、「金融庁にあるデータが借入れできない状態になっている。大手貸金業者で20万円借りて郵送すれば、金融庁のデータを解除し貸すことができる。」と言われていますが本当ですか。","input":"","output":"金融庁が個人の信用情報を管理したり、個別の貸付けに関与することはありません。金融庁を理由に金銭を請求してきた場合には、絶対に支払わないでください。\n当該業者はヤミ金の可能性が高いと考えられますので、以後、連絡を取らないようにしてください。\n無登録営業の取り締まりは警察が行うことになるので、お近くの警察へ情報提供をお願いします。"}
+{"instruction":"融資勧誘のFAXや電話があるが、貸金業登録のある業者ですか。借りても大丈夫ですか。","input":"","output":"全国の財務局等に登録されている業者については金融庁ウェブサイトの登録貸金業者情報検索サービス(https:\/\/www.fsa.go.jp\/ordinary\/kensaku\/)をご覧ください。\n登録が見当たらない場合は、ヤミ金の可能性が高いため、関わりにならないようご注意ください。当該業者情報は警察に情報提供をお願いいたします。"}
+{"instruction":"後払い現金化とはどういうものですか。","input":"","output":"後払い現金化とは、商品を代金後払いで購入させた上で、その商品の感想をSNS等へ投稿することへの報酬等の名目で、商品代金の支払い前に一定の金銭を交付するものです。その後の高額な支払いによりかえって経済的生活が悪化し、多重債務に陥る危険性があります。\nまた、取引で提供した個人情報が悪用されたり、ネット上でさらされるなど、トラブルや犯罪被害に巻き込まれる危険性もあります。\nなお、形式的に商品の売買等であっても、その経済的な実態が貸付けであり、業として行う場合には、貸金業に該当する(ヤミ金業者である)おそれがあるため、利用しないようご注意ください。"}
+{"instruction":"先払い買取現金化とはどういうものですか。","input":"","output":"先払い買取現金化とは、実際には商品売買を行わない前提で、顧客に商品買取りの申込みをさせ、商品の受取前に商品代金の名目で金銭を交付し、その後、買取りが成立しなかったとして、商品代金の返還と違約金を顧客に支払わせるものです。「先払い買取現金化」を利用すると、後々の高額な違約金(キャンセル料)名目の金銭の支払いによりかえって経済的生活が悪化し、多重債務に陥る危険性があります。また、取引で提供した個人情報が悪用されたり、ネット上でさらされるなど、トラブルや犯罪被害に巻き込まれる危険性もあります。\nなお、商品売買を装っていても、その経済的な実態が貸付けであり、業として行う場合には、貸金業に該当する(ヤミ金業者である)おそれがあるため、利用しないようご注意ください。"}
+{"instruction":"SNSで個人間融資を利用したいが、大丈夫でしょうか。","input":"","output":"SNSなどを通じて見知らぬ人同士が知り合い、金銭の貸し借りを行う個人間融資は、たとえ個人が行う場合であっても、反復継続の意思をもって金銭の貸付けを行う場合には、貸金業の登録を受ける必要があります。個人を装ったヤミ金融業者により違法な高金利の貸付けが行われるほか、個人情報が悪用されたり、ネット上でさらされるなど、トラブルや犯罪被害に巻き込まれる危険性があるため、利用しないようご注意ください。"}
+{"instruction":"勤務先に督促の電話が頻繁にかかってきます。自宅にも夜遅く督促の電話があり精神的に参っています。","input":"","output":"債務者と連絡が取れないなどの理由も無く、勤務先や夜9時以降に督促の電話をすることは法律で禁じられています。貸金業者にそうした督促を止めるよう伝え、それでもそうした督促が続くようであれば登録先の財務局や都道府県に相談してください。"}
+{"instruction":"貸金業者が取引履歴の開示に応じてくれません。","input":"","output":"貸金業者は、貸金業法により貸付けの金額や受領金額などの取引履歴を含む内容を記載した帳簿を保存することが義務付けられており、債務者等がこの帳簿の閲覧、謄写を請求した場合、これに応じなければなりません。\n債務者等が帳簿の閲覧、謄写を行うことは貸金業法上の権利であることを貸金業者に伝え、それでも応じないようであれば、応じない理由を確認し、登録先の財務局や都道府県に相談して下さい。"}
+{"instruction":"返済額を一方的に引き上げる旨のはがきが来ましたが応じなければなりませんか。","input":"","output":"一般的には契約を一方的に変更することはできません。しかし契約約款に契約事項の変更方法を定めている場合があるので契約内容を確認してください。\n契約内容がよく分からない場合は、契約関係書類を持って消費生活センター等に相談してください。"}
+{"instruction":"貸金業法の改正により、上限金利が引下げになったと聞きましたが本当ですか。10数年前から貸金業者で借りて返済していますが、なかなか債務が減りません。","input":"","output":"出資法の上限金利の引下げは、改正貸金業法の完全施行日である平成22年6月18日から実施されています。ただし、金利の引下げが実施されても、過去の契約に遡って適用されるわけではありません。\nお申し出によると長期間の取引ですので、利息制限法の利息の制限額を超える部分を利息制限法の金利へ引き直すことにより、債務の軽減や過払金が生じる可能性もあります。\nなお、過払金が生じているかどうかは個々の取引状況によるものであり、取引履歴の開示や利息制限法の金利への引直しなどの手続も必要ですので、日本クレジットカウンセリング協会や弁護士、司法書士等の法律の専門家などに相談されてはいかがでしょうか。\n(注) 将来金利の引下げが実施されても、過去の契約に遡って適用されるわけではありません。"}
+{"instruction":"貸金業法の改正により、借入限度額の審査が厳しくなると聞きましたが、本当ですか。","input":"","output":"借り手の年収等を基準にその3分の1を超える貸付けを原則禁止する、いわゆる総量規制のことかと思われますが、これは、改正貸金業法の完全施行日となる平成22年6月18日から実施されています。\nただし、総量規制に抵触していない場合でも、いわゆる過剰貸付けは法律で禁止されており、貸金業者は、顧客の資力等、借入れの状況、返済計画等について調査し、返済能力を超えると認められる貸付けの契約を締結してはならないこととなっています。\n貸金業者の適切な対応が求められますが、借り手の方も、無理なく返済できるかどうか借入前に十分検討する必要があります。"}
+{"instruction":"10年以上、貸金業者で借入れと返済を繰り返していますが、最近新たに借入れをしようとしたら、収入を証明する書類として源泉徴収票等を提出するよう求められていますが、どういうことでしょうか。","input":"","output":"借り手の年収等を基準にその3分の1を超える貸付けを原則禁止する総量規制の実施により、貸金業者は借入れをしようとする人の年収等の資力や信用状況、借入状況の調査が義務付けられています。○ある貸金業者から50万円を超えて借りる場合(又は50万円を超える借入枠のリボルビング契約を新たに結ぶ場合)、○他の貸金業者から借りている分も合わせて合計100万円を超えて借りる場合(又はリボルビング契約を新たに結ぶ場合)、源泉徴収票などの年収を証明する書類の提出を受けなければならないことになっています。\n借入枠(キャッシング枠)の設定のみで借入れが無い場合であっても、「年収を証明する書類」を提出しない場合、個々の貸金業者の判断で、借入枠(キャッシング枠)が減額される場合があります。貸金業者とよくお話し合い下さい。\nまた、過剰貸付けは法律で禁止されていますので、借入れを検討されている場合には、返済能力を慎重に検討し、無理のないご利用をお願いします。"}
+{"instruction":"現在、リボルビング契約の借入枠は設定されていますが、借入れはありません。「年収を証明する書類」を提出しなければなりませんか。","input":"","output":"借り手の年収等を基準にその3分の1を超える貸付けを原則禁止する総量規制の実施により、貸金業者は借入れをしようとする人の年収等の資力や信用状況、借入状況の調査が義務付けられています。○ある貸金業者から50万円を超えて借りる場合(又は50万円を超える借入枠のリボルビング契約を新たに結ぶ場合)���○他の貸金業者から借りている分も合わせて合計100万円を超えて借りる場合(又はリボルビング契約を新たに結ぶ場合)、源泉徴収票などの年収を証明する書類の提出を受けなければならないことになっています。\n借入枠(キャッシング枠)の設定のみで借入れが無い場合であっても、「年収を証明する書類」を提出しない場合、個々の貸金業者の判断で、借入枠(キャッシング枠)が減額される場合があります。貸金業者とよくお話し合い下さい。\nまた、過剰貸付けは法律で禁止されていますので、借入れを検討されている場合には、返済能力を慎重に検討し、無理のないご利用をお願いします。"}
+{"instruction":"現在、年収の3分の1を超える借入れをしているが、年収の3分の1を超える部分について、一括で返済を求められるのでしょうか。","input":"","output":"総量規制の実施により、貸金業者に対して、借入れをしようとする人の年収等の資力や信用状況、借入状況の調査が義務付けられています。また、借入総額が年収の3分の1を超過している場合には、利用限度額が減額され、新たな借入れが制限されます。\nただし、既存の借入れについては、約定通りの返済を行っていれば、直ちに一括返済を求められることはないのではないかと考えられます。"}
+{"instruction":"クレジットカードを利用していますが、ショッピング部分についても貸金業法の総量規制の対象となりますか。","input":"","output":"借り手の年収等を基準にその3分の1を超える貸付けを原則禁止する、いわゆる総量規制については、クレジットカードによるショッピング部分は対象となりません。\nただし、クレジットカードでキャッシングを利用した場合、原則、総量規制の対象となります。"}
+{"instruction":"長年自営業を営んできましたが、資金繰りのため、自宅を担保に貸金業者の不動産担保ローン及び信販会社のクレジットカードを使用したキャッシングを利用してきました。最近になって、貸金業者及び信販会社から収入証明を提出するよう求められて困っています。","input":"","output":"借り手の年収等を基準に、その3分の1を超える貸付けを原則禁止する、いわゆる総量規制に関連した対応と思われますが、これは改正貸金業法の完全施行日となる平成22年6月18日から実施されています。\n不動産担保ローンについては、総量規制の対象外となりますが、自宅を担保とした不動産担保ローンは、総量規制の対象となります。\n個人事業主の借入れは、事業計画等を提出し、返済能力があると認められる場合は、借入残高が年収の3分の1を超えていたとしても、新たな借入れを行うことができます。ただし、個々の貸金業者の判断で追加的な資料等の提出が求められることがあり得ること、最終的に貸付を行うか否かは貸金業者の判断に委ねられること等の点についてご留意下さい。\nいずれにしても、収入証明を提出しない場合には、従前と同様の取引は困難になると思われます。また、支払状況や借入状況等に変化が生じた際には、今後の取引が困難になる場合もありますので、当該貸金業者や信販会社と今後の取引等について十分話合いをしてください。\n借入れを検討される場合には、ご自身の返済能力を慎重に検討し、無理のないご利用をお願いします。"}
+{"instruction":"専業主婦は収入がないため、借入れが出来なくなるのですか。","input":"","output":"収入の無い専業主婦については、配偶者の年収・借入残高と合わせて考えた場合、当該配偶者の同意を前提に、年収の3分の1まで借入れを行うことができます。なお、当該同意が真正なものであるか否かについては、各貸金業者において、慎重な判断が求められることになると考えられます。また、最終的に貸付を行うか否かは貸金業者の判断に委ねられること等の点についてご留意下さい。\n借入れを検討される場合には、ご自身の返済能力を慎重に検討し、無理のないご利用をお願いします。"}
+{"instruction":"ある貸金業者(○○県登録)から借入れを行っておりますが、延滞等もなく正常に返済を続けてきたにも関わらず、一括返済又は追加担保を差し入れることを要求されました。","input":"","output":"当該業者が登録している先の○○県にお問い合わせいただくとともに、日本貸金業協会への相談をお勧めします。"}
+{"instruction":"貸金業者から借入れをしていましたが先月完済しました。業者から完済した証明書等が発行されると思っていましたが、いっこうに発行されないので問い合わせたところ、証明書の発行義務はないと言われました。本当でしょうか。","input":"","output":"貸金業者は、債務者から返済(一部または全部)を受けた際には、その都度一定事項を記載した受取証書を交付することになっています。(貸金業法第18条)\nさらに法第22条において、「貸金業者は、貸付けの契約に基づく債権についてその全部の弁済を受けた場合において当該債権の証書を有するときは、遅滞なく、これをその弁済をした者に返還しなければならない。」と規定されており、債務者が貸金業者からの借入れを完済した際の債権証書の返還は義務になっています。\nしかしながら、債権証書の返還だけでなく、貸金業者からの借入れを完済したからといって、完済証明書等の新たな書面を作成・交付するような法的義務はありません。"}
+{"instruction":"クレジットカード会社とのショッピングクレジットでトラブルが発生したので相談したい。","input":"","output":"クレジットカード機能のうち、ショッピングクレジット(分割払い、リボ払い)については、割賦販売法の適用を受けます。このため、ショッピングクレジットに関するご相談先は、経済産業省消費者相談室になります。"}
+{"instruction":"暗号資産の購入を勧誘されているが、信用できる業者か教えてほしい。","input":"","output":"暗号資産と関連付けて投資を持ち掛け、投資後、連絡が取れなくなりトラブルとなるケースが増えています。暗号資産交換業者は金融庁・財務局への登録が義務付けられています。取引の際には金融庁・財務局に登録された事業者であるかご確認ください。\nただし、登録業者であることをもって、信用性を担保するものではありません。また、登録業者が取り扱う暗号資産であるからといって、リスクがないということではありませんのでご注意下さい。暗号資産には、例えば、価格が急激に低下するリスクなど、暗号資産ごとに様々なリスクがあることを十分ご理解ください。"}
+{"instruction":"暗号資産交換業者との間で個別のトラブルがあった場合、どこに相談すればよいか。","input":"","output":"個別の取引に関するトラブルについては、暗号資産交換業者との間で解決が図られない場合は、一般社団法人 日本暗号資産取引業協会にご相談ください(ただし、当該協会会員会社とのトラブルに限ります)。"}
+{"instruction":"出会い系サイトやマッチングアプリ、SNS等をきっかけに、海外の事業者のサイトに勧誘されました。","input":"","output":"海外の事業者であっても、日本の居住者に対して暗号資産交換業を行うのであれば、金融庁に登録が必要になります。マッチングアプリやSNS等で知り合った者に登録のない業者との取引を勧められ被害に遭う事例が多発しており、金融庁でも注意喚起をしているところです。また、取引後に、出金を求めたところ、保証金や税金等の名目で金銭等をだまし取られた被害も多発しております。事業者には保証金や税金等を納めず、今後一切関わらないようにしてください。"}
+{"instruction":"SNS等を用いた投資勉強グループや投資セミナーへの勧誘を受け、暗号資産取引に投資したが出金できない等のトラブルに巻き込まれている。どこに相談すればよいか。","input":"","output":"暗号資産と関連付けて投資を持ち掛け、投資後、連絡が取れなくなりトラブルとなるケースが増えています。暗号資産交換業者は金融庁・財務局への登録が義務付けられています。取引の際には金融庁・財務局に登録された事業者であるかご確認ください。登録を受けた暗号資産交換業者の一覧はこちら(https:\/\/www.fsa.go.jp\/menkyo\/menkyoj\/kasoutuka.pdf)\n■登録を受けた暗号資産交換業者である場合\n個別の取引に関するトラブルについては、暗号資産交換業者との間で解決が図られない場合は、一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)にご相談ください(ただし、当該協会会員会社とのトラブルに限ります)。\n■上記暗号資産交換業者に登録がない場合\n登録の���い業者は、金融庁や財務局による検査・監督の対象ではなく、また、一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)も利用できないなど、利用者保護を図ることができません。トラブル解決であれば弁護士かお近くの消費生活センターに、騙されたとお考えであれば、お近くの警察にご相談されることをお勧めしています。
また、金融庁では、警察と連携を図りつつ、被害の拡大防止に取り組んでおりますので、金融サービス利用者相談室への情報提供をお待ちしています。"}
+{"instruction":"インターネットやセミナー等で、必ず値上がりするとか、高配当が得られるなどと勧められ、ICOで発行された暗号資産を購入したが、未だに上場が実現していません。","input":"","output":"一般に、ICOでは、ホワイトペーパー(注)が作成されます。しかし、ホワイトペーパーに掲げたプロジェクトが実施されなかったり、約束されていた商品やサービスが実際には提供されないリスクがあります。また、ICOに便乗した詐欺の事例も報道されています。トークンを購入するに当たっては、このようなリスクがあることや、プロジェクトの内容などをしっかり理解した上で、自己責任で取引を行う必要があります。\n(注)ICOにより調達した資金の使い道(実施するプロジェクトの内容等)やトークンの販売方法などをまとめた文書をいいます。"}
+{"instruction":"貸金業法の概要を教えて下さい。","input":"","output":"貸金業法は、消費者金融などの貸金業者や、貸金業者からの借入れについて定めている法律です。\n近年、返済しきれないほどの借金を抱えてしまう「多重債務者」の増加が、深刻な社会問題(「多重債務問題」)となったことから、これを解決するため、平成18年、従来の法律が抜本的に改正され、この貸金業法がつくられました。"}
+{"instruction":"貸金業法は、いつから施行されたのですか?","input":"","output":"貸金業法は、平成18年12月に成立しましたが、貸し手のシステム対応の準備期間が必要だったことや、利用者の皆さんへの影響も大きいだろうと考えられたことから、これまで、段階的に施行されてきました。\n平成22年6月18日には、総量規制などの重要な部分を含む、すべての規定が施行されました。"}
+{"instruction":"なぜ貸金業法が作られることになったのですか?","input":"","output":"近年、返済しきれないほどの借金を抱えてしまう「多重債務者」の増加が深刻な社会問題となっていました(「多重債務問題」)。\nこの「多重債務問題」を解決することを目的として、従来の法律を抜本的に改正し、新しい「貸金業法」が作られることとなりました。"}
+{"instruction":"貸金業法の対象となる「貸金業者」とは、どんな業者ですか?","input":"","output":"お金を貸す業務を行っており、財務局又は都道府県に登録をしている業者のことを、「貸金業者」といいます。具体的には、消費者金融、クレジットカード会社などが貸金業者です(※)。銀行や、信用金庫、信用組合、労働金庫なども、様々な融資を行っていますが、これらは「貸金業者」ではありません。\n※ より正確には、次のとおり、場合に分けて考える必要があります。\n(1) クレジットカードで現金を借りる場合(キャッシング)\nクレジットカード会社は、「貸金業者」として「貸金業法」に基づき、金銭の貸付けを行います。\nしたがって、キャッシング取引には、「貸金業法」が適用されます。\n(2) クレジットカードで商品やサービスを購入する場合(ショッピング)\nショッピング取引については、「貸金業法」は適用されません(リボ払い、分割払い、ボーナス払いには、別途「割賦販売法」が適用されます。)。"}
+{"instruction":"ヤミ金融とは何ですか?","input":"","output":"ヤミ金融は、貸金業法に基づく登録を受けずに、違法に貸金業を営む業者です。登録を受けた「貸金業者」ではありません。ヤミ金融の中には、違法な金利での貸付けを行ったり、借り手を精神的に追い詰めるような過剰な取立てを行うものもあります。ヤミ金融からは、絶対に借りてはいけません!!"}
+{"instruction":"総量規制とは何ですか?","input":"","output":"借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐために設けられた新しい規制です。具体的には、貸金業者からの借入���高が年収の3分の1を超える場合は、新たな借入れはできなくなる、という内容です。例えば、年収300万円の方は、貸金業者から100万円までしか借りることができないということになります。"}
+{"instruction":"貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超えている場合、超えている額をすぐに返済しなければならないのですか?","input":"","output":"年収の3分の1を超える借入れがある場合でも、貸金業者から新規の借入れができなくなるだけで、直ちに年収の3分の1までの返済が求められるわけではありません。契約どおりに返済を続けてください。"}
+{"instruction":"年収の3分の1を超える借入れをすると、借り手が処罰されるのですか?","input":"","output":"いいえ。年収の3分の1を超える借入れがあるからといって、利用者の皆さんが行政処分を受けたり、刑罰を科されることはありません。"}
+{"instruction":"複数の貸金業者から借入れがあります。1社からの借入れが年収の3分の1を超えなければよいのですか?それとも、すべての借入れの合計が年収の3分の1を超えないことが必要ですか?","input":"","output":"複数の貸金業者から借りている場合、全ての貸金業者からの借入れの合計が、年収の3分の1以内であることが必要です。年収の3分の1を超えている場合、新たな借入れはできなくなります。例えば、年収300万円の方が、貸金業者Aに80万円の借入れがある場合、貸金業者Bからは、20万円(300万円×1/3-80万円=20万円)までしか借りることができません。"}
+{"instruction":"借入残高が年収の3分の1を超えているかどうか、貸金業者はどのようにして判断するのですか?","input":"","output":"貸金業者からの借入残高のデータは、厳格な情報管理のもと、「指定信用情報機関」に集められることとなっています。貸金業者は、指定信用情報機関を利用し、借り手の借入残高を把握します。また、借り手の年収については、基本的には「年収を証明する書類」を借り手から受け取ることで、把握する仕組みとなっています。"}
+{"instruction":"「年収を証明する書類」には、どのような書類があるのですか?","input":"","output":"「年収を証明する書類」としては、法令上、以下の書類が定められています。\n(1) 源泉徴収票(直近の期間に係るもの)\n(2) 支払調書(直近の期間に係るもの)\n(3) 給与の支払明細書(直近の2カ月分以上(地方税額の記載があれば1カ月分)のもの)\n(4) 確定申告書(直近の期間に係るもの)\n(5) 青色申告決算書(直近の期間に係るもの)\n(6) 収支内訳書(直近の期間に係るもの)\n(7) 納税通知書(直近の期間に係るもの)\n(8) 納税証明書(直近の期間に係るもの)\n(9) 所得証明書(直近の期間に係るもの)\n(10) 年金証書\n(11) 年金通知書(直近の期間に係るもの)\n※上記(4)から(9)の書類については、複数年分の事業所得を用いて年収を計算する場合には、その複数年分の書類が必要となります。"}
+{"instruction":"貸金業者からお金を借りる場合、誰もが「年収を証明する書類」を提出しなければならないのですか?","input":"","output":"規制上は、個人がお金を借りる場合(リボルビング契約の借入枠を設定する場合も含む)、\n(1) ある貸金業者から50万円を超えて借りるとき\n(2) 他の貸金業者から借りている分も合わせて100万円を超えて借りるとき\nのどちらかに当てはまれば、「年収を証明する書類」の提出が必要となります。それ以外の借入れであれば、自己申告に基づき年収を確認することとなります。"}
+{"instruction":"現在、借入枠は設定されていますが、借入残高はありません。「年収を証明する書類」を提出する必要がありますか?","input":"","output":"「年収を証明する書類」を提出しない場合、個々の貸金業者の判断で、借入枠(キャッシング枠)が減額される場合があります。"}
+{"instruction":"専業主婦\/主夫が借入れをする場合には、どのような書類の提出が必要ですか?","input":"","output":"配偶者の同意を得て、借入れをすることができる場合があります。その際は、配偶者の年収を証明する書類、借入れについての配偶者の同意書などが必要となります。"}
+{"instruction":"住宅ローンや自動車ローンの借入れがあるので、借入残高が年収の3分の1を超えてしまいます。これ以上借りられなくなるのですか?","input":"","output":"住宅ローンや自動車ローン(※)は、総量規制の適用除外となっています。したがって、住宅ローンや自動車ローンがあるため、借入残高が年収の3分の1を超えていたとしても、総量規制には抵触しません。\n※住宅ローン、自動車ローンについて\n住宅ローンや自動車ローンのうち、貸し手が銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、農協等の金融機関である場合、そもそも、貸金業法の適用がある貸付けではないため、総量規制は適用されません。"}
+{"instruction":"貸金業者から事業資金を借りているので、借入残高が年収の3分の1を超えてしまいます。これ以上の借入れはできないのですか?","input":"","output":"法人向けの貸付けは総量規制の対象外となっています。また、個人事業者の方は、事業・収支・資金計画を提出し、返済能力があると認められる場合には、上限金額に特段の制約なく、借入れが可能です。この計画等に最低限記載すべき事項について、簡素なフォーマット(「借入計画書」)が明示されています(日本貸金業協会の自主規制規則新しいウィンドウで開きます)。さらに、借入金額が100万円以下の場合には、上記計画の提出に代えて、事業・収支・資金繰りの状況が確認できる書面の提出により、借入れを行うことができます。ただし、個々の貸金業者の判断で追加的な資料等の提出が求められることがあり得ること、最終的に貸付けを行うか否かは貸金業者の判断に委ねられること、等の点についてご留意下さい。"}
+{"instruction":"銀行(信用金庫、信用組合、労働金庫、農協等)からの借入れも合わせると、借入残高が年収の3分の1を超えてしまいます。これ以上の借入れはできないのですか?","input":"","output":"総量規制は、貸金業者からの借入れを対象としており、銀行の貸付けは貸金業法の規制(総量規制)の対象外です。したがって、銀行等からの借入れを合わせた結果、借入残高が年収の3分の1を超えていたとしても、ただちに総量規制には抵触しません。\nまた、銀行のカードローンも、一般の銀行等の借入れ同様、総量規制の対象とはなりません。"}
+{"instruction":"貸金業者から年収の3分の1を超える借入れがありますが、クレジットカードのキャッシングを使うことはできますか?また、クレジットカードで買い物をすることはできますか?","input":"","output":"クレジットカードを使用した借入れ(キャッシング)については、総量規制の対象となりますので、年収の3分の1を超える借入れがある場合、新たな借入れはできません。一方、クレジットカードを使った商品購入(ショッピング)は、貸金業法の規制の対象外ですので、年収の3分の1を超える借入れがある場合でも、クレジットカードで買い物をすることは可能です。"}
+{"instruction":"法律が変わり、上限金利が下がるという話を聞きましたが、どのように変わるのですか?","input":"","output":"上限金利は、\n(1) 上限を超えた金利が無効となる利息制限法(上限金利は貸付け額に応じて15~20%)\n(2) 刑事罰の対象となる上限金利を定めた出資法(上限金利(改正前:29.2%))\nの2つの法律で規制されています。\n今までは、貸金業者の場合、この出資法の上限金利と利息制限法の上限金利の間の金利帯でも、ある一定の要件を満たすと、有効となっていました。これが、いわゆる「グレーゾーン金利」です。\n他方、金利負担の軽減という考え方から、今回の改正により、平成22年6月18日以降、出資法の上限金利が20%に引き下げられ、グレーゾーン金利が撤廃されました。これにより、上限金利は利息制限法で定められた水準(貸付け額に応じて15~20%)となっています(利息制限法の上限金利を超える金利は、無効・行政処分の対象、出資法の上限金利を超える金利は、刑事罰の対象となります)。"}
+{"instruction":"急に借入れができなくなり生活が苦しくなりました。どうすればよいのですか?","input":"","output":"貸金業法上、貸金業者は、借入れ、返済に関する相談又は助言などの支援を実施することができる団体を紹介するよう努めることとなっています。また、現在の借入れを借り換えることなどにより、月々の返済負担が緩和される場合もあります。このような点について、一度、借入先の貸金業者にご相談ください。\n一方、返済の見込みが立たないのに、新たな借入れを行うことは、多重債務に陥る可能性があります。返しきれないほどの借入れがあってお困りの場合には、お近くの多重債務相談窓口にご相談ください。また、生活が苦しい場合は、セーフティネット制度として、地域の社会福祉協議会が行っている「生活福祉資金貸付」や、市区町村の「生活保護」などの制度を利用できる場合があります。詳しくは、最寄りの市区町村までお問い合わせ下さい。"}
+{"instruction":"個人向け国債はいつ、購入できますか?購入時、何が必要ですか?","input":"","output":"「固定3年」、「固定5年」及び「変動10年」は毎月募集を行っています。(年12回)\nまた、ご購入の際には、購入代金、預金通帳、印鑑等が必要になります。なお、初めて国債を購入される場合は、国債を購入しようとする証券会社、銀行等の金融機関に国債の口座を開設していただく必要があります。一般的には、初めて口座を開設するときは、犯罪による収益の移転防止に関する法律に定める書類(運転免許証などの本人確認書類やその他の書類)、個人番号カードなどマイナンバー(個人番号)が確認できる書類、印鑑等が必要になります。手続きについては金融機関にお問い合わせください。"}
+{"instruction":"個人向け国債以外に個人が購入できる国債はありますか?","input":"","output":"より年限の短い利付国債(2年)や長期間金利が固定の利付国債(5年、10年)など多様な国債があります。\nなお、2年、5年及び10年については、一定期間、一定の条件で募集を行う「新型窓口販売方式」での購入が可能です。商品性や新型窓口販売方式の国債を取り扱っている金融機関は財務省ホームページでご確認いただけます。"}
+{"instruction":"個人向け国債で受け取る利子に税金はかかりますか?","input":"","output":"個人向け国債を含む国債の利子は、受取時に20.315%分の税金が差し引かれます。\nただし、遺族年金を受けることができる妻である方や、身体障害者手帳の交付を受けている方などは、「障害者などの非課税貯蓄制度(いわゆるマル優、特別マル優)」の適用を受け、非課税とすることができます。\nこの制度については税務署などにお問い合わせください。"}
+{"instruction":"個人向け国債を譲渡や相続することはできますか?","input":"","output":"1万円から1万円単位で譲渡や相続ができます。\n個人間であればいつでも譲渡することができます。また、保有者がお亡くなりになられた場合は、相続人の方の口座へ移管することも可能です。金融機関によっては取り扱いが異なる場合がありますので、手続きについてはお取引のある金融機関にお問い合わせください。"}
+{"instruction":"中途換金禁止期間中は換金できませんか?","input":"","output":"大規模災害により被害を受けられた場合、又は保有者が亡くなられた場合には、特例による中途換金が可能です。\nなお、特例を受ける場合は、災害で被害にあったことを証明する書類や相続人たる地位を証明する書類などが必要となります。\n手続きについては口座を開設されている金融機関にお問い合わせください。"}
+{"instruction":"個人向け国債の口座を開設している金融機関が破綻した場合、\n個人向け国債の元本や利子の支払いは受けられなくなるのですか?","input":"","output":"元本や利子の支払いは、国が責任を持って行います。\n個人向け国債の口座を開設している金融機関が破綻した場合でも、その権利は保護され、元本や利子の支払いを受けられなくなることはありません。"}
+{"instruction":"個人向け国債は、どのような商品ですか。また、どのような種類がありますか。","input":"","output":"個人向け国債は、個人の国債保有を促進するために導入された商品であり、1万円単位で始められ、中途換金もできるなど、個人の方が購入しやすいようさまざまな工夫が盛り込まれています。原則として個人の方だけが保有できます。\n(注)平成19年7月から特定贈与信託の受託者である信託銀行及び信託業務を営む金融機関も保有できるようになりました。\n個人向け国債には、「個人向け利付国庫債券(変動・10年)」と、「個人向け利付国��債券(固定・5年)」、「個人向け利付国庫債券(固定・3年)」の3種類があります。"}
+{"instruction":"個人向け国債の「変動10年」は、どのような商品ですか。","input":"","output":"「変動10年」の主な商品性は、以下のとおりです。\n(1)購入対象者\t個人に限定\n(2)発行頻度\t毎月(年12回)\n(3)最低額面金額\t1万円\n(4)募集の価格\t額面金額100円につき100円\n(5)償還期限\t10年\n(6)償還金額\t額面金額100円につき100円\n(7)金利タイプ\t半年毎に実勢金利に応じて変動する変動金利タイプです。各利払期における適用利率(年率)は基準金利に0.66を掛けた値です。また、適用利率の下限は0.05%です。\n(8)中途換金\t第2期利子支払日(発行から1年経過)以降であれば、原則としていつでも、口座を開設している取扱機関で、一部又は全部を中途換金することができます。ただし、口座名義人(特定贈与信託の受益者を含む)がお亡くなりになった場合又は災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害により被害を受けられた場合については、第2期利子支払日前であっても中途換金することができます。\n(9)中途換金時の\n換金金額\t額面金額+経過利子相当額-中途換金調整額(直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685)\n(ただし、購入時に初回の利子の調整額を払い込んだ銘柄を、中途換金禁止期間及び中途換金禁止期間明けの1回目の利払日の前日までの間に中途換金する場合は、中途換金調整額から初回の利子の調整額(税引前)相当額を差し引きます。)\n(10)ペーパーレス化\t「社債、株式等の振替に関する法律」に基づいて発行するペーパーレスの国債であり、国債証券(券面)は発行されません。\n(11)取扱機関\t証券会社、銀行等の金融機関で購入していただけます。"}
+{"instruction":"個人向け国債の「固定5年」は、どのような商品ですか。","input":"","output":"「固定5年」の主な商品性は、以下のとおりです。\n(1)購入対象者\t個人に限定\n(2)発行頻度\t毎月(年12回)\n(3)最低額面金額\t1万円\n(4)募集の価格\t額面金額100円につき100円\n(5)償還期限\t5年\n(6)償還金額\t額面金額100円につき100円\n(7)金利タイプ\t発行時の利率(年率)が満期まで変わらない固定金利タイプです。利率(年率)は基準金利から0.05%を差し引いた値です。また、利率の下限は0.05%です。\n(8)中途換金\t第2期利子支払日(発行から1年経過)以降であれば、原則としていつでも、口座を開設している取扱機関で、一部又は全部を中途換金することができます。ただし、口座名義人(特定贈与信託の受益者を含む)がお亡くなりになった場合又は災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害により被害を受けられた場合については、第2期利子支払日前であっても中途換金することができます。\n(9)中途換金時の\n換金金額\t額面金額+経過利子相当額-中途換金調整額(直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685)\n(ただし、購入時に初回の利子の調整額を払い込んだ銘柄を、中途換金禁止期間及び中途換金禁止期間明けの1回目の利払日の前日までの間に中途換金する場合は、中途換金調整額から初回の利子の調整額(税引前)相当額を差し引きます。)\n(10)ペーパーレス化\t「社債、株式等の振替に関する法律」に基づいて発行するペーパーレスの国債であり、国債証券(券面)は発行されません。\n(11)取扱機関\t証券会社、銀行等の金融機関で購入していただけます。"}
+{"instruction":"個人向け国債の「固定3年」は、どのような商品ですか。","input":"","output":"「固定3年」の主な商品性は、以下のとおりです。\n(1)購入対象者\t個人に限定\n(2)発行頻度\t毎月(年12回)\n(3)最低額面金額\t1万円\n(4)募集の価格\t額面金額100円につき100円\n(5)償還期限\t3年\n(6)償還金額\t額面金額100円につき100円\n(7)金利タイプ\t発行時の利率(年率)が満期まで変わらない固定金利タイプです。利率(年率)は基準金利から0.03%を差し引いた値です。また、利率の下限は0.05%です。\n(8)中途換金\t第2期利子支払日(発行から1年経過)以降であれば原則としていつでも、口座を開設している取扱機関で一部または全部を中途換金することができます。ただし、口座名義人(特定贈与信託の受益者を含む)がお亡くなりになった場合又は災害救助法の適用対象とな��た大規模な自然災害により被害を受けられた場合については、第2期利子支払日前であっても中途換金することができます。\n(9)中途換金時の\n換金金額\t額面金額+経過利子相当額-中途換金調整額(直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685)\n(ただし、購入時に初回の利子の調整額を払い込んだ銘柄を、中途換金禁止期間及び中途換金禁止期間明けの1回目の利払日の前日までの間に中途換金する場合は、中途換金調整額から初回の利子の調整額(税引前)相当額を差し引きます。)\n(10)ペーパーレス化\t「社債、株式等の振替に関する法律」に基づいて発行するペーパーレスの国債であり、国債証券(券面)は発行されません。\n(11)取扱機関\t証券会社、銀行等の金融機関で購入していただけます。"}
+{"instruction":"個人向け国債を保有することができる『個人』とは、どのような者ですか。","input":"","output":"個人向け国債を保有することができる『個人』とは、自然人を指します。マンションの管理組合などの人格なき社団等は個人に含まれないため、保有することができません。ただし、特定贈与信託の受託者である信託銀行及び信託業務を営む金融機関は、例外として保有することができます。"}
+{"instruction":"個人向け国債は、国債証券(券面)が発行されないとのことですが、どのように管理されますか。また、保有していることをどのように確認できますか。","input":"","output":"個人向け国債を含め、平成15年1月27日以降に発行される国債は、平成15年1月から施行された「社債、株式等の振替に関する法律(平成13年法律第75号)」に基づき発行されます(同法に基づき発行される国債を「振替国債」といいます。)。\n振替国債は、券面が発行されないペーパーレスの国債ですので、金融機関に開設していただく国債の振替口座に記載または記録することによって管理されることになります。\n個人向け国債を含め、国債の売買取引をされた場合には、金融機関が発行する取引残高報告書や通帳等で保有額を確認することができます。金融機関によって取り扱いが異なりますので、詳しくは金融機関にお尋ねください。"}
+{"instruction":"個人向け国債は、既に口座を開設している取扱機関から別の取扱機関へ、口座振替をすることはできますか。","input":"","output":"既に口座を開設している取扱機関で手続きをしていただければ、別の取扱機関の口座へ振替をすることができます。ただし、振り替える先の取扱機関にあらかじめ口座を開設していただく必要があります。"}
+{"instruction":"過去に購入した「変動10年」と最近購入した「変動10年」の金利が違うのはなぜですか。","input":"","output":"平成23年6月までに発行された「変動10年」の適用利率は、「基準金利-0.80%」で計算されていましたが、低金利時に適用利率が低くなりすぎないよう、平成23年7月発行分より金利設定方法を見直しました。なお、過去に引き算方式で発行した銘柄については変更はありません。"}
+{"instruction":"個人向け国債など国債を初めて購入する場合、どのような手続きが必要ですか。","input":"","output":"個人向け国債を含め、初めて国債を購入される場合は、国債を購入しようとする証券会社、銀行等の金融機関に国債の口座を開設していただく必要があります。一般的には、初めて口座を開設するときは、犯罪による収益の移転防止に関する法律に定める書類(運転免許証などの本人確認書類やその他の書類)、個人番号カードなどマイナンバー(個人番号)が確認できる書類、印鑑等が必要になります。また国債を購入する場合には、購入代金、預金通帳、印鑑等が必要になります。手続きについては、金融機関にお尋ねください。"}
+{"instruction":"個人向け国債の口座管理手数料等について教えてください。","input":"","output":"個人向け国債を含む振替国債は、証券会社、銀行等の金融機関に開設された国債の口座で管理されることになりますが、金融機関によっては、口座の開設あるいは口座の維持等に際して、手数料が必要となります。詳しくは、金融機関にお尋ねください。"}
+{"instruction":"個人向け国債は、どれくらいの額が発行される予定ですか。","input":"","output":"令和5年度国債発行予定額における個人向け販��分は、3.5兆円です。"}
+{"instruction":"個人向け国債はいくらから購入できますか。また、購入金額に上限はありますか。","input":"","output":"一般の利付国債の購入最低額面金額が5万円であるのに対し、個人向け国債については、個人の方が購入しやすいよう、購入最低額面金額を1万円としています。また、個人向け国債は1万円単位で購入でき、購入金額に上限はありません。"}
+{"instruction":"個人向け国債の募集の価格はいくらですか。","input":"","output":"個人向け国債の募集の価格は、額面金額100円につき100円です。"}
+{"instruction":"個人向け国債について募集期間が設けられていますが、その期間中であれば、いつでも個人向け国債を購入することができますか","input":"","output":"募集期間中であれば、原則としていつでも個人向け国債を購入していただけますが、取扱機関によっては一部の期間について取扱っていない場合もありますので、詳しくは取扱機関にお尋ねください"}
+{"instruction":"未成年者は個人向け国債を購入することはできますか。","input":"","output":"購入者の年齢制限はありません。ただし、未成年の方が購入される場合は、親権者の同意が必要であるなど金融機関によって取り扱いが異なりますので、詳しくは金融機関にお尋ねください。"}
+{"instruction":"個人向け国債の「初回の利子の調整額」とは何ですか。","input":"","output":"平成28年4月までに発行された個人向け国債は、個人向け国債を発行する月の15日が休日で、その発行日が翌営業日となり、発行日から初回の利払日までの期間がぴったり半年にはならない場合、ご購入時に、半年に満たない分の日割り計算された利子相当額をあらかじめ払い込んでいただく必要がありました。その上で初回の利払日には、その分も含めた半年分の利子をお受け取りいただくことになっていました。\n平成28年5月以降に発行される個人向け国債の初回の利子は、発行日から初回利払日までの期間に対応する金額を支払う方法に変更されたため、「初回の利子の調整額」を払い込んでいただくことはなくなりました。"}
+{"instruction":"個人向け国債の金利の設定方法を教えてください。","input":"","output":"個人向け国債の金利の設定方法は、ご購入される個人向け国債の銘柄によって異なります。\n・「変動10年」\n「変動10年」は、半年毎に実勢金利に応じて変動する変動金利タイプです。\n各利払期における適用利率(年率)は、基準金利に0.66を掛けた値(小数点以下第3位を四捨五入し、0.01%刻み)です。\n*金利の設定方法が満期まで変更されることはありません。\n・「固定5年」\n「固定5年」は、発行時に設定された利率が満期まで変わらない固定金利タイプです。\n利率(年率)は、基準金利から0.05%を差し引いた値(0.01%刻み)です。\n・「固定3年」\n「固定3年」は、発行時に設定された利率が満期まで変わらない固定金利タイプです。\n利率(年率)は、基準金利から0.03%を差し引いた値(0.01%刻み)です。"}
+{"instruction":"個人向け国債の基準金利はどのように計算されますか。","input":"","output":"個人向け国債の基準金利は、個人向け国債の銘柄ごとに次のように計算します。\n・「変動10年」\n「変動10年」の基準金利は、利子計算期間の開始日の前月までの最後に行われた、10年固定利付国債の入札(初回利子については募集期間開始日までの最後に行われた入札)における平均落札価格を基に計算される複利利回り(小数点以下第3位を四捨五入し、0.01%刻み)の値です。\n・「固定5年」\n「固定5年」の基準金利は、募集期間開始日の2営業日前(10年固定利付国債入札日)において、市場実勢利回りを基に計算した期間5年の固定利付国債の想定利回りです。\n・「固定3年」\n「固定3年」の基準金利は、募集期間開始日の2営業日前(10年固定利付国債入札日)において、市場実勢利回りを基に計算した期間3年の固定利付国債の想定利回りです。"}
+{"instruction":"個人向け国債の金利の設定に当たって、なぜ、基準金利から調整されるのですか。","input":"","output":"個人向け国債の銘柄ごとに説明します。\n・「変動10年」\n「変動10年」の適用利率を決めるに当たっては、10年固定利付国債を今後10年間保有した場合に得られる金利収入とのバランスや、中途換金などの商品性を総合的に勘案することが必要であり、その結果、基準金利に「0.66」を掛けることとしたものです。\n・「固定5年」\n「固定5年」の金利を決めるに当たっては、中途換金などの商品性を総合的に勘案することが必要であり、その結果、基準金利から「0.05%」を差し引くこととしたものです。\n・「固定3年」\n「固定3年」の金利を決めるに当たっては、中途換金などの商品性を総合的に勘案することが必要であり、その結果、基準金利から「0.03%」を差し引くこととしたものです。"}
+{"instruction":"個人向け国債の金利に下限・上限はありますか。","input":"","output":"基準金利が低くなると、適用利率(固定債は利率)がゼロパーセントやマイナスになるなど、著しく低くなるケースが出てきます。そこで、個人の方に、安心してご購入していただくために、最低でも0.05%(年率)の金利は保証することとしています。また、すべての銘柄について金利に上限はありません。"}
+{"instruction":"なぜ、個人向け国債の変動10年の金利設定方法を見直したのですか。","input":"","output":"平成23年6月までに発行された個人向け国債の「変動10年」の適用利率は、「基準金利-0.80%」で計算されていましたが、低金利時に適用利率が低くなりすぎないよう、平成23年7月発行分より金利設定方法を見直しました。なお、過去に引き算方式で発行した銘柄については、変更はありません。"}
+{"instruction":"今後、個人向け国債の金利設定方法や、金利の下限・上限は見直されることはありますか。","input":"","output":"それぞれの銘柄について、今後、金利情勢の変化等によって金利設定方法を見直すことはあり得ますが、現在のところ、具体的な見直しの予定はありません。"}
+{"instruction":"個人向け国債の利子は、いつ、いくら支払われるのですか。また、利払日が銀行休業日の場合は、いつ支払われますか。","input":"","output":"個人向け国債の利払日は、原則として、毎年の発行月及び発行月の半年後の15日です。ただし、第1回から第12回の「変動10年」の利払日は、毎年の発行月及び発行月の半年後の10日となります。\nなお、利払日が銀行休業日の場合は、その翌営業日に支払われます。\n初回利子は発行日から初回利払日までの期間に対応する金額が支払われます。具体的には「額面金額×適用利率(年率、%)/100×(1/2-初回利払日の6ヵ月前の日の翌日から発行日までの日数/365)」※により計算されます。\n第2回目以後の利子の額はいずれの場合も「額面金額×適用利率(年率、%)/100×1/2」※により計算されます。\n※利子については、受取時に税金(20.315%)が差し引かれますので、実際に支払われる金額はこの計算よりも少なくなります。"}
+{"instruction":"個人向け国債の金利は、いつ、どこで知ることができますか。","input":"","output":"金利は、募集開始日の前営業日から、ご覧になっている財務省ホームページで知ることができます。また、購入された取扱機関でもご確認いただけます。"}
+{"instruction":"個人向け国債は、満期まで中途換金できないのですか。","input":"","output":"全ての個人向け国債(「変動10年」、「固定5年」、「固定3年」)は第2期利子支払日(発行から1年経過)以降、原則としていつでも、口座を開設している取扱機関で、一部又は全部を中途換金することができます。\nまた、原則中途換金ができない期間中であっても、中途換金の特例として例外的に中途換金が可能な場合もあります。"}
+{"instruction":"個人向け国債の中途換金の特例となるのは、どのような場合ですか。","input":"","output":"個人向け国債には、中途換金ができない期間がありますが、その期間中であっても、口座名義人(特定贈与信託の受益者を含む)がお亡くなりになられた場合、又は、災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害により被害を受けられた場合には、中途換金が可能となります。"}
+{"instruction":"口座名義人が亡くなった場合に個人向け国債の中途換金の特例を申請するときには、どのような手続きが必要ですか。","input":"","output":"相続人の方による中途換金が可能ですが、申請の際には、相続人たる地位を証明する書類などが必要になります。手続きは金融機関によって異なる場合がありますので、詳しくは口座を開設されている取扱機関へお尋ねください。"}
+{"instruction":"災害救助法の適用があった自然災害により被害を受けた場合に個人向け国債の中途換金の特例を申請するときには、どのような手続きが必要ですか。","input":"","output":"災害救助法が適用された市区町村に居住されている口座名義人による中途換金が可能ですが、申請の際には、罹災証明書、罹災届出証明書といった公的機関が証明する書類などが必要となります。\nなお、特定贈与信託の受益者が上記災害により被災した場合には、信託会社等が中途換金の請求を行うことができます。また、その際にも、受益者が被災したことを証明する罹災証明書、罹災届出証明書といった公的機関が証明する書類などが必要となります。\n手続きについては口座を開設されている取扱機関へお尋ねください。"}
+{"instruction":"保有している個人向け国債の一部でも中途換金することができますか。","input":"","output":"1万円単位で、一部でも中途換金することができます。"}
+{"instruction":"個人向け国債の中途換金の換金金額は、いつ支払われるのですか。","input":"","output":"中途換金を申し込まれた日を含め、おおむね3営業日後となります(中途換金を申し込まれたタイミング等によって異なりますので、中途換金を申し込まれた取扱機関にお尋ねください。)。"}
+{"instruction":"個人向け国債を中途換金するときの換金金額はどのように計算されるのですか。","input":"","output":"「変動10年」、「固定5年」、「固定3年」の換金金額の計算式は次のとおりです。\n(1.)第3期利子支払日以降に換金する場合\n額面金額+経過利子相当額-直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685\n(2.)第2期利子支払日から第3期利子支払日前までの間に換金する場合\n額面金額+経過利子相当額-〔直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685(-初回の利子の調整額(税引前)相当額)*1〕\n(3.)初回の利子支払日から第2期利子支払日前までの間に換金する場合\n額面金額+経過利子相当額-〔初回の利子(税引前)相当額×0.79685+経過利子相当額(-初回の利子の調整額(税引前)相当額)*1〕\n(4.)初回の利子支払日前に換金する場合\n額面金額+経過利子相当額-〔経過利子相当額(-初回の利子の調整額(税引前)相当額)*1〕\n*1.購入時に初回の利子の調整額を払い込んでいただいた銘柄は、〔〕内の中途換金調整額から初回の利子の調整額(税引前)相当額が差引かれます。\n*2.額面金額に経過利子相当額を加えた金額から中途換金調整額(上記下線部分。初回の利子の調整額を払い込まれた場合は、差引後の金額)を差し引いた金額が、所得税の計算上、収入金額となります。"}
+{"instruction":"個人向け国債を中途換金するときに手数料は必要ですか。","input":"","output":"中途換金するときの換金金額は、額面金額から所定の金額が差引かれますが、その他に手数料は必要ありません。"}
+{"instruction":"個人向け国債は他の国債と同様、障害者等のマル優及び特別マル優制度を受けることができますか。","input":"","output":"個人向け国債も他の国債と同様に、遺族年金を受けることができる妻である方や、身体障害者手帳の交付を受けている方などは、「障害者等の非課税貯蓄制度」(いわゆる障害者等のマル優、特別マル優制度)の適用を受けることができます。この場合、利子の受取時に差し引かれる税金20.315%を非課税とすることができます。\n「障害者等の非課税貯蓄制度」については、国税庁のホームページをご覧ください。また、詳しくは金融機関、税務署、税務相談室にお尋ねください。"}
+{"instruction":"取扱機関によって、個人向け国債の募集の価格等の発行条件や中途換金の換金金額が異なることがありますか。","input":"","output":"取扱機関によって、個人向け国債の発行条件や中途換金の換金金額が異なることはありません。"}
+{"instruction":"個人向け国債の口座を開設している取扱機関が破綻した場合、個人向け国債の利子や償還金がもらえなくなることはありますか。","input":"","output":"個人向け国債を含む振替国債の権利の帰属は、振替口座簿の記載又は記録により定まりますので、振替国債の口座を開設している取扱機関が破綻した場合でも、���の権利は保護され、利子や償還金がもらえなくなることはありません。"}
+{"instruction":"個人向け国債はどこが発行しているでしょうか?","input":"A.証券会社\nB.銀行\nC.国\nD.地方自治体","output":"C.国"}
+{"instruction":"経済の状況等により金利が下落した場合でも、個人向け国債は最低金利が保証されています。\nさて、その最低金利とは、年率何パーセント(税引き前)でしょうか?","input":"A.0.005%\nB.0.01%\nC.0.03%\nD.0.05%","output":"D.0.05%"}
+{"instruction":"個人向け国債はいくらから購入できるでしょうか?","input":"A.1000円\nB.1万円\nC.10万円\nD.100万円\nE.100円","output":"B.1万円"}
+{"instruction":"個人向け国債の利息はいつ受け取れるでしょうか?","input":"A.満期の時\nB.年1回\nC.年2回(6か月ごと)\nD.年4回(四半期ごと)","output":"C.年2回(6か月ごと)"}
+{"instruction":"個人向け国債はどれくらいの頻度で発行されるでしょうか?","input":"A.毎月\nB.隔月ごと\nC.四半期ごと\nD.年1回","output":"A.毎月"}
+{"instruction":"個人向け国債は発行からどのくらい経てば中途換金ができるでしょうか?","input":"A.1か月\nB.6か月\nC.1年\nD.2年","output":"C.1年"}
+{"instruction":"国債が「ますます買いやすくなった」とはどういうことですか。","input":"","output":"個人の方は「個人向け国債」の他にも、市場で取引されているものと同じ利付国債を買うことができますが、これまでは取り扱っている金融機関が少なかったり、郵便局で取り扱っていても販売期間が短かったりしたことから、国債を購入しにくいとの声が多く寄せられていました。そこで、財務省では、日本郵政公社の民営化に合わせて郵便局での窓口販売を見直し、国債の新しい窓口販売方式(新型窓口販売方式)を導入することと致しました。これにより、これら利付国債の個人向け募集取扱機関を拡大するとともに、国債を購入していただける期間を大幅に延ばすことといたしました。また、募集期間中は同一条件で購入することができることや、募集期間と募集取扱機関を財務省が公表することにより、国債は「ますます買いやすくなった」のです。"}
+{"instruction":"「新型窓口販売方式」とはどのようなものですか。","input":"","output":"従来の窓口販売には、民間金融機関の窓口販売方式と、郵便局の窓口販売方式の二つの方式がありました。民間金融機関の方式は、各金融機関が入札や市場で調達した国債に独自の価格を設定して販売する方式です。他方、郵便局の方式は財務省が指定する価格によって募集を行い、募集残額が出た場合は日本郵政公社が引受ける一種の委託販売方式でした(これを「募集取扱方式」といいます)。\n平成19年10月から導入された「新型窓口販売方式」は、この郵便局で行われてきた募集取扱方式から募集残額を引受ける義務を無くしたうえで、郵便局以外の民間金融機関にも拡大したものです。なお、「新型窓口販売方式」で販売される国債を「新窓販国債」と呼んでいます。"}
+{"instruction":"なぜ、「新型窓口販売方式」を導入することになったのですか。","input":"","output":"国債の大量発行が続く中、国債の円滑かつ確実な消化を図るためには、幅広い投資家層に国債を購入していただくことが重要です。わが国の国債の保有割合をみると、金融機関等の占める割合が高い一方で、個人の割合は低く、個人投資家に対する国債保有の促進が重要な課題となっています。\nこうした観点から平成15年3月に「個人向け国債」の発行を開始し、多くの個人投資家にご購入していただいてきたところですが、個人の方々が国債を購入しやすくするため、平成19年10月に日本郵政公社が民営化されたことに合わせて、それまで郵便局にのみ認められていた募集取扱方式による国債の販売方式を「新型窓口販売方式」として他の民間金融機関に拡大しました。こうして、国債を購入しやすい環境を整えることで、より一層、個人投資家による国債保有の促進を図ったものです。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」にはどのような種類がありますか。","input":"","output":"「新窓販国債」には、満期が2年、5年、10年の固定金利型のものがあります。ただし、募集取扱機関によっては全ての種類を取扱っていない場合がありますので、詳しくは募集取扱機関にお尋ねください。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」は、購入者に制限がありますか。","input":"","output":"個人の方のみ購入が可能な「個人向け国債」と違い、購入者に制限はなく、法人やマンションの管理組合などでも購入が可能です。ただし、個人の方をはじめとする小口投資家への販売という趣旨に鑑み、国債の種類ごとに一申込みあたり額面金額3億円が購入上限となっております。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」は、国債証券が発行されないとのことですが、どのようにして管理されていますか。\nまた、保有していることをどのようにして確認できますか。","input":"","output":"「新窓販国債」を含め、平成15年1月27日以降に発行される国債は、「社債、株式等の振替に関する法律(平成13年法律第75号)」(平成15年1月施行)に基づく「振替国債」として発行されます。振替国債はペーパーレスの国債ですので、国債証券は発行されず、金融機関に開設していただく国債の口座に記録することによって管理されることになります。「新窓販国債」を含め、国債の売買取引をされた場合には、金融機関が発行する「取引残高報告書」等で保有額等を確認することができます。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」は、既に口座を開設している募集取扱機関から別の金融機関へ口座振替をすることはできますか。","input":"","output":"既に口座を開設している募集取扱機関で手続きをしていただければ、別の金融機関の口座へ振替をすることができます。ただし、振り替える先の金融機関にあらかじめ口座を開設しておく必要があります。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」は、いつ、どこで買えますか。","input":"","output":"「新窓販国債」は、毎月、募集及び発行を行います(年12回)。募集期間は、対象銘柄(2年債、5年債、10年債)それぞれの入札日の3営業日後から2年債、10年債については次回の2年債の入札日の前営業日まで、5年債については発行月の前月末最終営業日までとなります。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」など、国債を初めて購入する場合、どのような手続きをとればいいのですか。","input":"","output":"「新窓販国債」を含め、初めて国債を購入される場合は、国債を購入しようとする証券会社、銀行等の金融機関に国債の口座を開設していただく必要があります。一般的には、初めて口座を開設するときは、運転免許証、健康保険証など本人確認ができる書類、個人番号カードなどマイナンバー(個人番号)が確認できる書類、印鑑等が、また国債を購入するときには、購入代金、預金通帳、印鑑等が必要になります。詳しくは、金融機関にお尋ねください。"}
+{"instruction":"新窓販国際の口座管理手数料等について教えてください。","input":"","output":"「新窓販国債」を含む振替国債は、証券会社、銀行等の金融機関に開設された国債の口座で管理されることになりますが、金融機関によっては、口座の開設あるいは口座の維持等に際して、手数料が必要となります。詳しくは、金融機関にお尋ねください。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」は、毎回どれくらいの額が発行される予定ですか。","input":"","output":"「新窓販国債」は、あらかじめ発行額を定めて募集を行うのではなく、募集期間中に応募のあった総額を発行しますので、その時々の募集状況によって発行額が変動することになります。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」の最低購入金額は決められていますか。また、購入金額に上限はありますか。","input":"","output":"「個人向け国債」は額面金額1万円から1万円単位で購入できますが、「新窓販国債」は、額面金額で最低5万円から、5万円の整数倍で購入できます。なお、購入の上限額は、個人の方をはじめとする小口投資家への販売という趣旨に鑑み、国債の種類ごとに、一申込みあたり額面金額3億円となっております。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」の募集の価格はどのように決められるのですか。","input":"","output":"「新窓販国債」の募集の価格は、市場実勢等を勘案したうえで、銘柄ごとに財務省が決定します。"}
+{"instruction":"募集期間が設けられていますが、その期間中であれば、いつでも「新窓販国債」を購入することができますか。","input":"","output":"募集期間中であれば、原則としていつでも「新窓販国債」を購入できます。��だし、募集取扱機関によっては一部の期間について取扱っていない場合もありますので、詳しくは募集取扱機関にお尋ねください。"}
+{"instruction":"未成年者が「新窓販国債」を購入することはできますか。","input":"","output":"購入者の年齢制限はありません。ただし、未成年の方が購入される場合は、親権者の同意が必要である等の手続きがありますので、詳しくは募集取扱機関にお尋ねください。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」を購入したときに、購入代金とは別に「初回の利子の調整額」を払い込む必要があるといわれたのですが、どうしてですか。","input":"","output":"「初回の利子の調整額」とは債券の取引の慣行である、いわゆる「経過利子」のことです。「新窓販国債」は、直近に入札によって発行された同年限の銘柄と同じ銘柄として発行されますので、発行日から初回の利子支払日までの期間は6ヶ月に満たないことになります。\n他方、国債は、半年ごとに一律に6ヶ月分(額面金額×利率×1/2)の利子をお支払いすることとしていますので、6ヶ月に満たない日数分の利子相当額をあらかじめ払い込んでいただき、初回利払い日には6ヶ月分の利子をお支払い致しております。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」の表面利率の設定方法を教えてください。","input":"","output":"「新窓販国債」は、直近に入札によって発行された同年限の銘柄と同じ銘柄として発行されますので、それらの銘柄と同じ表面利率になります。また、入札によって発行される銘柄の表面利率は入札の都度財務省が決定しています。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」の利子または満期償還金は、いくら支払われますか。また、利子の支払日や満期償還日が銀行休業日の場合は、いつ支払われますか。","input":"","output":"「新窓販国債」の利子は、通常の国債と同様に年2回、半年ごとに支払われます。1回にお支払いする利子額は、「額面金額×利率×1/2」により計算されます。また、満期時には償還金として額面100円につき100円をお支払いします。利子支払日及び満期償還日が銀行休業日の場合には、翌営業日に支払われます。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」の発行条件は、いつ、どこで知ることができますか。","input":"","output":"対象銘柄の入札日の翌営業日に財務省のホームページで知ることができます。また、募集取扱機関でもご確認いただけます。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」は、満期まで中途換金できないのですか。","input":"","output":"「新窓販国債」は、入札によって発行される国債と同じものなので、金融機関を通じて市場で売却し換金することができます。ただし、その時々の市場価格での売却になりますので、売却時の価格の状況によっては、売却益が出ることも売却損が出ることもあります。また、「個人向け国債」と異なり、国が買い取る「中途換金制度」はありませんので、買い手がつかないと売却できない場合もあります。"}
+{"instruction":"新窓販国債は他の国債と同様、障害者等のマル優及び特別マル優制度を受けることができますか。","input":"","output":"「新窓販国債」も他の国債と同様に、障害者の方や寡婦年金等を受給されている方については、「障害者等の非課税貯蓄制度」(いわゆる障害者等のマル優、特別マル優制度)の適用を受けることができます。「障害者等の非課税貯蓄制度」については、国税庁のホームページをご覧ください。また、詳しくは金融機関、税務署、税務相談室にお尋ねください。"}
+{"instruction":"募集取扱機関によって、新窓販国債の募集の価格等の発行条件が異なることがありますか。","input":"","output":"募集取扱機関によって、「新窓販国債」の発行条件が異なることはありません。"}
+{"instruction":"「新窓販国債」の口座を開設している金融機関が破綻した場合、「新窓販国債」の利子や償還金は受け取ることができなくなるのですか。","input":"","output":"「新窓販国債」を含む振替国債の権利の帰属は、振替口座簿の記載又は記録により定まりますので、振替国債の口座を開設している金融機関が破綻した場合でも、その権利は保護され、利子や償還金を受け取ることができなくなることはありません。"}
+{"instruction":"国有財産には、どのようなものがあるのですか?","input":"","output":"代表的なものとして、国会議事堂、税務署、法務局などの庁舎やその敷地があります。皇居、国営公園、国道、河川も国有財産です。また、土地や建物といった不動産以外にも航空機や船舶といった動産、株式や社債などの有価証券、特殊会社などに対する政府出資、特許権や著作権などの知的財産権といったものがあります。このように、国有財産には様々なものがありますが、その性格により「行政財産」と「普通財産」の2つに大きく分類されます。"}
+{"instruction":"行政財産とは、どのようなものですか?","input":"","output":"「行政財産」とは、国が行政上の目的のために所有しているもので、庁舎や国有林野のように国がその事務や事業に直接使用するものと、国道や国営公園のように国民が使用するものなどがあります。「行政財産」はその性格から「公用財産」、「公共用財産」、「皇室用財産」、「森林経営用財産」の4種類に区分されます。"}
+{"instruction":"普通財産とは、どのようなものですか?","input":"","output":"普通財産とは、行政財産以外の一切の国有財産をいいます。普通財産は特定の行政目的に直ちに用いられることのないもので、その多くは旧軍の財産であるとか、行政目的に使用しなくなった庁舎などの跡地や、金銭の代わりに相続税として物納された土地、建物などです。財務省(財務局等)では、私たちのくらしに役立つように地域の様々な要望を調整しながら、これらの財産を公園、学校、公営住宅、福祉施設など公用、公共用の施設の用地として都道府県や市町村に売却したり、貸付けしたりすることで、有効活用を図るとともに、国の財政に貢献しています。また、公用、公共用の利用要望のないものについては、一般の方に売却したりしています。"}
+{"instruction":"物納とは、何ですか?","input":"","output":"物納とは、金銭で相続税を納付することが困難な場合に、相続した財産(土地・建物・有価証券等)を代わりに納付することです。物納許可された不動産は、国税局(税務署等)から財務局(財務事務所等)に物納財産として引き継がれ、売却等を行うこととなります。相続税の物納をご検討されている方は、被相続人の住所地最寄りの税務署等にご相談ください。"}
+{"instruction":"国有地(普通財産)は、誰でも買えるのですか?","input":"","output":"普通財産は、特定の行政目的に直ちに用いられることのない財産であり、積極的に管理処分のうえ国の財政収入に充てるべき財産といえますが、売却にあたっては国の会計法等の決まりごとがあるので、国有地は誰でも買える訳ではありません。国有地の売却には、主に次のようなものがあります。\n・単独利用可能な未利用財産の売却\n 公用・公共用として具体的な利用計画がない未利用財産につきましては、原則として「一般競争入札」(国があらかじめ決めた最低売却価格(予定価格)以上で最も高い価格で有効な入札をした方が購入できる方法です。)により売却しています。\n(注釈)詳しくは、「Q6 一般競争入札による売却とは、どのようなものですか?」をご覧ください。\n・権利が付着した財産の売却\n 物納財産等で賃借権等の権利が付着した財産については、当該権利者に直接売却することが可能です。\n・単独利用できない財産の売却\n 機能を喪失した里道・水路等(旧法定外公共物)や畦畔・脱落地等で単独利用できない財産については、隣接土地所有者に直接売却することが可能です。"}
+{"instruction":"金融ADR制度とは何か。","input":"","output":"金融ADR制度とは、金融機関と利用者とのトラブルを、裁判以外の方法で解決を図る制度です。金融商品取引法の改正により平成22年10月1日以降、すべての金融商品取引業者に、苦情処理措置及び紛争解決措置を講じることが義務付けられています(金融商品取引法第37条の7)。"}
+{"instruction":"インターネットのホームページ上で有価証券の価値等(又は金融商品の価値等の分析に基づく投資判断)の情報提供を行いたいが、投資助言・代理業の登録を受ける必要があるか。","input":"","output":"会員登録等の必要がなく、いつでも自由にホームページ上にアクセスできる状態になっており、不特定多数の者が随時にその情報を入手できる状���にある場合には、投資助言業に該当しないと考えられますが、個別具体的事案毎に判断が必要となりますので、ご注意下さい。"}
+{"instruction":"金融商品取引業(第二種業)を無登録で営業した場合、罰則は。","input":"","output":"5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する、となっております(金融商品取引法第197 条の2)。"}
+{"instruction":"社会保険制度とは何ですか。","input":"","output":"社会保険制度とは、社会保障の分野のひとつで、疾病、高齢化、失業、労働災害、介護などの事故(リスク)に備えて、事前に雇用者もしくは雇用主、あるいは両者が社会的供出をすることによって、保険によるカバーを受ける仕組みです。\n日本の制度では、医療保険、年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険の5種類の社会保険制度があります。総税収に占める割合は41%で、日本は上位国の一つです。"}
+{"instruction":"社会保険制度と公的扶助の違いを教えてください。","input":"","output":"公的扶助(生活保護)が、実際に困窮に陥った場合に最低生活を保障する制度(救貧制度)であるのに対し、社会保険は、生活上のリスクによる困窮を予め防ごうとする制度(防貧制度)という違いがあります。"}
+{"instruction":"社会保険制度と民間保険の違いは何ですか。","input":"","output":"民間保険(私的保険)が、3つの原則(給付・反対給付均等の原則、保険技術的公平の原則、収支相等の原則)を保険のしくみの基礎としているのに対して、社会保険(公的保険)では、この原則は貫かれていないという違いがあります。"}
+{"instruction":"社会保険は強制加入ですか。","input":"","output":"はい。一定の要件に該当する者を対象としています。"}
+{"instruction":"保険契約者の個別的な経済需要と保険料支払い能力により、保険給付額が決定されることを何というか。","input":"","output":"給付・反対給付均等の原則"}
+{"instruction":"事故の起こる危険の度合いにより払い込む保険料の額が決まることを何というか。","input":"","output":"保険技術的公平の原則"}
+{"instruction":"平均保険料主義とは。","input":"","output":"社会保険で採用されている、被保険者全体の平均危険率と被保険者の負担能力(所得)を基にした保険料を決定する主義のことです。"}
+{"instruction":"次の文章は正しいですか。","input":"「社会保険は、国・地方公共団体が保険料の一部を負担または補助することはない」","output":"誤りです。社会保険は、国・地方公共団体が保険料の一部を負担または補助することもあり、事業主も保険料を分担する場合があります。また、運営に要する事務費は、原則として国や地方公共団体が負担しています。"}
+{"instruction":"社会保険の財源は保険料のほかに何があるか一つ答えよ。","input":"","output":"国庫負担金"}
+{"instruction":"日本の総税収に占める社会保険の割合はどのくらいですか。","input":"","output":"2012年時点で、日本の総税収に占める割合は41.6%です。"}
+{"instruction":"一時的な労働不能の保険事故の例を挙げ、どのような給付がされるか答えよ。","input":"","output":"一時的な労働不能の保険事故には、病気やけが、出産、失業などがあり、医療給付や手当金等の短期給付が行われます。"}
+{"instruction":"永続的な労働不能の保険事故の例を挙げ、どのような給付がされるか答えよ。","input":"","output":"永続的な労働不能の保険事故には、障害、老齢、死亡などがあり、年金等の長期給付が行われます。"}
+{"instruction":"年金保険、雇用保険はすべて現金給付であるが、医療保険、介護保険、労災保険はどのような給付がされるか。","input":"","output":"医療保険、介護保険、労災保険は制度内に現物給付と現金給付が混在します。"}
+{"instruction":"雇用する側を使用者というが、雇用される側を何というか。","input":"","output":"被用者"}
+{"instruction":"社会保険制度は、日本の社会保障制度の中で中核的な存在であり、生活保護が公費(税)による給付を行う救貧制度であるのとは違い、保険のしくみを利用して一定の事故に対する給付を行う何制度というか。","input":"","output":"防貧制度"}
+{"instruction":"私的保険と異なり社会保険はどのような目的がありますか。","input":"","output":"個人の努力では救済しきれない経済的損失を、国家または社会が集団の力で救済するという社会的目的があります。"}
+{"instruction":"健康保険とは何ですか。","input":"","output":"日本における健康保険とは、雇用者の福利厚生を目的に社会保険方式で運営される医療保険(被用者保険、職域保険)のうち、健康保険法に基づくものを言います。"}
+{"instruction":"健康保険制度の目的を教えてください。","input":"","output":"健康保険法第一条によると、健康保険制度は、労働者又はその被扶養者の業務災害以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行い、もって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的としています。"}
+{"instruction":"労働保険について、疾病等が業務上か業務外かわからない場合はどのような取扱いになりますか。","input":"","output":"業務上か業務外かはっきりしない場合は、一応業務上として取り扱い、最終的に業務外と判断された場合はさかのぼって健康保険を適用されます。"}
+{"instruction":"労働保険が受けられない場合、健康保険を代わりに受けることはできますか。","input":"","output":"労災保険の給付が受けられない場合には、原則として健康保険の給付が受けられます。"}
+{"instruction":"健康保険の被保険者と同一世帯である場合、被扶養者となるための年収の要件は何ですか。","input":"","output":"被保険者の直系尊属、配偶者、子、孫および、兄弟姉妹であり、年収が130万円未満で、かつ被保険者の年収の1\/2未満である必要があります。ただし、対象者が60歳以上の者や障害者(障害厚生年金の受給要件に該当する程度の障害であること)である場合については年収180万円未満となります。"}
+{"instruction":"次の文章が正しいかどうか答えよ。","input":"健康保険の認定対象者が被保険者と同一世帯に属していない場合の被扶養者となるための年収要件は、年収130万円未満、かつ年収が被保険者からの援助による収入額より少ないことである。","output":"正しい"}
+{"instruction":"個人事業主は健康保険の被保険者となるか。","input":"","output":"個人事業主は「使用される者」とはみなされないので、被保険者となりません。"}
+{"instruction":"健康保険の被扶養者になるとどのようなメリットがありますか。","input":"","output":"健康保険の被扶養者は保険料の負担をする必要がないという利点があります。"}
+{"instruction":"組合健保の対象者を答えよ。","input":"","output":"主に大企業被用者を対象としています。"}
+{"instruction":"協会けんぽの対象者を答えよ。","input":"","output":"主に中小企業被用者を対象としています。"}
+{"instruction":"健康保険は二種類あるがその名称を列挙せよ。","input":"","output":"協会けんぽ、組合健保"}
+{"instruction":"健康保険の保険料はどのように計算されますか。","input":"","output":"被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額に保険料率を乗ずることにより計算されます。"}
+{"instruction":"次の文章は正しいですか。","input":"「健康保険の加入は事業所単位で行われる。」","output":"正しい。"}
+{"instruction":"健康保険が適用となる事業所は大きく二つあるが、答えよ。","input":"","output":"健康保険が適用となる事業所は、加入が義務付けられている事業所(強制適用事業所)と、厚生労働大臣の認可を受けて加入する事業所(任意適用事業所)がある。適用"}
+{"instruction":"健康保険の強制適用事業所の条件を答えよ。","input":"","output":"・国・地方公共団体・法人事業所(法人の種類は問わない)で、常時従業員を使用するもの(第3条3項2号)\n・個人事業所のうち、適用業種である事業の事業所で、かつ常時5人以上の従業員を使用する事業所(第3条3項1号)。「5人」の算定に当たっては、被保険者となるべき者だけでなく、適用除外の規定によって被保険者とすることができない者であってもその事業所に常時使用されている者であればこれを算入する(昭和18年4月5日保発905号)。"}
+{"instruction":"健康保険の任意適用事業所の条件を答えよ。","input":"","output":"強制適用事業所に該当しない事業所であって、任意適用の申請をし、厚生労働大臣の認可を受けた事業所(第31条)。\nより具体的には、以下のとおりである。\n・「強制適用事業所に該当しない事業所」とは、すなわち、個人事業所のうち、非適用業種(農林・水産・畜産業、理美容業、映画の��作その他興行の事業、接客娯楽業、法務の事業、宗教の事業、等々)の事業所、あるいは適用業種の事業所であっても常時5人未満の従業員を使用する事業所、を指す。\n・任意適用の認可を受けようとするときは、当該事業所に使用される者の2分の1以上の同意が必要である。「2分の1」の算定に当たっては被保険者となるべき者に限られる。\n・強制適用事業所がその要件に該当しなくなった場合、任意適用事業所の認可があったものとみなされる。"}
+{"instruction":"健康保険の特定適用事業所とは何か。","input":"","output":"平成28年10月以降、同一事業主(法人番号が同一)の適用事業所の被保険者数(短時間労働者を除き、共済組合員を含む)の合計が1年で6か月以上、500人を超えることが見込まれる事業所のことです。\n一度特定適用事業所となった事業所が、被保険者数が500人を下回ることとなっても、引き続き特定適用事業所となります。ただしこの場合、使用される被保険者の4分の3の同意を得て厚生労働大臣に申し出ることにより当該事業所を特定適用事業所でなくすることができます。"}
+{"instruction":"労災保険制度の概要について教えてください。","input":"","output":"労災保険は、労働者災害補償保険法に基づき、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするために保険給付を行い、併せて被災労働者の社会復帰の促進、被災労働者及びその遺族の援護、労働者の安全及び衛生の確保等を図ることにより、労働者の福祉の増進に寄与することを目的としています。"}
+{"instruction":"パート、アルバイトなどの非正規雇用でも、労災保険給付を受け取ることができるのでしょうか。正規雇用の場合と何か違いはあるのでしょうか。","input":"","output":"パート、アルバイトの方も、労災保険給付を受けることができます。また、給付内容は正規雇用者と同様です。\n労災保険は労働基準法上の労働者を対象としているため、パート、アルバイト等の就業形態にかかわらず事業主との間に雇用関係があり、賃金を得ていれば、業務又は通勤により負傷した場合などは、一般の労働者と同様に労災保険給付を受けることができます。"}
+{"instruction":"労働者が業務中に負傷しましたが、事業主が労災保険の加入手続を行っていませんでした。労災保険給付を受け取ることはできるのでしょうか。","input":"","output":"事業主が労災保険の保険関係の成立手続を行っていない場合でも、労働者が業務上又は通勤により負傷した場合には、労災保険給付を受けることができます。\nなお、会社が事業主証明を拒否するなどで、事業主証明が得られない場合であっても、労災保険の請求はできますので、労働基準監督署にご相談ください。"}
+{"instruction":"労働者が業務中に傷病を負いましたが、会社(事業主)が責任を認めません。労災保険の給付は受けられるのでしょうか。","input":"","output":"労災保険の給付は受けられます。\n労働者が事業(又は通勤)により負傷した場合などには、労働者本人が労働基準監督署に労災保険給付の請求を行い、当該請求に基づいて労働基準監督署長が支給・不支給の決定を行いますので、労災として認められるかどうかは事業主が決めるわけではありません。また、労災保険は使用者の無過失責任を原則としていますので、業務と傷病との間に相当因果関係が認められれば、労災保険給付が行われます。\nなお、会社が事業主証明を拒否するなどで、事業主証明が得られない場合であっても、労災保険の請求はできますので、労働基準監督署にご相談ください。"}
+{"instruction":"利子とは何ですか。利息との違いはありますか。","input":"","output":"利子とは、貸借した金銭に対して一定利率で支払われる対価のことです。利息と同じ意味で使われますが、借りた場合に支払うものを利子、貸した場合に受け取るものを利息と使い分けることがあります。また、銀行預金では利息と呼びます(ゆうちょ銀行では利子と呼ぶ)。法律用語としては利息を用いるのが通常です。"}
+{"instruction":"利子が金銭以外で支払われるような場合の利子を特に何というか。","input":"","output":"実物利子"}
+{"instruction":"金銭を対価とする利子を特に何というか。","input":"","output":"貨幣利子あるいは金利"}
+{"instruction":"利子と利率の違いは何ですか。","input":"","output":"利子は金額を指します。一方、利率(りりつ)または利子率(りしりつ)は元本(債券の額面)に対するある一定期間(通常は1年間)の利子の割合を指します。"}
+{"instruction":"利回りとは何か端的に答えてください。具体例も書いてください。","input":"","output":"利回り(りまわり)は、投資金額に対する最終的な受取利息から年平均の利率を計算したものです。\n例えば、100万円を年利(=1年間の利率)5%で複利で5年間貸し出したときの利息は127万6282円となるので、利回りは約5.52%となります。"}
+{"instruction":"単利と複利についてそれぞれ説明してください。","input":"","output":"利子の形態には大きく分けて単利と複利の2つの方法があります。\n単利は元本を変化させずに計算して利子を決め、複利は元本に利子を加えた金額を元に計算して次回の利子を決めます。"}
+{"instruction":"借入金を複数回で返済するときの金利を考える場合、毎回の返済ごとに借入残高が減少するように扱う方法と計算上で借入残高を減少しないと扱う方法がありますが、それぞれ何と言いますか。","input":"","output":"前者は実質年率、後者はアドオン金利です。"}
+{"instruction":"実質年率とアドオン年率の具体例をそれぞれ挙げて、両結果を比較してください。","input":"","output":"3万円を毎月1回ずつ3回で返済する場合を考えます。なお、毎回返済する元金は1万円ずつとします。\n・実質年率12%(=月利1%)の場合の利息\n返済1回目、借入残高3万円×1%=300円、返済額10300円\n返済2回目、借入残高2万円×1%=200円、返済額10200円\n返済3回目、借入残高1万円×1%=100円、返済額10100円(完済)\n利息の合計600円\n・アドオン金利12%(=月利1%)の場合の利息\n返済1回目、計算上の借入残高3万円×1%=300円、返済額10300円\n返済2回目、計算上の借入残高3万円×1%=300円、返済額10300円\n返済3回目、計算上の借入残高3万円×1%=300円、返済額10300円(完済)\n利息の合計900円\n金利の表記が同じであっても、アドオン金利の方が利息が高くなることがわかります。"}
+{"instruction":"次の文章の穴埋め部分(A)と(B)に入る正しい語の組み合わせを2つの選択肢から選んでください。","input":"一般的には好況時には資金需要が増加するため金利は(A)、不況時にはその逆で、金利は(B)する。\n1.(A) 上昇(B)下降\n2.(A)下降 (B)上昇","output":"1が正しい。"}
+{"instruction":"金利は大きく短期金利と長期金利に分けられますが、違いは何ですか。","input":"","output":"1年未満の貸出に対する金利を短期金利といい、銀行間取引市場、国庫短期証券、譲渡性預金(CD)などがあり、銀行預金利率の目安にもなっています。また、短期金利は中央銀行によって誘導可能であるため、政策金利として扱われており、金融政策において政策金利の設定は非常に重要な位置を占めています。\n一方で、1年以上の金利は長期金利といい、新発10年物国債の利回りなどが指標となっており、住宅ローンや企業融資における金利の目安ともなっています。長期金利は短期金利より変動リスクの分高くなっていることが多く、将来の物価変動や経済の先行きなどが影響を与えます。"}
+{"instruction":"政策金利とは何ですか。","input":"","output":"政策金利とは、中央銀行が金融政策として定める金利のことです。\n景気の過熱を抑えるために行われる政策金利の利上げを「金融引き締め(政策)」、景気を活性化させるための利下げを「金融緩和(政策)」と言います。"}
+{"instruction":"金利が低くなるとどのようなことが起こるか説明せよ。","input":"","output":"金利が低ければ預金のメリットは低くなり、低利で融資を受けることができるので、投資が増えやすくなる。海外の投資家からみると金利の低い通貨を保有するメリットは少ないため通貨の価値は相対的に下がり、輸出が増え輸入が減る傾向になる。投資の活発化により景気が向上した場合に、投資対象として通貨が上がる場合や将来のインフレ率が高まると予想されて長期金利が上がる場合もある。"}
+{"instruction":"金利が高くなるとどのようなことが起こるか説明せよ。","input":"","output":"金利が高くなると、預金のメリットが高まり、融資を受けて事業に投資するリスクが高くなるので、投資が増えにくくなる。海外の投資家からみると金利の高い通貨を保有するメリットが多いため通貨の価値は相対的に上がり、輸出が減り輸入が増える傾向になる。そのため過熱した景気を冷ます効果が期待される。"}
+{"instruction":"次の文章の穴埋め部分(A)と(B)に入る正しい語の組み合わせを2つの選択肢から選んでください。","input":"政策金利を引き下げる政策は(A)、引き上げる政策は(B)と呼ばれる。\n1.(A)引き締め(B)緩和\n2.(A)緩和(B)引き締め","output":"2が正しい。"}
+{"instruction":"利息債権とは何ですか。","input":"","output":"利息債権とは、元本債権に基づいて借主から貸主に対して利息を給付することを目的とする債権をいいます。利息債権は基本的利息債権と支分的利息債権とに分けられます。"}
+{"instruction":"基本的利息債権と支分的利息債権についてそれぞれ説明して下さい。","input":"","output":"基本的利息債権とは、元本債権に基づいての存在を前提としてその存続期間全体を通して一定利率の利息を生じさせる利息債権をいう。基本的利息債権は元本債権に対して付従性を有するので、基本的利息債権は元本債権と共に成立・移転・消滅する(成立につき大判大6・2・14民録23輯158頁、移転につき大判大10・11・15民録27輯1959頁、消滅につき東京控判大5・7・29評論5巻商法670)。\n支分的利息債権とは、基本的利息債権に基づいて一定期ごとに生じる一定利率の利息を支払うことを内容とする利息債権をいう。支分的利息債権のうち既に発生して具体化しているものについては移転・消滅につき独立性を有し、それぞれ元本債権から切り離して譲渡することができ、元本債権とは別個に弁済によりあるいは消滅時効にかかって消滅する。"}
+{"instruction":"約定利息とは何か。","input":"","output":"約定利息(やくじょうりそく)とは当事者の特約によって生じる利息をいう。約定利息の利率は制限利息の範囲内で定めることができるが、利息を付す旨が定められているにもかかわらず利率の定めがない場合には法律に定める法定利率による(大判明29・4・14民録2輯4巻57頁)。"}
+{"instruction":"法定利息とは何か。","input":"","output":"法定利息(ほうていりそく)とは法律上の規定に基づいて生じる利息をいう。法定利息を付す場合には以下の場合があり、法定利息の利率は原則として法定利率による。\n1. 連帯債務者間の求償(弁済その他免責があった日以後の法定利息、民法第442条2項)\n2. 委託を受けた保証人の求償(民法第459条2項、民法第442条2項)\n3. 契約解除における金銭の返還(受領時からの利息、民法第545条2項)\n4. 売買契約における買主の利息支払義務(民法第575条2項)\n5. 委任契約における受任者の金銭の消費についての責任(民法第647条)\n6. 委任契約における受任者による費用等の償還請求(民法第650条1項)\n7. 寄託契約における受寄者への委任の規定の準用(民法第665条)\n8. 組合契約における業務執行組合員への委任の規定の準用(民法第671条)\n9. 事務管理における委任の規定の準用(民法第701条)\n10. 不当利得における悪意の受益者の返還義務(民法第704条)\n11. 後見における後見人の被後見人への返還金及び被後見人から後見人への返還金等(民法第704条)\n12. 財産分離の請求後の相続人による管理への委任の規定の準用(民法第944条2項、民法第650条1項)\n13. 遺言執行者への委任の規定の準用(民法第1012条2項、民法第650条1項)\n14. 商人間における金銭消費貸借(商法第513条1項・2項)\n15. 交互計算における債権者の利息請求権(商法第533条)\n16. 供託法上の供託金(供託法3条)\nなお、金銭債務の債務不履行(民法第419条1項)や組合契約における金銭出資の不履行の責任(民法第669条)における遅延損害金(遅延利息)は、厳密には利息ではなく履行遅滞による損害賠償である[6][7]。ただ、これらについても法定利率(約定利率の場合もある)の適用がある(民法第419条1項、民法第669条)。"}
+{"instruction":"約定利率と法定利率とは何ですか。","input":"","output":"当事者間の契約または慣習によって定められる利率を約定利率といいます。\n法律上利息を付すものとされている場合や契約において利息を付す旨が定められ��いるにもかかわらず利率の定めがない場合には、法律に定める法定利率によることになります。"}
+{"instruction":"法律によって請求または受領しうるとされる利息の上限を何と言いますか。","input":"","output":"制限利息"}
+{"instruction":"制限利息はなぜあるのですか。","input":"","output":"制限利息とは、法律によって請求または受領しうるとされる利息の上限のことです。借り入れの際には、借り手は多少高い利息を支払ってでも借り入れをしようとすることが多いですが、あまりに高い利率の定めがなされると借り手の生活を破壊する危険があるので、契約自由の原則の例外として制限利息が規定されています。"}
+{"instruction":"制限利息は具体的にどのくらいですか。","input":"","output":"利息制限法によって規定されており、元本が10万円未満の場合は年20%、10万円以上100万円未満の場合は年18%、100万円以上の場合は年15%、延滞の損害金は、この1.46倍までが認められる。これを超える部分について借り手は支払いの義務はないが、貸し手が罰せられることもない(但し、下記出資法の上限金利を上回っていれば、出資法違反で罰せられる)。 利息制限法の他に出資法による規制があり、金融業者は年29.2%(うるう年は29.28%とし、1日あたり0.08%)以上、金融業者以外は年109.5%(うるう年は109.8%とし、1日あたり0.3%)以上の利息を受領する行為には罰則が科される。"}
+{"instruction":"過払い金とは何ですか。","input":"","output":"過払金とは、文字通り払いすぎた金銭をいうが、特に、利息制限法の定める利率を超える高利の借入れをした借主が、法律上、借入金の返済は終わったのに返済を続けたため払いすぎた金銭をいう。"}
+{"instruction":"利息制限法を超えるが出資法には違反しない範囲の利息を何というか。","input":"","output":"グレーゾーン金利"}
+{"instruction":"マイナス金利政策とは何か70字以内で答えなさい。","input":"","output":"マイナス金利政策とは国内投資・国内消費を活発化させるため、中央銀行が民間銀行による余剰資金の預金行為に手数料の支払いを求める政策である。"}
+{"instruction":"マイナス金利になるとどうなりますか。","input":"","output":"中央銀行がマイナス金利政策を実施すると、民間銀行など金融機関目線では、中央銀行の当座預金に資金を置いておくと金利を支払う必要が生じます。それを回避するため、金融機関は貯金から国債などへの投資行為が促進されるため、金利を低くさせる効果があります。"}
+{"instruction":"日本において、マイナス金利を導入した結果どうなりましたか。簡単に教えてください。","input":"","output":"2016年2月16日、日本銀行は日銀当座預金の一部にマイナス金利を導入した結果、国債利回りが急低下しました。"}
+{"instruction":"源泉徴収とは何ですか。","input":"","output":"源泉徴収は、給与・報酬・利子・配当・使用料等の支払者が、それらを支払う際に所得税や法人税等の税金を差し引き、それを国等に納付する制度のことです。源泉徴収された税金を源泉徴収税と言います。"}
+{"instruction":"源泉徴収と年末調整はどのような関連がありますか。","input":"","output":"源泉徴収された所得税は源泉分離課税のものを除き、本来1年間に払うべき所得税とは基本的に差額が発生します。源泉徴収された所得税の差額調整については、サラリーマンや公務員などの給与所得者は年末調整、年末調整では差額調整が完了しなかった場合や自営業者などは確定申告があります。"}
+{"instruction":"源泉所得税の納付は義務ですか。","input":"","output":"人を雇って給与を支払ったり、税理士、弁護士等に報酬を支払ったりする場合には、法人や個人事業主は原則として支払金額に応じた源泉徴収税額を差し引き、支払月の翌月10日までに国に納める義務があります。"}
+{"instruction":"「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を出すとどうなりますか。","input":"","output":"給与の支給人員が常時10人未満の源泉徴収義務者には、予め「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出することにより、給与等や一定の報酬・料金に係る源泉所得税に限り、年2回(7月10日と翌年1月20日の納期限)のまとめ納付の特例が認められます。"}
+{"instruction":"実質金利とは何ですか。","input":"","output":"実質金利��は、名目金利からインフレ率を引いた金利のことです。注意点として、金利の期間とインフレ率の期間は合わせる必要があるため、これからの契約に対しては未来の予想インフレ率、つまり期待インフレ率を使用します。"}
+{"instruction":"名目金利と実質金利の違いは何ですか。","input":"","output":"名目金利とは、経済学用語の一つで、物価上昇率などを加味しないで表示している金利のことです。これに対して、これに対して物価上昇率を加味した金利のことを実質金利といいます。\n例えば、現在に一定の金額を名目金利で預けたとしても物価上昇率がそれ以上に高かったならば実質金利はマイナスということになり、預金を引き出した時には金額は上昇していても、その引き出した全額を使用して買い物を行う場合には金利がつく以前の預金をしていない段階よりも少ししか物品を買えないということになります。\n多くの国では名目金利というのは実質金利よりも高くなっているというのが特徴でプラスの状態であるが、それは極めて0%に近い数字であり、実質金利となればマイナスとなっている国が多いです。"}
+{"instruction":"フィッシャー方程式はどのような式で与えられますか。","input":"","output":"実質金利 = 名目金利 - インフレ率(期待インフレ率)"}
+{"instruction":"期待インフレ率とは何ですか。","input":"","output":"期待インフレ率や予想インフレ率とは、この先の予想されるインフレ率のことです。消費者・エコノミスト・企業などへのアンケート調査でインフレ予想を調査がされていて、日本では、以下の調査などがあります。\n・内閣府の消費動向調査 - 消費者の1年先のインフレ率の見通し\n・日本銀行の全国企業短期経済観測調査(日銀短観) - 企業の1,3,5年後のインフレ率の見通し\n・日本経済研究センターのESPフォーキャスト調査 - エコノミストのインフレ率の見通し"}
+{"instruction":"1年前に、自分が100万円の商品を購入する際の代金は銀行から名目金利5%で借り、その後1年間の物価の変動(インフレ率)が4%だったとします。実質的な支払金額はいくらになりますか。","input":"","output":"借金を現在返済すると105万円を支払う必要がありますが、100万円だった商品の価値は物価の変動に伴い104万円となっているため、実質的には差し引き1万円つまり1%の支払いで済みます。\n過去~現在(ex-ante, 事前)に起きた現象は以下の関係性が成立します。\n事前的実質金利 = 事前的名目金利 ー 事前的インフレ率\n上記の式で言えば 1% = 5% - 4% となる"}
+{"instruction":"実質金利を下げるにはどうしたらいいですか。","input":"","output":"フィッシャー方程式より、実質金利を下げるには、下記2つの片方もしくは両方を行う必要があります。\n1. 名目金利を下げる\n2. 期待インフレ率を上げる\nもし名目金利が現在0%にあり名目金利を0%未満に出来ない場合、フィッシャー方程式に従うと、インフレ期待を醸成し期待インフレ率を上げる必要があります。名目金利を0%未満にしにくいのは、紙幣と硬貨の名目金利が0%で、それらが邪魔をするからです。しかし、現実には、日本を含めいくつかの国で、名目金利を0%未満にするマイナス金利政策が開始されました。"}
+{"instruction":"流動性の罠とは何か。","input":"","output":"流動性の罠は、景気刺激策として金融政策が行われる時、利子率が著しく低下している条件の下では、それ以上マネーサプライを増やしても、もはや投資を増やす効果が得られないことをいう。\n例えば、ゼロ金利政策の下において、利子率(名目金利)は原則として0以下にならないため、さらに利子率を下げることは困難である。ここで、債券の価格は利子率と相反するから、債券の価格はもう上がらないと容易に予想することができる。一方で、債券が値下がりするリスクは依然として存在するので、債券は投資先としての魅力を失う。流動性選好説によれば、投資による儲けが期待できない時、人々は現金を好む傾向が強まる。よって、ゼロ金利政策の下では、マネーサプライを増やしたとしても、投資を増やす効果は弱くなる。"}
+{"instruction":"中央銀行は通貨価値の安定化などの金融政策も司ることから何の番人と言われるか。","input":"","output":"通貨の番人"}
+{"instruction":"トイチとは何で��か。","input":"","output":"トイチとは、消費者金融・商工ローンなど貸金業において使われる用語です。借入金利が「十日で一割」の利率の略で、年利365%の金利を指します。高金利の俗語としても用いられますが、利息制限法で定める年利20%を超過しているため、超過部分の契約は無効となり、借主は超過利息を弁済する義務を負いません。出資法の年利20%(平成22年6月18日改正)(金融業が20%であり、それ以外は109.5%が限度)をも超過しているので、貸主は出資法5条により刑事罰の対象となります。"}
+{"instruction":"スワップ金利とは何ですか。","input":"","output":"スワップ金利は、債務者が借入している貸金に対して適用する金利制度を変更した結果、適用される金利のことです。\n例えば、固定金利での借入を決めた企業がその後、短期~中期的の変動金利のリスクの低さを見越して変動金利に変更したい場合や、逆に変動金利での借入を決めた企業がその後、金利変動リスクを高く見積もって固定金利に変更したい場合に、借入先銀行とは異なる銀行に対して、金利交換取引を行います。これを金利スワップ取引と呼びます。"}
+{"instruction":"貸金に対して適用される金利は大きく二つあります。それぞれなんでしょうか。","input":"","output":"貸金に対して適用される金利には大別して固定金利と変動金利があります。"}
+{"instruction":"金利スワップ取引において、債務を負う企業は当初に借入した銀行に対しての支払いはどうなりますか。","input":"","output":"金利スワップ取引を交わした銀行に対しては、以下のような支払いが行われます。\n・当初の借入先に対する契約が固定金利ならば、変動金利を金利スワップ取引先銀行に支払う。\n・当初の借入先に対する契約が変動金利ならば、固定金利を金利スワップ取引先銀行に支払う。"}
+{"instruction":"金利スワップ取引を交わした銀行は取引先企業に対してどのような支払をしますか。","input":"","output":"金利スワップ取引を交わした銀行は、以下のような支払いをします。\n・企業の当初借入条件が固定金利ならば、固定金利を取引先企業に支払う。\n・企業の当初借入条件が変動金利ならば、変動金利を取引先企業に支払う。"}
+{"instruction":"資本コストとは何か教えてください。","input":"","output":"資本コストとは、企業が資本を調達・維持するために必要なコスト(費用)のことです。つまり、資金提供者からの調達に基づく投下資本1円あたりに要求される利益を意味します。通常はパーセント (%) で表されます。純資産に関しては株式に対する配当やキャピタル・ゲイン、他人資本に関しては借金に対する支払利子が代表的です。"}
+{"instruction":"加重平均資本コストを求める式を教えてください。","input":"","output":"加重平均資本コスト (WACC, weighted average cost of capital) は次式によって求められます。\n加重平均資本コスト=有利子負債残高×負債利率×(1-実効税率)+自己資本残高×自己資本要求利回り\nこの式で負債コスト部分に実効税率が乗じられるのは、法人税の計算上、借入金利子が費用と認められる一方で、剰余金の分配とされる配当が税務上の費用に該当しないことによります。"}
+{"instruction":"企業の資金調達の源泉を二つ答えてください。","input":"","output":"企業の資金調達には2つの源泉があり、ひとつは借金・社債といった負債、もうひとつは出資による純資産です。"}
+{"instruction":"「配当を行っていない企業では自己資本コストはタダである」というのは本当ですか。","input":"","output":"「配当を行っていない企業では自己資本コストはタダである」というのは誤解です。誤解が起きる理由としては自己資本には返済期日がなく、直接の見返りである配当も配当可能利益がある場合に限定されるからだと考えられます。しかし、株主が経済合理性に基づいて行動する場合には、配当のない株式を保有するケースは将来の株価上昇によるキャピタル・ゲインを期待しているか、その他取引上の優越的取扱いを受けるための妥協を余儀なくされているケースで、株価の将来上昇予測や配当予測の目処の立たない株式は、株式価値の下落を通じて、株主に資本コストが転嫁されていると考えるべきだといえます。"}
+{"instruction":"公開市場操作とは何でしょうか���","input":"","output":"公開市場操作とは、金融市場で、中央銀行が国債・社債・手形・上場投資信託・REITなどの有価証券を売買することによって、マネタリーベースの量を操作しマネーサプライや金利を調整する金融政策の一手段です。単にオペレーションあるいは略してオペとも呼ばれることもあります。"}
+{"instruction":"買いオペレーションとは何か。","input":"","output":"買いオペレーションとは、中央銀行が銀行から国債などを買うことを言う。代金が中央銀行から銀行に支払われ、通貨量が増える。景気の低迷で金融市場への資金供給量が少なくなった時や、海外の金融状態が不安定であると言った理由で国内銀行が海外金融機関への資金供給を渋る事で資金供給量が少なくなった時に行われる。供給量が増えることで金利を下げる効果がある。供給量が多くなる事で金融機関は資金調達ができ、金融機関は調達した資金を企業や個人に供給する為、金融緩和に似た効果がある。"}
+{"instruction":"売りオペレーションとは何か。","input":"","output":"売りオペレーションとは、中央銀行が銀行に国債などを売ることを言う。代金が銀行から中央銀行に支払われ、通貨量が減る。"}
+{"instruction":"REITとは何ですか。","input":"","output":"REITまたは不動産投資信託は、公衆から調達した資金を不動産投資する金融商品の一種です。"}
+{"instruction":"REITで用いられる指標について教えてください。","input":"","output":"REITについては、以下のような指標が用いられます。\n・利回り\nREITの分配金の投資口価格に対する割合。REITの割安度、割高度を計る目安としても利用されています。\n・NAV倍率\nREITが保有する物件等の資産から負債を差し引いたものをNAV(英: Net Asset Value、純資産価額)といいます。REITの投資口価格を1口当たりのNAVで割ったものを「NAV倍率」といい、REITの資産価値に対する投資口価格の割安度、割高度を計る目安として利用されています。事業会社における「株価純資産倍率」(PBR)とほぼ同様の意味を持ちます。"}
+{"instruction":"J-REITへの投資は、現物不動産への投資と比較するとどのような違いがありますか。","input":"","output":"J-REITへの投資は、現物不動産への投資と比較すると、少額からの投資が可能で流動性も高く、管理の負担も小さいです。"}
+{"instruction":"日本銀行が行っている資金供給オペレーションを列挙してください。","input":"","output":"・共通担保資金供給オペ - 金融資産を担保として資金供給\n・国債買入\n・国庫短期証券買入\n・コマーシャルペーパー・社債買入\n・ETF・J-REIT買入\n・国債買現先オペ\n・CP等買現先オペ"}
+{"instruction":"日本銀行が行っている資金吸収オペレーションを列挙してください。","input":"","output":"・手形売出オペ\n・国債売現先オペ\n・国庫短期証券売却オペ"}
+{"instruction":"リフレーションとは何ですか。","input":"","output":"リフレーションとは、デフレーションから抜け出たが、本格的なインフレーションには達していない状態のことです。日本語では通貨再膨張とも訳されます。または正常と考えられる物価水準よりも低下している物価を引き上げて安定させ、不況を克服しようとする経済政策そのものをさすこともあり、統制インフレーションとも言います。"}
+{"instruction":"デリバティブとは何ですか。","input":"","output":"デリバティブとは、基礎となる金融商品(原資産)の変数値(市場価値あるいは指標)によって、相対的にその価値が定められるような金融商品のことです。例えばデリバティブ取引には以下のような物があります。\n・外国為替証拠金取引(FX)と差金決済取引(CFD)\n・先物取引\n・先渡取引\n・オプション取引\n・スワップ取引\n・カバードワラント\n・クレジットデリバティブ\n・スワップション"}
+{"instruction":"店頭デリバティブと市場デリバティブについて教えてください。","input":"","output":"デリバティブ市場には二種類あり、金融商品取引所などの公開市場を介さない相対での取引(店頭デリバティブ)と、公開市場を介する取引(市場(上場)デリバティブ)があります。取引規模としては市場デリバティブより店頭デリバティブの方が圧倒的に大きいです。"}
+{"instruction":"市場デリバティブ取引として取引所で扱われている原資産を教えて��ださい。","input":"","output":"以下のような原資産が市場デリバティブ取引として取引所で扱われています。店頭デリバティブ取引の場合、金融機関次第で、これ以外にも更に柔軟に色々な物が扱われています。\n・株式・株価指数・上場投資信託\n・債券・金利\n・外国為替\n・暗号通貨\n・天候\n・エネルギー・電力\n・貴金属・卑金属\n・農産物・畜産物\n・不動産"}
+{"instruction":"代表的なデリバティブ取引所グループを教えてください。","input":"","output":"世界ではCMEグループとICEグループという2大デリバティブ取引所グループがあります。日本は大阪取引所が大きなデリバティブ取引所です。"}
+{"instruction":"先物取引について教えてください。","input":"","output":"先物取引とは、将来の定められた期日(清算日)に、特定の標準化商品(穀物などの農産物・石油などの鉱物のうち標準的な指標となる特定銘柄)あるいは経済指標(為替レートや日経平均株価 = 日経225など)を、「定められた数量」、「定められた価格」で、「売り」「買い」を保証する取引の一種です。先物取引は通常は差金決済による証拠金取引であるため、取引の対象とする原資産の価額(単価×数量)の一定%を担保(証拠金:価格変動による追加証拠金ないし強制決済あり)として支払うことで、一定範囲の価格変動リスクを保険(リスクヘッジ)しながら結ぶ契約であることに特徴があります。"}
+{"instruction":"先物取引の決済方法を教えてください。","input":"","output":"差金決済が主流です。清算日(限月\/期日)までに同限月モノに対して反対売買を行い、買値より値上がりしている場合は差額を受け取り、値下がりしている場合は差額を支払うことで決済されます。"}
+{"instruction":"先物取引が先渡取引と異なる点は何ですか。","input":"","output":"先物取引は差金取引が主流であるため、その商品を最終的に入手したい実需家(当業者)が、調達市場としてこの取引市場を利用することは前提としていない点が先渡取引と異なります。"}
+{"instruction":"国債先物取引とは何か簡潔に教えて。","input":"","output":"1年超の国債を対象とした先物取引"}
+{"instruction":"短期金利先物取引とは何か簡潔に教えて","input":"","output":"3ヶ月などの短期金利を対象とした先物取引"}
+{"instruction":"外国為替のデリバティブ取引にはどのようなものがあるか教えて。","input":"","output":"外国為替のデリバティブ取引としては、外国為替証拠金取引・外国為替先物取引・外国為替先渡取引(為替予約やノンデリバラブル・フォワード)がある。外国為替証拠金取引(FX)は現在の為替レートで取引を行うスポット取引である。外国為替先物取引と外国為替先渡取引は未来の日時に指定した為替レートで取引を行うものである。外国為替先物取引は取引最終日と取引金額の単位が事前に決まっていて、差金決済で決済を行い、シカゴ・マーカンタイル取引所などの市場で扱われるのに対して、外国為替先渡取引は顧客が金融機関などで行い、予約日や取引金額は自由に相対取引で決められる。"}
+{"instruction":"商品先物取引とは何ですか。","input":"","output":"農産物や鉱工業材料等の商品を将来の一定日時に一定の価格で売買することを現時点で約束する取引であり、先物取引(Futures)の一種です。\n穀物(コメ・大豆など)、砂糖、石油、貴金属(金・銀・白金)などが扱われています。"}
+{"instruction":"オプション取引とは何ですか。","input":"","output":"オプション取引とは、ある原資産について、あらかじめ決められた将来の一定の日または期間において、一定のレートまたは価格(行使レート、行使価格)で取引する権利を売買する取引です。原資産を買う権利についてのオプションをコールオプション、売る権利についてのオプションをプットオプションと呼びます。オプションの買い手が売り手に支払うオプションの取得対価はプレミアムと呼ばれます。"}
+{"instruction":"スワップ取引について60字以内で説明せよ。","input":"","output":"スワップ取引とは、あらかじめ決められた条件に基づいて、将来の一定期間にわたり、キャッシュ・フローを交換する取引である。"}
+{"instruction":"デリバティブ取引における会計処理について教えて。","input":"","output":"現在の会計基準によれば、デリバティブ取引については、契約の締結時において、その発生を認識しなければならない。契約の決済すなわち、取引の終了時点に、契約から生じるリスクとリターンが契約当事者に帰属するためである。\nまた、毎期末においてデリバティブ取引において生じる正味の債権または債務は、時価をもって貸借対照表に計上され、評価差額は当期の損益として損益計算書に計上される。つまり、デリバティブ取引により生じた利益や損失は、ただちに損益計算書及び貸借対照表などの財務諸表に反映される。\nただし、ヘッジ会計における繰延ヘッジによる場合には、デリバティブ取引による評価差額は、貸借対照表の純資産の部における評価換算差額などに、「繰延ヘッジ損益」等の科目をもって計上されるが、損益計算書においては計上されない。例を挙げるならば、持ち合い株式などの「その他有価証券」に、デリバティブ取引によるヘッジ会計を適用していた場合、その他の有価証券が売却されるまで、損益計算書に損益が認識されることは無く、貸借対照表に評価差額が計上されることとなる。"}
+{"instruction":"デリバティブ取引のギブアップ制度とは何ですか。","input":"","output":"ある者Aがデリバティブ取引の注文を別の者Bに委託した場合において、Bが、別の者Cに対して、当該注文に関する発生する清算・決済の手続きを行わせることをギブアップといい、ギブアップを行うための制度をギブアップ制度といいます。また、前述の例におけるCから見て、Bから清算・決済の手続きを引き受けることをテイクアップといいます。"}
+{"instruction":"ギブアップ制度を導入している日本の取引所はどこですか。","input":"","output":"2020年10月現在においてギブアップ制度を導入している日本の取引所は以下の通りです。\n・東京金融取引所(1999年10月開始)\n・大阪取引所\n・東京商品取引所\n・大阪堂島商品取引所"}
+{"instruction":"ボラティリティとは何ですか。","input":"","output":"金融工学においてボラティリティとは、広義には資産価格の変動の激しさを表すパラメータのことです。"}
+{"instruction":"天候デリバティブとは何ですか。","input":"","output":"天候デリバティブや気象デリバティブとは、気象現象に対する金融派生商品(先物やオプション)のことです。天候オプション取引では、オプション料の対価として、買い手から売り手に気象現象によって発生するリスクを引き渡します。損害保険とは異なり、発生した損害ではなく、気象現象を直接の対象とします。"}
+{"instruction":"天候オプション取引はどのようなものか。","input":"","output":"天候オプション取引は、気象現象である気温、湿度、降雨量、降雪量、霜、風速、台風などを基準として条件(ストライク値)を定め、条件を上回れば(または下回れば)自動的に補償額が支払われる権利(オプション)を取引するものである。購入者はオプション料(一般的な保険の掛金とは異なる)を支払いオプションを購入し、気象の結果によって補償金が支払われる。主に、収益が天候に左右される事業のリスク・ヘッジに用いられる。\n例としては、気温が低いと需要が減る(または気温が高いと需要が増える)ような産業と、逆に需要が増える(または気温が高いと需要が減る)ような産業の異なるリスクを、ストライク値によって互いに補償し合う約束(契約)をする。それにより、自分の事業が天候によって受けた場合の損失を補填することが出来る。損害保険とは異なるため、実際の損害発生の有無は問われない。\nオプション購入者(加入者)同士が直接取引する場合もあるが、対象を拡大し、需要が増えそうな企業の株式に投資したり、範囲を世界規模にするなど、狭い地域内におけるリスクの分散と回避が出来るよう手法が組み合わされた商品となっている場合もある。個別の事業者の事情に適合できるような商品開発も行われている。\n2007年の日本国内の市場規模(補償額ベース)は約700億円となっている。補償金額は数千万円規模のものが多く、現在は中小企業を対象とした小口契約のものも増加しており、最低オプション料が30万円程度のものもある。損害保険会社や銀行が取り扱うものが一般的だが、電力会社とガス会社は直接に契約を結ぶ例が多い。"}
+{"instruction":"天候先物取引とは何ですか。","input":"","output":"天気先物取引は、気象現象のある数値 × 取引単位の乗数(20ドルなど)により金額に変換し、精算日にその金額を受け取れる(買いの場合)もしくは支払う(売りの場合)金融商品です。その金融商品自体をいくらで売買出来るかは市場デリバティブ取引の場合は市場の需給で決めます。つまり、市場が予想している気象現象の数値 × 取引単位の乗数(20ドルなど)になります(厳密には無リスク金利分の調整が入る)。シカゴ・マーカンタイル取引所の場合、気象現象のある数値は、ある期間の1日の平均気温が18℃を超えた日数だったり、1ヶ月の平均気温だったりします。市場デリバティブ取引の場合、天候オプション取引の原資産は天候先物取引となっています。"}
+{"instruction":"天候デリバティブの対象業種を教えて下さい。","input":"","output":"対象業種は以下の通りです。\n・農業関連\n・食料品、飲料関連(ビール、清涼飲料水、氷菓等)\n・家庭用電化製品関連(エアコン等)\n・衣料品関連\n・屋外レジャー施設(プール場、スキー場、遊園地、ゴルフ場、海の家等)\n・観光関連\n・屋外イベント関連(博覧会等)\n・航空関連\n・電力・ガス事業関連"}
+{"instruction":"クレジットデリバティブとは何ですか。","input":"","output":"クレジットデリバティブは、企業のデフォルト(債務不履行)のリスクを取引する金融派生商品の総称です。"}
+{"instruction":"クレジットデリバティブは伝統的なデリバティブと異なる点を教えてください。","input":"","output":"伝統的なデリバティブが、株価や為替の変動である市場リスクを取引するものであるのに対して、クレジットデリバティブは、企業のデフォルトのリスクを取引します。"}
+{"instruction":"代表的なクレジットデリバティブを教えてください。","input":"","output":"代表的なクレジットデリバティブとして、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)やファースト・トゥ・デフォルト・スワップ(FtD)、債務担保証券(CDO)などがあります。例えばCDSは、買い手が定期的に売り手にリスクプレミアムを支払い、売り手は万一あらかじめ決められた参照企業にデフォルトが発生した場合にその損害額を保障するという契約です。"}
+{"instruction":"コンスタント・マチュリティ・スワップとは何ですか。","input":"","output":"コンスタント・マチュリティ・スワップ(CMS)とは、受け・払いのいずれかに長期金利であるスワップ金利が用いられているスワップ契約をいいます。一般的なプレーン金利スワップ契約が固定金利に対し変動金利として計算期間に対応した短期市場金利(LIBOR6ヶ月など)を交換するのに対し、各金利決定日時点において長期市場金利であるスワップ金利のその時点のレートを用いる点に特徴があります。\n長期固定金利であるスワップ金利は日々刻々と変動していますが、将来の一定期日において、その時点の相場における長期金利で受け渡しをしようとする契約で、長期変動金利ともいえます。"}
+{"instruction":"クレジット・デフォルト・スワップとは何ですか。","input":"","output":"クレジット・デフォルト・スワップは、デリバティブ、特にクレジットデリバティブ(=信用リスクの移転を目的とする)の一種です。特定の会社等が倒産したとき等に、一方の当事者から他方の当事者に、あらかじめ定められた範囲の金額が支払われます。\nまた、銀行の自己資本比率を高める手法の一つとしても利用されます。一般向けの説明では保険とされているが、CDSは金融商品であり保険関連の法律に該当しないとの認識です。"}
+{"instruction":"LIBORとは何か。","input":"","output":"LIBOR (ライボー、London Interbank Offered Rate) とは、ロンドンの銀行間取引で資金の貸し手から提示される金利のことで、ロンドン銀行間取引金利とも呼ばれる。多くのユーロ債における参照金利として用いられる。不正操作事件により、米ドルの大半が2023年6月末で、それ以外の通貨は2021年12月末を持って公表停止になった。"}
+{"instruction":"TIBORとは何か。","input":"","output":"TIBOR(タイボー、Tokyo InterBank Offered Rate)は、東京の銀行間取引金利のこと。一般的には指定された複数の有力銀行(リファ��ンスバンク)から報告されたレートを一般社団法人全銀協TIBOR運営機関が集計し毎営業日発表している「全銀協TIBOR」を指す。"}
+{"instruction":"Target Redemption債とは何か。","input":"","output":"Target Redemption債とは、利息の支払額が一定額に達したら自動的に早期償還が決定される仕組債の総称である。略してTarn、Tarnsとも呼ばれる。\n当初は米国で開発され、固定利率-6ヶ月USD Libor×2 という数式で利率が決まるリバースフローター債が主流であった。一般的なリバースフローター債と異なるのは、Target Redemption条項が付いているほか、Liborにレバレッジがついている点と、利率が後決めである点である。"}
+{"instruction":"ISDAとは何ですか。","input":"","output":"国際スワップ・デリバティブズ協会のことで、デリバティブ取引に関する国際的な業界団体です。本部はニューヨークにあり、日本を含む複数の国に支部があります。"}
+{"instruction":"通貨スワップ協定とは何か。","input":"","output":"通貨スワップ協定とは、各国の中央銀行が互いに協定を結び、自国の通貨危機の際、自国通貨の預入や債券の担保等と引き換えに一定のレートで協定相手国の通貨を融通しあうことを定める協定のこと。中央銀行間の協定であり国家間条約ではない。通貨スワップ取極(-とりきめ)、スワップ協定、通貨交換協定とも呼ばれる。\nまた、通貨スワップ協定には2国間で直接外貨を融通し合うスワップ取り決めと、外債を売却し一定期間後に買い戻すレポ取り決めの2種類がある。"}
+{"instruction":"公社債投資信託とは何ですか。","input":"","output":"公社債投資信託・通称:公社債投信は、代表的な投資信託(証券貯蓄商品)の一つで、株式を組入れること無く、国債や金融債など安全性の高い公社債を中心に運用するものです。\n円建ての国債、地方債、金融債、電力債、コール・ローン(短資)、割引手形などに投資し、元本割れを起さず、安定した収益を得ることを運用の目的とします。ただし急激な金利上昇(=債券価格の暴落)があった場合などには、元本割れになる可能性もあるので注意が必要です。"}
+{"instruction":"公社債投資信託の所得税法上の扱いについて述べよ。","input":"","output":"所得税法上、公社債投資信託は、「証券投資信託のうち、その信託財産を公社債に対する投資として運用することを目的とするもので、株式又は出資に対する投資として運用しないものをいう。」(所得税法2条15項)と定義されている。 従って、公社債投資信託の収益は利子所得となり20%(所得税:15%,住民税:5%)の源泉分離課税で課税関係は終了する。"}
+{"instruction":"長期公社債投信の運用について教えてください。","input":"","output":"運用期間は無制限であり、申込も換金も自由です。ただし、いつ解約しても元本1万円につき0円から25円(プラス消費税)の解約手数料が差し引かれるうえ、支払は解約の申込日から起算して4営業日目となっています(解約手数料が無料のところもあります)。また、2001年3月以前に購入した分については、元本1万円につき105円(消費税込み)の解約手数料がかかります。\n決算は年1回であり、毎年分配金を受け取る「一般コース」と、分配金を再投資する「複利コース」があり、再投資するコースでは1年複利で運用する効果が得られます。また、積立でも利用することができます。 「一般コース」を例にすると、元本1万円で1年経過後、収益分配をして1万円でまた始めるという仕組みになります。"}
+{"instruction":"投資信託とは何ですか。","input":"","output":"投資信託は、多数の投資家から販売会社を通じて拠出された資金を、運用会社に属する資産運用の専門家(ファンドマネージャー、ポートフォリオマネージャー)が、株式や債券、金融派生商品などの金融資産、あるいは不動産などに投資するよう運用を指図し、運用成果を投資家に還元する金融商品のことです。投資信託は、株式や債券、REITなどの有価証券に投資を行います。"}
+{"instruction":"投資信託は銀行への預金よりも投資益の点で期待できますか。","input":"","output":"投資信託は、銀行などの普通預金や定期預金よりも良い投資益が期待されます。これは相当するリスクを取ったことに対するリスク・プレミアムを受取っていると解釈できます��"}
+{"instruction":"投資信託のリターンは大きいですか。","input":"","output":"どの程度のリスクを取ってどの程度のリターンが得られるかは、投資信託の投資対象によって千差万別です。たとえば、株式は債券よりリスクが大きく、リターンも大きいとされます。また、国内を投資対象としているものよりも、海外を投資対象としているもののほうが為替レートの影響も受けるためリスクやリターンが大きいとされます。"}
+{"instruction":"信託報酬とは何ですか。いくらくらいですか。","input":"","output":"信託報酬とは、おもに投資顧問会社などが運営する投資信託において、顧客が投資顧問会社などに支払う報酬です。投資信託運営会社、投資顧問会社の主な収入源になります。\n日本の投資信託では、購入額の3%前後が多数ですが、アメリカ合衆国のミューチュアルファンドでは、販売手数料を一切徴収しないノーロードファンドが一般的です。"}
+{"instruction":"投資信託のメリットとデメリットを教えてください。","input":"","output":"一般に、投資信託は個別株式などに比べ個人投資家にとって以下5点の利点があるといわれます。\n・危険分散(分散投資)\n・投資のプロによる運用\n・小額投資が可能\n・「スケールメリット」あるいは「マス・メリット」\n・国境を越えた投資の容易さ\n一方で、損害回避のため投信設定のできない普通の投資家にとっては、以下5つの欠点があるといわれます。\n・タイミングをはかり辛い\n・各種費用\n・必ずしも高収益を期待できない\n・危険分散の対価\n・信託されたプロの資金運用故のジレンマ"}
+{"instruction":"オープンファンドの投資信託について教えてください。","input":"","output":"オープンファンドは追加型投資信託とも言います。買い付け停止の措置がなされた時以外は、基本的にいつでも買い付け自由で、いつでも解約・売却も可能です。基本的に、購入時に代金とは別に買付手数料を支払う必要があります。"}
+{"instruction":"クローズドファンドの投資信託について教えてください。","input":"","output":"クローズドファインドは、買い付け期間が定められており、その期間が過ぎれば追加買い付けは一切出来ません。ファンドによっては解約・売却が一定期間制限されるものもあります。単位型とも言います。買付手数料は購入代金に含まれているものが殆どです。"}
+{"instruction":"オープンエンド型の投資信託について教えてください。","input":"","output":"オープンエンド型の投資信託では、投資家はいつでも自由に償還を求めることができ、売却だけでなく償還によって換価を行うことができます。償還により払い戻される金額は、一般に、一口当たり純資産額(基準価額と呼ばれる)に償還口数を乗じた金額となります。米国のミューチュアル・ファンドや英国等のユニット・トラストなどがあります。"}
+{"instruction":"クローズドエンド型の投資信託について教えてください。","input":"","output":"クローズエンド型の投資信託では、投資家は自由に償還を求めることができず、投資家は換価を行うには売却を行うのが基本となります。売却価額と純資産額は必ずしも一致しません。また、上場される場合にはこのタイプが用いられます。英国のインベストメント・トラストなどが代表的です。"}
+{"instruction":"アクティブファンドとは何ですか。","input":"","output":"アクティブファンドとは、投運用担当者(ファンド・マネージャー)が、株式・債券・その他有価証券等の銘柄及び投資割合を決定する投資信託を指します。一般的にアクティブファンドはベンチマーク(株価指数など)を設定し、そのベンチマーク以上の運用成績を目指します。投資銘柄や投資割合に運用を担当する者の運用方針が反映されるため、その運用担当者の氏名を公表して募集するファンドもあります。"}
+{"instruction":"インデックスファンドとは何ですか。","input":"","output":"運用担当者が銘柄や及び投資割合を決めず、そのファンドが連動を目指すインデックスと同様の動きを目指すファンドを「インデックスファンド」または「パッシブファンド」といいます。"}
+{"instruction":"絶対利益追求型のファンドとは何ですか。","input":"","output":"特定のベンチマークを設けず、どのような相場環境でも利益��上げることを目指すファンドのことです。"}
+{"instruction":"上場投資信託とは何ですか。","input":"","output":"上場投資信託とは、金融商品取引所で取引される投資信託のことです。ETF(英語: exchange-traded fund)、上場投信という略称がよく用いられます。一般の投資信託は金銭の出入りにより解約設定されますが、ETFは投信会社指定の現物金融商品によることもできます。また、一般の投資信託は組み入れ資産だけを証券化するのに対して、ETFは投資家の拠出する現物まで証券化します。"}
+{"instruction":"上場投資信託の取引手法は株式と同じですか。","input":"","output":"取引手法はコストも含めて株式と同様です。ユーロクリアなどの証券集中保管機関が振替を担い、現物はカストディアンが保管することで、技術面での流動性が担保されています。"}
+{"instruction":"カストディアンとは何ですか。","input":"","output":"カストディアン(英語 : Custodian)は、投資家に代わって有価証券の管理(カストディ)を行う機関で、受託信託銀行ともいいます。特に、国外の有価証券に投資する際、現地で有価証券を管理する金融機関のことをいいます。"}
+{"instruction":"カストディアンはどのようなことをしますか。","input":"","output":"カストディアンは有価証券の保管業務に付随して、取引の決済、配当金・元利金の受領、議決権の行使、コーポレートアクションの報告などの事務を投資家に代わって行うほか、証券のレンディング(貸付)を行うこともあります。寄託と(準)委任の混合契約である委任カストディと、信託契約である信託カストディの2つの類型があります。"}
+{"instruction":"上場投資信託にはどんな種類がありますか。","input":"","output":"上場投資信託は、主流の指数連動型上場投資信託と、それ以外のものに分かれます。指数連動型上場投資信託とは、その価格がTOPIXや日経平均株価やS&P500指数などの株価指数、商品価格、商品指数などの指数に連動するようにつくられたインデックスファンドの一種で、証券取引所に上場している株式と同様に取引できます。指数連動型以外のETFは、円換算した指数に連動するリンク債を裏付けとして受益証券を発行します。金などの貴金属や商品先物、債券やREITなどに投資するタイプです。"}
+{"instruction":"通常のオープンエンド型の投資信託と上場投資信託の違いを教えてください。","input":"","output":"通常のオープンエンド型の投資信託は、一般の投資家から資金を受け取る度に受益証券を発行するのに対し、上場投資信託では証券会社や機関投資家などの大口投資家が、その対象となる株価指数を構成する株式を指数に連動するような構成比でユニット化した現物株式を拠出した場合に受益証券を受け取ることになっており、これらの大口投資家が証券取引所で放出した受益証券を一般の多くの投資家が取引する仕組みになっている。"}
+{"instruction":"上場投資信託の手数料について教えてください。","input":"","output":"一般的な投資信託と異なり、投資信託そのものの販売手数料は掛からず、株式の売買手数料で済みます。信託報酬は、委託会社(ファンドの運用の指図を行なう者)と受託会社(ファンドの財産の保管および管理を行なう者)に対して、信託財産の純資産総額に一定の率を乗じた報酬が信託財産から支払われます。信託報酬は、一般的に同じ指数に連動を目指すインデックスファンドと比較して安くなる傾向があります。"}
+{"instruction":"ETFは信用取引できますか。","input":"","output":"はい、できます。"}
+{"instruction":"現物拠出によらず、店頭スワップ取引により対象指数連動をめざすETFについて、金融安定化理事会が表明している3つの懸念について答えよ。","input":"","output":"世界金融危機後の残高増大をみて、金融安定化理事会 (Financial Stability Board) が3点の懸念を表明しています。①スワップ契約の相手銀行が破綻した場合スワップ契約が履行されない。②相手銀行がレポ市場に出せないような証券を担保にしていた場合で、もしもETFが予期せぬ大量解約にあったら困る。③大銀行とシャドー・バンキング・システムが同一の金融グループであるため、利益相反のおそれがある。"}
+{"instruction":"投資ファンドとはどのような仕組みですか。","input":"","output":"投資ファンドは、複数の投資家から集めた資金を用いて投資を行いそのリターンを分配する仕組みです。投資家となる者から資金を集めて1つの財団的まとまりとすることで、その資金を投資した場合の規模のメリットや、影響力の強化を狙います。投資家側からみると、投資ファンドは一定の利回りを目標利回りとして設定するなどしていて、その運用内容を魅力として投資することがあります。また、実際の投資家に代わって対象会社に対する影響力の行使を行うなど、表に実際の投資家が出てこない形で投資が行える点もメリットとなっています。"}
+{"instruction":"アセットアロケーションとはどのような戦略ですか。","input":"","output":"アセットアロケーション(資産配分) とは、投資家のリスク許容度、目標、時間軸に応じて、ポートフォリオ内の各資産の割合を調整することにより、リスクとリターンのバランスを取ろうとする投資戦略のことです。"}
+{"instruction":"アセットアロケーションの種類について教えて下さい。","input":"","output":"投資目標、リスク許容度、投資期間、多様化に基づいて、アセットアロケーション戦略には幾つかの種類があります。\n・ストラテジック·アセットアロケーション(戦略的) - 長期投資の視点に基づき、予想されるリスクとリターンが最適なバランスになるような資産の構成比率にする。\n・タクティカル·アセットアロケーション(戦術的) - より積極的な取り組み方法。最も利益の可能性を示しているセクター株や個別の株式らをポートフォリオへ組み込もうと試みる。\n・コア·サテライト·アセットアロケーションは、多かれ少なかれ、上記の両方のハイブリッドである。"}
+{"instruction":"目論見書とはなんでしょうか。","input":"","output":"目論見書(もくろみしょ)は、有価証券の募集または売出しのためにその相手方に提供する文書で、当該有価証券の発行者の事業その他の事項に関する説明を記載したものです(金融商品取引法第2条第10項)。"}
+{"instruction":"目論見書の発行対象をとなる有価証券を教えてください。","input":"","output":"目論見書発行の対象となる有価証券の代表的なものとしては株式、社債、投資信託などがあげられます。国債・地方債などに関しては目論見書は発行されません(第3条)。また、投資信託などについては、基本的な情報を記載する交付目論見書と、詳細な情報を記載する請求目論見書の2種類が発行され、後者は投資家の請求があったときに交付すればよいことになっています。"}
+{"instruction":"店頭デリバティブとは何ですか。","input":"","output":"店頭デリバティブとは金融商品取引所などの公開市場を介さず、当事者同士が相対で取引を行うデリバティブのことです。"}
+{"instruction":"店頭デリバティブと市場デリバティブではどちらが取引規模が多いか答えよ。","input":"","output":"店頭デリバティブ"}
+{"instruction":"店頭デリバティブで取引されるデリバティブの原資産はどのようなものが多いですか。","input":"","output":"金利と為替が多いです。特に日本においては金利スワップが店頭デリバティブ取引の70%超を占めています。"}
+{"instruction":"店頭デリバティブを取り引きする人の属性を教えてください。","input":"","output":"店頭デリバティブの取引当事者として、金融機関同士での取引、金融機関と事業会社や法人間での取引、事業会社同士での取引、金融機関と個人投資家間での取引など多様です。店頭デリバティブを利用している事業会社や法人も大企業から中小企業、教育機関、宗教法人まで多岐にわたります。"}
+{"instruction":"店頭デリバティブの利点を教えてください。","input":"","output":"店頭デリバティブの利点として、デリバティブ自体が持つリスクヘッジ機能の他に相対取引特有の柔軟な契約が可能であることが挙げられます。日本においては「金融ビッグバン」以降、店頭デリバティブが解禁されたことで、店頭デリバティブ取引による手数料が商業銀行の重要な収入源の一つとなっています。"}
+{"instruction":"店頭デリバティブの問題点について説明してください。","input":"","output":"店頭デリバティブの問題点としては、特に金融機関と一般法人間、金融機関と個人投資家間での店頭デリバティブ取引における情報格差が���たらす問題があります。金融機関は店頭デリバティブの売り手としてデリバティブや市況についての知識が豊富ですが、買い手となる一般法人や個人投資家はそうであるとは限らないため、店頭デリバティブによる損失をきっかけに法廷闘争にまで至る場合があります。また、店頭デリバティブ取引が金融危機をより深刻化させた問題が指摘されています。"}
+{"instruction":"カウンターパーティーリスクとはどのような意味ですか。","input":"","output":"カウンターパーティリスクは、経済・金融分野の用語で、取引先(カウンターパーティ)が破綻するなどして契約が履行されずに損失を被るリスク、または当該損害金額のことです。"}
+{"instruction":"金利スワップとは何ですか。","input":"","output":"金利スワップとは、取引当事者が一定の想定元本、期間、利息交換日およびその機関を決定し、金利を交換するスワップ取引のことです。変動金利と固定金利の交換が多いです。"}
+{"instruction":"金利スワップはデリバティブ取引に含まれますか。","input":"","output":"はい。金利スワップはデリバティブ取引の一種です。"}
+{"instruction":"短期変動金利と長期変動金利についてそれぞれ教えてください。","input":"","output":"金利は一律ではなく、短期変動金利と長期固定金利があります。短期変動金利とは、中央銀行の政策金利に連動し、その時々の経済状況や政策判断により随時変動します。一方で長期固定金利とは、住宅ローンや長期債券など、数十年にもわたる長期間の契約に適用される、固定一律の利率です。"}
+{"instruction":"金利スワップが考案された経緯を簡単に教えてください。","input":"","output":"1970年代、アメリカではオイルショックやニクソンショックなど多くの事件で変動金利が乱高下し、しばしば10%を超えて、住宅ローンの貸し出しを主業務にしていた多くの金融機関が破綻に追い込まれました。そこで金利の変動によるリスクを回避する方法が模索され、投資銀行により考案されたのが金利スワップです。"}
+{"instruction":"金利スワップの具体例を示してください。","input":"","output":"金利スワップについて、例えば以下のような取引があります。\n地場の貯蓄貸付組合のA組合は、顧客から現在3%の変動金利で預金を集め、その資金を5%の長期固定金利で住宅ローンにして貸し出している。しかし変動金利が5%を超えて上昇した場合は損失を蒙る。そこで、以下の操作を行なう。\nA組合は投資銀行などのアレンジャー(幹事企業)を相手に、変動金利と固定金利を交換する。具体的には、A組合は投資銀行に、例えば4%の固定利率で計算した利息相当額を支払い、変動金利の支払いを肩代わりしてもらう。変動金利が上昇した場合のリスクは、投資銀行が負う。\nこの取引により、A組合はいわば4%の固定金利で調達した資金を5%の固定金利で貸し出すことになり、金利の変動に伴うリスクを回避することができる。一方で投資銀行は、次のいずれかにより利益を得る。\n1. そのまま保持する。むろんこの場合、変動金利は平均して4%を超えないと分析しているのである。見通しが外れた場合は、損失を被る。\n2. 同じように変動金利が上昇しないと考えている他の顧客に取引を仲介し、双方から手数料を得る。\n当初は上のように単純なものでしたが、取引が増えるにつれ手法が進化し、現在ではオプション取引と組み合わせた「スワップション」などの複雑な金融工学的手法によって、金利変動リスクを回避するようになっています。現在のスワップ取引はそういった特殊な金融技術を持つ大手金融機関により、利用者の一般企業に提供されています。"}
+{"instruction":"企業が金利スワップを利用する目的は何ですか。","input":"","output":"企業が金利スワップを利用する目的は様々ですが、大まかには以下の2点があります。\n・金利スワップを利用した利得目的の場合。すなわち、将来の金利動向等をにらみながら、相場観に基づく取引などがこれにあたる。\n・リスクヘッジ目的の場合。すなわち、相場変動やキャッシュフロー変動は、望ましくない方向だけでなく望ましい方向にも変動するが、ヘッジ目的の場合、望ましい方向への変動自体もリスク(不安定要因)であり、このような変動自体はできるだけなくすのが望ましいとされる(なお、損失を回避することだけを目的とする場合は、相場観に基づく取引であり、本来ヘッジ目的とはいえないが、実務上しばしばヘッジ目的と同一視される例が散見される)。\nリスクヘッジ目的については、相場変動リスクヘッジとキャッシュフロー変動リスクヘッジの2つがありますが、これらのリスクを同時にヘッジさせることは不可能です。キャッシュフロー変動を固定化すれば、相場変動リスクに晒されることになり、反対に市場の相場変動に金利を連動させれば、キャッシュフロー変動リスクを免れないためです。キャッシュフロー変動と相場変動のいずれをリスクとみなし、ヘッジすべきかについては、ヘッジ対象や各企業の規定するリスク管理方針等によって異なります。"}
+{"instruction":"金利スワップの種類をできるだけ多く列挙してください。","input":"","output":"・プレイン・スワップ(Plain Swap)\n最も基本的な金利スワップ(固定対変動で変動と固定の支払日が同じ、想定元本が一定、など)を プレインスワップと呼ぶことがある。\n・ベーシス・スワップ(Basis Swap)\n変動金利同士の金利スワップ。6ヶ月物LIBOR対3ヶ月物LIBOR、LIBOR対TIBOR、米ドルSOFR対日本円TONAなど。同一通貨の場合も異なる通貨の場合もある。\n・通貨スワップ(Cross Currency Swap)\n異なる通貨間のスワップを通貨スワップ(クロスカレンシースワップ)と呼ぶ。元本の交換があるもの、さらに元本部分を為替レートにより定期的にリバランスするものがある。\n・クーポン・スワップ(Coupon Swap)\n通貨スワップのうち、元本の交換がないものをクーポン・スワップと呼ぶ。\n・シングル・ペイメント・スワップ(Single-Payment Swap, SPS)\nキャッシュフローが一回だけのものをシングル・ペイメント・スワップと呼ぶことがある。\n・オーバーナイト・インデックス・スワップ(Overnight Indexed Swap, OIS)\n一方、または両方のキャッシュフローが翌日物コールレートや、FF金利、EONIAなどの翌日物の金利と連動するものをオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)と呼ぶ。通常、OISレッグのキャッシュフローは1日毎の複利で計算される。\n・アモータイジング・スワップ(Amortizing Swap)\n想定元本を定期的に減少させていくスワップ。\n・インデックス・アモータイジング・スワップ(Index Amortizing Swap)\n指標とする短期レートやインデックス(例えばLIBOR)の変動幅により想定元本の減少量を決定するスワップをインデックスアモータイジングスワップと呼ぶ。これは通常の金利スワップとスワップションを組み合わせたものである。\n・アクリーティング・スワップ(Accreting Swap)\n想定元本を定期的に増加させていくスワップ。\n・インデックス・アクリーティング・スワップ(Index Accreting Swap)\n指標とする短期レートやインデックス(例えばLIBOR)の変動幅により想定元本の増加量を決定するスワップをインデックスアクリーティングスワップと呼ぶ。これは通常の金利スワップとスワップションを組み合わせたものである。\n・ローラーコースター・スワップ(Rollercoaster Swap)\n想定元本を減少させたり増加させるスワップ。\n・インフレーション・スワップ(Inflation Swap)\n固定金利と消費者物価指数などの物価指数と連動する変動金利のスワップ。"}
+{"instruction":"スワップションとは何ですか。","input":"","output":"スワップション(Swaption)は、権利行使日に一定条件のスワップ取引を行うことができる権利を売買するオプション取引の一種で、スワップ(swap)とオプション(option)を組み合わせた造語です。原資産は通常、金利スワップです。また、固定金利払い、変動金利受けのスワップ取引を行う権利をペイヤースワップション (payer swaption)、固定金利受け、変動金利払いのスワップ取引を行う権利をレシーバースワップション(receiver swaption)といいます。\nなお、スワップションの買い手と売り手は以下の項目について合意します。\n・オプションプレミアム(価格)\n・行使レート(原資産のスワップの変動金利)\n・オプションの権利行使可能期間(権利消滅日、アメリカン、ヨーロピアンタイプの別)\n・想定元本\n・原資産のスワップの詳細(スワップ期間、インデックス等)\n・権利行使時の処理(cash:差金決済、physical:スワップ取引を行う)"}
+{"instruction":"ストックオプションとは何ですか。","input":"","output":"ストックオプションとは、株式会社の経営者や従業員が自社株を一定の行使価格で購入できる権利のことです。"}
+{"instruction":"ストックオプション制度の長所を教えてください。","input":"","output":"ストックオプション制度には、賞与を現金で支払う場合に比べて、以下のような長所があります。\n・手元に現金がある必要がない。このため、財務の余裕がなくても人材を集められる。\n・株価に基づく報酬体系である。このため、指標が明確であり、また会社(株主)の目標と従業員の目標の間にズレが生じない。\n・株価が上昇基調にある限り、従業員の忠誠心やモラール(士気)の向上が期待できる。\n・税務上による税金節約"}
+{"instruction":"ストックオプション制度の短所を教えてください。","input":"","output":"ストップオプション制度の短所として以下の点が挙げられます。\n・オプションの行使によって多額の報酬を手にした人材が流出する危険性。\n・不況で経営努力が株価に反映されない状況では、従業員のモラールの低下が起こりうる。\n・付与基準が不明確な場合は、不公平感による従業員のモラールの低下が起きる。\n・株式の希薄化による既存株主の経済的損失の可能性\n・ストックオプションの行使にて入手できた社員とできなかった社員との二層化"}
+{"instruction":"ストックオプションの税務上の取り扱いについて教えてください。","input":"","output":"日本国内の企業が国内の従業員などに与えているストックオプションは、原則として「給与所得とする」と税法上定められています。"}
+{"instruction":"限日取引とは何でしょうか。","input":"","output":"限日取引(げんにちとりひき)とは、デリバティブ取引(先物取引やオプション取引など)において、決済日が毎営業日ごとに来て、毎営業日ごとに自動的にロールオーバーする取引のことです。例外もありますが、自動的にロールオーバーするので決済期限がなくなります。"}
+{"instruction":"先渡取引とは何でしょうか。","input":"","output":"先渡取引 (さきわたしとりひき) またはフォワード取引は、金融において契約締結時に合意された価格で、指定された未来の時点の資産を売買するための二者間の非定型的な契約です。デリバティブの一種で、よく行われている先渡取引に、為替予約があります。"}
+{"instruction":"為替予約とは何ですか。","input":"","output":"為替予約は、未来のある日に、事前に決めた為替レートと金額で外国為替の取引をおこなう契約のことです。一般的に、外国為替先渡取引 (為替フォワード) を意味していて、為替変動リスクの回避や、外貨建て定期預金で事前に円建ての金額を確定させたい場合に有効です。なお、リテールFXは、現物の為替取引と同じ直物為替相場 (スポットレート) で取引する直物取引 (スポット取引) であり、為替予約ではありません。"}
+{"instruction":"外国為替先渡取引とは別名何というか。","input":"","output":"為替フォワード"}
+{"instruction":"直先スプレッドとは何ですか。","input":"","output":"直先スプレッド (じきさきすぷれっど, フォワードスプレッド) は、将来の満期日時点の先渡為替相場 (フォワードレート) と、取引現在時点の直物為替相場 (スポットレート) とのレート差のことです。"}
+{"instruction":"為替バンド制とは何ですか。","input":"","output":"為替バンド制とは、為替レートが変動可能な範囲を予め決めたうえで、その範囲内で為替レートの変動を許容する為替相場制度のことです。"}
+{"instruction":"為替レートとは何ですか。","input":"","output":"為替レートとは、通常の外国為替の取引における外貨との交換比率(交換レート)です。為替相場、通貨レート、単にレートとも呼びます。基本的に市場で決定され、市場で決定されたレートをMER (Market Exchange Rate) と呼びます。"}
+{"instruction":"政府や中央銀行などの通貨当局が外国為替市場に介入して当該国家の為替レートに影響を与えることを何というか答えよ。","input":"","output":"為替介入"}
+{"instruction":"次の文章の①と②に当てはまる語をそれぞれ答えてください。","input":"一般に、為替レートはその制度いかんに関��らず経済情勢の変化によって変動する。ある通貨Aに対して、変動相場制の下で通貨Bの価値が増大した場合、BはAに対して①したという。また、AはBに対して②したという。","output":"①増価\n②減価"}
+{"instruction":"先進国の通貨で採用されているのは変動相場制と固定相場制のどちらですか。","input":"","output":"主に変動相場制が採用されています。"}
+{"instruction":"特定の通貨との間で為替レートを一定に保つことを何と言いますか。","input":"","output":"ペッグ"}
+{"instruction":"ドルペッグとは何ですか。","input":"","output":"米ドルとの固定相場制を維持することです。なお、特定の通貨との間で為替レートを一定に保つことを「ペッグ」と呼びます。"}
+{"instruction":"通貨高になるとどのようなことが起きますか。簡単に教えてください。","input":"","output":"自国の通貨高は自国製品の価格が海外で高くなるため輸出に不利となる一方で、輸入品が安くなります。また、借金(外債)の負担が軽減されます。"}
+{"instruction":"通常為替レートが下落するとどのようなことが起きますか。簡単に教えてください。","input":"","output":"通常為替レートが下落すると、輸入物価が上昇してインフレを引き起こすと同時に、企業が抱える外貨建ての債務の偏差負担が膨らみます。"}
+{"instruction":"為替からその国の国力がわかりますか。","input":"","output":"基本的に為替レートは単純にモノとモノとの交換レートに過ぎないため、為替が国力を表したり、成長率が高い国の通貨が買われ続けたりするということではありません。為替レートに対しては、例えば「為替は国力を表すはずだ。少子高齢化で衰退していく国の通貨が上昇するのはおかしい」というような誤解を持たれることがあります。為替レートというのは基本的に2つの通貨の相場に過ぎず、長期的には購買力平価に沿った動きになります。すなわち、インフレ率が高ければ通貨の価値が下がり、インフレ率が低ければ上がると考えることができ、長期的にはそれが為替レートに反映される、とシンプルに考えればよいでしょう。"}
+{"instruction":"為替レートの種類について教えてください。","input":"","output":"交換方向によって以下の種類があります。\n・TTS (Telegraphic Transfer Selling rate) - 円貨を外貨と交換する(金融機関などが外貨を売る)際に適用する為替レート。\n・TTB (Telegraphic Transfer Buying rate) - 外貨を円貨と交換する(金融機関などが外貨を買い取る)際に適用する為替レート。"}
+{"instruction":"実質為替レートとは何ですか。","input":"","output":"物価上昇率の効果を考慮した為替レートのことです。"}
+{"instruction":"TTSとTTBの差を何というか。","input":"","output":"スプレッド"}
+{"instruction":"確定申告とは何か簡単に説明してください。","input":"","output":"1年間の所得金額や税金を自分で計算して税務署に申告することです。"}
+{"instruction":"課税所得金額とは何か簡単に説明してください。","input":"","output":"1年間のすべての所得から、所得控除(その人の状況に応じて税負担を調整するもの)を差し引いた所得のことをいいます。"}
+{"instruction":"関税とは何か簡潔に説明してください。","input":"","output":"輸入品にかかる税金のことです。"}
+{"instruction":"間接税とは何か簡潔に説明してください。","input":"","output":"税を納める人と負担する人が異なる税金のことです。間接税には、消費税や酒税、たばこ税などがあります。"}
+{"instruction":"源泉徴収とは何か簡単に説明してください。","input":"","output":"勤務先の会社があらかじめ本人の給与から所得税を差し引いて、本人に代わってまとめて納税することです。"}
+{"instruction":"公共事業とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"道路や下水道、ダムなどの整備を、国や地方公共団体が税金などを使って行う事業のことをいいます。\r"}
+{"instruction":"公債金とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"国の使うお金が税金の収入だけでは足りないときに、国が借金をして得るお金のことをいいます。"}
+{"instruction":"国債とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"国の使うお金が税金の収入では足りないときに、国が借金をするために発行する券のことをいいます。これは将来、一定の金額(利子)を上乗せして国が買���取ることを約束しています。"}
+{"instruction":"国税とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"国に納める税金のことです。国税には、法人税や所得税、消費税、酒税、たばこ税などがあります。"}
+{"instruction":"国民の三大義務とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"日本国憲法では日本国民の義務を定めています。「教育の義務」「勤労の義務」「納税の義務」の3つをいいます。"}
+{"instruction":"国会とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"国の議会のことをいいます。選挙で選ばれた国民の代表者が集まり、議論するところです。\r"}
+{"instruction":"固定資産税とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"土地や家屋などの財産にかかる税金のことです。"}
+{"instruction":"歳出とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"4月から翌年3月までの期間(会計年度)1年間の支出のことをいいます。"}
+{"instruction":"歳入とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"4月から翌年3月までの期間(会計年度)1年間の収入のことをいいます。"}
+{"instruction":"財務省とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"国の行政機関のひとつです。財政や予算、税制などに関する仕事を行っているところです。"}
+{"instruction":"資産課税とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"資産・財産に対して課税することです。資産課税には相続税や固定資産税などがあります。"}
+{"instruction":"社会保障とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"私たちが安心して生活していくために必要な公的サービス制度のことです。失業保険や生活保護、医療保険、年金制度、老人福祉、介護のしくみのことです。"}
+{"instruction":"所得とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"会社からもらう給料や商売で得たお金などから、経費などを差し引いた残りの金額のことをいいます。"}
+{"instruction":"所得課税とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"個人や会社の所得に対して課税することです。所得課税には所得税や法人税などがあります。"}
+{"instruction":"所得控除とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"扶養控除や障害者控除など、その人の状況に応じて、税負担を調整するものです。"}
+{"instruction":"所得税とは何か端的に説明してください。","input":"","output":"個人の所得に対してかかる税金のことです。"}
+{"instruction":"ODAは何の略称ですか。","input":"","output":"O Official(=公の)、D Development(=開発)、A Assistance(=援助)の略です。先進国が発展途上国を援助する活動のことです。お金を貸したり、ダムや道路、病院をつくったり、病院で使う薬や注射器などを送っています。"}
+{"instruction":"地方税とは何か簡単に説明してください。","input":"","output":"地方公共団体(都道府県や市区町村)に納める税金のことです。地方税には、住民税(道府県民税と市町村民税)や自動車税などがあります。"}
+{"instruction":"直接税とは何か簡単に説明してください。","input":"","output":"税を納める人と負担する人が同じ税金のことです。直接税には、所得税や法人税、住民税(道府県民税と市町村民税)などがあります。"}
+{"instruction":"法人とは何か簡単に説明してください。","input":"","output":"株式会社など、法律上の権利義務の主体とされているものをいいます。"}
+{"instruction":"法人税とは何か簡単に説明してください。","input":"","output":"会社の所得に対してかかる税金のことです。"}
+{"instruction":"予算とは何か簡単に説明してください。","input":"","output":"1年間の歳入と歳出の予定を示した計画をいいます。"}
+{"instruction":"累進課税とは何か簡単に説明してください。","input":"","output":"課税所得金額などが大きくなるにつれて、税率が高くなるしくみのことです。"}
+{"instruction":"賦課・徴収とは何か簡単に説明してください。","input":"","output":"税金についての相談に応じたり、正しく税金が納められているか調べたりして、税金を集めることをいいます。"}
+{"instruction":"ALMとは何ですか。","input":"","output":"「資産(Asset)及び負債(Liability)の総合管理」をいい、金融機関などにおいて財務の健全性を確保するために行われている経営管理手法の一つです。"}
+{"instruction":"金利変動リスクとは何ですか。","input":"","output":"金利の変動によって、損益が変動するリスクをいいます。例えば、負債の借換が生じた際に、従前より高い金利で資金を調達することとなった場合、調達金利が貸付金利を上回り(逆ざや)、損失を被る可能性があります。"}
+{"instruction":"クールジャパン戦略とはどのような戦略ですか。","input":"","output":"外国人がクールと捉える日本の魅力を活用し、世界の「共感」を得て日本への愛情を有する外国人(日本ファン)を増やすことで、日本のソフトパワーを強化するための日本のブランド戦略をいいます。"}
+{"instruction":"財政融資資金とは何ですか。","input":"","output":"財政融資を行うための原資(財源)です。財政融資資金は、財投債(国債)や、特別会計の積立金(注)などの国の信用により集められた資金を統合管理し、その資金を確実かつ有利な方法で運用することにより、公共の利益の増進に寄与することを目的として財政融資資金法により設置されており、昭和26年度に設置された資金運用部資金を前身とし、平成13年度の抜本的な財政投融資改革に伴い名称が財政融資資金に改められたものです。\nまた、財政融資資金の運用に関しては、財政投融資特別会計財政融資資金勘定で経理されていますが、同勘定は一般会計(=税財源)からの繰入れを行わない独立採算で運営されています。\n(注)年金特別会計の国民年金勘定及び厚生年金勘定に係る積立金を除く。"}
+{"instruction":"財政融資資金運用計画とは何ですか。","input":"","output":"当該年度における財政融資資金の運用計画額を定めたもので、財政融資資金法に基づき、財政制度等審議会財政投融資分科会の意見を聴いたうえで財務大臣により決定されています。\r"}
+{"instruction":"財政融資資金証券とは何ですか。","input":"","output":"財政融資資金に属する現金に不足があるとき、財政投融資特別会計の財政融資資金勘定の負担において発行し、一時不足額を補足することができる政府短期証券をいいます。発行限度額については予算をもって国会の議決を経なければならず、1年以内に償還しなければならないとされています。"}
+{"instruction":"資産担保証券(ABS)とは何ですか。","input":"","output":"資産担保証券(Asset Backed Securities)とは、企業などが資金調達などのために利用する金融商品のうち、企業などの信用力に依存せず、企業などが保有する資産(金銭債権、動産、不動産など)の信用力を裏付けとして元利払いが行われる金融商品をいいます。財投機関では、(独)住宅金融支援機構が民間金融機関の住宅ローン債権を買い取り、当該債権を信託銀行などに信託することでこれを担保に債券を発行し、資金調達を行っています。"}
+{"instruction":"市場公募資金とは何ですか。","input":"","output":"地方債資金のうち、広く投資家に債券購入を募る方法により調達した資金をいいます。全国型市場公募地方債においては、地方公共団体が単独で発行する個別発行に加え、発行ロットを大型化することで発行コストの低減や安定的な調達などを図るため、平成15年度から共同発行が実施されています。このほか、地方債の個人消化と公募化を通じて資金調達手法の多様化を図るとともに、住民の行政への参加意識の高揚を図るため、全国型市場公募地方債以外に、平成14年3月以降、「住民参加型市場公募地方債」の発行が実施されています。"}
+{"instruction":"資本性劣後ローンとは何ですか。","input":"","output":"金融機関が借り手の財務状況などを判断するに当たって、負債ではなく、資本とみなすことができる借入金のことです。"}
+{"instruction":"償還確実性とは何ですか。","input":"","output":"財政投融資の審査を行う上でのポイントの一つです。財投機関は、確実に債務の償還を行うことができる必要があります。"}
+{"instruction":"地方公営企業とは何ですか。","input":"","output":" 住民の福祉の増進を目的として、地方公共団体が特別会計を設けて経営する企業です。事業例としては、上下水道、病院、交通事業などがあり、全国で8,222事業あります(令和元年度末時点)。\n 地方公営企業は、独立採算の原則に基づき運営されており、受益者からサービスの対価として回収した料金���使用料などを財源として、継続的なサービスを提供しています。"}
+{"instruction":"財政融資資金貸付金の証券化とは何か説明してください。","input":"","output":" 一般に証券化とは、不動産や債権などキャッシュフローを生み出す資産を裏付けとして証券を発行し、それを投資家に販売することを通じて、当該資産の保有者が資金調達を行う金融手法のことです。\n 財政融資資金貸付金の証券化については、行政改革推進法において、国の資産は平成27年度末の国の資産規模対GDP比の半減を目安とすることが規定され、「基本方針2006」において、約140兆円規模(うち財政融資資金貸付金残高は130兆円超)の圧縮を図るため、財政投融資改革の継続に加えて、追加的努力のひとつとして、既往の貸付金・保有有価証券の売却・証券化によるオフバランス化を行うこととされました。当該証券化は、平成19年度から開始しましたが、信用リスクプレミアムなどの上乗せや証券会社などへの手数料支払により、相当程度のコストが発生しました。その後、いわゆるリーマン・ショックによる金融市場の混乱や証券化市場の低迷などを理由に、平成21年度以降は起債を見合わせています。こうした中、証券化には相当程度のコストが発生することや証券化市場に回復の兆しが見られないことに加えて、証券化のメリットであるマチュリティ・ギャップの縮小は、財投債の発行年限の調整や買入消却により確保されることから、財政融資資金貸付金残高の圧縮や金利変動リスクの観点から特に必要とされない限り、今後は、貸付金の証券化は基本的に実施しない(当初予算計上は行わない)方針としています。"}
+{"instruction":"財政投融資特別会計財政融資資金勘定の剰余金とは何でしょうか。","input":"","output":" 一般に剰余金は、国の会計上で、毎会計年度末における歳入(収納済額)から歳出(支出済額)を控除した残額(歳計剰余金)をいいます。\n 財政融資資金勘定の剰余金は、これまでの貸付債権の利子収入等から財投債の利払い等を差し引いたものであり、市場金利が低下し、低金利で財投債による資金調達を行うことができた一方、過去の比較的高金利の長期貸付が残っていたことにより生じていましたが、今後、不足が生じるリスクがあります。\n 剰余金は、特別会計に関する法律第58条第1項に基づき、積立金として積み立てることとなっています。なお、同条第4項において、剰余金の一般会計繰入れ規定(同法第8条2項)が適用除外とされています。"}
+{"instruction":"地方公共団体金融機構資金とは何ですか。","input":"","output":"地方公共団体金融機構が債券発行により調達した資金を原資とするものをいいます。地方公共団体金融機構は、全都道府県・市区町村等からの出資により設立され、地方公共団体に対し、長期かつ低利の資金を融通しています。"}
+{"instruction":"地方債とは何ですか。","input":"","output":" 地方公共団体が財政上必要とする資金を外部から調達することによって負担する債務で、その履行が一会計年度を超えて行われるものをいいます。地方債による資金調達は原則として、公営企業の経費や建設事業費の財源を調達する場合など、地方財政法第5条に掲げられる場合において行うことが可能となっています。\n 地方債の資金調達先は、大きく分けて、公的資金(財政融資資金・地方公共団体金融機構資金など)と民間等資金(市場公募資金・銀行等引受資金)に分けられます。公的資金のうち、財政融資資金は、地方公共団体向けの財政融資として財政投融資計画に計上されます。\n 地方債による資金調達については、地方公共団体の自律的な財政運営を促す観点から、民間等資金によることが基本とされており、財政投融資改革以降、地方公共団体の資金調達能力と資金使途に着目した重点化を推進したことにより、財政融資資金の割合は低下し、一方、市場公募資金などの民間等資金の割合は上昇しました(「地方債の市場化」)。"}
+{"instruction":"地方債計画とは何ですか。","input":"","output":"地方債の発行予定額などを示した年度計画をいい、総務大臣が財務大臣に協議の上、毎年度策定・公表しています。\n「地方債計画」については、総務省ホームページhttp:\/\/www.soumu.go.jp\/をご参照ください。"}
+{"instruction":"財政投融資特別会計財政融資資金勘定の積立金について説明してください。","input":"","output":" 財政融資資金勘定においては、毎会計年度の決算上剰余金が生じた場合、財政融資資金勘定の財務の健全性を確保するため、積立金として積み立て(特別会計に関する法律第58条第1項)、将来生じうる損失に備えることとしています。\n 特別会計に関する法律では、積立金が財務の健全性を確保するために必要となる水準(特別会計に関する法律施行令第45条)を超える場合には、予算で定めるところにより、国債整理基金特別会計に繰り入れることができるとされています(同法第58条第3項)。\n なお、「積立金」は現金主義に基づくものであり、発生主義に基づく「金利変動準備金」とは等しくならないことに注意する必要があります。"}
+{"instruction":"デュレーション・ギャップとは何ですか。","input":"","output":" 資産(貸付金の回収など)または負債(財投債の償還など)から生じる将来キャッシュフローを現在価値に換算し、そのキャッシュフローが生じるまでの期間を現在価値のウェイトで加重平均したものをデュレーションといい、資産または負債の平均残存期間を示しています。\n デュレーション・ギャップとは、資産と負債のデュレーションの差をいいます。このギャップがある場合、金利変動による現在価値の変動幅が資産と負債で異なるため、金利変動リスクが生じることになります。"}
+{"instruction":"PFIとは何ですか。","input":"","output":"PFI(Private Finance Initiative)は、公共施設など(空港、公園、教育文化施設など)の建設、維持管理、運営などに民間の資金、経営能力及び技術的能力(ノウハウ)を活用することにより、国や地方公共団体などが直接実施するよりも効率的かつ効果的に公共サービスを提供する手法のことです。「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)に基づき実施されています。"}
+{"instruction":"マチュリティ・ギャップとはどのようなものですか。","input":"","output":"各期間における資産(貸付金の回収など)及び負債(財投債の償還など)の満期額の差を、マチュリティ・ギャップといいます。このギャップがある場合、資産の再運用と負債の再調達の時期にズレがあるため、金利変動リスクが生じることとなります。"}
+{"instruction":"満期一括償還とは何か。","input":"","output":"元金の全額を、最後の支払期日に償還する方法をいいます。なお、財投債をはじめとする利付債の償還方法は、満期一括償還です。"}
+{"instruction":"預託金とは何ですか。","input":"","output":"特別会計などから、財政融資資金に預けられた資金をいいます。各特別会計の積立金(注)や余裕金(支払い上余裕が生じた現金)などは、財政融資資金に預託され、統合管理されています。なお、預託金には、契約上の預託期間に応じ、国債金利に即した利子が付されます。\n(注)年金特別会計の国民年金勘定及び厚生年金勘定に係る積立金を除く。"}
+{"instruction":"公正取引委員会が運用する独占禁止法の目的は何ですか。","input":"","output":"独占禁止法の正式名称は,「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」といい,公正かつ自由な競争を促進し,事業者が自主的な判断で自由に活動できるようにすることを目的としています。\n独占禁止法により公正かつ自由な競争が確保される市場においては,事業者は,自らの創意工夫によって,消費者から選ばれる魅力的な商品を供給しようと競争します。ライバルとの競争を勝ち抜いた事業者は,売上げを伸ばして成長し,日本経済の活性化・発展に寄与することになります。また,消費者は,誰もがより良い商品やサービスを求めています。その消費者を顧客として獲得するため,事業者はより安くて優れた商品を提供することで競争を行います。その結果,市場には豊富な商品が提供され,消費者はそれらの中から,より自分の欲しいものを選べるようになります。このように,事業者間の競争によって,消費者の利益が確保されているといえます。"}
+{"instruction":"独占禁止法の規制内容を教えてください。","input":"","output":"独占禁止法には��1.私的独占の禁止,2.不当な取引制限(カルテル・入札談合)の禁止,3.不公正な取引方法の禁止,4.企業結合の規制などがあります。\nまた,独占禁止法の補完法として,「下請法」(下請代金支払遅延等防止法)があります。\n下請法は,下請代金の支払遅延や減額など,下請事業者に対する親事業者の不当な取扱いを規制しています。"}
+{"instruction":"独占禁止法は,国や地方自治体にも適用されることがあるのですか。","input":"","output":"独占禁止法は,事業者又は事業者団体の行為を規制する法律です。したがって,国や地方自治体が事業活動を行っている場合には,独占禁止法上の事業者として規制対象となります。"}
+{"instruction":"私的独占とはどのような行為ですか。","input":"","output":"私的独占は,事業者が単独であるいは他の事業者と結合するなどして,他の事業者の事業活動を排除したり,支配したりすることにより,市場における競争を実質的に制限することをいい,独占禁止法上禁止されています。一方で,品質の優れた安い商品を供給する企業が,競争によって結果的に市場を独占するようになった場合には,私的独占とはいえず,違法とはなりません。\n「排除」というのは,例えば,排他的取引や供給拒絶を行って競争者の事業活動の継続を困難にさせたり,新規参入者の事業開始を困難にさせたりすることです。\nまた,「支配」というのは,例えば,株式の取得や役員の派遣といった力関係にものをいわせたり,市場における地位を利用したりして他の企業の事業活動に制約を加えることです。"}
+{"instruction":"独禁法において、不当な取引制限に該当する行為とはどのようなものですか。","input":"","output":"事業者又は事業者団体の構成事業者が相互に連絡を取り合い,本来,各事業者が自主的に決めるべき商品の価格や販売・生産数量などを共同で取り決め,競争を制限する行為は「カルテル」(不当な取引制限)として禁止されています。これは,紳士協定,口頭の約束など,どんな形で申合せが行われたかにかかわりません。カルテルは,商品の価格を不当につり上げると同時に,非効率な事業者を温存し,経済を停滞させるため,世界各国でも厳しく規制されています。\nまた,国や地方公共団体などの公共工事や物品の公共調達に関する入札の際,入札に参加する事業者たちが事前に相談して,受注事業者や受注金額などを決めてしまう「入札談合」も不当な取引制限のひとつとして禁止されています。事業者間の競争が正しく行われていれば,より安く発注できた可能性があり,入札談合は税金の無駄使いにもつながります。本来,入札は厳正な競争の下に行われるべきものであり,入札談合は公共の利益を損なう非常に悪質な行為です。"}
+{"instruction":"独占禁止法では、事業者団体のどのような行為が禁止されているのですか。","input":"","output":"カルテルは,事業者間の協定や申合せに限らず,事業者団体の活動として行われる場合が少なくありません。\n事業者団体が,団体としての意思決定によって,構成事業者の価格,供給数量などを制限したり,入札談合を行うことは,競争を実質的に制限する行為として,独占禁止法で禁止されています。\n独占禁止法が規制する事業者団体の禁止行為は,行為の態様(相互拘束や支配・排除)に制限はなく,競争の実質的制限に至らない行為でも規制されます。例えば,団体に加入しなければ事業活動を行うことが困難である場合に,加入を拒否したり,一定地域における店舗数や既存店舗との距離を加入の条件としたり,加入希望者と競合する既存の構成事業者の承認を加入の条件とすることなどは,一定の事業分野における事業者の数を制限するものとして違法となり得ます。また,価格,数量,販売先,広告活動などについて,構成事業者の自由な事業活動を制限する場合も同様です"}
+{"instruction":"独占禁止法で、不公正な取引方法に該当する行為とはどのようなものですか。","input":"","output":"不公正な取引方法は,1.独占禁止法第2条第9項第1号から第5号に定められた行為のほか,2.同項第6号イからヘに定められた類型のいずれかに該当する行為であって,「公正な競争を阻害するおそれがあるもののうち,公正取引委員��が指定するものをいう。」と規定されています。公正取引委員会が指定するものには,全ての業種に適用される「一般指定」と,特定の業種等に適用される「特殊指定」とがあります。現在,特殊指定として,新聞業に対する指定,特定荷主が物品の運送又は保管を委託する場合の指定及び大規模小売業者による納入業者との取引に関する指定があります。\n不公正な取引方法は,行為の内容から大きく3つのグループに分けることができます。\n第1は,自由な競争が制限されるおそれがあるような行為で,取引拒絶,差別価格,不当廉売,再販売価格拘束などです。\n第2は,競争手段そのものが公正とはいえないもので,ぎまん的な方法や不当な利益による顧客誘引などです。\n第3は,自由な競争の基盤を侵害するおそれがあるような行為で,大企業がその優越した地位を利用して,取引の相手方に無理な要求を押し付ける行為がこれに当たります。\nこれらの中には,再販売価格拘束のように不公正な取引方法であることが行為自体から明白なものもありますが,多くは,行為の形態から直ちに違法となるのではなく,それが不当な場合(公正な競争を阻害するおそれがあるとき)に違法となります。"}
+{"instruction":"新規事業者の開業を妨害するため,原材料メーカーに新規事業者への商品供給をしないよう共同で申し入れることは,独占禁止法に違反しますか。","input":"","output":"複数の事業者が共同して特定の事業者との取引を拒絶したり,第三者に特定の事業者との取引を拒絶させる行為は,不公正な取引方法(共同の取引拒絶)として禁止されています。複数の事業者が共同して行う取引拒絶は,同業者が結束して特定の事業者を市場から締め出したり,その取引先を奪おうとするものですから,違法性が強く,市場における競争が実質的に制限される場合には,私的独占又は不当な取引制限(カルテル)にも該当するものです。\nまた,メーカーが小売店に販売価格を指示して守らせるなど,独占禁止法上の違反行為の実効を確保するために,事業者が単独で取引拒絶を行うような場合も違法となります。"}
+{"instruction":"事業者が競争相手を排除する目的で,競争相手の取引先に対してのみ廉売をして顧客を奪ったり,競争相手と競合する地域でのみ過剰なダンピングを行うことは,独占禁止法に違反しますか。","input":"","output":"取引先や販売地域によって,商品又はサービスの対価に不当に著しい差をつけたり,その他の取引条件で不当に差別することは,不公正な取引方法(差別対価・取引条件等の差別取扱い)として禁止されています。「不当に」というのは,価格などに差を設けて積極的に競争者を市場から排除したり,取引の相手方を不利な立場に追いやったりする目的あるいは効果を伴うような場合をいいます。"}
+{"instruction":"小売店が,実質的な仕入価格を大幅に下回るような価格で,継続して販売することは,独占禁止法に違反しますか。","input":"","output":"独占禁止法は,正当な理由がないのに,商品又は役務をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給し,他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがある行為等を不当廉売として禁止しています。\nその商品を供給しなければ発生しない費用を下回る価格が「供給に要する費用を著しく下回る対価」となりますが,例えば,実質的な仕入価格(値引き,リベート,現品添付等が行われている場合には,これらを考慮に入れた仕入価格)に仕入経費を加えた額を下回る価格が,「供給に要する費用を著しく下回る対価」に該当する典型的な例となります。ただし,そのような価格での販売であっても,需給関係から販売価格が低落している場合において,市況に応じて低い価格を設定しているときや,キズ物,季節商品の処分のために低い価格を設定しているときなど,「正当な理由」がある場合は違法にはなりません。\nこの問題に関する判断について,公正取引委員会は,不当廉売に関する独占禁止法上の考え方を明らかにしたガイドライン(「不当廉売に関する独占禁止法上の考え方」,「酒類の流通における不当廉売,差別対価等への対応について」,「ガソリン等の流通における不当廉売,差別対���等への対応について」,「家庭用電気製品の流通における不当廉売,差別対価等への対応について」)を作成し,公表しています。"}
+{"instruction":"人気商品と売れ残りの不人気商品をセットで販売することは,独占禁止法に違反しますか。","input":"","output":"ある商品を販売する際に,他の商品も同時に購入させる抱き合わせ販売は,取引の強制であり,不当に行われる場合には,不公正な取引方法(抱き合わせ販売)として禁止されています。問題となるのは,まず,取引の相手方に対して不当に不利益を与える場合です。\nまた,ある商品(主たる商品)の供給に併せて他の商品(従たる商品)を購入させることは,従たる商品の市場における競争業者の販路(取引の機会)を奪ったり,新規参入を妨げるおそれがある場合にも,同様に不公正な取引方法として禁止されています。\n例えば,主たる商品の市場における有力なメーカー(一応の目安として,当該市場におけるシェアが20%を超えること。詳しくはQ17を御覧ください。)が,流通業者に対し,当該商品の供給に併せて従たる商品を購入させることは,これによって従たる商品の市場において市場閉鎖効果が生じる場合には,違法となります。"}
+{"instruction":"メーカーが,販売店の販売価格を指定し,守らない場合に取引を停止することは,独占禁止法に違反しますか。また,新聞や書籍などは定価販売されていますが,これは独占禁止法上問題にならないのですか。","input":"","output":"小売業者等に自社商品の販売価格を指示し,これを守らせることを再販売価格維持行為といいます。再販売価格維持行為は,競争手段の重要な要素である価格を拘束するため,原則として禁止されています。また,指定した価格で販売させるために,これに従わない小売業者に経済上の不利益を課したり,出荷を停止することも禁じられています。ただし,著作物(書籍,雑誌,新聞,音楽用CD,音楽テープ及びレコード盤の6品目)については,例外的に独占禁止法の適用が除外されています。これを著作物再販適用除外制度といいます。\nなお,再販売価格維持行為については,米国やEUなどにおいても,競争法の下で厳しく規制されています。"}
+{"instruction":"電子書籍は,著作物再販適用除外制度の対象となりますか。","input":"","output":"著作物再販適用除外制度は,昭和28年の独占禁止法改正により導入された制度ですが,制度導入当時の書籍,雑誌,新聞及びレコード盤の定価販売の慣行を追認する趣旨で導入されたものです。そして,その後,音楽用テープ及び音楽用CDについては,レコード盤とその機能・効用が同一であることからレコード盤に準ずるものとして取り扱い,これら6品目に限定して著作物再販適用除外制度の対象とすることとしているところです。\nまた,著作物再販適用除外制度は,独占禁止法の規定上,「物」を対象としています。一方,ネットワークを通じて配信される電子書籍は,「物」ではなく,情報として流通します。したがって,電子書籍は,著作物再販適用除外制度の対象とはなりません。"}
+{"instruction":"メーカーが実際の流通価格や販売先などを調査することは,独占禁止法に違反しますか。","input":"","output":"メーカーが単に自社の商品を取り扱う流通業者の実際の販売価格,販売先等の調査(「流通調査」)を行うことは,当該メーカーの示した価格で販売しない場合に当該流通業者に対して出荷停止等の経済上の不利益を課す,又は課す旨を通知・示唆する等の流通業者の販売価格に関する制限を伴うものでない限り,通常,問題とはなりません。"}
+{"instruction":"メーカーが小売店に競争者の商品の取扱いを禁止することは,独占禁止法に違反しますか。","input":"","output":"自己の商品だけを取り扱い,他の競争者との取引を禁止することは,それが競争業者の販路(取引の機会)を奪ったり,新規参入を妨げるおそれがある場合には,不公正な取引方法(排他条件付取引)として禁止されています。\n例えば,市場における有力なメーカー(一応の目安として,当該市場におけるシェアが20%を超えること。)が,流通業者に対して競争品の取扱いを制限することは,これによって市場閉鎖効果が生じる場合には,違法となります。"}
+{"instruction":"メーカーが販売店の営業地域をテリトリー制によって制限することは,独占禁止法に違反しますか。","input":"","output":"取引相手の事業活動を不当に拘束するような条件を付けて取引することは,不公正な取引方法(拘束条件付取引)として禁止されています。\n例えば,市場における有力なメーカー(一応の目安として,当該市場におけるシェアが20%を超えること。)が,流通業者に対して,一定の地域を割り当て,地域外での販売や地域外顧客からの求めに応じた販売を制限することは,これによって価格維持効果が生じる場合には違法となります。また,メーカーが,流通業者の販売方法の一つである広告・表示の方法について,店頭・チラシ等で表示する価格を制限し,又は価格を明示した広告を行うことを禁止することは,事業者が市場の状況に応じて自己の販売価格を自主的に決定するという事業者の事業活動において最も基本的な事項に関与する行為であるため,再販売価格維持行為の考え方に準じて,通常,価格競争が阻害されるおそれがあり,原則として不公正な取引方法に該当し,違法となります。"}
+{"instruction":"メーカーが,販売店の営業地域をテリトリー制によって制限することや小売店に競争者の商品の取扱いを禁止することなどを行う場合には,いかなるメーカーも違反とされるのでしょうか。","input":"","output":"公正取引委員会の流通・取引慣行ガイドラインでは,メーカーが流通業者の取扱商品,販売地域,取引先等を制限する行為(非価格制限行為)を行う場合であっても,いかなるメーカーも違反とされるわけではなく,市場における有力なメーカーが流通業者の競争品の取扱いを制限し,それによって市場閉鎖効果が生じる場合や,営業地域について厳格な制限を課し,それによって価格維持効果が生じる場合などには,不公正な取引方法に該当し,違法となるとしています。この場合において,市場における有力なメーカーであるかどうかを判断するための目安として,メーカーの市場シェアが20%を超えることを挙げています。すなわち,市場におけるシェアが20%以下である事業者や新規参入者が競争品の取扱い制限を行う場合には,違法とはならないことを明らかにしており,このように,法の規定が適用されないものとして具体的な数値をもって示される範囲のことを「セーフハーバー」と呼ぶことがあります。\nなお,「市場閉鎖効果が生じる場合」とは,非価格制限行為により,新規参入者や既存の競争者にとって,代替的な取引先を容易に確保することができなくなり,事業活動に要する費用が引き上げられる,新規参入や新商品開発等の意欲が損なわれるといった,新規参入者や既存の競争者が排除される又はこれらの取引機会が減少するような状態をもたらすおそれが生じる場合をいいます。また,「価格維持効果が生じる場合」とは,非価格制限行為により,当該行為の相手方とその競争者間の競争が妨げられ,当該行為の相手方がその意思で価格をある程度自由に左右し,当該商品の価格を維持し又は引き上げることができるような状態をもたらすおそれが生じる場合をいいます。"}
+{"instruction":"EUにも,流通分野における競争法の適用に当たってセーフハーバーという基準があると聞きましたが,EUと我が国との間で,セーフハーバーの基準やそれによる規制の厳しさに違いはあるのでしょうか。","input":"","output":"EUでは,再販売価格を拘束する取決めは,カルテルや談合と同じく競争に与える影響が大きいため,いずれも垂直的制限行為の一括適用免除を定めた規則(欧州委員会規則330\/2010号)におけるハードコア制限行為に該当し,これらについてEU機能条約第101条第1項の禁止規定に対する適用免除規則は適用されません。また,再販売価格を拘束する取決め以外に,例えば,テリトリー制や取引先制限のような非価格制限行為の中には上記欧州委員会規則におけるハードコア制限行為に該当するものがあり,そのような制限行為にはEU機能条約第101条第1項の禁止規定に対する適用免除規則は適用されません。さらに,ハードコア制限行為に当たらない垂直的制限行為であっても,売り手と���い手のいずれかの市場シェアが30%を超えている場合にも,一括適用免除の対象外とされています。逆に言えば,EUでは,ハードコア制限行為に当たらない垂直的制限行為であって,売り手と買い手の双方の市場シェアが30%以下のものについては,EU機能条約第101条第1項の禁止規定が適用されないものと考えられています。\nセーフハーバーの範囲は,それぞれの国や地域の経済実態や商取引,競争法の体系や制度によって様々です。特に,EUでは,垂直的制限行為を事業者間の協定等と捉えて規制しているのに対し,我が国では,メーカーの流通業者に対する制限と捉えて不公正な取引方法として規制しているといったような違いがあり,このため,各国におけるセーフハーバーの基準もそれに応じて異なったものとなっています。\nしたがって,セーフハーバーの基準だけを比較して,規制の厳しさを論じることは適当でないと考えられます。"}
+{"instruction":"優越的地位の濫用として独占禁止法上問題となるのは,どのような場合でしょうか。","input":"","output":"自己の取引上の地位が相手方に優越している一方の当事者が,取引の相手方に対し,その地位を利用して,正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えることは,不公正な取引方法(優越的地位の濫用)として禁止されています。\n例えば,優越した地位にある事業者が,取引の相手方に対し,正常な商慣習に照らして不当に,事業遂行上必要としない商品等を購入させること,自己のために金銭等を提供させることなどが該当します。 詳しくは,パンフレットをご覧ください。"}
+{"instruction":"労務費,原材料費,エネルギーコストが上昇した場合において,その上昇分を取引価格に反映しないことは,独占禁止法上の優越的地位の濫用として問題となりますか。","input":"","output":"独占禁止法上,自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して,正常な商習慣に照らして不当に,取引の相手方に不利益となるように取引の条件を設定すること(第2条第9項第5号ハ)は,優越的地位の濫用として禁止されています。\nこのため,取引上の地位が相手方に優越している事業者が,取引の相手方に対し,一方的に,著しく低い対価での取引を要請する場合には,優越的地位の濫用として問題となるおそれがあり,具体的には,\n1 労務費,原材料価格,エネルギーコスト等のコストの上昇分の取引価格への反映の必要性について,価格の交渉の場において明示的に協議することなく,従来どおりに取引価格を据え置くこと\n2 労務費,原材料価格,エネルギーコスト等のコストが上昇したため,取引の相手方が取引価格の引上げを求めたにもかかわらず,価格転嫁をしない理由を書面,電子メール等で取引の相手方に回答することなく,従来どおりに取引価格を据え置くこと"}
+{"instruction":"独占禁止法において、どのような企業間の結合を規制しているのですか。","input":"","output":"2以上の会社が株式取得・所有,合併等により一定程度又は完全に一体化して事業活動を行うようになると,当事会社間で行われていた競争が行われなくなり,一定の取引分野における競争に何らかの影響が生じることがあります。独占禁止法は,会社の株式取得・所有,合併,共同株式移転,分割,事業の譲受け等及び会社間の役員兼任等の企業結合によって,競争が実質的に制限されることとなるとき等は,こうした行為を禁止しています。\nまた,独占禁止法は,我が国における特定の企業グループへの経済力の過度の集中を防止するために,事業支配力が過度に集中することとなる会社の設立等の制限や,銀行又は保険会社による議決権保有の制限を規定しています。"}
+{"instruction":"競争事業者間で業務提携を行う場合,独占禁止法上どのような点に気を付ければよいでしょうか。","input":"","output":"複数の競争関係にある事業者が生産,販売等に関して業務提携を行う場合,当該事業者間で行われていた競争が行われなくなり,一定の取引分野における競争に何らかの影響が生じることがあります。業務提携により,一定の取引分野における競争が実質的に制限される場合には,独占禁止法上問題となりますので御注意ください。"}
+{"instruction":"中小事業者にとって独占禁止法等に関する身近な相談窓口としては,どのようなところがあるのでしょうか。","input":"","output":"中小事業者からの相談に関しては,公正取引委員会では商工会議所及び商工会の協力を得て,「独占禁止法相談ネットワーク」を構築し,その活用を図っています。全国の商工会議所及び商工会が有する相談窓口において,独占禁止法及び下請法の相談も受け付けており,中小事業者がより身近に相談できる体制を整備しています。現在,独占禁止法相談ネットワークの相談窓口は,全国に約2,300か所設置されています。"}
+{"instruction":"公正取引委員会の組織はどのような構成となっていますか。","input":"","output":"公正取引委員会は,委員長と4人の委員の計5名から構成される独立行政委員会です。そのメンバーは,法律・経済に関する学識経験の豊富な者のうちから,内閣総理大臣が国会の同意を得て任命します。独立行政委員会として他の機関から指揮監督を受けることなく,独立して職務を行っていることも大きな特色です。事件調査や監視などを行い,公正取引委員会の事務を行っているのが事務総局という組織です。"}
+{"instruction":"契約上のトラブルを公正取引委員会で仲介・裁定してもらえますか。","input":"","output":"公正取引委員会は,所管する独占禁止法及び下請法について,事業者や事業者団体の活動に関する相談に随時応じていますが,民事上のトラブルを仲介・裁定する機関ではありません。"}
+{"instruction":"独占禁止法違反事件の審査活動は,どのように行われるのでしょうか。","input":"","output":"独占禁止法違反事件の審査は,1.事件の端緒の収集,2.事件の審査の順に進み,3.事件の審査により違反事実が認められると,行政処分の場合であれば,事前手続を経て排除措置命令・課徴金納付命令が行われ,刑事処分相当の場合であれば,検事総長への告発が行われます。\n1 事件の端緒\n公正取引委員会が独占禁止法に違反する行為について,審査(違反のおそれのある具体的な事件についての調査活動のことです。)を開始するのは,次のいずれかの方法で情報を入手したときです。\n(1) 一般の方からの報告(申告と呼んでいます。独占禁止法第45条)\n(2) 公正取引委員会の職権探知(公正取引委員会が自ら違反を発見する場合)\n(3) 課徴金減免制度の利用\n(4) 中小企業庁長官からの調査請求\nこれらの情報を事件の端緒(違反事件の手掛かり)と呼んでいます。\nこの端緒の中でも特に重要な役割を果たしているのは,申告です。\n独占禁止法に違反する事実があると思うときは,誰でも,公正取引委員会にその事実を報告し,適当な措置を採るよう求めることができます。これは,違反行為の被害者でも一般消費者でも,違反行為を発見した人であれば誰でもできます。申告は,書面でも口頭でも構いませんが,公正取引委員会が事件の端緒として取り上げ,調査するかどうかの判断を可能にするためには,違反の疑いがある行為の具体的事実ができる限り明らかにされた書面による報告の方が望まれます。\nまた,独占禁止法に違反する事実があるという報告が,書面で行われ,具体的な事実を示しているものである場合には,公正取引委員会は,その報告に係る事件についてどのような措置を採ったか,あるいは措置を採らなかったかを報告者に通知することになっています。\n2 審査(事件の調査活動)\n事件の端緒に接すると,公正取引委員会は,審査を開始します。審査では,任意の調査も行われますが,強制調査を行うこともあります\n3 意見聴取手続\n公正取引委員会は,排除措置命令等を行おうとするときは,当該排除措置命令等の名宛人となるべき者に対し,意見聴取を行わなければならないとされています。意見聴取手続は,排除措置命令等の名宛人となるべき者に対し,意見聴取を実施する旨の通知を行うことにより開始され,その通知を受けた者(以下「当事者」といいます。)は,通知があった時から意見聴取が終結するまでの間,公正取引委員会の認定した事実を立証する証拠の閲覧・謄写を求めることができます。\n意見聴取は,公正取引委員会の指定する職員(以下「意見聴取官」といいます。)が主宰し,意見聴取の最初の期日の冒頭では,事件を担当した審査官等が,予定される排除措置命令の内容等を当事者に対して説明します。当事者は,意見聴取の期日に出頭して,意見を述べ,証拠を提出し,見聴取官の許可を得て審査官等に対して質問を行うことができます。\n意見聴取官は,期日の終了後,期日における意見陳述等の経過を記載した意見聴取調書を作成するとともに,意見聴取の終結後,その事件の論点を記載した意見聴取報告書を作成し,公正取引委員会に提出します。当事者は,これらの意見聴取調書及び意見聴取報告書の閲覧を求めることができます。\n公正取引委員会は,その意見聴取調書及び意見聴取報告書の内容を十分に参酌しつつ,排除措置命令等に係る議決を行うこととなります。\n4 排除措置命令・課徴金納付命令・刑事告発\n公正取引委員会は,審査の結果,公正で自由な競争秩序を回復するために,違反行為者に対して,その違反行為を排除する等の措置を採るよう命じることができます(これを「排除措置命令」といいます。。カルテルなどの悪質な行為については,課徴金や刑事告発などの厳しい措置を採っています。"}
+{"instruction":"独占禁止法違反被疑事件に関する調査には,行政調査と犯則調査がありますが,どのような違いがありますか。","input":"","output":"公正取引委員会は,独占禁止法に違反する行為が行われている疑いがある場合は,関係事業者の事業所内の関係書類や関係者の供述などの証拠を収集する調査権限を与えられています。この調査には,「行政調査」と「犯則調査」とがあります。\n行政調査\n行政調査は,独占禁止法に違反する事実があると判断した場合に行政処分を行うことを前提として行われる調査です。相手方が調査に応じない場合には刑罰が科せられる間接強制の方法により,営業所などへの立入検査を実施して関係書類の提出を命じ,また,関係者に出頭を命じて事情聴取するなどの調査を行うことができます(独占禁止法第47条)。\n犯則調査\n犯則調査は,公正取引委員会が刑事告発に相当する事案であると判断した犯則事件(独占禁止法第89条,第90条及び第91条の罪に係る事件)を調査するために行われる調査であり,関係者からの事情聴取,所持品の検査等の調査を行うことができます(独占禁止法第101条)。また,裁判官の発する許可状を得て,直接強制(相手方が調査等を拒む場合に,抵抗を排除して実力行使すること)の方法により,臨検(事件調査のため必要な場所に立ち入り,検査を行うこと),捜索を行い,必要な物件を差し押えることができます(独占禁止法第102条)。調査の結果,刑事告発が相当と認められたときは,検事総長に告発を行います。"}
+{"instruction":"独占禁止法の排除措置命令ではどのようなことが命じられるのですか。 法的措置ではない警告や注意とはどのようなものですか。","input":"","output":"排除措置命令では,例えば,価格カルテルの場合には,価格引上げ等の決定の破棄とその周知,再発防止のための対策(例えば,独占禁止法遵守のための行動指針の作成,営業担当者に対する研修)などを命じます。\nまた,排除措置命令等の法的措置を採るに足る証拠が得られなかった場合であっても,違反するおそれがある行為があるときは,関係事業者等に対して「警告」を行い,その行為を取りやめること等を指示しています。\nさらに,違反行為の存在を疑うに足る証拠が得られないが,違反につながるおそれがある行為がみられたときには,未然防止を図る観点から「注意」を行っています。"}
+{"instruction":"独占禁止法において,審判は,裁判類似の手続と聞きますが,どのようなものなのでしょうか。","input":"","output":"排除措置命令,課徴金納付命令などの行政処分に不服がある事業者は,審判請求をすることができ,この場合,当該行政処分の内容を争う審判手続が開始されます。裁判に似た手続で,違反事実の立証や処分内容の当否に関する主張などが行われます。審判手続を経た後,違反事実の有無等に応じて審決が下されます。\nなお,審判制度は,私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律(平成25年法律第100号)の施行(平成27年4月1日)により廃止されましたが,同改正法附則第2条の規定により,平成27年3月31日までに排除措置命令及び課徴金納付命令に係る事前通知等が行われた事件については,なお従前の例によることとされています。"}
+{"instruction":"課徴金制度の概要を教えてください。","input":"","output":"課徴金は,カルテル等の違反行為の未然防止という行政目的を達成するために,行政庁たる公正取引委員会が違反事業者等に対して金銭的不利益を課すという行政上の措置です。課徴金の対象となる違反行為は,カルテル,入札談合,私的独占及び特定の不公正な取引方法(優越的な地位の濫用等)となっています。\n課徴金額は,例えば,カルテルであれば,その実行期間中の対象商品又は役務の売上額等を基に算出され,事業者の規模ごとに決められた算定率(大企業10%,中小企業4%)を乗ずる等して計算します。また,カルテル・入札談合等の不当な取引制限に対する課徴金算定率については,いくつかの加減算要素が規定されています。"}
+{"instruction":"これまでの課徴金納付命令の最高額を教えてください。","input":"","output":"1事件の最高額は約398億円(令和元年7月,対象者数8社)であり,1社に対する最高額は約131億円です(令和元年9月30日現在)。"}
+{"instruction":"課徴金減免制度の概要を教えてください。","input":"","output":"課徴金減免制度とは,事業者が自ら関与したカルテル・入札談合について(※1),その違反内容を公正取引委員会に自主的に報告した場合,課徴金が減免される制度です。具体的には,減免申請の順位に応じた減免率に,事業者の協力が事件の真相の解明に資する程度に応じた減算率(※2)を加えた減免率が適用されます。事業者自らがその違反内容を報告し,更に資料を提出することにより,カルテル・入札談合の発見を容易化し,事件の真相解明を効率的かつ効果的に行うことにより,競争秩序を早期に回復することを目的としています。\n※1 課徴金減免制度の対象は,カルテル・入札談合(購入カルテルを含む。)に限られます。\n※2 このような減算率を適用する制度を調査協力減算制度といいます。"}
+{"instruction":"課徴金減免制度の利用状況を教えてください。","input":"","output":"課徴金減免制度が導入された平成18年1月から令和4年3月31日までに,課徴金減免制度を利用した報告件数は1,395件となっています。\nなお,課徴金減免制度が適用された事業者については,課徴金納付命令を行った際に,当委員会のホームページに公表しています(ただし,平成28年5月31日以前に課徴金減免申請を行った事業者については,当該事業者から公表の申出があった場合に,公表しています。)。"}
+{"instruction":"独占禁止法違反事件のうち,どのような場合に刑事告発されるのでしょうか。","input":"","output":"公正取引委員会は,独占禁止法違反事件のうち,\n1. 国民生活に広範な影響を及ぼすと考えられる悪質・重大な事案\n2. 違反行為が反復して行われ,排除措置に従わないなど行政処分では法目的を達成できない事案\nについて積極的に刑事処分を求めて告発を行うこととしています。"}
+{"instruction":"独占禁止法においてこれまでの告発事件の数を教えてください。","input":"","output":"公正取引委員会は,これまで(令和5年5月31日まで)に,25件の刑事告発を行っております。"}
+{"instruction":"独占禁止法のこれまでの罰金の最高額を教えてください。","input":"","output":"独占禁止法違反行為を行った場合,犯罪行為として懲役や罰金などの刑事罰を受ける場合があります。最も厳しい刑罰は,私的独占,不当な取引制限,事業者団体禁止行為に対するもので,違反を行った者(個人)には5年以下の懲役又は500万円以下の罰金が,法人には5億円以下の罰金が科せられます。これまでの1社に対する最高額は6億4千万円(4罪を併合)となっています(平成27年3月31日現在)。"}
+{"instruction":"入札談合などの独占禁止法違反行為によって発注者が損害を受けた場合,違反行為者に対して損害賠償を請求するために,公正取引委員会から資料を提供してもらうことは可能ですか。","input":"","output":"公正取引委員会では,独占禁止法違反行為の被害者による損害賠償請求訴訟支援の観点から,発注者や裁判所に対して資料提供を行っています。\n詳細は,「独占禁止法��反行為に係る損害賠償請求訴訟に関する資料の提供等について(PDF:167KB)」をご覧ください。\nまた,審判手続が開始された事件については,同事件の「利害関係人」は,審判事件記録の閲覧又は謄写を申請することができます。閲覧又は謄写できる範囲については,「独占禁止法第70条の15の規定に基づく閲覧・謄写に係る審査基準(PDF:103KB)」をご覧ください。\n(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律〔平成25年法律第100号〕の施行〔平成27年4月1日〕による審判制度の廃止に伴い,「独占禁止法第70条の15の規定に基づく閲覧・謄写に係る審査基準」は廃止されましたが,過去に審判手続が行われた事件又は現在審判手続が行われている事件に関する閲覧・謄写については,改正法施行後も同基準により引き続き行うことができます。)"}
+{"instruction":"マネーロンダリングとはどのような行為ですか。","input":"","output":"犯罪によって得られた収益を、その出所や真の所有者が分からないようにして、捜査機関による収益の発見や検挙を逃れようとする行為です。"}
+{"instruction":"テロ資金供与とはどのような行為ですか。","input":"","output":"テロの実行支援等を目的としてテロリスト等に資金を渡す等の行為です。"}
+{"instruction":"拡散金融とはどのような行為ですか。","input":"","output":"大量破壊兵器等の開発等に関与するとして資産凍結等措置の対象者へ資金を渡す行為です。"}
+{"instruction":"マネロン・テロ資金供与・拡散金融対策は、なぜ必要?","input":"","output":"国際的に核・ミサイルやテロの脅威が増す中、犯罪者・テロリスト等につながる資金を断つことの重要性はいっそう高まっており、日本及び国際社会がともに取り組まなくてはならない課題です。一国のみが規制を強化しても、より規制の緩やかな国を抜け道として不正資金の移転が行われるため、その対策には国際的な協調が不可欠です。国民の皆様や事業者の方々のご理解やご協力のもと、国内外の犯罪情勢や社会状況の変化を踏まえ、対策を推進していくことが必要です。"}
+{"instruction":"マネロンについて教えてください。","input":"","output":"マネー・ローンダリング(Money Laundering:資金洗浄)の略称です。\nマネロンとは一般に、犯罪によって得られた収益を、他人名義の口座へ振込入金することや、偽名を使用して盗品等を売却すること等で、その出所や真の所有者が分からないようにして、捜査機関による収益の発見や検挙を逃れようとする行為をいいます。\n※不法な収益を生み出す犯罪であって、その収益がマネロンの対象となるものを前提犯罪といいます。"}
+{"instruction":"マネロンはなぜ問題なんですか。","input":"","output":"マネロンが行われると、犯罪によって得られたお金が、将来の犯罪やテロの発生、ひいては健全な事業活動・市民活動の阻害につながりかねません。\nこのように、安全なくらしを守り、経済の健全な発展を実現するため、国際社会と足並みをそろえつつ、マネロンを防止することが大切です。"}
+{"instruction":"FATFとは何ですか。","input":"","output":"Financial Action Task Force(金融活動作業部会)の略称です。\n1989年のアルシュ・サミット経済宣言を受け、マネロン対策の国際基準策定・履行を担う多国間枠組みとして設立されました。2001年の米国同時多発テロ事件を受けて、その任務にテロ資金供与対策が追加され、さらに2012年2月のFATF勧告改定により、大量破壊兵器の拡散に関する資金供与対策等が追加され今日に至ります。FATFの活動指針は、FATF担当大臣が承認するFATFマンデートに定められています。\nFATFには38か国・地域と2地域機関が加盟しており、年に3回の全体会合にて、FATFの活動に関する事項を決定しています。\nFATFは、国際基準の遵守が不十分な国・地域を特定し、改善状況をモニターするため、「行動要請対象の高リスク国・地域」(いわゆるブラック・リスト)、「強化モニタリング対象国・地域」(いわゆるグレイ・リスト)を公表しています。\n世界の地域ごとに、9つのFSRB(FATF-style regional bodies:FATF型地域体)が置かれており、FSRBに加盟する国・地域もFATF加盟国と同様に、FATF勧告に則った相互審査を実施しており、FATF勧告は世界200以上の国・地域に適用さ��ています。アジア・大洋州地域に置かれているFSRBは、APG(Asia\/Pacific Group on Money Laundering)がシドニーに存在し、日本はAPGにも加盟し、APGの活動に参加しています。"}
+{"instruction":"FATFの沿革を教えてください。","input":"","output":"1980年代までに、国際社会では麻薬汚染の国際的な広がりが危機感をもって受け止められ、様々な取組が行われていました。特に、国際的な薬物密売組織による不正取引に関して、組織の資金基盤への打撃、すなわち薬物密造・密売収益の没収やマネロンの取締りが重要であると考えられ、1989年7月のアルシュ・サミットで、薬物犯罪に関するマネロン対策における国際協力強化のため、先進主要国を中心としてFATFが設立されました。\n1990年代に入り、組織犯罪の国際的な広がりが国の安全を脅かす存在として認識され、1995年6月、ハリファクス・サミットでは、国際的な組織犯罪対策として、薬物取引だけでなく重大犯罪から得られた収益の隠匿を防止する対策も必要であるとされました。\n2001年9月、米国同時多発テロ事件が発生したことを受けて、FATFは翌10月に臨時会合を開催し、その任務にテロ資金供与対策を含めるとともに、テロ資金供与対策の国際的な基準として、テロ資金供与の犯罪化やテロリストに関わる資産の凍結措置等を内容とする「8の特別勧告(テロ資金に関するFATF 特別勧告)」が策定されました。\n2012年に策定された第4次FATF勧告では大量破壊兵器の拡散資金供与(拡散金融)対策の概念が新しく追加されました。\nこのように、多様化するマネロン、テロ資金供与、大量破壊兵器の拡散金融の手法に対応するため、新たなリスクや国際的な要請を踏まえて、FATF勧告が随時見直されています。\n2014年以降、FATFでは、加盟国が連携して各国におけるマネロン、テロ資金供与及び大量破壊兵器の拡散金融対策の取組状況を審査する、第4次相互審査が行われています。さらに次期第5次相互審査に向けて、今後対策がさらに求められる、法人の実質的支配者の登録等の分野について議論が進められています。"}
+{"instruction":"金融機関に該当する組織を教えてください。","input":"","output":"金融機関とは、銀行、生命保険会社、損害保険会社、金融商品取引業者、貸金業者、資金移動業者、暗号資産交換業者、両替業者などを指します。"}
+{"instruction":"財務省の取組みである「質の高いインフラ投資」について教えてください。","input":"","output":" 新興国の経済発展等を背景とした世界の膨大なインフラ需要に対応し、持続的な成長と包摂的な途上国開発を達成するため、「量」だけでなく「質」にも着目したインフラ投資が必要となっています。\n 日本は、ライフサイクルコスト、安全性、自然災害に対する強靭性、社会環境基準、ノウハウの移転等に配慮した「質の高いインフラ投資」を推進するため、平成27年5月21日、安倍総理より「質の高いインフラパートナーシップ」を公表し、続けて同11月21日、同パートナーシップの更なる具体策を発表しました。\n こうした取組みを通じて、従来以上の民間資金・ノウハウを動員し、各国・国際機関と協働しつつ、質・量ともに十分なインフラ投資の実現を目指しています。"}
+{"instruction":"うちの会社は○○業ですが、特定(産業別)最低賃金に該当するのでしょうか。","input":"","output":"特定(産業別)最低賃金は、都道府県によって対象となる業種、労働者が異なります。詳しくは、厚生労働省HP、最低賃金に関する特設サイト又は都道府県労働局HPに掲載しておりますのでご確認ください。\n・最低賃金に関する特設サイト(https:\/\/pc.saiteichingin.info\/)\nなお、貴社に特定(産業別)最低賃金が適用されるか否かの照会については、所轄の都道府県労働局賃金課室又は労働基準監督署に確認ください。"}
+{"instruction":"最低賃金は誰がどのように決めているのですか。","input":"","output":"最低賃金は、公益代表、労働者代表、使用者代表の各同数の委員で構成される最低賃金審議会において議論の上、都道府県労働局長が決定しています。\n具体的には、中央最低賃金審議会から示される引上げ額の目安を参考にしながら、各都道府県の地方最低賃金審議会での地域の実情を踏まえた審議・答申を得た後、異議申出に関する手続きを経て、都道府県労働局長により決定されます。\n詳しくは、厚生労働省HP及び最低賃金に関する特設サイトに掲載しておりますので、ご確認ください。\n・地域別最低賃金の全国一覧(https:\/\/www.mhlw.go.jp\/stf\/seisakunitsuite\/bunya\/koyou_roudou\/roudoukijun\/minimumichiran\/index.html)\n・最低賃金に関する特設サイト(https:\/\/pc.saiteichingin.info\/)"}
+{"instruction":"都道府県ごとの最低賃金額(発効日)を教えてください。また、全国の最低賃金額(発効日)を教えてください。","input":"","output":"都道府県ごとの最低賃金額は、以下の厚生労働省HPに掲載しています。\nまた、厚生労働省で委託運営する最低賃金に関する特設サイトにも掲載しておりますので、ご確認ください。\n・地域別最低賃金の全国一覧(https:\/\/www.mhlw.go.jp\/stf\/seisakunitsuite\/bunya\/koyou_roudou\/roudoukijun\/minimumichiran\/index.html)\n・最低賃金に関する特設サイト(https:\/\/pc.saiteichingin.info\/)"}
+{"instruction":"iDeCoとは何ですか。","input":"","output":"iDeCoとは、公的年金(国民年金・厚生年金)とは別に給付を受けられる私的年金制度の一つです。\n公的年金と異なり、加入は任意で、加入の申込、掛金の拠出、掛金の運用の全てをご自身で行い、掛金とその運用益との合計額をもとに給付を受け取ることができます。\n公的年金と組み合わせることで、より豊かな老後生活を送るための一助となります。"}
+{"instruction":"iDeCoの加入方法を教えてください。","input":"","output":"iDeCoに加入する際は、iDeCoを取り扱っている運営管理機関(金融機関等)で加入手続きをします。\n運営管理機関ごとに運用商品や手数料が異なります。"}
+{"instruction":"iDeCoの対象者を教えてください。","input":"","output":"iDeCoの加入対象者は以下の通りです。\n1.国民年金第1号被保険者(自営業者等)\n※農業者年金の被保険者、国民年金の保険料免除者を除く。\n2.国民年金第2号被保険者(厚生年金保険の被保険者)\n※公務員や私立学校教職員共済制度の加入者を含む。\n \n※企業型DC加入者においては、以下の全てにあてはまる場合に限る。\n[1]掛金(企業型DC・iDeCo)が各月拠出である。\n[2]iDeCoの掛金額は、企業型DCの事業主掛金額と合算して各月の拠出限度額を超えていない。\n[3]企業型DCの加入者掛金を拠出していない。\n3.国民年金第3号被保険者(専業主婦(夫)等)\n4.国民年金任意加入被保険者"}
+{"instruction":"iDeCoの拠出限度額を教えてください。","input":"","output":"iDeCoの拠出限度額は以下の通りです。\n1.国民年金第1号被保険者(自営業者等):68,000円/月\n※国民年金基金の掛金、または国民年金の付加保険料を納付している場合は、それらの額を控除した額\n2.国民年金第2号被保険者(厚生年金保険の被保険者)\n■確定給付型の年金及び企業型DCに加入していない場合(公務員を除く):23,000円/月\n■企業型DCのみに加入している場合:20,000円/月\n※企業型DCの事業主掛金額との合計額が55,000円の範囲内\n■確定給付型の年金のみ、または確定給付型と企業型DCの両方に加入している場合:12,000円/月\n※企業型DCの事業主掛金額との合計額が27,500円の範囲内\n■公務員:12,000円/月\n3.国民年金第3号被保険者(専業主婦(夫)等):23,000円/月\n4.国民年金任意加入被保険者:68,000円/月\n※国民年金基金の掛金、または国民年金の付加保険料を納付している場合は、それらの額を控除した額"}
+{"instruction":"新しいNISAのポイントを教えてください。","input":"","output":"新しいNISAのポイントは以下の通りです。\n・非課税保有期間の無期限化\n・口座開設期間の恒久化\n・つみたて投資枠と、成長投資枠の併用が可能\n・年間投資枠の拡大(つみたて投資枠:年間120万円、成長投資枠:年間240万円、合計最大年間360万円まで投資が可能。)\n・非課税保有限度額は、全体で1,800万円。(成長投資枠は、1,200万円。また、枠の再利用が可能。)"}
+{"instruction":"新しいNISAについて、非課税保有限度額については、買付額ベースで管理されるのか?","input":"","output":"非課税保有限度額については、買付け残高(簿価残高)で管理されます。このため、NISA口座内の商品を売却した場合には、当該商品���簿価分の非課税枠を再利用できることとなります。"}
+{"instruction":"新しいNISA制度では非課税保有限度額を管理するとのことだが、金融機関を変更できるのか?","input":"","output":"金融機関の変更は、可能です。利用者それぞれの非課税保有限度額については、国税庁において一括管理を行うこととされています。"}
+{"instruction":"新しいNISAについて、つみたて投資枠と成長投資枠を別々の金融機関で利用することはできるのか。","input":"","output":"つみたて投資枠と成長投資枠を別々の金融機関で利用することはできません。一つの金融機関でご利用いただくこととなります。\nなお、年単位で金融機関を変更することは、可能です。"}
+{"instruction":"つみたて投資枠だけで非課税保有限度額(1,800万円)を使いきることはできるのか。また、つみたて投資枠を使わず、成長投資枠だけを利用することはできるのか?","input":"","output":"つみたて投資枠だけで非課税保有限度額(1,800万円)を使いきることは、可能です。また、つみたて投資枠を使わず、成長投資枠だけを利用することも可能です。ただし、成長投資枠の非課税保有限度額は、1,200万円とされています。"}
+{"instruction":"NISAについて、新制度になって手続が複雑になるのではないか?","input":"","output":"現行のNISA(一般・つみたて)を利用している者については、新制度開始時に新しいNISA口座(つみたて投資枠及び成長投資枠)が自動的に設定されるなど、新制度の手続が複雑とならないよう手当てしています。"}
+{"instruction":"新しいNISA制度を始める際、既に現行のNISA制度(一般・つみたて)で保有している商品は、売却する必要があるのか?","input":"","output":"既に現行のNISA制度(一般・つみたて)で保有している商品を売却する必要はありません。購入時から一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間、そのまま非課税で保有可能で、売却も自由です。ただし、非課税期間終了後、新しいNISA制度に移管(ロールオーバー)することはできません。"}
+{"instruction":"ジュニアNISAで保有している商品は、2024年以降、どのように取り扱われるのか?","input":"","output":"現行のジュニアNISAで投資した商品については、非課税期間(5年)終了後、自動的に継続管理勘定に移管され、18歳になるまで非課税で保有することが可能です。"}
+{"instruction":"監理銘柄とは何ですか。","input":"","output":"上場廃止基準に該当する可能性がある場合に証券取引所によって指定される銘柄のことです。上場廃止になると、証券取引所での売買が行われなくなるため、廃止になる可能性を投資家に周知させることが主な目的です。上場廃止が決定した場合は整理銘柄に指定されます。"}
+{"instruction":"整理銘柄とは何ですか。","input":"","output":"上場廃止基準に該当し、証券取引所での上場廃止が決定した銘柄です。原則として、1ヶ月間整理銘柄に指定された後上場廃止になります。"}
+{"instruction":"スイッチングとは何ですか。","input":"","output":"スイッチングとは、保有している金融商品を売却し、別の金融商品を購入することで入れ替えることです。このスイッチングをNISA口座・ジュニアNISA口座で行う場合、売却しても、その分の年間投資枠を再利用できず、購入するためには、その年の年間投資枠を新たに利用することになります。"}
+{"instruction":"累積投資契約とは何ですか。","input":"","output":"一定額の金融商品(ETF・株式投資信託)を、定期的に継続して買い付けることについて、金融商品取引業者等と約する契約のことです。"}
+{"instruction":"株式数比例配分方式とは何ですか。","input":"","output":"株式数比例分配方式とは、上場株式の配当金やETF、REITの分配金を証券会社の取引口座で受け取る方式のことです。"}
+{"instruction":"株価変動リスクとは何ですか。","input":"","output":"株(株式)の価格が上下する可能性のことです。株価(株式の価格)の変動は、日本はもちろん、世界各国の景気や経済の動向、政治や経済の情勢のほか、株式を発行している企業の業績など、さまざまな要因によって起こります。"}
+{"instruction":"信用リスクとは何ですか。","input":"","output":"株式や国債・債券などを発行している国や企業が、財政難や経営不振などを理由に投資家から預かっていたお金(元本)���利息の一部または全部を返済する能力がなくなる可能性のことです。"}
+{"instruction":"流動性リスクとは何ですか。","input":"","output":"市場(マーケット)で金融商品を売りたいときに売ることができなかったり、希望する価格で売れなかったりする可能性のことです。"}
+{"instruction":"金利変動リスクとは何ですか。","input":"","output":"金利の変動によって、債券の市場価格が変動する可能性のことです。金利が上昇すると、債券価格は下落し、金利が低下すると、債券価格は上昇します。"}
+{"instruction":"為替変動リスクとは何か教えてください。","input":"","output":"異なる通貨の為替相場の動きにより、外貨建ての円換算による金融商品の価値が変動する可能性のことです。例えば、ドル建てで金融商品を持っている場合、為替相場が円高・ドル安に動いたときには、日本円で見たとき外国証券の価値が減少することになります。このドル建てで持っている金融商品の価格が、将来の円高・ドル安によって価格が減少する可能性のことを、「為替変動リスク」と呼んでいます。"}
+{"instruction":"NISA口座にて損失が発生した場合、特定口座や一般口座で保有する他の株式等の配当金や売却益等との損益通算はできますか?","input":"","output":"できません。また、損失の繰越控除(3年間)もできません。"}
+{"instruction":"つみたてNISAや一般NISAで保有する商品を、つみたて投資枠や成長投資枠に移すことはできますか?","input":"","output":"できません。つみたてNISAや一般 NISAで保有する商品 は、それぞれの非課税保有期間(購入時からつみたて NISAは20年間、一般NISAは5年間)が終了した時点で、 特定口座や一般口座などの課税口座に移されます。"}
+{"instruction":"NISAについて、元本保証はありますか。","input":"","output":"NISAを活用して資産形成を行う場合でも、元本保証はありません。"}
+{"instruction":"NISAは何歳からできますか。","input":"","output":"NISA(ジュニアNISAを除く)は18歳以上が対象の制度です。"}
+{"instruction":"FinTechに関する新規事業を検討中だが、どのような規制が存在しているのか。事業を開始するに際しては金融庁・財務局に登録・届出をする必要があると聞いたが、どうすればよいか。","input":"","output":"FinTechには多種多様なビジネスがありえるところ、銀行法、金融商品取引法、資金決済法等の法令との関係でどのような規制にかかるかは、個別具体的な事業内容に応じて判断されます。事業の内容によっては、金融関連法令上の規制がかからず、登録・届出が不要な場合もあります。そのため、まずは検討されている事業内容について金融庁にご相談下さい。アイディア段階でのご相談も受け付けております。"}
+{"instruction":"FinTechビジネスを開始するにあたって金融業の新規登録申請・届出が必要となる場合、窓口はどこになるのか。また、手続の流れはどういったものか。","input":"","output":"金融庁では、行政の透明性・効率性の確保等の観点から、新規登録申請の審査等に係る一般的な流れ(イメージ)及び相談・申請窓口の一覧等を公表しています。詳細については、下記リンクをご覧ください。申請手続きなどについて、ご不明な点がございましたら、ご遠慮なく、FinTechサポートデスクまでご相談ください。\n○ 金融行政方針で掲げた「金融行政の再点検」に係る具体的な取組み(https:\/\/www.fsa.go.jp\/common\/saitenken\/20180510.html)\n・ PDF新規登録申請の審査等に係る一般的な流れ(イメージ)(https:\/\/www.fsa.go.jp\/common\/saitenken\/20180510\/02.pdf)\n・ PDF新規登録申請等に関する相談・申請窓口一覧(https:\/\/www.fsa.go.jp\/common\/saitenken\/20180510\/04.pdf)"}
+{"instruction":"犯罪による収益の移転防止に関する法律施行令(平成20年政令第20号。以下「犯収法施行令」という。)第13条第1項第1号の一般的な解釈について教えてほしい。","input":"","output":"同号の解釈は下記のとおりです(関係省庁に確認済)。なお、個別具体的な御相談につきましては、関係当局にご連絡下さい。\n● 犯収法施行令第13条第1項第1号の規定は、犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成19年法律第22号。以下「犯収法」という。)第4条第3項の「これに準ずるものとして政令で定める取引」として、特定事業者(A)が、他の特定事業者(B)に委託して行う犯収法施行令第7条第1項第1号に掲げる取引であって、B自らが他の取引の際に既に取引時確認を行っている顧客等との間で行うものを規定したものです。このとき、Bが、既に取引時確認を行っている顧客等であることを確かめる措置をとれば、Aには取引時確認義務(犯収法第4条第1項)の規定を適用しないこととされています。\n● また、AはBに契約締結に至る全部の過程を委託していない場合であっても、BがAと顧客等との間に入って紹介やあっせんを行うなど、社会通念上、取引の一部と評価できる行為の委託があれば、犯収法施行令第13条第1項第1号の規定を適用し得るものと解されますが、取引時確認事務のみを委託する場合に当該規定を適用することは認められません。\n● なお、どのような場合に「社会通念上、取引の一部と評価できる行為の委託」があると解されるかは個別具体的に判断されることになります。 "}
+{"instruction":"犯収法施行令第13条第1項第1号を適用し得る委託関係の具体例を教えてほしい。","input":"","output":" 犯収法施行令第13条第1項第1号を適用し得る特定事業者(A)と他の特定事業者(B)との委託関係としては、下記の例が挙げられます(あくまでも個別具体的に判断されることとなります。)。なお、いずれの場合においても、同号の適用に際して、Bは、同条第2項等に基づき、顧客等しか知り得ない事項の申告を受けるなど、当該顧客等の取引時確認を既に行っていることの確認が必要です。 \n(具体例1)銀行代理業を取得している証券会社が銀行の口座開設の代理・媒介を行っているなど、銀行法や金融商品取引法等に基づき、BがAの行う犯収法施行令第7条第1項第1号に定める取引について、代理や媒介等を行い、契約締結そのものの委託又は社会通念上、取引の一部と評価できる行為の委託がある場合。\n(具体例2)当該顧客等がAと取引を行うに当たり、下記の事項を全て満たすなど、社会通念上、取引の一部と評価できる行為の委託がある場合。\n・犯収法施行令第13条第1項第1号の適用に当たり、当該顧客等は、既にBと取引関係(取引時確認済)にある(Bの取引時確認が完了しない限り、Aは当該顧客等と犯収法施行令第7条第1項第1号に定める取引を行うことができない。)。\n・Bは、Aと当該顧客の取引申込手続の際に、Bの社名をAのウェブサイト等に明示した(Bのウェブサイト等へと移行させる場合を含む。)上で、Aと当該顧客等との間に入ってアカウントのログインID・パスの入力を当該顧客等に要求する。\n・BがAに当該顧客等に紐づく識別番号を提供することなどにより、AはBが保有する当該顧客等の情報を確認することが可能である。"}
+{"instruction":"犯収法施行規則第13条第1項第1号又は第2号に規定する方法により顧客等の取引時確認を行った他の特定事業者に委託して行う取引について、犯収法施行令第13条第1項第1号の規定を適用することは可能か。","input":"","output":"当該解釈については、警察庁ウェブサイト(下記リンク)を御参照下さい。\n警察庁ウェブサイト:www.npa.go.jp\/sosikihanzai\/jafic\/hourei\/law_com_13.htm"}
+{"instruction":"特定事業者(A)は、犯収法施行令第13条第1項第1号に規定された、他の特定事業者(B)に委託して行う犯収法施行令第7条第1項第1号に定める取引(B が他の取引の際に既に取引時確認を行っている顧客等との間で行うもの)を行ったことがある場合において、Aが再び当該顧客等と同号に定めるいずれかの取引を行うに際し、過去Bに委託して当該顧客等の取引時確認を行ったことを確認することで、当該取引は犯収法施行令第13条第2項に規定する取引に該当することになると解釈し、犯収法第4条第3項の規定により、取引時確認済みとして取引時確認の義務を免れることは可能か。","input":"","output":"Aにとっては、当該顧客等は既に取引時確認を行っている顧客等に該当しないため、当該取引は犯収法第4条第3項の規定の適用の対象にはならず、Aは自ら取引時確認を行う必要があります。\nただし、Aが改めて当該取引をBに委託し、犯収法施行令第13条第1項第1号に規定された取引として、Bが同条第2項に規定する「確かめる���置」を行った場合には、Aは当該取引について取引時確認を行う必要はありません。"}
+{"instruction":"暗号資産(仮想通貨)に関するビジネスを始めたいと考えているが、規制の内容や、事業開始にあたり法令上必要な手続について教えて欲しい。","input":"","output":"資金決済法では、\n① 暗号資産の売買又は他の暗号資産との交換を行う業務\n② ①の業務の媒介、取次ぎ又は代理を行う業務\n③ ①、②の業務に際して利用者の金銭の管理を行う業務>\n④ 他人のために暗号資産の管理をする業務(当該管理を業として行うことにつき他の法律に特別の規定のある場合を除く。)\nは、「暗号資産交換業」に当てはまるため、当該業務を行う事業者は暗号資産交換業の登録が必要です。\n登録業者には、利用者保護やマネー・ローンダリング対策の観点から、たとえば、以下のような規制が課せられます。\n・暗号資産は、(ア)法定通貨ではない、(イ)法定通貨に基礎付けられておらず、価値が購入対価を下回るおそれがある、(ウ)その価値が保証されていない、等の利用者への説明・情報提供義務\n・システムに係る安全管理体制の構築義務\n・利用者から預託を受けた金銭や暗資産と、自己が保有する財産とを分別管理し、その状況について、公認会計士又は監査法人による外部監査を受ける義務\n・取引時確認、記録の作成・保存、疑わしい取引の当局への届出等、犯罪による収益の移転防止に関する法律に基づく義務\nなお、どのような場合に法令上の暗号資産に該当するかについては、資金決済法第2条第5項に則して、個別具体的に判断されることとなります。詳細については、下記リンクをご参照下さい。\n○ 事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係)「16 暗号資産交換業者」(https:\/\/www.fsa.go.jp\/common\/law\/guide\/kaisya\/16.pdf)"}
+{"instruction":"ICO(Initial Coin Offering)を実施したいと考えているが、規制の内容について教えて欲しい。","input":"","output":"一般に、ICOとは、企業等が電子的にトークン(証票)を発行して、公衆から法定通貨や暗号資産(仮想通貨)の調達を行う行為の総称です。ICOの仕組みやトークンの性質によっては、資金決済法や金融商品取引法の適用対象になる場合があります。\n(1)資金決済法の適用\n○ ICOにおいて発行されるトークンが、下記①又は②を満たす場合、当該トークンは資金決済法上の暗号資産に該当すると考えられる。\n① 不特定の者に対して代価の弁済に使用でき、かつ、不特定の者を相手に法定通貨と相互に交換できること\n② 不特定の者を相手に暗号資産と相互に交換できること\n(2)金融商品取引法の適用\n○ ICOにおいて発行されるトークンが、収益分配型であって、かつ、法定通貨又は暗号資産で購入される場合、当該トークンは金融商品取引法上の集団投資スキーム持分に該当するものと考えられる。\n※ 金融商品取引法上の集団投資スキーム持分の定義:①金銭を出資し、②当該金銭を充てて行う事業から生ずる収益の配当等を受けることができる権利\nなお、どのような場合に資金決済法や金融商品取引法等の適用対象となるかについては、個別具体的に判断されることとなります。詳細はFinTechサポートデスクまでお問い合わせください。"}
+{"instruction":"オープンAPIに向けた平成29年銀行法等改正の目的はなにか。","input":"","output":"平成29年銀行法等改正において、情報通信技術の急速な進展等の金融サービスをめぐる環境変化に対応し、金融機関と金融関連IT企業等との適切な連携・協働を推進するとともに利用者保護を確保するため、電子決済等代行業者に関する法制の整備(※)等の措置が講じられました。\n(※)電子決済等代行業者に登録制を導入し、利用者に関する情報の安全管理や接続先の金融機関との契約の締結等を求めるとともに、金融機関に対して、電子決済等代行業者との契約の締結に係る基準の作成・公表等を求めるもの。"}
+{"instruction":"電子決済等代行業の定義について教えて欲しい。","input":"","output":"電子決済等代行業とは、ITを活用した例えば次のようなサービスを提供することをいいます。\n① 複数の振込先への銀行振込の依頼をワンクリックで行うことができるサービス\n② 預金口座の残高や利用履歴等の情報を銀行から取得・集計し、自動的に家計簿を作成するサービス\n電子決済等代行業の具体的な定義については、銀行法第2条第17項をご参照ください。"}
+{"instruction":"電子決済等代行業の規制対象外となる行為類型(適用除外)について教えて欲しい。","input":"","output":"銀行法施行規則第1条の3の3では、上記の電子決済等代行業の定義に該当する行為のうち、利用者の保護に欠けるおそれが少ないと認められる行為として、\n① 預金者による特定の者に対する定期的な支払を目的として行う決済指図の伝達\n② 預金者による当該預金者自身への送金を目的として行う決済指図の伝達\n③ 預金者による国・地方公共団体等への支払を目的として行う決済指図の伝達\n④ 預金者による商品の売買契約等の相手方に対する支払を目的として、当該相手方又は当該契約の締結を媒介した者が行う決済指図の伝達\nであって、預金者からID・パスワード等を取得して行う行為以外の行為を適用除外類型として規定しており、当該業務のみを行う事業者の登録は不要となります。"}
+{"instruction":"電子決済等代行業の具体的な登録要件について教えて欲しい。","input":"","output":" 電子決済等代行業の主な登録要件としては、以下が規定されています。\n① 純資産の額が負の値ではないこと\n② 電子決済等代行業を適正かつ確実に遂行する体制の整備が行われていること\nこのうち上記②に関しては、電子決済等代行業者の業務は日々進化・高度化するITを活用するものであり、顧客の口座に係る情報の取得等を行うため、情報漏えいや認証情報を悪用した不正送金等により、利用者が不利益を被るおそれがあることを踏まえて、利用者保護を確保するため、システムリスク管理の審査に重点を置くこととしています。\n当該審査については、当該電子決済等代行業者の規模、電子決済等代行業の内容、取り扱う情報の重要度、電子決済等代行業におけるコンピュータシステムの仕組みや占める役割などの特性を踏まえつつ、例えば以下の項目を審査することとしています。なお、当該審査は、リスクベースで行い、利用者保護の観点から特段の問題がないと認められる場合には、必ずしも以下の項目全てに着目するものではありません。\n[審査項目の例]\n・当該電子決済等代行業者におけるシステムリスクに対する認識等\n・システムリスク管理態勢\n・システムリスク評価\n・情報セキュリティ管理\n・サイバーセキュリティ管理\n・システム企画・開発・運用管理\n・システム監査\n・外部委託管理\n・コンティンジェンシープラン\n・障害発生時等の対応\n登録審査に当たっての留意事項等については、下記リンクをご参照ください。\n○ 電子決済等代行業者の登録申請時の留意事項等(https:\/\/www.fsa.go.jp\/common\/shinsei\/dendai\/01.pdf)"}
+{"instruction":"電子決済等代行業を営む場合、銀行と契約を締結しなければならないと聞いたが、どのような契約で、いつまでに契約する必要があるのか。","input":"","output":"電子決済等代行業者は、電子決済等代行業に該当する行為を行う前に、銀行との間で電子決済等代行業に係る契約を締結しなければなりません(銀行法第52条の61の10第1項参照)。また、当該契約には、最低限、利用者に損害が生じた場合における賠償責任の分担に関する事項、電子決済等代行業者が取得した利用者に関する情報の適正な取扱い及び安全管理のために当該電子決済等代行業者が行う措置等並びに電子決済等代行業再委託者が取得した利用者に関する情報の適正な取扱い及び安全管理のために電子決済等代行業者が行う措置等を定める必要があります(銀行法第52条の61の10第2項、銀行法施行規則第34条の64の16参照)。"}
+{"instruction":"電子決済等代行業と銀行代理業の違いを教えてほしい。また、どちらか一方の登録・許可を取得することで足りるのか。","input":"","output":"銀行代理業とは、銀行のために、①預金又は定期積金等の受入れ、②資金の貸付け又は手形の割引、③為替取引のいずれかを内容とする契約の締結の代理又は媒介を行う営業をいいます。銀行代理業は銀行からの委託を受けて行われる行為である一方、電子決済等代行業は、上述のと���り、預金者からの委託を受けて行われる行為です。例えば、ある行為が銀行と預金者の双方から委託を受けて行われる場合、当該行為は銀行代理業と電子決済等代行業の双方の定義に該当することも考えられ、その場合には、銀行代理業者と電子決済等代行業者それぞれの規制が適用されることになります。例えば、銀行代理業者が電子決済等代行業を営む場合は、電子決済等代行業の登録及び銀行代理業の許可を受ける必要があります。"}
+{"instruction":"投資関連のロボアドバイザーサービスの提供をする場合、金融関係法令上、どのような手続が必要になるか。","input":"","output":"一口にロボアドバイザーという場合にもさまざまなタイプがあり、具体的に提供されるサービスの内容に応じて、金融商品取引法に基づく登録の要否、及び、登録が必要な場合のその登録内容は異なります。そのため、詳細はFinTechサポートデスクまでお問い合わせください。\nなお、たとえば、各種質問(例.リスク選好)に対する顧客の回答内容を踏まえ、当該顧客に適した「(一般的な)資産クラス別の資産ポートフォリオ(構成割合)」や「個別の有価証券・金融商品」の提示を行う場合\n・潜在顧客を含めた顧客へのサービスの一環として報酬を得ずに行うもので、当該提示に関する契約の締結はなし\n⇒ 金融商品取引法に基づく登録は不要です。\n・顧客から報酬を得て行うもので、個別の有価証券・金融商品の提示に関する契約の締結がある\n⇒ 金融商品取引法上の投資助言行為に該当するため、投資助言業の登録が必要です。"}
+{"instruction":"プリペイド型の電子マネー・ポイントなどに関するビジネスを始めたいと考えているが、金融関係法令上どのような手続が必要か。","input":"","output":"資金決済法において、前払式支払手段とは、あらかじめ「対価を得て」発行される「証票等又は番号、記号その他の符号」(コンピューター・サーバ等にその価値が記録されるものも含む。)であって、その発行者等からの「物品の購入・借受け、役務の提供に対する代価の弁済」に利用できるものを指します。あらかじめ対価を得ることで発行される電子マネー・ポイントなどは、この前払式支払手段に該当します。\n前払式支払手段には、①発行者自身から物品・サービスの購入等を行う場合に限り使用可能なもの(自家型)と②それ以外の前払式支払手段(第三者型)の分類があり、\n・①の自家型前払式支払手段の発行者については、当該前払式支払手段の未使用残高の総額が基準日(毎年3月31日及び9月30日)において1,000万円を超えた場合、その基準日から2ヶ月以内に財務局への届出が必要\n・②の第三者型前払式支払手段の発行者については、あらかじめ財務局への登録が必要\n です。\n 他方、いずれの場合でも、使用期限が6月内の前払式支払手段を発行する場合には、前払式支払手段に係る規制は適用されず、上記の届出・登録は不要です。\n詳細については、下記リンクをご参照下さい。\n○ 事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係)「5 前払式支払手段発行者関係」(https:\/\/www.fsa.go.jp\/common\/law\/guide\/kaisya\/05.pdf)\n○ 一般社団法人日本資金決済業協会(https:\/\/www.s-kessai.jp\/businesses\/)"}
+{"instruction":"送金に関するビジネスを始めたいと考えているが、金融関係法令上、どのような手続きが必要か。","input":"","output":"資金決済法において、銀行等以外のものが為替取引を業として営むには、資金移動業の登録が必要です。\n なお、一般に「為替取引」を行うこととは、顧客から、隔地者間で直接現金を輸送せずに資金を移動する仕組みを利用して資金を移動することを内容とする依頼を受けて、これを引き受けること、又はこれを引き受けて遂行することをいうと解されています(平成13年3月12日最高裁第三小法廷決定)。\n 令和3年5月施行の改正資金決済法により、資金移動業について、取扱い可能金額に応じて以下の3つの種別が設けられ、そのリスクに応じた規制が適用されることになりました。\n① 第一種資金移動業(認可制)\n100万円を超える送金の取扱いが可能。具体的な送金指図を伴わない資金の受入れを禁止(事業者は、送金額・送金日・送金先が明確な場合のみ資金を受け入れ、直ちに送金する必要。)。\n② 第二種資金移動業(登録制)\n100万円以下の送金の取扱いが可能。利用者から預かった資金が100万円を超える場合、送金と無関係な資金の払出しが求められる。\n③ 第三種資金移動業(登録制)\n5万円以下の送金の取扱いが可能。受取人のアカウント残高(為替取引に関し負担する債務の額)は一時的であっても5万円を超えることはできない。なお、利用者から預かった資金について、(第一種資金移動業及び第二種資金移動業で必要な)供託などの既存の保全方法に代えて、分別した預金で管理することが認められる(外部監査の必要あり。)。\n 詳細については、下記リンクをご参照下さい。\n○ 事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係)「14 資金移動業者関係」(https:\/\/www.fsa.go.jp\/common\/law\/guide\/kaisya\/14.pdf)\n○ 一般社団法人日本資金決済業協会(電子マネー・ポイント関連と同様)(https:\/\/www.s-kessai.jp\/businesses\/)"}
+{"instruction":"インターネットで出資の勧誘を行うためのクラウドファンディングのプラットフォームを提供したいと考えているが、金融関連法令上どのような手続が必要か。","input":"","output":"一般的に、クラウドファンディングには、寄附型、購入型、投資型の3類型があります。\n このうち、寄附型・購入型のクラウドファンディングなどのように、寄附を募るため若しくは商品・サービスの対価の支払いを受けるために行われるもの、又は、出資に基づく権利が自らの出資額を超えるリターンを受けないことを内容とするものである場合には、金融商品取引法上の登録や届出は不要です(資金決済法を含む他の法令が適用され得ることにご留意ください。)。\n 他方で、投資型のクラウドファンディングの場合には、投資家からの出資の方法に応じて、金融商品取引法上の登録や届出が必要です。詳細については、下記のリンクをご覧ください。\n○ ファンド関連ビジネスを行う方へ(登録・届出業務について)(https:\/\/www.fsa.go.jp\/common\/shinsei\/fund.html)"}
+{"instruction":"InsurTechに関するビジネスを始めたいと考えているが、すべからく保険業法上の免許が必要なのか。","input":"","output":"一口にInsurTechに関するビジネスという場合にもさまざまなビジネス形態が考えられます。例えば、行おうとしているビジネスが保険業に該当する場合には保険業法に基づく免許(一定の条件の範囲内であれば登録。詳細は後述)が必要であり、保険募集に該当する場合は登録が必要となりますが、具体的な内容に応じて、必要な手続きの要否や種類は異なります。\n なお、保険業法第2条第1項において、「「保険業」とは、人の生存又は死亡に関し一定額の保険金を支払うことを約し保険料を収受する保険、一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補することを約し保険料を収受する保険その他の保険で、第3条第4項各号又は第5項各号に掲げるものの引受けを行う事業」とされております。詳細については、少額短期保険業者向けの監督指針Ⅴ(1)をご覧ください。\n また、保険業法第2条第26項において、「「保険募集」とは、保険契約の締結の代理又は媒介を行うこと」とされております。詳細については、保険会社向けの総合的な監督指針Ⅱ―4―2―1(1)をご覧ください。\n○ PDF少額短期保険業者向けの監督指針(https:\/\/www.fsa.go.jp\/common\/law\/guide\/syougaku.pdf)\n○ PDF保険会社向けの総合的な監督指針(https:\/\/www.fsa.go.jp\/common\/law\/guide\/ins.pdf)\nその他、ご想定のビジネスについてご不明点等がある場合は、FinTechサポートデスクまでお問い合わせください。"}
+{"instruction":"少額短期保険業とはどのような制度なのか。","input":"","output":"平成18年4月1日から少額短期保険業制度が導入されています。保険業法上の保険業のうち、一定事業規模の範囲内において保険の引受けのみを行う事業であれば、少額短期保険業の登録を受けることにより、これを行うことが可能です。\n【最低資本金等】\n 資本金:1,000万円以上\n 年間収受保険料:50億円以下(超える場合は、保険会社の免許取得が必要)\n【保険期間、保険金額の上限】\n 保険期間:損害保険2年、生命保険・医療保険1年\n 保険金額\n ・1人の被保険者について、次の区分の範囲内であり、かつ、総額1,000万円以下であること\n ・疾病による重度障害・死亡 : 300万円\n ・疾病・傷害による入院給付金等 : 80万円\n ・傷害による重度傷害・死亡 : 600万円\n ・損害保険 : 1,000万円\n ・1人の保険契約者に係る保険金額の合計額が上記区分に定める金額の100倍以下であること"}
+{"instruction":"金融仲介機能の発揮の観点から、急激な経営環境の変化により資本の充実が必要な企業に対してどのような支援が期待されていますか。","input":"","output":"急激な経営環境の変化により資本の充実が必要な企業について、金融仲介機能の発揮の観点から、円滑な事業の再開・回復を実現するための資本の充実の手法の一つとして、「資本性借入金」を積極的に活用し、資金繰りの改善や、新規融資を行いやすくするといった支援の実施が期待されます。"}
+{"instruction":"「資本性借入金」とは、どのようなものですか。債務者の属性や資金使途等によって制限されるのですか。","input":"","output":"1.債務者の財務内容の把握、評価は、財務諸表の数字といった形式にとらわれず、実態的に行うことが必要と考えられます。\n「資本性借入金」とは、貸出条件が資本に準じた十分な資本的性質が認められる借入金のことであり、債務者の評価において、資本とみなして取り扱うことが可能なものになります。\n2.本取扱いは、あくまでも借入金の実態的な性質に着目したものであり、債務者の属性(企業の規模等)、債権者の属性(金融機関、事業法人、個人等)や資金使途等により制限されるものではありません。\n"}
+{"instruction":"「『資本性借入金』とは、貸出条件が資本に準じた十分な資本的性質が認められる借入金」とのことですが、どのような観点から資本類似性を判断するのですか。","input":"","output":"「資本性借入金」は、借入金でありながら、債務者の評価において資本とみなして取り扱うことが可能なものであることから、貸出条件の面において、資本に準じた性質が確保されていることが必要と考えられます。基本的には、償還条件、金利設定、劣後性といった観点から、資本類似性を判断することとなります。"}
+{"instruction":"「資本性借入金」として取り扱われるためには、どのような償還条件を設定すればよいですか。","input":"","output":"1.「資本性借入金」の償還条件については、一般には、資本に準じて、原則として、「長期間償還不要な状態」であることが必要と考えられます。\n2.具体的には、契約時における償還期間が5年を超えるものであることが必要と考えられます。\n3.また、期限一括償還が原則であり、例えば、(問13)において、「資本性借入金」として例示した日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付制度」も期限一括償還となっています。\n ただし、期限一括償還でなくても、長期の据置期間が設定されており、期限一括償還と同視し得るような場合には、「資本性借入金」とみなして取り扱うことが可能なものと考えられます。\r"}
+{"instruction":"「資本性借入金」として取り扱われるためには、どのような金利設定をすればよいですか。\r","input":"","output":"1.「資本性借入金」の金利設定については、資本に準じて、原則として、「配当可能利益に応じた金利設定」であることが必要と考えられます。\n2.具体的には、業績連動型など、債務者が厳しい状況にある期間は、これに応じて金利負担が抑えられるような仕組みが講じられていることが考えられますが、その場合、株式の株主管理コストに準じた事務コスト相当の金利であれば、利子負担がほとんど生じないものとして「資本性借入金」と判断できると考えられます。また、金利負担を抑える仕組みとしては、予め業績に応じた金利水準が決められている場合のほか、契約上、債務者が事前の通知により任意に利息の支払いを停止できる(当該利息は繰り延べられる)ことを定めるといった取扱いも考えられます。\n3.なお、債務者が厳しい状況にある期間の具体的な金利水準につい��は、例えば、「資本性借入金」として例示した日本政策金融公庫等における今般の新型コロナウイルスの影響拡大を踏まえた資本性劣後ローン等では0.5%等となっていますが、この水準に限定されるものではなく、金融機関や債務者の状況等に応じた事務コストも勘案して判断されるものと考えられます。"}
+{"instruction":"債務者が厳しい状況にある期間の具体的な金利水準について、金融機関や債務者の状況等に応じた事務コストも勘案して判断される際、債務者の状況等に応じたコスト計算を行っていない場合には、どのようにすればよいですか。","input":"","output":"一般に、債務者の状況等に応じたコスト計算を行い、事務コストを算出することが考えられますが、こうしたコスト計算を行っていない場合には、簡便的に、「経費率」を用いて、事務コストを算出することも考えられます。"}
+{"instruction":"「資本性借入金」として取り扱われるためには、劣後性に関して、どのような点に留意すればよいですか。","input":"","output":"1.「資本性借入金」の劣後性については、資本に準じて、原則として、「法的破綻時の劣後性」が確保されていることが必要と考えられます。\n2.なお、既存の担保付借入金から転換する場合などのように、担保解除を行うことが事実上困難であるため、「法的破綻時の劣後性」を確保できないような場合には、例えば、法的破綻以外の期限の利益喪失事由が生じた場合において、他の債権に先んじて回収を行わないことを契約するなど、少なくとも法的破綻に至るまでの間において、他の債権に先んじて回収しない仕組みを備えることが考えられることから、「法的破綻時の劣後性」の確保も、状況に応じて判断されるものと考えられます。\r"}
+{"instruction":"担保付借入金は、「資本性借入金」には該当しないのですか。\r","input":"","output":"1.「資本性借入金」は、資本に準じて、原則として、「法的破綻時の劣後性」が確保されている必要があると考えられるため、担保付借入金は、基本的には、「資本性借入金」には該当しないものと考えられます。\n2.ただし、既存の担保付借入金から転換する場合などのように、担保解除を行うことが事実上困難であるため、「法的破綻時の劣後性」を確保できないような場合には、例えば、法的破綻以外の期限の利益喪失事由が生じた場合において、他の債権に先んじて回収を行わないことを契約するなど、少なくとも法的破綻に至るまでの間において、他の債権に先んじて回収しない仕組みを備えることが考えられることから、担保付借入金であっても、「資本性借入金」とみなせる場合もあるものと考えられます。"}
+{"instruction":"「担保解除を行うことが事実上困難」とは、どのような場合をいうのですか。\r","input":"","output":"1.既存の担保付借入金から転換する場合であって、担保からの回収可能性がある場合には、担保解除を行うことは債権管理上困難な場合が多いと考えられ、基本的には、こうしたケースが「担保解除を行うことが事実上困難」な場合に該当すると考えられます。\n2.具体的には、例えば、既存の担保付借入金を「資本性借入金」に転換しようとする事例において、転換時の担保評価額で、一部でも担保からの回収を見込むことができるような場合には、「担保解除を行うことが事実上困難」な場合に該当すると判断して差し支えないものと考えられます。\n3.また、特に、大規模災害の被災地などでは、転換時の担保評価額では、担保からの回収を見込むことができない場合であっても、復興による担保の上昇見込み等を勘案すれば、将来、担保からの回収を一定程度見込むことができるような場合には、「担保解除を行うことが事実上困難」な場合に該当すると判断して差し支えないものと考えられます。\n4.なお、「担保解除を行うことが事実上困難」な場合には、様々な事例があり得るものと考えられ、上記の事例に限定される訳ではありません。"}
+{"instruction":"既存の担保付借入金を「通常の借入金」と「資本性借入金」に分割しようとする事例において、担保からの回収見込額が既存の担保付借入金の一部にとどまる場合には、「担保解除を行うことが事実上困難」か否かをどのように判断すればよいですか。","input":"","output":"1.担保付借入金は、基本的には、「資本性借入金」には該当しないものと考えられますが、「担7保解除を行うことが事実上困難」であるため、「法的破綻時の劣後性」を確保できないような場合には、「資本性借入金」とみなして取り扱うことが可能なものと考えられます。\n2.したがって、「既存の担保付借入金を『通常の借入金』と『資本性借入金』に分割しようとする事例において、担保からの回収見込額が既存の担保付借入金の一部にとどまる場合」には、担保からの回収見込額を、先ずは「通常の借入金」に優先的に充当した上で、その残額部分(「資本性借入金」に転換しようとする部分)について、「担保解除を行うことが事実上困難」か否かを判断することとなります。\n3.このため、担保からの回収見込額を「通常の借入金」に優先的に充当することにより、転換時の担保評価額では、その残額部分(「資本性借入金」に転換しようとする部分)について、担保からの回収を見込むことができない場合には、原則として、「担保解除を行うことが事実上困難」な場合には該当しないと考えられます。\nただし、そのような場合であっても、経営改善計画等の進行に伴い、「通常の借入金」の返済が進んで、担保余力が生じることにより、その残額部分(「資本性借入金」に転換しようとする部分)について、担保からの回収を見込むことができるような経営改善計画等が策定されている場合には、「担保解除を行うことが事実上困難」な場合に該当すると判断して差し支えありません。"}
+{"instruction":"保証付借入金は、「資本性借入金」には該当しないのですか。\r","input":"","output":"1.「資本性借入金」は、資本に準じて、原則として、「長期間償還不要な状態」、「配当可能利益に応じた金利設定」、「法的破綻時の劣後性」といった条件が必要と考えられますが、保証付借入金は、保証が実行された場合には、これらの条件が、保証人に引き継がれないことから、基本的には、「資本性借入金」には該当しないと考えられます。\n2.ただし、「長期間償還不要な状態」、「配当可能利益に応じた金利設定」、「法的破綻時の劣後性」といった条件が、保証の実行後においても確保できる仕組みを備える等、保証付借入金であっても、「資本性借入金」とみなせる場合も考えられます。"}
+{"instruction":"「資本性借入金」について、期限前弁済は可能ですか。\r","input":"","output":"1.債務者自らの意思により期限前弁済を行うことは、差し支えないものと考えられます。\n2.ただし、債権者の意思により、期限前回収が可能な契約が付されている借入金については、\n基本的には、「長期間償還不要な状態」であるとは認められないことから、「資本性借入金」と\nみなすことはできないものと考えられます。\r"}
+{"instruction":"日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付制度」や、中小企業活性化協議会が取り扱う中小企業活性化協議会版「資本的借入金」(新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付制度協調型)について、「資本性借入金」とみなすことは可能ですか。","input":"","output":"1.今般の新型コロナウイルス感染症の影響拡大を踏まえた日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付制度」については、\n①償還条件が、5年超の期限一括償還であり、「長期間償還不要な状態」である\n②債務者が厳しい状況にある期間は、これに応じて金利負担が抑えられるような仕組みが講じられているなど、「配当可能利益に応じた金利設定」である\n③劣後ローンであり、「法的破綻時の劣後性」が確保されているという商品設計であり、資本に準じた内容となっています。\n2.また、中小企業活性化協議会が取り扱う今般の新型コロナウイルス感染症の影響拡大を踏まえた中小企業活性化協議会版「資本的借入金」(新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付制度協調型)については、\n①償還条件が、5年超の期限一括償還であり、「長期間償還不要な状態」である\n②債務者が厳しい状況にある期間は、これに応じて金利負担が抑えられるような仕組みが講じられている\n③「無担保型」は、劣後ローンであり、「法的破綻時の劣後性」が確保されているほか、「有担保型」は、「法的破綻に至るまでの間において、他の債権に先んじて回収しない仕組み」が確保されているという商品設計であり、資本に準じた内容となっています(概要については別紙2参照)。\n3.したがって、上記制度に係る借入金については、「資本性借入金」とみなして取り扱うことが可能なものと考えられます。"}
+{"instruction":"他の金融機関からの「資本性借入金」については、資本とみなすことは可能ですか。\r","input":"","output":"他の金融機関からの借入金であっても、資本に準じて、原則として、「長期間償還不要な状態」、「配当可能利益に応じた金利設定」、「法的破綻時の劣後性」といった条件が確保されていれば、「資本性借入金」として、当該借入金を債務者の資本とみなして取り扱うことが可能なものと考えられます。"}
+{"instruction":"他の金融機関からの借入金であっても、「条件が確保されていれば、『資本性借入金』として、当該借入金を債務者の資本としてみなして取り扱うことが可能なものと考えられます」とのことですが、他の金融機関からの借入金の条件をどのように確認すればよいですか。","input":"","output":"1.他の金融機関からの借入金の条件については、例えば、債務者自身から契約内容を直接確認する方法が考えられます。\n2.なお、他の金融機関からの借入金を「資本性借入金」とみなす場合には、当該借入金の条件が、その後変更されることも考えられることから、例えば、債務者から決算書を徴求する際に条件変更の有無を確認するなどして、条件が満たされているか否かを定期的にチェックする必要があると考えられます。"}
+{"instruction":"「資本性借入金」として取り扱われるためには、既存の借入金からの転換であることが必要ですか。","input":"","output":"既存の借入金からの転換に限らず、新規融資であっても、資本に準じて、「長期間償還不要な状態」、「配当可能利益に応じた金利設定」、「法的破綻時の劣後性」といった条件が確保されていれば、「資本性借入金」とみなして取り扱うことが可能なものと考えられます。"}
+{"instruction":"例えば、匿名組合契約に基づく出資など、融資以外の方法であっても、「資本性借入金」に準じて、資本とみなすことは可能ですか。","input":"","output":"1.例えば、匿名組合契約に基づく出資など、融資以外の方法であっても、資本に準じて、原則として、「長期間償還不要な状態」、「配当可能利益に応じた金利設定」、「法的破綻時の劣後性」といった条件が確保されていれば、「資本性借入金」に準じて、資本とみなして取り扱うことが可能なものと考えられます。\n2.ただし、「資本性借入金」は、当該借入金を「債務者の事業全体」の資本とみなして取り扱うことが可能なものとするものであることから、例えば、匿名組合契約に基づく出資の場合、少なくとも債務者の事業全体が赤字の場合には、仮に出資の対象事業が黒字であったとしても、配当負担がほとんど生じない仕組みとなっている必要があると考えられます。"}
+{"instruction":"「資本性借入金」を資本とみなす場合、資本とみなす額について留意すべき点はありますか。\r","input":"","output":"1.「資本性借入金」は、資本に準じて、原則として、「長期間償還不要な状態」であることが必要であると考えられます。したがって、償還まで相当の期間(5年以上)を有する負債については、残高の100%を資本とみなす一方で、残存期間が5年未満となった負債については、1年毎に20%ずつ資本とみなす部分を逓減させる取扱いとします。\n2.なお、「資本性借入金」に期限の利益の喪失条項が付されている事例において、当該借入金に債務不履行等の期限の利益の喪失事由が発生した場合には、喪失に係る債権者の権利行使が行われない場合であっても、債務不履行状態の解消や条件の見直し等により喪失事由が解消するまでの間、通常の負債とみなして債務者の評価を行います。"}
+{"instruction":"「資本性借入金」については、どのよう��貸倒引当金を算定すればよいですか。","input":"","output":"「資本性借入金」に対する貸倒引当金の算定方法については、 「業種別委員会実務指針第 32 号「資本性適格貸出金に対する貸倒 見積高の算定及び銀行等金融機関が保有する貸出債権を資本性適 格貸出金に転換した場合の会計処理に関する監査上の取扱い」」 (2004 年 11 月2日日本公認会計士協会(2020 年 9 月 9 日 最終改正))を参照してください。"}
+{"instruction":"経営改善の一環として「資本性借入金」を資本とみなす場合には、経営改善計画の策定が必要となるのでしょうか。\r","input":"","output":"1.債務者の評価に当たっては、実態的な財務内容のみならず、収益力の見通し、キャッシュ・フローによる債務償還能力等、多くの材料を総合的に勘案する必要があると考えられます。\n2.したがって、「資本性借入金」を資本とみなすこと等も通じて、経営の改善を図る場合、詳細かつ具体的な経営改善計画の策定までは求められないとしても、一定の経営改善の見通しをもてることが重要と考えられます。"}
+{"instruction":"「資本性借入金」を貸し出している金融機関における当該貸出金については、「貸出条件緩和債権の判定」において、通常の貸出金と同様に取り扱うのですか。\r","input":"","output":"1.期中において契約の見直しを行い、通常の債権から「資本性借入金」へと転換した場合、通 常の貸出金と同様、「債務者の経営再建又は支援を図ること」が目的か、「債務者に有利とな る取決め」を行っているかという基準で判断を行います。(銀行法施行規則第 19 条の 2 第 1 項第 5 号ロ(4)参照) \n2.このうち、金利を通常の固定金利等から業績に連動した金利設定へ変更した場合、その条件 変更が債務者に有利となる取決め(金利減免)に該当するか否かの判断に当たっては、条件 変更後に前期の業績に応じて決定された期間毎の金利と基準金利とを比較するのではなく、 条件変更時における当該債務者に対する「取引の総合的な採算」を勘案し、当該貸出金に対 して、基準金利が適用される場合と実質的に同等の利回りが確保されているか否かで判断す ることになります。 \n3.当該債務者に対する「取引の総合的な採算」の勘案に当たっては、当該債務者と同等の信用 リスクを有する企業の過去の業績のデータが蓄積されている場合には、このデータを参考にし て、与信期間を通じた総合的な採算性を算出する等の方法が考えられます。 \n4.なお、「資本性借入金」が貸出条件緩和債権に該当する場合であっても、債務者の評価に当 たっては、実態的な財務内容や収益力の見通し、キャッシュ・フローによる債務償還能力等、 多くの材料を総合的に勘案する必要があると考えられます。\n(注)新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえた対応について、令和2年4月20日に閣議決定された緊急経済対策において、「返済猶予等の条件変更を行った際の債権の区分など、個別の資産査定における民間金融機関の判断を尊重し、金融検査においてその適切性を否定しない」とされています。"}
+{"instruction":"「資本性借入金」はどのような場合に用いられるのですか。","input":"","output":"1.「資本性借入金」を用いる場合の制限等はありませんが、一般に資本強化が必要とされる場合、すなわち創業時、事業拡張・新規事業参入時や経営改善の一環としての活用が想定されます。\n2.また、自然災害の影響や急激な円高の進行、新型コロナウイルスの感染拡大等から、資本の充実が必要な企業の再生支援の一環としての活用も想定されています。\r"}
+{"instruction":"金融検査マニュアル廃止以前の資本性借入金についての考え方が、今回の明確化により変更されるのでしょうか。\r","input":"","output":"1.今回の監督指針改正は、金融検査マニュアル廃止以前の資本性借入金についての考え方 (平成 23 年 11 月 22 日公表の「「資本性借入金」の積極的活用について」において示された考 え方)に基づく当局の対応や実務慣行を改めるものではありません。 \n2.金融検査マニュアルは廃止されましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により改めて資 本性借入金の活用が期待される中、従来から考え方が変わってい���いことを明らかにするため、今般、監督指針に明記したものです。"}
+{"instruction":"「資本性借入金」は、自己資本比率規制における信用リスク・アセットの計算上、貸出として取り扱われるのですか。","input":"","output":"貸出として取り扱われます。 例えば、標準的手法の場合、「資本性借入金」が、自己資本告示上の中小企業向けエクス ポージャーとしての要件を満たすものであれば、リスク・ウェイトは 75%となります。"}
+{"instruction":"日本銀行の目的は何ですか。","input":"","output":"日本銀行の目的は、「物価の安定」を図ることと、「金融システムの安定」に貢献することです。\n①物価の安定\n日本銀行の金融政策の目的は、物価の安定を図ることにあります。物価の安定は、経済が安定的かつ持続的成長を遂げていくうえで不可欠な基盤であり、日本銀行はこれを通じて国民経済の健全な発展に貢献するという役割を担っています(日本銀行法第1条第1項、第2条)。\n②金融システムの安定\n決済システムの円滑かつ安定的な運行の確保を通じて、金融システムの安定(信用秩序の維持)に貢献することも、日本銀行の重要な目的です(日本銀行法第1条第2項)。日本銀行は、金融機関に対する決済サービスの提供や「最後の貸し手」機能の適切な発揮等を通じて、この目的の達成に努めています。"}
+{"instruction":"日本銀行はどのような業務を行っていますか?","input":"","output":"日本銀行では、「物価の安定」と「金融システムの安定」という2つの目的を達成するため、様々な業務を行っています。日本銀行が行っている主な業務には、次のようなものがあります。\n(1)銀行券(お札)の発行・流通・管理\n日本銀行は、わが国唯一の「発券銀行」として、銀行券を発行し、金融機関との間で銀行券の受払を行うことなどを通じて、その安定供給を確保するとともに、受け入れた銀行券の鑑査(枚数の計査、真偽の鑑定および再利用可能性の判別)など、銀行券の信認を確保するための業務を行っています。\n(2)決済に関するサービスの提供\n日本銀行は、金融機関から当座預金(日本銀行当座預金)を受け入れ、当座預金の振替によって金融機関の間の資金決済を行うシステムを提供しています。また、日本銀行は、国債振替決済制度など国債の決済システムも提供しており、国債取引に伴う受渡しを帳簿上の口座振替などによって処理しています。さらに、これらの決済の仕組みや方式などの改善に向けた取り組みや、日本銀行以外の主体が提供する決済システムのモニタリング・評価・改善に向けた働きかけなどを行っています。\n(3)金融政策の運営\n日本銀行は、物価の安定を目的として、金融政策を決定・実行しています。金融政策とは、オペレーション(公開市場操作)などの手段を用い、金融市場における金利や金融機関が貸出を行う際の金利の形成に影響を及ぼすことを通じて、企業や個人の投資・消費行動、ひいてはマクロ的な経済・物価動向に働きかけることです。政策委員会が定例的に開く「金融政策決定会合」において、金融経済情勢に関する検討を行い、次回会合までの金融市場調節方針をはじめ、金融政策の運営に関する事項を決定しています。また、毎回の金融政策決定会合終了後に、金融市場調節方針をはじめとする決定事項、経済・物価情勢の評価および先行きの金融政策運営の考え方を公表しています。日本銀行では、金融市場調節方針に従って、日々の金融調節の金額や方法を決定し、資金の供給や吸収を行っています。\n(4)金融システムの安定に向けた取り組み\n日本銀行は、金融システム(お金の受け払いや貸し借りを行う仕組み)が正常に機能し、企業や個人などが安心して利用できる状態を確保するため、金融機関に対し、業務運営の実態や各種リスクの管理状況、自己資本の充実度や収益力についての実態を把握するための調査を行い、経営の健全度の維持・向上を促しています。また、金融システムを全体として捉える視点に立ったリスク分析・評価なども行っています。このほか、一つの金融機関の破綻等が原因となって、他の金融機関や金融システム全体などに連鎖的な混乱と機能低下をもたらすリスクの顕在化を回避するため、必要に応じて、一時的に資金が不足した金融機関に資金を供給することがあります(「最後の貸し手」機能)。\n(5)国の事務の取扱い、対政府取引に関する業務\n日本銀行は、政府預金として預かっている国庫金(国の資金)の出納・計理、政府預金の管理および政府有価証券の受払・保管などの事務(国庫金に関する業務)、国債の発行、振替決済および元利金支払いに関する事務(国債に関する業務)、政府を相手方とした国債の売買などの取引(対政府取引に関する業務)を行っています。\n(6)国際業務\n日本銀行は、外国為替の売買、外国中央銀行や国際機関等による円貨資産の調達・運用への協力などの国際金融業務を行っています。また、中央銀行を参加者とする各種国際会議への参加などを通じて、金融市場安定化のための取り組みやグローバルな金融経済情勢の議論、市場環境整備などの作業に参画しています。このほか、外為法の届出書・報告書などの取り扱いや、財務大臣の指示に基づいて遂行する為替介入(外国為替平衡操作)の実務など、国際金融に関連した国の事務も行っています。\n上記のほか、日本銀行では、金融や経済に関する調査・研究、統計の作成・公表や整備、対外説明・広報などの業務も行っています。\n日本銀行は、中期経営計画において業務・組織運営の基本方針を定めているほか、業務概況書を通じて、毎事業年度の業務の実施状況を公表しています。"}
+{"instruction":"日本銀行の独立性とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行法第3条第1項では、「日本銀行の通貨及び金融の調節における自主性は、尊重されなければならない」として、金融政策の独立性について定められています。また、同第5条第2項では、「日本銀行の業務運営における自主性は、十分配慮されなければならない」として、業務運営の自主性について定められています。\n・金融政策の独立性\n各国の歴史をみると、中央銀行には緩和的な金融政策運営を求める圧力がかかりやすいことが示されています。物価の安定が確保されなければ、経済全体が機能不全に陥ることにも繋がりかねません。\nこうした事態を避けるためには、金融政策運営を、政府から独立した中央銀行の中立的・専門的な判断に任せるのが適当であるとの考え方が、グローバルにみても支配的になっています。\n日本銀行法において、金融政策の独立性確保が図られているのは、こうした考えによるものです。\n同時に、日本銀行法では、金融政策が「政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府と連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない」(第4条)とされています。そのための制度的な枠組みとしては、金融政策に関する事項を決定する「金融政策決定会合」に政府の代表者が必要に応じて出席し、意見を述べること、議案を提出すること、議決の次回会合までの延期を求めることができることが定められています(日本銀行法第19条第1項、第2項)。\n・業務運営の自主性\n日本銀行の金融政策は、オペレーション(公開市場操作)等の日本銀行の日々の業務を通じて遂行されます。この意味で、金融政策と日々の業務は密接不可分の関係にあります。したがって、金融政策の独立性確保のためには、業務運営についても自主性が与えられていることが極めて重要な点です。日本銀行法で業務運営の自主性への配慮について明定されているのは、こうした考え方によるものです。\n具体的な仕組みとしても、1998年(平成10年)の日本銀行法改正により、旧日本銀行法にあった政府の広範な監督権限が大幅に見直され、合法性のチェック(日本銀行の行動が法令等に反するものでないかどうかのチェック)に限定されました。また、日本銀行が、業務・組織運営を行ううえで必要な経費の予算については認可制がとられていますが、認可対象の限定、認可プロセスの透明性の確保が図られており、業務・組織運営の自主性への配慮がなされています。"}
+{"instruction":"日本銀行に求められる透明性の確保とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行には、中立性・専門性の観点から、金融政策の運営について独立性が認められています。一方で、金融政策は国民の生活やわが国の金融・経済情勢に大きな影響を与えることから、決定した政策の内容や判断の根拠を分かりやすく説明する責任があります。こうした考えに基づき、日本銀行法第3条第2項では、「日本銀行は、通貨及び金融の調節に関する意思決定の内容及び過程を国民に明らかにするよう努めなければならない」と定められています。\n同時に、金融政策運営の透明性を確保し、日本銀行の政策意図等に関して広く理解を得ていくことは、金融政策の実効性を高めることにも繋がります。\n具体的には、次のような説明責任に関する仕組みが法令等により、取り入れられています。\n(1)金融政策決定会合の議事要旨等の公開\n金融政策に関する事項を決定する「金融政策決定会合」の終了後、会合中の主な意見や議事要旨が速やかに作成され、公表されることになっています。また、その議事録についても、10年経過後に公表されることになっています。これらにより、日本銀行は、国民や金融市場に対し、政策決定の背後にある議論の内容やプロセスを明らかにしています(日本銀行法第20条、政策委員会議事規則14条、15条、金融政策決定会合議事録等公表要領2.)。\n(2)国会への報告・出席\n日本銀行は、金融政策に関する報告書(「通貨及び金融の調節に関する報告書」)をおおむね6か月に1回国会に提出するとともに、それについて説明するよう努めることとされています。また、日本銀行の総裁や、総裁が指定する代理者等は、国会から業務および財産の状況の説明を求められた場合には、出席しなければならないことが制度化されています(日本銀行法第54条)。\n(3)業務概況書の公表\n日本銀行は、年1回、業務概況書を作成し、財務諸表・決算報告書とともに公表することとされています(日本銀行法第55条)。\n上記以外にも、日本銀行は、年4回(通常1月、4月、7月、10月)の金融政策決定会合において、経済・物価情勢の現状・見通しや上振れ・下振れ要因を詳しく点検し、その下での金融政策運営の考え方を整理した「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」を決定し、公表しています。また、毎回の金融政策決定会合後には、政策委員会議長としての総裁が記者会見を行い、決定の内容や背景となる考え方について説明したり、会合終了後6営業日後を目途として会合における「主な意見」を公表しています。このほか、総裁・副総裁を含む政策委員会の各メンバーは、様々な機会を捉えて講演を行い、金融政策運営に当たっての考え方等を説明しています。"}
+{"instruction":"1997年(平成9年)の日本銀行法改正(1998年施行)のポイントは何ですか?","input":"","output":"現在の日本銀行法は、1942年(昭和17年)に戦時立法として制定された旧日本銀行法が、その後の経済・金融の国際化や市場化の進展などを踏まえ、抜本的な中央銀行制度の改正に関する検討を経て、「独立性」と「透明性」の向上を理念に全面的に改正されたものです。冒頭の第1条と第2条において、「物価の安定」と「金融システムの安定」という2つの目的が定められています。また、政策委員会について、最高意思決定機関としての位置付けが明確化され、メンバーも旧法下の7人から9人に増員されています。"}
+{"instruction":"日本銀行の組織はどうなっていますか? ","input":"","output":"日本銀行には、役員として、総裁、副総裁(2人)、審議委員(6人)、監事(3人以内)、理事(6人以内)、参与(若干人)が置かれています。このうち、総裁、副総裁および審議委員が、最高意思決定機関である政策委員会を構成します。\nこのほか、本店に15の局室研究所が、国内に32の支店と14の事務所が、海外に7の事務所が置かれています。"}
+{"instruction":"政策委員会とは何ですか?","input":"","output":"政策委員会は、日本銀行の最高意思決定機関です。日本銀行の重要な意思決定は、政策委員会で議論したうえで、多数決で決定されます。"}
+{"instruction":"日本銀行の役職員は公務員ですか?","input":"","output":"日本銀行は法律(日本銀行法)に基づいて設立された法人(認可法人)であり、役職員は公務員ではありません。\nしかし、日本銀行の業務は公共性が非常に高いことから、日本銀行法では、役職員の身分について、「法令により公務に従事する職員とみなす」(日本銀行法第30条)と定められています。\nこのため、例えば刑法上でも、日本銀行の役職員は公務員が対象となる罪(収賄罪など)の適用を受けます。"}
+{"instruction":"日本銀行は株式会社ですか? 株主総会がありますか?","input":"","output":"日本銀行は、特別の法律(日本銀行法)により設立され、設立に関し行政庁の認可が必要な「認可法人」と位置付けられています。日本銀行は株式会社ではなく、また株主総会もありません。\nなお、日本銀行では、出資証券を発行しています(日本銀行法第9条)。"}
+{"instruction":"日本銀行の出資証券とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行の出資証券とは、日本銀行に対する出資の持ち分を表す有価証券のことです。日本銀行では、日本銀行法第9条に基づき、出資証券を発行しています。"}
+{"instruction":"日本銀行は政府からどのような監督を受けていますか?","input":"","output":"日本銀行法では、財務大臣の認可や承認を受けなければならない場合や、財務大臣に届出をしなければならない場合などについて定められています。1998年(平成10年)の日本銀行法改正により、政府の監督権限が大幅に見直された結果、その内容は、日本銀行の独立性や透明性に配慮した必要最小限のものになっています。具体的には、日本銀行の監事による監査機能の活用(第57条)、経費に関する予算の認可対象の限定(第51条)、認可を行わない場合における財務大臣による理由の公表(第7条等)などが定められています。"}
+{"instruction":"日本銀行の中期経営計画とは何ですか?","input":"","output":"中期経営計画は、日本銀行の業務・組織運営の基本方針を定めたものです。\n日本銀行では、2005年度(平成17年度)以降、中期的な経営計画を策定し、そのもとで業務・組織運営を行ってきています。\n中期経営計画(2019~2023年度)では、日本銀行が中期的に達成すべき課題を明確に定め、それらの達成状況を適正に評価していく観点から、対象期間を5年間とし、計画内容を基本的に固定する枠組みを採用しています。\nその上で、環境変化への対応力を確保するため、本計画の開始から3年度目を目途に中間レビューを行うほか、大きな環境変化が生じた場合には、本計画の内容を柔軟に見直す方針です。"}
+{"instruction":"日本銀行の業務概況書とは何ですか?","input":"","output":"業務概況書は、各事業年度における日本銀行の業務の実施状況を取りまとめ、財務諸表、決算報告書とともに公表しているものです(日本銀行法第55条)。\nなお、業務概況書は、独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(第22条第1項)および日本銀行法(第55条)、日本銀行定款(第8条第2項)の規定により、本店および支店において閲覧に供することとなっており、一般の方々にご覧頂けるようになっています。"}
+{"instruction":"日本銀行はコンプライアンスのためにどのようなことをしていますか?","input":"","output":"日本銀行では、法令遵守および公正な職務遂行を徹底するための機関としてコンプライアンス会議を設置しています。この会議のメンバーは、副総裁および理事の中から総裁が定めた者、検査室長、外部法律専門家によって構成されています。\nまた、日本銀行法の定めに基づき、「服務に関する準則」および「日本銀行員の心得」といった役職員の服務に関する内部ルールを設け、公正な職務遂行に努めています。"}
+{"instruction":"保有資産の合理化に関する考え方について教えてください。","input":"","output":"日本銀行では、日本銀行法で求められている「適正かつ効率的な業務運営」の実現を目指して、保有資産の効率的な活用に取り組んできています。\n1999年(平成11年)には、その一環として、保有資産の合理化に関する基本的な考え方を整理、公表しました。その後は、この基本的な考え方に則って、(1)保養所および運動場の廃止・売却、(2)支店長宅のマンション化と保有舎宅の処分、(3)行舎集約化等の推進による不動産の処分などの取り組みを継続しています。\n日本銀行としては、今後も、業務運営上の必要性と保有資産の効率的活用の観点を勘案しつつ、引き続き適切に対応していきたいと考えています。"}
+{"instruction":"日本銀行の事業年度はいつですか?","input":"","output":"日本銀行の事業年度は、毎年4月1日から翌年3月31日までです(日本銀行法第50条)。\n日本銀行では、各事業年度の上半期(毎年4月1日から9月30日まで)および通期(同4月1日から翌年3月31日まで)の財務諸表を、それぞれ上半期末および年度末から2か月以内に財務大臣の承認を得たうえで、公表しています(日本銀行法第52条第1項)。"}
+{"instruction":"日本銀行のバランスシートや損益計算書を見るには、どうすればよいですか?","input":"","output":"日本銀行の財務諸表は、会計・決算のページ(https:\/\/www.boj.or.jp\/about\/account\/index.htm)からご覧いただけます。各事業年度の上半期の財務諸表は、「第○○回事業年度(平成/令和××年度)上半期財務諸表等について」を、通期の財務諸表は、「第○○回事業年度(平成/令和××年度)決算等について」を、それぞれご覧ください。\nこのほか、毎旬末における日本銀行のバランスシートの状況について、資産、負債および純資産のうち主な項目の残高を掲載した営業毎旬報告も公表しています。\nなお、日本銀行の本支店には、これらの資料を備え置いており、どなたでもご覧いただけます。"}
+{"instruction":"日本銀行ではどのような会計ルールに基づいて会計処理を行っていますか?","input":"","output":"日本銀行では、中央銀行としての財務の健全性を踏まえながら、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準を尊重して、会計処理を行っています。\n日本銀行における会計処理は、日本銀行法、日本銀行法施行令、日本銀行法施行規則および日本銀行定款、の定めによるほか、別に定めのない限り、会計規程の定めに従って行われます(会計規程第2条)。"}
+{"instruction":"会計規程とは何ですか。","input":"","output":"日本銀行では、1998年(平成10年)に、財務の透明性を高め、経理基準の明確化を図る観点から、会計処理の原則と手続きを「会計規程」として定め、公表しました。\n会計規程では、日本銀行における財務の健全性に関する考え方を包括的に示しています。例えば、予算執行の基準、有価証券の評価方法、引当金の計上基準、自己資本比率の目途などを定めています。"}
+{"instruction":"銀行券が日本銀行のバランスシートにおいて負債に計上されているのはなぜですか?","input":"","output":"日本銀行は銀行券の発行を1885年(明治18年)に開始しました。当初、日本銀行の発行する銀行券は、銀との交換が保証された兌換銀行券でした。その後、金本位制度の採用を経て、金との交換が保証されました。こうした制度の下で、日本銀行は、銀行券の保有者からの金や銀への交換依頼にいつでも対応できるよう、銀行券発行高に相当する金や銀を準備として保有しておくことが義務付けられていました。このような銀行券は、いわば日本銀行が振り出す「債務証書」のようなものだと言えます。このため、日本銀行は、金や銀をバランスシートの資産に計上し、発行した銀行券を負債として計上しました。\nその後、金や銀の保有義務は撤廃されましたが、一方で、銀行券の価値の安定については、「日本銀行の保有資産から直接導かれるものではなく、むしろ日本銀行の金融政策の適切な遂行によって確保されるべき」という考え方がとられるようになってきました。こうした意味で、銀行券は、日本銀行が信認を確保しなければならない「債務証書」のようなものであるという性格に変わりはなく、現在も負債として計上しています。\nなお、海外の主な中央銀行においても、こうしたバランスシート上の取り扱いが一般的となっています。"}
+{"instruction":"日本銀行の利益はどのように発生しますか? 通貨発行益とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行の利益の大部分は、銀行券(日本銀行にとっては無利子の負債)の発行と引き換えに保有する有利子の資産(国債、貸出金等)から発生する利息収入で、こうした利益は、通貨発行益と呼ばれます。"}
+{"instruction":"日本銀行の利益はどのように使われていますか? 国庫納付金とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行が得た最終的な利益、すなわち、所要の経費や税金を支払った後の当期剰余金は、準備金や出資者への配当に充当されるものを除き、国民の財産として、国庫に納付されます(日本銀行法第53条)。これを国庫納付金といいます。\n海外の主な中央銀行でも、ほぼ同様の制度が設けられています。これは、国が中央銀行に対して、銀行券を独占的に発行する権利を与えていることにより、通貨発行益が生じるからです。\nわが国の場合、日本銀行は、各事業年度終了後2か月以内に国庫納付金を納めることになっています。この納付金は、当該事業年度における国の一般会計の歳入金となり、最終的には一般会計の歳出を通じて国民に還元される仕組みとなっています。"}
+{"instruction":"日本銀行の利益はどのように使われていますか? 国庫納付金とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行が得た最終的な利益、すなわち、所要の経費や税金を支払った後の当期剰余金は、準備金や出資者への配当に充当されるものを除き、国民の財産として、国庫に納付されます(日本銀行法第53条)。これを国庫納付金といいます。\n海外の主な中央銀行でも、ほぼ同様の制度が設けられています。これは、国が中央銀行に対して、銀行券を独占的に発行する権利を与えていることにより、通貨発行益が生じるからです。\nわが国の場合、日本銀行は、各事業年度終了後2か月以内に国庫納付金を納めることになっています。この納付金は、当該事業年度における国の一般会計の歳入金となり、最終的には一般会計の歳出を通じて国民に還元される仕組みとなっています。"}
+{"instruction":"日本銀行は税金を払っていますか?","input":"","output":"日本銀行も一般企業と同様、法人税、住民税、事業税等を納付しています。"}
+{"instruction":"電子マネーとは何ですか?","input":"","output":"「電子マネー」とは、一般に、利用する前にチャージを行うプリペイド方式の電子的な決済手段を指します。利用者は、電子的なデータのやり取りを通じて、現金(貨幣や紙幣)と同じように、モノを買ったりサービスを受けたりすることができます。代表的な電子マネーには、鉄道会社や小売流通企業が発行するものがあります。"}
+{"instruction":"暗号資産(仮想通貨)とは何ですか?","input":"","output":"「暗号資産(仮想通貨)」とは、インターネット上でやりとりできる財産的価値であり、「資金決済に関する法律」において、次の性質をもつものと定義されています。\n(1)不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる\n(2)電子的に記録され、移転できる\n(3)法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない\n代表的な暗号資産には、ビットコインやイーサリアムなどがあります。\n暗号資産は、銀行等の第三者を介することなく、財産的価値をやり取りすることが可能な仕組みとして、高い注目を集めました。\n一般に、暗号資産は、「交換所」や「取引所」と呼ばれる事業者(暗号資産交換業者)から入手・換金することができます。暗号資産交換業は、金融庁・財務局の登録を受けた事業者のみが行うことができます。\n暗号資産は、国家やその中央銀行によって発行された、法定通貨ではありません。また、裏付け資産を持っていないことなどから、利用者の需給関係などのさまざまな要因によって、暗号資産の価格が大きく変動する傾向にある点には注意が必要です。"}
+{"instruction":"中央銀行デジタル通貨とは何ですか?","input":"","output":"一般に「中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)」とは、次の3つを満たすものであると言われています。(1)デジタル化されていること、(2)円などの法定通貨建てであること、(3)中央銀行の債務として発行されること。\n中央銀行は、誰でも1年365日、1日24時間使える支払決済手段として銀行券を提供していますが、これをデジタル化してはどうかという議論があります。\n現金を代替するようなデジタル通貨を中央銀行が発行することについては、具体的な検討を行っている国もありますが、民間銀行の預金や資金仲介への影響など検討すべき点も多いことなどから、多くの主要中央銀行は慎重な姿勢を維持しています。日本銀行も、現時点において、そうしたデジタル通貨を発行する計画��ありません。\n一方で、中央銀行の当座預金という既にデジタル化されている中央銀行の債務を、新しい情報技術を使ってより便利にできないかという議論もあります。多くの主要中央銀行では、新しい情報技術を深く理解する観点から、調査研究や実証実験などの取り組みを行っています。日本銀行では、欧州中央銀行と共同で分散型台帳技術と呼ばれる新しい情報技術に関する調査(プロジェクト・ステラ)を実施しており、その結果を報告書として公表しています。"}
+{"instruction":"決済とは何ですか?","input":"","output":"私たちは、日々、様々な経済取引(多くの場合、「お金」と「もの」や「サービス」との交換を約束し合うこと)を行っています。取引を行うと、お金を支払ったり品物等を引き渡したりする義務(取引の相手側からみればそれらを受け取る権利)が生じます。これらの義務を債務と呼び、相手方の権利を債権と呼びます。決済とは、一般的には、これら債権・債務のうちお金に関するものについて、実際にお金の受払をして債権・債務を解消することをいいます。\n例えば、自動車を売買する取引を行うと、買い手は、自動車を受け取る代わりに、代金を支払う債務を負います。他方、売り手には、自動車を引渡す代わりに、代金を受け取る債権が発生します。実際のお金の支払い・受取りによって決済を行うことにより、これらの債権・債務が解消されます。\nなお、国債、社債、株式等の証券の売買取引等に伴って行われる証券の受渡しを「証券決済」と呼ぶことがあります。"}
+{"instruction":"決済の手段にはどのようなものがありますか?","input":"","output":"決済に使われる手段(決済手段)は、お金です。お金とは、「誰もがそれが手に入るなら交換に応じてもよいと思うもの」であると言えます。銀行券(お札)や貨幣(硬貨)がお金として用いられているほか、個人や企業が金融機関に保有している要求払預金(当座預金や普通預金)や、金融機関が日本銀行に保有している当座預金(日本銀行当座預金)も、広い意味でのお金として使われています。"}
+{"instruction":"現金通貨とは何ですか。","input":"","output":"銀行券と貨幣を総称して「現金通貨」といいます。現金通貨は、中央銀行や政府が発行しているため信用度が高く、決済手段として広く利用されています。\n現金通貨は、次のような点に特徴があります。\n(1)法律の定めにより、現金通貨を支払った場合には、相手が受取りを拒絶できない性質(強制通用力)があること\n(2)現金通貨を取引相手に支払うことによって、取引相手との決済を直ちに終了させることができる性質(支払完了性)があること\n(3)現金通貨を用いる決済は、いつ、どこで、何の目的で使ったか分からないという匿名性があること"}
+{"instruction":"決済手段としての要求払預金の特徴を教えてください。","input":"","output":"個人や企業が金融機関に保有している要求払預金(当座預金や普通預金)も、決済手段として広く利用されています。例えば、給料を口座振込で受け取ったり、毎月の電気料金の支払やクレジットカードを使って買い物をした代金の支払いを預金口座からの引落しで済ませたりするといったことが、日常生活の中で頻繁に行われています。\n決済手段としての要求払預金は、次のような点に特徴があります。\n(1)決済システムや金融機関の決済機能を活用することで、現金通貨にまつわる搬送・保管のコストや紛失・盗難のリスクを回避しながら、多額の取引や遠隔地との取引も預金の入金・引落しによって効率的に決済できること\n(2)わが国の決済システムの下では、現金通貨と同様に、取引相手との決済を直ちに終了させることができる性質(支払完了性)があること"}
+{"instruction":"決済手段としての日本銀行当座預金の特徴を教えてください。","input":"","output":"日本銀行当座預金は、日本銀行が提供する安全性の高い決済手段として、金融機関などの間の決済、金融機関と各種の決済システムの間の決済や、日本銀行が金融機関と行っている取引の決済などに用いられています。\n決済手段としての日本銀行当座預金は、次のような点に特徴があります。\n(1)金融機関における要求払預金と同様に��現金通貨を利用する場合に生じるコストやリスクを回避しながら、振替や入金・引落しによって、安全かつ効率的に決済できること\n(2)現金通貨と同様に、取引相手との決済を直ちに終了させることができる性質(支払完了性)があること\n(3)中央銀行が提供する決済手段として、金融機関の要求払預金等と比べても、きわめて高い信用力・流動性があるほか、中立性も有していること"}
+{"instruction":"決済に伴うリスクとは何ですか?","input":"","output":"決済に伴うリスクとしては、大きく分けて、「信用リスク」と「流動性リスク」の2種類があります。\n信用リスクとは、取引の相手方が倒産するなどして、自分が受け取れると期待していたお金(取引金額)を現在および将来のいかなる時点においても受け取れなくなる可能性のことです。\n流動性リスクとは、将来時点ではお金を受け取れるかもしれないものの、自分が使いたいタイミングまでに相手方からの支払いが行われず、その結果、自分の債務の支払いが困難になる可能性です。流動性リスクが現実のものとなった場合には、代わりのお金の調達を迫られますが、調達できなかったり、高い調達コストを余儀なくされたりすることがあります。"}
+{"instruction":"日本銀行は決済に関してどのような役割を果たしていますか?","input":"","output":"金融機関の間で行われる決済の円滑の確保を図ることは、日本銀行の目的の一つとなっています(日本銀行法第1条)。\nこのため、日本銀行は、資金の決済に関し、決済手段である銀行券や日本銀行当座預金を提供しているほか、証券の決済については、国債に関する国債振替決済制度等を運営しています。これらのシステムを安全かつ効率的に運営するための日本銀行金融ネットワークシステム(日銀ネット)を提供しています。\nまた、日本銀行は、各種民間金融市場インフラの制度設計やリスク管理体制、運営状況等をモニタリングし、その安全性、効率性を評価するとともに、必要に応じて改善に向けた働きかけを行っています。このような活動のことを、オーバーサイトといいます。\n加えて、情報技術の進展が決済サービスにもたらす新たな可能性や課題について、国内外の議論に参画しているほか、調査・研究なども行っています。\nさらに、金融・資本市場基盤の整備の面では、市場機能の強化や効率化を図るとともに、金融業務や市場取引のリスク管理の向上やイノベーションを支援するため、日本銀行は市場参加者との意見交換や市場慣行の策定・見直しの支援などにも取り組んでいます。"}
+{"instruction":"システミック・リスクとは何ですか?","input":"","output":"システミック・リスクとは、個別の金融機関の支払不能等や、特定の市場または決済システム等の機能不全が、他の金融機関、他の市場、または金融システム全体に波及するリスクのことをいいます。\n金融システムにおいては、個々の金融機関等が、各種取引や決済ネットワークにおける資金決済を通じて相互に網の目のように結ばれています。このため、一箇所で起きた支払不能等の影響が、決済システムや市場を通じて、またたく間にドミノ倒しのように波及していく危険性があります。\nシステミック・リスクが現実のものとなった場合には、多くの決済が混乱に陥り、企業や個人の経済活動に悪影響が及ぶことになります。このため、日頃からシステミック・リスクを小さくしておくことが重要です。\n"}
+{"instruction":"日本銀行当座預金とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行当座預金とは、日本銀行が取引先の金融機関等から受け入れている当座預金のことです。「日銀当座預金」、「日銀当預」などと呼ばれることもあります。\n日本銀行当座預金は、主として次の3つの役割を果たしています。\n(1)金融機関が他の金融機関や日本銀行、あるいは国と取引を行う場合の決済手段\n(2)金融機関が個人や企業に支払う現金通貨の支払準備\n(3)準備預金制度の対象となっている金融機関の準備預金"}
+{"instruction":"日本銀行には誰が預金口座を開設していますか?","input":"","output":"日本銀行に預金口座を開設している先は、主として金融機関等です。このほか、国、外国の中央銀行や国際機関などが預金口座を開設していますが、個人や一般企業からの預金は受け入れていません。\nこれは、日本銀行の預り金業務の主な目的が、わが国の中央銀行として、銀行その他の金融機関の間で行われる決済の円滑の確保を図ることにあるからです。"}
+{"instruction":"日本銀行当座預金と準備預金の関係について教えてください。","input":"","output":"準備預金制度の対象となる金融機関が、日本銀行と当座預金取引を行っている場合には、準備預金を預け入れるために特別な預金口座を開設する必要はなく、日本銀行当座預金の残高がそのまま準備預金としてカウントされる仕組みになっています。また、当該金融機関が日本銀行と当座預金取引を行っていない場合には、日本銀行に「準備預り金」の口座を開設して預金することとなっています。\nなお、準備預金制度の対象とならない先(金融商品取引業者や短資会社など)の中にも、主として資金決済の目的で日本銀行当座預金を保有している先があります。"}
+{"instruction":"日銀ネットとは何ですか?","input":"","output":"日銀ネットは、正式名称を「日本銀行金融ネットワークシステム」といい、日本銀行とその取引先金融機関との間の資金や国債の決済をオンライン処理により効率的かつ安全に行うことを目的として構築された、日本銀行が運営しているネットワークのことです。\n日銀ネットでは、日本銀行の電算センターと、日本銀行本支店および日銀ネットに参加する金融機関が通信回線により接続されており、日本銀行本支店や金融機関が入力したデータは電算センターでオンライン処理されています。日銀ネットと金融機関との接続に関しては、端末による接続のほか、参加金融機関のコンピュータとの直接接続も可能となっています。\n日銀ネットの機能には、資金決済システムである「日銀ネット当預系」と、国債決済システムである「日銀ネット国債系」があります。このうち、日銀ネット当預系では、金融機関などが日本銀行に開設している日本銀行当座預金の間の資金の振替によって、短期金融市場での取引、国債取引にかかる資金決済や、全国銀行内国為替制度、手形交換制度、外国為替円決済制度といった民間資金決済システムなどにかかわる資金決済が行われています。また、日銀ネット国債系では、売買に伴う国債の決済、国債発行時の入札・発行・払込みなどが処理されています。\n決済インフラのネットワーク化や金融取引のグローバル化、さらには金融サービスの内容や様々な取引ニーズの変化など、日銀ネットを巡る環境は大きく変化しています。こうした変化に対し、従来のシステム基盤を維持して対応していくことは、次第に技術面で困難となり、費用も嵩むことになるため、日本銀行では、(1)最新の情報処理技術の採用、(2)変化に対する高い柔軟性、(3)アクセス利便性の向上を基本コンセプトとして新しく日銀ネットを構築し、2014年(平成26年)1月、2015年(平成27年)10月と二段階に分けて稼動しました。\nまた、2016年(平成28年)2月にはその稼動時間を、これまでの19時から21時までに拡大しました。これにより、アジアや欧州など海外の市場との決済時間帯のオーバーラップも一段と確保され、国境をまたいだ資金や国債の迅速な決済が行われやすくなりました。\n日本銀行では、日銀ネットが、金融サービスの高度化や顧客利便性の向上、さらには日本の金融市場の一層の発展につながっていくことを期待しています。また、そうした方向で日銀ネットが最大限有効に活用されていくよう、幅広い関係者の方々と対話を重ねていきます。"}
+{"instruction":"日銀ネットの安全性を確保するためにどのような対策を講じていますか?","input":"","output":"日本銀行は、日本銀行金融ネットワークシステム(日銀ネット)を利用した日本銀行当座預金の受払や国債の受渡しの安全性を確保するため、コンピュータ・ネットワークの障害対策として、電算センター内のホスト・コンピュータやネットワーク関連機器、日本銀行本支店間の回線、日本銀行本店および主要支店の回線収容局など、重要な機器類を二重化するとともに、電算センターのバックアップ機能を大阪に備えています。電算センターでは、システム���運行状況を常時監視し、障害の早期発見・対応に努めています。\nまた、セキュリティ対策として、日本銀行と参加先との間をこれら以外の相手との通信を認めない形でのネットワークで接続し、さらに参加者毎に使用可能な端末や利用者を限定するなど、厳格なアクセス制御を実施しています。加えて、送受信データについては機密保持や改竄防止のための措置を施しています。"}
+{"instruction":"日銀ネットの参加資格について教えてください。","input":"","output":"日本銀行金融ネットワークシステム(日銀ネット)に参加できるのは、日銀ネットの利用対象となる業務、すなわち当座勘定取引、担保関係事務、相対型電子貸付関係事務、国債振替決済関係事務、国債登録関係事務、国債資金同時受渡関係事務などにおいて、日本銀行の相手先となる金融機関等です。"}
+{"instruction":"日銀ネットにおいて、民間資金決済システムでの金融機関間の受払はどのように行われていますか?","input":"","output":"全国銀行内国為替制度、電子交換所や外国為替円決済制度にかかわる資金決済は、以下のとおり、日本銀行当座預金上で行われます。\n・全国銀行内国為替制度\n1件1億円以上の大口取引については、支払指図毎に決済に必要な情報が全国銀行データ通信システム(全銀システム)のセンターから日本銀行金融ネットワークシステム(日銀ネット)に送信され、日本銀行当座預金上で即時グロス決済(RTGS)により処理されます。\n他方、1件1億円未満の小口取引については、センターにおいて個々の支払指図を集計したうえ、金融機関毎に受払差額を計算し、その結果を日本銀行にオンラインで送信します。この送信結果に基づき、当日の16時15分に、各金融機関と全銀ネットとの間で、日本銀行当座預金の入金または引落しを行うことにより最終的に決済されます。なお、2018年10月より、金融機関間の1件1億円未満の当日振込について、24時間365日、即時に相手先の口座に送金することが可能なシステム環境が整えられています。\n・電子交換所\n電子交換所において計算された受払差額の決済は、当日の15時に、各金融機関と全国銀行協会の間で日本銀行当座預金の入金または引落しにより行なわれる仕組みとなっています。\n・外国為替円決済制度\n外国為替円決済制度の決済方法は、2008年10月より、即時グロス決済(RTGS)に完全に移行しています。"}
+{"instruction":"国債振替決済制度とは何ですか?","input":"","output":"国債振替決済制度は、日本銀行が提供している国債の決済サービスの一つです。国債権者(個人や企業などの権利者)、参加者(銀行や証券会社などの直接・間接参加者)、振替機関(日本銀行)によって構成され、振替機関である日本銀行と国債権者との間に銀行や証券会社等の仲介機関(参加者)が介在します。こうした多層構造のもとで、国債権(権利)を帳簿上の振替によって移転させることなどが可能となっています。取引に伴う国債の受渡しについては、譲渡人(売り手)のみの請求により振替口座簿上の口座振替によって行う仕組みが採用されています。口座振替は、日銀ネット国債系により処理されています。\n日本銀行は、社債、株式等の振替に関する法律に基づく指定および日本銀行法(第39条第1項)に基づく認可のもとで、国債振替決済制度の運営を行っており、自らは振替機関としての事務を取り扱っています。\nなお、国債の決済制度としては、国債振替決済制度のほかに国債登録制度(注1)がありますが、現在は、99.9%以上の国債決済が国債振替決済制度のもとで行われています。\n(注1)国債登録制度とは、日本銀行が管理する帳簿への記載により国債の登録を行い、国債の保有者が変わった場合には、同帳簿上の名義人変更により受渡しを完了する制度です。"}
+{"instruction":"国債振替決済制度の変遷を教えてください。","input":"","output":"国債振替決済制度は、もともと1970年代以降の国債取引の急増を背景に、日本銀行が1980年(昭和55年)に創設した制度です。当初は、日本銀行と参加先金融機関等との契約に基づき、日本銀行に一括して寄託されていた国債証券(券面)の存在を前提として振替決済が行われていました。\nしかし、2003年(平成15年)に、社債等の振替に関する法律(注2)が施行されたことに伴い、国債や社債などのペーパーレス化が実現したことから、旧来の国債振替決済制度は廃止されることになり、現行の国債振替決済制度に移行しました。\n(注2)2009年(平成21年)1月の改正により、「社債、株式等の振替に関する法律」に名称が改められました。"}
+{"instruction":"RTGS(即時グロス決済)とは何ですか?","input":"","output":"RTGSとは、Real-Time Gross Settlement——日本語に訳せば「即時グロス決済」——の略で、時点ネット決済と並ぶ中央銀行における金融機関間の口座振替の手法の一つです。時点ネット決済では、金融機関が中央銀行に持ち込んだ振替指図が一定時点まで蓄えられ、その時点で各金融機関の受払差額が決済される一方、RTGSでは、振替の指図が中央銀行に持ち込まれ次第、一つ一つ直ちに実行されます。\nRTGSのもとでは、時点ネット決済とは異なり、ある金融機関の不払いがどの金融機関への支払いの失敗であるかが必ず特定され、その他の金融機関の決済を直ちに停止させることがありません。このように、時点ネット決済と比較すると、システミック・リスクの大幅な削減が可能である点で、RTGSは優れた仕組みであると言えます。\n1980年代以降、各国の中央銀行において、決済システムのRTGS化を進める動きがみられており、RTGSはいわば「国際標準」となっています。この背景には、金融取引の増大に伴い、決済のボリュームおよび決済にかかるリスクが増加しているほか、国際的な決済の増大に伴い、システミック・リスクが容易に国境を越えて伝播するようになったことがあります。"}
+{"instruction":"RTGSについて、日本銀行の取り組みを教えてください。","input":"","output":"日本銀行では、かねて時点ネット決済とともにRTGSのサービスも提供しており、金融機関が自由に選択できるよう手当てしていましたが、現実には「受払の差額のみ決済すればよい」という資金効率の良さから、時点ネット決済ばかりが利用され、RTGSはほとんど利用されていませんでした。このため、日本銀行は、システミック・リスク削減の観点からRTGSに原則一本化するとの基本方針を固め、2001年(平成13年)初に、日本銀行当座預金と国債の決済方法を、時点ネット決済からRTGSに移行しました。\nさらに、日本銀行では、RTGSにおける資金効率を向上させるため、2008年(平成20年)10月より、日本銀行当座預金に、決済のために必要な資金を節約できる仕組み(流動性節約機能)を導入しました。\nまた、民間決済システムでは、全国銀行内国為替制度(全銀システム)が、2011年(平成23年)11月より、1件1億円以上の大口取引の決済方法をRTGSに移行しています。このほか、外国為替円決済制度も、2008年(平成20年)10月より、決済方法をRTGSに完全に移行しています。"}
+{"instruction":"日本銀行当座預金における流動性節約機能とは何ですか?","input":"","output":"流動性節約機能とは、日本銀行当座預金の決済において、各金融機関が決済のため準備しておくべき資金や担保の量を節約する機能です。具体的には、待ち行列機能と複数指図同時決済機能の組み合わせによって流動性を節約します。\n従来であれば、各金融機関は日本銀行への支払指図を送信する際に、資金不足であると拒絶・返戻されてしまうことから、多くの資金・担保を用意しておく必要がありました。これに対し、流動性節約機能の下では、資金不足であっても支払指示を即座に拒絶・返戻せず、日銀ネット内に設ける金融機関ごとの待ち行列に待機させておく(待ち行列機能)とともに、新規に送信された支払指図や、待ち行列機能により待機している支払指図のなかから、二者間または多者間で同時に決済できる組合せを探し出し、その都度、当該組合せにかかる複数の決済を同時に行う(複数指図同時決済機能)ことにより、流動性を節約します。\n流動性節約機能の導入により、流動性の節約のほか、いわゆる「すくみ」(決済資金の調達コストを抑制しようとして、参加者間でお互いに相手からの資金振替を待つ結果、各参加者における未決済残高が積み上がる状態)が効果的に抑制されることで、決済の迅速化が促されています。"}
+{"instruction":"DVPとは何��すか?","input":"","output":"DVPとは、Delivery Versus Paymentの略で、証券の引渡し(Delivery)と代金の支払い(Payment)を相互に条件を付け、一方が行われない限り他方も行われないようにすることをいいます。これは、証券決済において、資金(または証券)を渡したにもかかわらず、取引相手からその対価となる証券(または資金)を受け取れないという「取りはぐれ」リスクを回避するための方法・仕組みです。\nわが国では、1994年(平成6年)4月に、日銀ネットの当預系と国債系の処理が連動され、国債のDVPによる決済が実現しました。その後、一般債(社債、地方債、政府保証債等)、CP(コマーシャル・ペーパー)、株式、投資信託についても、日銀ネットを民間証券決済システムと連動させることにより、DVPでの決済が可能になりました。\nまた、2001年(平成13年)に国債決済のRTGS(即時グロス決済)化が実現した際、国債のDVPによる決済を円滑化するために、国債DVP同時担保受払機能が導入されました。同機能は、国債の買い手である金融機関が、売り手から受け取る国債を担保に、日本銀行から日中当座貸越を受け、同時にその資金を当該国債の買入代金の支払いに充てることができる仕組みで、流動性の節約に有効であることから、現在、広く用いられています。"}
+{"instruction":"日中当座貸越とは何ですか?","input":"","output":"日中当座貸越は、予め金融機関等が差し入れた担保の範囲内で行う、当日中の返済を条件とした無利息の当座貸越です。\nRTGS(即時グロス決済)のもとでは、資金の受取りと支払いについて、時点ネット決済のように、一定の時点で受払差額の決済を行うのではなく、取引1件毎に決済を行います。このため、資金の受払のタイミングにずれが生じ、日中により多くの決済用の手元資金(流動性)が必要となります。\n日本銀行は、こうした一時的な資金負担を軽減するため、2001年(平成13年)の日本銀行当座預金決済および国債決済のRTGS化に合わせて、当座預金取引先である金融機関等に対し、日中当座貸越の提供を開始しました。"}
+{"instruction":"フェイル、フェイル慣行とは何ですか?","input":"","output":"フェイルとは、取引当事者の信用力とは異なる理由により、当初予定していた決済日が経過したにもかかわらず、債券等の証券の受渡しが行われないことをいいます。債券取引では、平時でも需給がひっ迫した場合にはフェイルの発生がみられます。仮に、フェイルを認めない場合、ディーラー(証券会社など)は受渡予定の債券を予め確保したり、受渡しの不確実な債券について投資家への価格の提示を控えるといった対応が必要となる可能性があります。フェイル回避のため、需給がひっ迫している債券を高いコストで調達して受渡ししようとすることは、価格形成に影響を及ぼすだけでなく、需給を一段とひっ迫させ、更なるフェイルを誘発する原因ともなり得ます。\nフェイル慣行とは、決済予定日までに債券の受渡しが行われていなくても、そのことのみをもって債務不履行とはせず、これを容認する市場慣行です。フェイル慣行の定着は、市場流動性の維持・向上の観点や、災害・システム障害の発生などの緊急時への備えとして、極めて重要です。\nわが国の国債取引に関するフェイル慣行については、日本証券業協会が取りまとめた「国債の即時グロス決済に関するガイドライン」や「債券のフェイル慣行の見直しに関するワーキング・グループ最終報告書」で、基本的な考え方が述べられていますので、併せてご覧ください。"}
+{"instruction":"金融市場インフラとは何ですか?","input":"","output":"金融市場インフラとは、資金、証券、デリバティブ等の金融取引を清算・決済・記録する目的で使われる仕組みであり、運営者と参加者から構成されます。金融市場インフラは、通常、すべての参加者に共通する規則・手続、システム基盤、および金融市場インフラとその参加者に生じ得るリスクに対応するためのリスク管理制度を設けています。\n金融市場インフラには、資金決済システム、証券決済システム、清算機関および取引情報蓄積機関があります。\n・「資金決済システム」とは、資金の受払いを処理する仕組みをいいます。\n・「証券決済システム」とは、証券の保管・受渡しを処理する仕組みをいいます。\n・「清算機関」とは、証券取引やデリバティブ取引等にかかる清算・決済を行う仕組みをいいます。清算機関は、参加者同士の取引について、参加者間の債権債務関係を清算機関と各参加者の間の債権債務関係に置き換えた上で清算を行っています。\n・「取引情報蓄積機関」とは、店頭デリバティブ取引等において、取引情報の収集・保管・配信を行う仕組みをいいます。\n金融市場インフラは、上述のとおり、多数の参加者が関与するもとで、数多くの金融取引の清算・決済・記録を集中的に処理することを通じ、当該金融市場インフラがサービスを提供する市場の機能を強化し、金融システムの安定を確保するうえで不可欠な役割を果たしています。"}
+{"instruction":"主な民間金融市場インフラには、どのような先がありますか?","input":"","output":"わが国における主な民間金融市場インフラないしその運営主体は、次のとおりです。\n・全国銀行内国為替制度\n全国銀行資金決済ネットワークの運営する「全国銀行内国為替制度」は、個人や企業が金融機関に振り込みを依頼した場合などに金融機関同士の決済を行う仕組みです。同制度では、全国銀行データ通信システムを利用して、金融機関の為替取引に関するデータ処理が行われています。\n・外国為替円決済制度\n全国銀行協会の運営する「外国為替円決済制度」は、海外の個人や企業が日本国内へ円資金の振り込みを依頼した場合や、金融機関同士が外国為替の売買を行った場合に、金融機関同士の円資金の決済を行うための仕組みです。同制度では、日本銀行金融ネットワークシステム(日銀ネット)を利用して決済等の事務処理が行われています。\n・証券保管振替機構\n証券集中保管機関として、株式等、短期社債、一般債および投資信託などの保管・振替を行う証券決済システムを運営しています。また、機関投資家と証券取引業者との間における国債を含む各種の証券取引について、約定内容・決済指図の電子的な照合を行うサービス(決済照合システム)も提供しています。\n・ほふりクリアリング\n金融商品取引清算機関として、取引所外で行われる金融機関間の株式取引等の振替に関する清算業務を行っています。なお、ほふりクリアリングは、証券保管振替機構の100%子会社です。\n・日本証券クリアリング機構\n金融商品取引清算機関として、取引所等における株式等の現物取引および上場デリバティブ取引、国債店頭取引、店頭デリバティブ取引(金利スワップおよびクレジット・デフォルト・スワップ)を対象とした清算業務を行っています。\n・東京金融取引所\n金利先物等取引、為替証拠金取引および株価指数証拠金取引の取引市場を提供する金融商品取引所であるとともに、金融商品取引清算機関として、これらの上場デリバティブ取引に関する清算業務を行っています。\n・DTCCデータ・レポジトリー・ジャパン\n取引情報蓄積機関として、金融機関の間で行われた店頭デリバティブ取引の情報を、金融庁に報告することを主たる業務としています。"}
+{"instruction":"日本銀行による金融市場インフラに対するオーバーサイトについて教えてください。","input":"","output":"日本銀行では、2013年3月に公表した「日本銀行による金融市場インフラに対するオーバーサイトの基本方針 (https:\/\/www.boj.or.jp\/paym\/outline\/pay_os\/data\/rel130312a1.pdf)」のもとで、主要国の中央銀行と同様に、金融市場インフラに対するオーバーサイト活動を行っています。\n中央銀行によるオーバーサイトとは、中央銀行が、各金融市場インフラの制度設計やリスク管理体制、運営状況などをモニタリングし、その安全性と効率性を評価するとともに、必要に応じて改善に向けた働きかけを行うことをいいます。\n中央銀行が、金融市場インフラの関係者との間で共通の理解を形成し、改善に向けた取り組みを協力して行うことで、個々の金融市場インフラ、ひいては一国の決済システム全体の安全性と効率性を確保することを目的としています。"}
+{"instruction":"FinTech(フィンテック)とは何ですか?","input":"","output":"FinTech(フィンテック)とは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、金融サービスと情報技術を結びつけたさまざまな革新的な動きを指します。身近な例では、スマートフォンなどを使った送金もその一つです。\n米国では、FinTechという言葉は、2000年代前半から使われていました。その後、リーマンショックや金融危機を経て、インターネットやスマートフォン、AI(Artificial Intelligence、人工知能)、ビッグデータなどを活用したサービスを提供する新しい金融ベンチャーが次々と登場しました。\n例えば、資金の貸し手と借り手を直接つないだり、Eコマースと結びついた決済サービスを提供する企業があるほか、ベンチャー企業が決済などの金融サービスに参入する動きも増えています。\nまた、これまで金融サービスが十分普及していなかった途上国や新興国でも、スマートフォンを利用した金融サービスが急速に広がる動きが進んでいます。さらに、分散型台帳技術(注1)やブロックチェーン(注2)といった技術も登場しています。\n(注1)特定の帳簿管理主体を置く代わりに、複数の参加者が同じ帳簿を共有するかたちでの管理(分散型管理)を可能とする技術です。\n(注2)分散型台帳技術の一つで、改ざんを困難とする効果などを持っておりビットコインを支える技術です。"}
+{"instruction":"日本銀行のFinTech(フィンテック)に関する取り組みを教えてください。","input":"","output":"日本銀行は、2016年(平成28年)にFinTechセンターを設立しました。FinTech(フィンテック)が金融サービスの向上や経済の持続的成長に寄与するものとなるよう、日本銀行も中央銀行として最大限努力しています。\n金融システムの安定や金融サービスへの信頼がしっかりと確保されるよう、そして、新しい情報技術が金融サービスの利便性・効率性の向上に資するものであるよう、次のような取り組みを行っています。\n(1)技術革新の下での金融サービスや金融構造の変化を的確に把握する活動\n(2)経済社会の基幹インフラを提供する立場からの新しい技術に関する調査研究\n(3)国内外の議論への積極的な参画を通じて、前向きな変化を促す「触媒」の機能\nFinTechセンターの具体的な活動実績については、「FinTechセンター」のページをご覧ください。"}
+{"instruction":"金融政策とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行は、わが国の中央銀行として、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資するため、通貨および金融の調節を行うこととされています(日本銀行法第1条、第2条)。調節にあたっては、公開市場操作(オペレーション)などの手段を用いて、長短金利の誘導や、資産の買入れ等を行っています。\nこうした中央銀行が行う通貨および金融の調節を「金融政策」といいます。"}
+{"instruction":"長短金利操作付き量的・質的金融緩和」とはどのようなものですか?","input":"","output":"日本銀行は、2016年(平成28年)9月20、21日の政策委員会・金融政策決定会合において、従来の「量的・質的金融緩和」、「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を強化する形で、新たな金融緩和の枠組みである「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入しました。新しい政策枠組みは、主として、2つの要素から成り立っています。第1に、金融市場調節によって長短金利の操作を行う「イールドカーブ・コントロール」、第2に、消費者物価上昇率の実績値が安定的に2%の「物価安定の目標」を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続する「オーバーシュート型コミットメント」です。"}
+{"instruction":"金融政策は景気や物価にどのように影響を及ぼすのですか?","input":"","output":"一般に、金融政策による、(実質)金利の低下・上昇が経済活動に与える影響は、以下のように考えられています。\n金利が下がると、金融機関は、低い金利で資金を調達できるので、企業や個人への貸出においても、金利を引き下げることができるようになります。また、金融市場は互いに連動していますから、金融機関の貸出金利だけでなく、企業が社債発行などの形で市場から直接資金調達をする際の金利も低下します。\nそうすると、企業は、運転資金(従業員への給料の支払いや仕入れなどに必要なお金)や設備資金(工場や店舗建設など設備投資に必要なお金)を調達し易くなります。また、個人も、例えば住宅の購入のための資金を借り易くなります。\nこうして、経済活動がより活発となり、それが景気を上向かせる方向に作用します。また、これに伴って、物価に押し上げ圧力が働きます。\nこのように、景気を上向かせるために行われる金融政策は、金融緩和政策と呼ばれます。\n一方、金利が上昇すると、金融機関は、以前より高い金利で資金調達しなければならず、企業や個人への貸出においても、金利を引き上げるようになります。\nそうすると、企業や個人は、資金を借りにくくなり、経済活動が抑制されて、景気の過熱が抑えられることになります。また、これに伴って、物価に押し下げ圧力が働くことになります。\nこのように、景気の過熱を抑えるために行われる金融政策は、金融引締め政策と呼ばれます。"}
+{"instruction":"日本銀行の「物価の安定」についての考え方および「物価安定の目標」について教えてください。","input":"","output":"金融政策の目的である「物価の安定」については、以下のように考えています。\n(1)日本銀行は、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することを理念として、金融政策を運営している。\n(2)この理念に照らして、「物価の安定」を定義すると、「家計や企業等の様々な経済主体が、財・サービス全般の物価水準の変動に煩わされることなく、消費や投資などの経済活動にかかる意思決定を行うことができる状況」である。\n(3)そうした円滑な意思決定を可能とし、経済の持続的な成長と整合的な「物価の安定」は、持続可能なものでなければならない。\n(4)物価情勢を点検する際、物価指数としては、国民の実感に即した、家計が消費する財・サービスを包括的にカバーした指標が基本となり、この点、速報性を備えている消費者物価指数(総合)は重要である。\nこうした認識を踏まえ、日本銀行は、2013年(平成25年)1月の金融政策決定会合で、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を導入しました。"}
+{"instruction":"成長基盤強化や貸出増加を支援するための資金供給とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行は、成長基盤強化や貸出増加に向けた金融機関の取り組みを金融面から支援するための資金供給の枠組みを、時限措置として導入しています。\n・成長基盤強化を支援するための資金供給(2010年<平成22年>6月導入)\n金融機関が成長基盤の強化に向けた取り組みを進めるうえでの「呼び水」としての効果を発揮する狙いから、わが国経済の成長に資する融資・投資を行う金融機関に対し、日本銀行が低利かつ長期の資金を供給する枠組みです。\n現在、この資金供給においては、基本となる貸付枠のほか、米ドルを用いた特別枠を設けています。\n・貸出増加を支援するための資金供給(2012年<平成24年>12月導入)\n金融機関の一段と積極的な行動と企業や家計の前向きな資金需要の増加を促す観点から、貸出残高を増やした金融機関に対し、希望に応じてその増加額の2倍相当額まで、低利かつ長期で資金供給する枠組みです。\nこの資金供給については、日本銀行の資金供給総額には上限を設定していません。したがって、その規模は、貸出増加に向けた金融機関の取り組みによって決まることになります。"}
+{"instruction":"金融市場調節とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行・政策委員会は、「金融政策決定会合」において金融経済情勢に関する検討を行い、金融政策の運営方針である次回会合までの金融市場調節方針を決定しています。\n日本銀行は、こうした金融市場調節方針のもと、日々、金融市場において資金の供給や吸収を行っています。金融市場調節の主たる手段は、金融機関を相手に行う資金の貸付けや国債等の売買です。これをオペレーション(公開市場操作)といいます。"}
+{"instruction":"オペレーション(公開市場操作)にはどのような種類がありますか?","input":"","output":"オペレーションは、日本銀行における金融市場調節の主な手段です。\nオペレーションには、大きく分けて、日本銀行による資金の貸付けや国債の買入れなど、金融市場に資金を供給するオペレーションと、日本銀行が振り出す手形の売出しや日本銀行が保有している国債の買戻条件付売却など、金融市場から資金を吸収するオペレーションがあります。\n主な資金供給および資金吸収オペレーション(時限措置として実施されているものなどを除く)の概要は、次のとおりです。\n[資金供給オペレーション]\n・共通担保資金供給オペ\n日本銀行が、「適格担保取扱基本要領」に基づき適格と認める金融資産(国債、地方債、政府保証債、財投機関等債、社債、CP等、手形、証書貸付債権など)を担保として資金を供給する。\n・国債買入\n日本銀行が、利付国債を買い入れることによって資金を供給する。\n・国庫短期証券買入オペ\n日本銀行が、国庫短期証券を買い入れることによって資金を供給する。\n・CP・社債買入\n日本銀行が、CPや社債等を買い入れることによって資金を供給する。\n・ETF・J-REIT買入\n日本銀行が、ETFやJ-REITを買い入れることによって資金を供給する。\n・国債買現先(かいげんさき)オペ\n日本銀行が、利付国債や国庫短期証券を、予め定めた期日に売り戻す条件を付して買い入れることによって資金を供給する。\n・CP等買現先オペ\n日本銀行が、「適格担保取扱基本要領」に基づき適格と認めるCP等を、予め定めた期日に売り戻す条件を付して買い入れることによって資金を供給する。\n[資金吸収オペレーション]\n・手形売出オペ\n満期が3か月以内に到来する手形であって、日本銀行が振出人、受取人、支払人を兼ねるものを、日本銀行が売却することによって資金を吸収する。\n・国債売現先(うりげんさき)オペ\n日本銀行が、利付国債や国庫短期証券を予め定めた期日に買い戻す条件を付して売却することによって資金を吸収する。\n・国庫短期証券売却オペ\n日本銀行が保有する国庫短期証券を売却することによって資金を吸収する。"}
+{"instruction":"国債買入オペとは何ですか?","input":"","output":"国債買入オペは、日本銀行が行うオペレーション(公開市場操作)の一つであり、長期国債(利付国債)を買い入れることによって金融市場に資金を供給することです。2016年(平成28年)9月に「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を導入してからは、金融市場調節方針で示された 長期金利の 操作目標を実現するよう、国債買入オペを運営しています。長期国債については、価格が上昇すると利回りは低下するという関係がありますので、例えば国債買入オペの金額を増額して市場の需給環境がタイト化すれば、通常、国債の価格は上昇し、長期金利は低下すると考えられます。\n国債買入オペの主な買入方式には、「利回り入札方式」と「固定利回り方式」の2種類があります。利回り入札方式では、より高い金利(低い価格)で入札されたものから順に買い入れていく競争入札を行います。一方、固定利回り方式では、日本銀行が予め指定した金利で、金額無制限または予め定めた額まで買入れを行います。\nこのようにして買い入れた長期国債の残高の推移については、日本銀行が毎月公表している「マネタリーベースと日本銀行の取引(https:\/\/www.boj.or.jp\/statistics\/boj\/other\/mbt\/index.htm)」をご覧ください。\nなお、この長期国債の買入れは、金融政策目的で行うものであり、財政ファイナンスではありません。政府は、2013年(平成25年)1月の「共同声明 (https:\/\/www.boj.or.jp\/mopo\/mpmdeci\/mpr_2013\/k130122c.pdf)」において、「日本銀行との連携強化にあたり、財政運営に対する信認を確保する観点から、持続可能な財政構造を確立するための取組を着実に推進する」としています。"}
+{"instruction":"かつては、「中央銀行は、短期金利はコントロールできるが、長期金利はコントロールできない」といわれていましたが、金融政策によって長期金利をコントロールすることは可能なのですか?","input":"","output":"金融政策は、伝統的には、短期金利を操作し、それが長期金利にも波及することを通じて、実体経済に影響を及ぼしてきました。\nところが、リーマン・ショック以降、まず米・英などの中央銀行が長期金利に働きかける政策を実施しました。短期の政策金利がゼロ%に達し、いわゆる「ゼロ制約」に直面する中で、更なる金融緩和効果を実現するために、長期国債等の買入れ���通じて、長期金利を引き下げる政策を始めたわけです。日本銀行も2010年(平成22年)10月に「包括的な金融緩和政策」を導入し、やや長めの金利に働きかけました。また、2013年(平成25年)4月に導入した「量的・質的金融緩和」では、イールドカーブ全体の金利低下を促す観点から、大規模な国債の買入れを開始しました。\nさらに、2016年(平成28年)1月に日本銀行が導入した「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の経験から、マイナス金利と大規模な国債買入れの組み合わせが、長短金利全体に影響を与えるうえで、有効であることがわかりました。(詳しくは、「『量的・質的金融緩和』導入以降の経済・物価動向と政策効果についての総括的な検証(https:\/\/www.boj.or.jp\/mopo\/mpmdeci\/transparency\/rel160930d.pdf)」をご覧ください)。\nこうした経験も踏まえ、2016年(平成28年)9月に日本銀行は、「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)」を導入しました。具体的には、日本銀行当座預金の「政策金利残高」に適用する金利を短期の政策金利とするとともに、長期金利については、10年物国債金利の操作目標を示して、これを実現するように国債の買入れオペを実施しています(詳しくは、「金融緩和強化のための新しい枠組み:『長短金利操作付き量的・質的金融緩和』 (https:\/\/www.boj.or.jp\/mopo\/mpmdeci\/mpr_2016\/k160921a.pdf)」をご覧ください)。"}
+{"instruction":"金融市場調節方針の変遷を教えてください。","input":"","output":"かつて日本銀行は、準備預金制度における準備率や、公定歩合を変更することにより、金融の緩和や引締めを実施していました。\nその後、1994年(平成6年)に金利自由化が完了し、1995年(平成7年)からは、短期市場金利を誘導するオペレーション(公開市場操作)を通じて金融市場調節を行うようになりました。特に、1998年(平成10年)以降の金融市場調節方針では、「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、平均的にみて○○%前後で推移するよう促す」などと、誘導目標を具体的に定めるようになりました。このうち、1999年(平成11年)から2000年(平成12年)にかけては、いわゆる「ゼロ金利政策」が実施され、金融市場調節方針は「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、できるだけ低めに推移するよう促す」などとされました。\n2001年(平成13年)には、「量的緩和政策」が開始され、金融市場調節の主たる操作目標は、無担保コールレートから日本銀行当座預金残高に変更されました。この時期の金融市場調節方針は、「日本銀行当座預金残高が○○兆円程度となるよう金融市場調節を行う」などと定められました。2006年(平成18年)に量的緩和政策が解除されると、金融市場調節の操作目標は、再び無担保コールレート(オーバーナイト物)となりました。\n2010年(平成22年)に開始された「包括的な金融緩和政策」のもとでは、金融市場調節方針は「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す」と定められました。加えて、日本銀行は、こうした金利の操作目標とは別に、「資産買入等の基金」を通じて、資金の貸付(固定金利方式の共通担保資金供給オペレーション)および資産の買入れ(長期国債、短期国債、CP、社債、ETF、J−REITなど)を行いました。\n2013年(平成25年)には、「量的・質的金融緩和」が開始され、金融市場調節の主たる操作目標は、無担保コールレートからマネタリーベースに変更されました。金融市場調節方針は、「マネタリーベースが、年間約○○兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う」などと定められました。また、併せて、資産買入れの方針が定められ、例えば長期国債の買入れについては、「保有残高が年間約○○兆円に相当するペースで増加するよう買入れを行う」などとされたほか、CP、社債、ETF、J−REITなどの買入れも継続されました。\n2016年(平成28年)1月に導入された「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」のもとでは、こうした金融市場調節方針や資産買入れ方針が維持されたほか、補完当座預金制度が改正され、政策金利として、日本銀行当座預金のうち「政策金利残高」に-0.1%のマイナス金利を適用することが決定されました。\n同年9月の金融政策決定会合において導入された「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」のもとでは、金融市場調節方針は、長短金利の操作についての方針を示すこととなりました。具体的には、短期の政策金利については、「日本銀行当座預金のうち政策金利残高に-0.1%のマイナス金利を適用する」、長期金利の操作目標については、「10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、長期国債の買入れを行う。」などと定められています。また、長短金利操作の具体的な運用については、効果と副作用のバランスを勘案して、随時見直されています。なお、CP、社債、ETF、J−REITについては、引き続き、資産買入れ方針が定められています。"}
+{"instruction":"「マネタリーベース」とは何ですか?","input":"","output":"マネタリーベースとは、「日本銀行が世の中に直接的に供給するお金」のことです。具体的には、市中に出回っているお金である流通現金(「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」)と日本銀行当座預金(日銀当座預金)の合計値です。\nマネタリーベース=「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」+「日銀当座預金」"}
+{"instruction":"準備預金制度とは何ですか? 超過準備とは何ですか?","input":"","output":"準備預金制度とは、対象となる金融機関に対して、「受け入れている預金等の一定比率(これを「準備率」といいます)以上の金額を日本銀行に預け入れること」を義務付ける制度です。このようにして日本銀行に当座預金または準備預り金として預け入れなければならない最低金額を、「法定準備預金額」(または所要準備額)といいます。本制度は、1957年(昭和32年)に施行された「準備預金制度に関する法律」により、金融政策の手段として導入されました。\n準備預金制度の準備率については、日本銀行の政策委員会が金融政策決定会合において設定・変更・廃止します。"}
+{"instruction":"金融政策手段としての準備預金制度の位置付けを教えてください。","input":"","output":"かつては、準備率を上下させることにより、金融機関のコスト負担の増減を通じてその貸出態度等に影響を与えること、つまり、準備率操作を通じて金融を緩和、または引き締めることを目的として運用されていました。しかし、現在、わが国をはじめ短期金融市場が発達した主要国では、そうした金融緩和・引締めの手段として準備預金制度は利用されておらず、わが国の準備率も、1991年(平成3年)10月を最後に変更されていません。\n1990年代以降、無担保コールレート(オーバーナイト物)が金融市場調節の主たる操作目標になる中、準備預金制度の役割としては、金融機関に対し、日本銀行に預け入れる当座預金の残高について、日々「法定準備預金額(所要準備額)」を維持するよう促すことがより重要となってきました。これにより、日本銀行当座預金に対する需要、すなわち、短期金融市場における資金の需要を概ね安定的かつ予測可能なものとし、そのうえで、オペレーションによって無担保コールレート(オーバーナイト物)を適切な水準に誘導していました。\nもっとも、2000年代の「量的緩和政策」(2001~2006年)や、「量的・質的金融緩和」(2013年~)の時期のように、日本銀行の潤沢な資金供給により、多くの金融機関が法定準備預金額を超える「超過準備」を有することが常態化してくると、準備預金制度に、各金融機関の日銀当座預金残高を安定化させる役割を期待することは難しくなります。こうした中、日本銀行は、補完当座預金制度の枠組みのもとで、「超過準備」に一定の金利を付すことにより、金融機関の裁定行動を通じて短期市場金利を一定の範囲内で推移するよう促しています。"}
+{"instruction":"準備預金制度の対象先を教えてください。","input":"","output":"準備預金制度の対象となっている金融機関は、銀行、信用金庫(預金残高 1,600億円超の信用金庫のみ)、農林中央金庫です。"}
+{"instruction":"補完当座預金制度とは何ですか? 日本銀行当座預金にマイナス金利を適用することが金融市場に与える影響を教えてください。","input":"","output":"補完当座預金制度は、日本銀行が受け入れる当座預金等のうち、いわゆる「超過準備」に利息を付す制度です。2008年(平成20年)の制度導入以降、長らくプラスの金利が適用されていました。その後、2016年(平成28年)1月に「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」が導入されたことにより、「超過準備」部分を含め、日本銀行当座預金は3階層に分割され、それぞれの階層ごとにプラス金利、ゼロ金利、マイナス金利が適用されることになりました。\nこうした3層構造は、短期金融市場においてマイナス金利による取引を生み出す原動力となります。例えば、マイナス金利が適用される「政策金利残高」を有する金融機関は、その適用金利を上回っていれば、たとえマイナスのレートであっても、金融市場において他の金融機関に資金を貸し出すインセンティブを持つことになります。余剰資金をそのまま当座預金として保有するよりも収益が改善するからです。\nもし、「政策金利残高」が全体として増加すれば、その分、マイナス金利で運用し得る余剰資金が増加し、短期金融市場の金利に低下圧力がかかります。逆に、「政策金利残高」が全体として減少すれば、その分、金利に上昇圧力がかかります。"}
+{"instruction":"基準比率について教えてください。","input":"","output":"国債の買入れオペ等によって日本銀行当座預金の残高が全体として増加した場合、通常、マイナス金利が適用される「政策金利残高」も増加しますが、これを放置すれば、短期市場金利が大幅に低下したり、金融機関の収益を過度に圧迫する惧れがあります。\nこのため、日本銀行では、当座預金残高のマクロ的な増減に応じて、ゼロ金利が適用される「マクロ加算残高」を増減させ、結果的に、「政策金利残高」の規模が大きく変動しないようにしています(プラス金利が適用される残高については、ほぼ一定の値に固定される仕組みとなっています)。\n具体的には、日本銀行において全ての金融機関に一律に適用される「基準比率」を決定したうえで、これを各先の2015年の当座預金残高(平均残高)に乗じ、その金額をそれぞれの「マクロ加算残高」に加えることとしています。この「基準比率」については、短期金融市場における取引の動向を踏まえ、資金過不足の季節的な変動も勘案しながら、原則として1か月に1回、見直しを行うこととしています。"}
+{"instruction":"以前の「公定歩合」は、現在、どのように位置づけられていますか?","input":"","output":"かつて、日本銀行の主な金融調節手段は、オペレーションではなく、「公定歩合」により金融機関に貸出を行うことでした。また、規制金利時代には、預金金利等の各種の金利が「公定歩合」に連動していたため、「公定歩合」が変更されると、こうした金利も一斉に変更される仕組みになっていました。このため、「公定歩合」は金融政策の基本的なスタンスを示す代表的な政策金利でした。\nしかし、1994年(平成6年)に金利自由化が完了し、「公定歩合」と預金金利との直接的な連動性はなくなりました。この連動関係に代わって、現在、各種の金利は金融市場における裁定行動によって決まっています。こうした状況のもと、かつての「公定歩合」は、現在、「基準貸付利率」と呼ばれ、「補完貸付制度」の適用金利として、無担保コールレート(オーバーナイト物)の上限を画する役割を担うようになりました。\n基準貸付利率の推移等については、「基準割引率および基準貸付利率(従来『公定歩合』として掲載されていたもの)の推移」のページ(https:\/\/www.boj.or.jp\/statistics\/boj\/other\/discount\/index.htm)をご覧ください。"}
+{"instruction":"補完貸付制度の対象先はどのように選ばれますか。","input":"","output":"補完貸付制度は、日本銀行が予め定めた条件(貸付期間を1営業日とする等)に基づき、貸付先からの利用申込みを受けて、担保の範囲内で受動的に実行する貸付制度であり、2001年(平成13年)2月に導入されました。本制度の対象先は、銀行、証券会社といった金融機関のうち、貸付先となることを希望する先で、信用力が十分であると日本銀行が認めた先です。\n本制度については、何らかの理由により、短期市場金利が本制度の適用金利(基準貸付利率)を超えて上昇した場合、対象先は、いつでもこれを利用できることが予め明確になっています���このため、結果的に、基準貸付利率が短期市場金利の上限を画するものと期待されます。"}
+{"instruction":"無担保コールレート(オーバーナイト物)とは何ですか? 資金過不足とは何ですか?","input":"","output":"無担保コールレート(オーバーナイト物)とは、コール市場における無担保での資金貸借のうち、約定日に資金の受払を行い、翌営業日を返済期日とするものにかかる金利のことです。\n1990年代以降、この無担保コールレート(オーバーナイト物)が金融市場調節の主たる操作目標となり、1998年(平成10年)からは、「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、平均的にみて○○%前後で推移するよう促す」などとする金融市場調節方針が定められるようになりました。こうした方針のもとで、実際の市場調節を担当する金融市場局では、オペレーション(公開市場操作)を通じて、無担保コールレート(オーバーナイト物)を適切な水準に誘導していました。具体的には、金融市場における資金の総量、すなわち金融機関が保有する日銀当座預金残高の総額を増減させることで、資金の需要と供給のバランスを変化させ、金利を上下にコントロールしていました。\nこの金融市場における資金の総量は、金融機関同士で、日銀当座預金に預け入れた資金のやりとりを行っている限り、変わることはありません。しかし、銀行券の発行・還収により日銀当座預金と銀行券が相互に形を変える場合(銀行券要因)や、金融機関の日銀当座預金と政府の間で財政資金の受払が行われる場合(財政等要因)には、金融市場における資金の総量が増減します。特に、上記のように日々のオペレーションを通じて金利をコントロールしていた時期には、こうした資金の総量の増減、つまり資金の過不足を正確に予想することが、的確なオペレーションを実施するうえで必要不可欠な作業でした。\nオペレーションによる金融市場調節以外にも、無担保コールレート(オーバーナイト物)に影響を及ぼし得る仕組みがあります。\n例えば、補完貸付制度は、金融機関からの利用申込みを受けて、日本銀行が受動的に実行する期間1日の貸付制度ですが、その際に適用される貸付金利は、無担保コールレート(オーバーナイト物)の上限を画する役割を担っています。\nまた、補完当座預金制度のもとでは、いわゆる「超過準備」に利息が付されることになりますが、この付利金利には無担保コールレート(オーバーナイト物)の下限を画する役割を担うことが期待されます。これは、この制度のもとでは、何らかの理由で無担保コールレートが付利金利を一時的に下回ったとしても、各金融機関は少なくともその金利で資金を運用できることが事前に明らかになっているためです。\n2008年(平成20年)の同制度導入以降、「超過準備」にはプラスの付利金利が付されていましたが、2016年(平成28年)1月の「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入に伴い、「超過準備」部分を含め、当座預金は3階層に分割され、それぞれプラス金利、ゼロ金利、マイナス金利が適用されることになりました。各金融機関は、自らの当座預金に付される金利水準を踏まえて資金の運用、調達を行っており、それが無担保コールレートの水準に影響を与えています。このように、複数の付利金利のもとで、市場ではより複雑な裁定取引が行われるようになりましたが、それでも、こうした金利が短期市場金利の一方的な低下を防ぐ役割を果たしているという点は、これまでと変わりありません。\nなお、2000年代以降の量に着目した金融市場調節方針のもとでは、日銀当座預金残高やマネタリーベースの規模を目標に向けて調整していくために、適切な額の資金供給オペレーションを行う必要がありました。また、2016年のマイナス金利導入後は、政策金利残高等の規模を適切に調整することが求められるようになりました。いずれも、その前提として、金融市場における資金の総量をきちんと把握することが必要です。このように、時期によって目的は異なりますが、資金過不足を正確に予測することは、日本銀行が金融市場調節を円滑に運営していくうえで、常に重要な作業であると考えています。"}
+{"instruction":"金融政策決定会合とは何ですか? いつ開催されるのですか?","input":"","output":"日本銀行の最高意思決定機関である政策委員会の会合のうち、金融政策の運営に関する事項を審議・決定する会合を、金融政策決定会合といいます。年8回、各会合とも2日間開催されます。"}
+{"instruction":"金融政策決定会合の議事要旨や議事録は、いつ公表されるのですか?","input":"","output":"日本銀行は、金融政策決定会合の議事要旨を、次回の決定会合(ただし、臨時の決定会合の議事要旨につき次回の決定会合に提出することが困難である場合には、次々回の決定会合)で承認のうえ、その3営業日後に公表しています。具体的な公表日程については、「金融政策決定会合の運営」のページ(https:\/\/www.boj.or.jp\/mopo\/mpmsche_minu\/index.htm)をご覧ください。\n金融政策決定会合の議事録は、各金融政策決定会合から10年を経過した後に、半年分(1月から6月分、7月から12月分)ごとにとりまとめて、年2回公表しています。個々の公表予定日は、事前に公表しています(金融政策決定会合議事録等公表要領2.)。"}
+{"instruction":"政府から金融政策決定会合に出席することはできますか? 政府の議決延期請求権とは何ですか?","input":"","output":"財務大臣および経済財政政策担当大臣(経済財政政策担当大臣が置かれていないときは、内閣総理大臣)、またはそれぞれの指名する職員は、金融政策決定会合に出席することができます。\n政府からの出席者は、議決権を有しませんが、必要に応じ、会合に出席し、(1)意見を述べること、(2)議案を提出すること、(3)次回会合まで議決を延期することを求めること、ができます(日本銀行法第19条第1項、第2項)。このうち、(3)は、「(政府の)議決延期請求権」と呼ばれます。\n政策委員会は、政府から議決延期の求めがあった場合には、その求めについて採否を決定します(日本銀行法第19条第3項)。"}
+{"instruction":"質問ブラックアウト・ルールとは何ですか?","input":"","output":"ブラックアウト・ルールとは、金融政策に関する対外発言についての政策委員会内のルールです。\n「各金融政策決定会合の2営業日前(会合が2営業日以上にわたる場合には会合開始日の2営業日前)から会合終了当日の総裁記者会見終了時刻までの期間は、国会において発言する場合等を除き、金融政策及び金融経済情勢に関し、外部に対して発言しない。」というものです。"}
+{"instruction":"日本銀行の経済・物価情勢に関する判断や見通しは、何を見れば分かりますか?","input":"","output":"日本銀行では、毎回の金融政策決定会合の後に公表している公表文において、金融経済情勢に関する基本的見解を示しています。\nまた、年4回(通常1月、4月、7月、10月)、「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」を公表し、その中で、経済・物価情勢の現状・見通しや上振れ・下振れ要因を詳しく点検し、その下での金融政策運営の考え方を整理しています。また、「展望レポート」では、政策委員による実質GDPおよび消費者物価指数(除く生鮮食品)の大勢見通し、ならびに、各政策委員の実質GDPおよび消費者物価指数(除く生鮮食品)の見通しとリスクバランスの認識を示した「政策委員の経済・物価見通しとリスク評価」も公表しています。"}
+{"instruction":"日銀はどのように経済・物価情勢の点検をし、金融政策を運営していますか。","input":"","output":"日本銀行は、「物価安定の目標」のもとで、次の2つの「柱」により経済・物価情勢を点検したうえで、金融政策を運営します。\n第1の柱では、先行き2年程度の経済・物価情勢について、最も蓋然性が高いと判断される見通しが、物価安定のもとでの持続的な成長の経路をたどっているかという観点から点検します。\n第2の柱では、より長期的な視点を踏まえつつ、物価安定のもとでの持続的な経済成長を実現するとの観点から、金融政策運営に当たって重視すべき様々なリスクを点検します。とくに、発生の確率は必ずしも大きくないものの、発生した場合には経済・物価に大きな影響を与える可能性があるリスク要因として、金融面の不均衡について点検します。\n以上の2つの「柱」に基づく点検を踏まえたうえで、当面の金融政策運営の考��方を整理し、展望レポート(経済・物価情勢の展望)等を通じて、定期的に公表します。"}
+{"instruction":"金融システムの安定(信用秩序の維持)が日本銀行の目的の1つに挙げられているのはなぜですか?","input":"","output":"「信用秩序の維持に資すること」(日本銀行法第1条)、すなわち、金融システムの安定に貢献することは、物価の安定を図ることと並ぶ日本銀行の目的の1つです。\nこれは、日本銀行が、(1)銀行の銀行として金融機関の間の資金決済サービスを提供し、わが国の資金決済の中核に位置していること、(2)わが国において強制通用力のある通貨の発行者として、銀行券や日本銀行当座預金という支払完了性(ファイナリティ)のある決済手段や、最後の貸し手として一時的な資金の貸付を行う等、金融システムの安定を図るために不可欠な機能を有していることによるものです。\nまた、日本銀行が、物価の安定を通じて、わが国経済の健全な発展に貢献していくうえで、経済活動の動脈ともいうべき金融システムの安定は大前提となっています。"}
+{"instruction":"金融システムの安定を確保し、その強化を図るために、日本銀行はどのような役割を果たしていますか?","input":"","output":"日本銀行は、金融システムの安定(信用秩序の維持)を図るため、日本銀行券や日本銀行当座預金という安全で便利な決済手段を提供しています。また、金融システムの安定には、金融仲介機能や決済機能の担い手である金融機関が、これらの機能の遂行に伴うリスクを適切に管理し、安定的に経営を行うことが重要です。このため、日本銀行は、考査やオフサイト・モニタリングを通じて、個別金融機関の経営実態の把握に努め、必要に応じ経営改善に向けた助言等を行っています。このほか、各種セミナーの開催や論文の公表などの諸活動を通じて、リスク管理・経営管理手法の改善等に向けた金融機関の取り組みを後押ししています。\n金融システムの安定を図るためには、個別金融機関が抱えるリスクを把握し、経営の改善を促すといったミクロ・プルーデンスの視点だけでなく、金融システムを全体として捉えてリスクの所在を分析・評価し、それに基づいて対応を図っていくマクロ・プルーデンスの視点も重要です。日本銀行は、こうした視点も踏まえて金融システムの安定性を評価し、その結果を日本銀行の政策・業務に活用するとともに、金融システムレポートを通じて対外的に公表しています。\n以上のようなミクロ、マクロ両面からのリスクの把握および分析・評価と、それに基づく施策の実施にもかかわらず、システミック・リスクが現実のものとなる可能性が高まった場合には、これを回避するため、日本銀行は、必要に応じ最後の貸し手機能を発揮して、一時的な資金不足に陥った金融機関に対し、必要な資金を供給することがあります。\n金融市場のグローバル化が進むなかにあって、金融システムの安定確保を図るためには、国際的な取り組みの必要性が一段と高まっています。日本銀行は、海外の中央銀行や銀行監督当局との間で、金融システムの課題について認識の共有や意見交換を図りながら連携・協力するとともに、金融規制の見直し等を巡る国際的な議論にも参画しています。"}
+{"instruction":"最後の貸し手とは何ですか?","input":"","output":"後の貸し手としての機能とは、一時的な資金不足に陥った金融機関に対して、他に資金供給を行う主体がいない場合に、中央銀行が文字どおり最後の貸し手(Lender of Last Resort。略して「LLR」と言われます)として一時的な資金の貸付け等を行うことを言います。\n日本銀行も、金融システムの安定を確保するため、システミック・リスクが現実のものとなることを回避するうえで必要な場合には、最後の貸し手として、金融機関に対し預金等の払戻しや取引の実行等のために必要な資金を供給します。\n日本銀行による最後の貸し手としての資金の供給は、通常は手形や国債等を担保として行われます(日本銀行法第33条)。ただし、コンピュータ・システムの故障など偶発的な原因で、金融機関が予見できない一時的な支払資金の不足が生じた場合(同第37条)や、金融システムの安定確保のために特に必要と��て内閣総理大臣および財務大臣から要請があった場合(同第38条)には、担保をとらないで貸付け等を行うことがあります。"}
+{"instruction":"考査とは何ですか?","input":"","output":"考査は、オフサイト・モニタリングとともに、日本銀行が、当座預金取引の相手方である金融機関(取引先金融機関)の業務および財産の状況を把握するために行う活動の1つです。具体的には、取引先金融機関に実際に立ち入って、経営実態の把握や各種のリスク管理体制の点検を、詳細かつ網羅的に行っています。\nまた、考査では、その結果を基に、必要に応じ、当該取引先に対してリスク管理体制の改善などを促しています。\n日本銀行法第44条では、日本銀行が金融システムの安定確保のための業務を適切に運営する観点から、取引先金融機関と考査に関する契約を締結することができる旨が定められています。日本銀行は、この規定に基づき、取引先金融機関との間で契約を締結し、考査を行っています。"}
+{"instruction":"考査では、具体的にはどのようなことを調査しているのですか?","input":"","output":"考査では、オフサイト・モニタリングと同様、金融機関が貸出や有価証券投資等の業務を行うことを通じて負っている信用リスク(注1)、市場リスク(注2)、流動性リスク(注3)、オペレーショナル・リスク(注4)などに着目し、その実態の把握に努めています。例えば、以下のような点を調査しています。\n(注1)与信先(貸出先、保有有価証券の発行体、債務保証先等)の財務状況の悪化などにより、貸出や有価証券等の資産価値が減少ないし消失するリスク。典型的には、貸出先の倒産により元利金の支払いが受けられなくなるリスク。\n(注2)金利や株価、為替レートの変動等に伴い、有価証券、外国為替など保有している資産・負債の経済価値が変動し、損失が発生するリスク。\n(注3)運用と調達の期間が一致していないため、多額の預金流出などが生じた場合に、必要な資金を運用の見直しにより迅速に確保できないリスク。また、通常より高金利での資金調達を余儀なくされるリスク。\n(注4)事務ミス、法令・規則違反、システム障害、自然災害等により業務継続が困難となることにより損害が発生するリスクや、顧客や市場からの信任の低下といったリスク。"}
+{"instruction":"考査はどのような期間、人数で行っているのですか?","input":"","output":"日本銀行の考査は、金融機関毎に、(1)内在するリスクが顕在化した場合の金融システムへの影響、(2)財務基盤の余裕度やリスクテイクの状況などを総合的に評価し、これを踏まえて、考査の頻度、考査日数、調査範囲、要員数などにめり張りをつけて実施しています。\n3週間前後の立入期間で、金融機関の経営実態とリスク管理体制を包括的に点検・評価する「通常考査」に加え、2週間前後の立入期間で、オペレーショナル・リスク(注)など一部のリスク管理を調査対象外とする「短期考査」があります。\n(注)事務ミス、法令・規則違反、システム障害、自然災害等により業務継続が困難となることにより損害が発生するリスクや、顧客や市場からの信任の低下といったリスク。"}
+{"instruction":"オフサイト・モニタリングとは何ですか?","input":"","output":"オフサイト・モニタリングは、考査とともに、日本銀行が、当座預金取引の相手方である金融機関(取引先金融機関)の業務および財産の状況を把握するために行う活動の1つです。具体的には、金融機関の役職員との面談や電話でのヒアリング、金融機関から提出を受けた各種経営資料の分析などを日常的かつ継続的に行うことを通じて、金融機関の資金繰り、当面の業務運営、収益状況といった経営動向について、幅広くかつタイムリーに把握するようにしています。取引先への立入調査を行わない点で、考査とは異なります。\n日本銀行では、こうして得られた情報に基づき、(1)個々の金融機関が抱えるリスクの動向等を踏まえて必要な助言を行うとともに、(2)個々の金融機関の行動(貸出や有価証券投資、資金調達、資本調達、オフバランス取引に関する運営スタンス等)が、全体として、その時々の金融情勢や金融システムにどのような影響を与えるかをマク���・プルーデンスの視点に立って分析・評価しています。"}
+{"instruction":"考査とオフサイト・モニタリングの違いについて教えてください。","input":"","output":"考査もオフサイト・モニタリングも、金融機関の業務運営や各種リスクの管理状況、自己資本の充実度や収益力などを把握するための調査ですが、考査が実際に金融機関に立ち入って行う調査であるのに対して、オフサイト・モニタリングは、金融機関への立入りはせず、金融機関から提出された各種経営資料の分析や役職員へのヒアリングなどを通じて行う調査です。\nこうした実施形態の違いから、両者には異なる特性があります。すなわち、考査は、ある金融機関における個別の資産内容、リスク管理体制やその運営実態をより詳細かつ網羅的に精査・検証するのに適していますが、人的資源面や金融機関側の事務負担面等で多くの金融機関を同時に調査するには制約があります。一方、オフサイト・モニタリングは、金融機関が抱えるリスクの動向や日常の業務運営、またそれらが金融システムの安定に与える影響など、その時々の金融情勢について広範かつ機動的に把握するのに適しており、多くの金融機関に対して同時に実施できます。\n日本銀行では、考査とオフサイト・モニタリングをその特性に応じて使い分けつつ、双方の実効性を向上させる観点から、両者を一体的に運営するよう工夫しています。例えば、考査に際しては、オフサイト・モニタリングを通じて日常的かつ継続的に得ている金融機関に関する情報を、立入調査の着眼点を予め明確にするための資料として活用しています。重要な問題点の存在が窺われる場合には、その情報をもとに考査を機動的に、また重点を絞って実施することもあります。逆に、考査結果は、その後のオフサイト・モニタリングにおいても活用しています。特に、考査において、経営体力や収益力、リスク管理に関する重要な問題点があることが判明した場合には、その後の改善状況に関する定期的なフォローアップ報告を求め、オフサイト・モニタリングにおいて確認を行っていくこととなります。"}
+{"instruction":"考査の対象となるのはどのような先ですか? 持株会社等も考査の対象になりますか?","input":"","output":"現在、日本銀行では、日本銀行法第37条第1項および日本銀行法施行令第10条に規定されている「金融機関その他の金融業を営む者」のうち、日本銀行と当座預金取引を行っている先と考査契約を締結しています。\n具体的には、「金融機関」では、銀行、外国銀行支店、信用金庫(信金中央金庫を含む)、商工組合中央金庫、全国信用協同組合連合会、労働金庫連合会、農林中央金庫が対象となっています。また、「その他の金融業を営む者」では、証券会社、証券金融会社、短資会社が対象となっています。\n日本銀行は、考査を補完し考査先の経営実態をより的確に把握する観点から、考査先が持株会社等の子会社である場合には、当該持株会社等と予め調査に関する契約を締結のうえ、考査を補完する範囲内で、立入調査を実施したり、報告や資料の提出を求めたりしています。\nさらには、考査先の子会社等や業務委託先に対しても、考査目的に照らして必要があると判断される場合には、個別に同意を得たうえで立入調査等を実施しています。"}
+{"instruction":"信組や労金、農協も考査の対象ですか?","input":"","output":"信用協同組合、労働金庫、農業協同組合などは、日本銀行の当座預金取引先ではなく、考査契約の締結先とはなっていません。"}
+{"instruction":"考査の実施状況を教えてください。","input":"","output":"日本銀行は、政策委員会が毎年度決定する「考査の実施方針等について」において、前年度の考査の実施先数を公表しています。"}
+{"instruction":"考査結果は公表していますか?","input":"","output":"個別金融機関の考査結果については、日本銀行は考査に関する契約および日本銀行法第29条によって守秘義務を負っているため、公表していません。\n考査結果の全体的な状況については、日本銀行は、政策委員会が毎年度決定する「考査の実施方針等について」において、前年度の考査を踏まえた金融機関の経営およびリスク管理上の主要な課題等として取りまとめて公表しています。\nまた、日本銀行は、その時々のリスク管理上の課題等についても、「金融システムレポート別冊シリーズ」などで必要に応じ取りまとめて公表しています。"}
+{"instruction":"日本銀行の考査と金融庁の検査との違いは何ですか?","input":"","output":"日本銀行による考査は、考査契約に基づくものであり、行政権限の行使として金融庁が実施する検査とは異なります。\n考査では、最後の貸し手機能等の適切な発揮に備えるため、業務および財産の状況を調査し、その結果に基づき助言等を行います。金融機関が正当な理由なく、考査や情報提供を拒絶した場合、日本銀行はその事実を公表することがあるほか、当該先との当座預金取引等を解約することもあり得ます。\nこれに対し、金融庁による検査では、金融機関の業務の健全かつ適切な運営を確保するため、法令等遵守態勢、各種リスク管理態勢等を検証したり、問題点に対する認識を確認したりします。検査は、立入検査権や資料提出請求権を付与された行政権限の行使として実施されます。"}
+{"instruction":"日本銀行は、金融機関におけるサイバーセキュリティの強化に向けた取り組みにどのように関与していますか?","input":"","output":"金融機関が、ITの進歩に対応し、付加価値の高いサービスを創出していくうえでは、サイバーセキュリティの確保が不可欠です。このため、日本銀行では、民間金融機関のサイバーセキュリティの強化を側面からサポートしています。\n具体的には、考査や日常的なモニタリングを通じて、継続的な助言・指導を行っています。この間、金融機関へのサイバー攻撃の脅威や対策の実態を把握するためのアンケート調査等を実施し、その結果を金融システムレポート別冊シリーズで公表しているほか、金融高度化セミナーを通じて金融機関へ還元しています。さらに、G7サイバー・エキスパート・グループ(Cyber Expert Group)等でのサイバーセキュリティ強化に向けた国際的な検討にも参画しています。"}
+{"instruction":"マクロ・プルーデンスとは何ですか?","input":"","output":"マクロ・プルーデンスとは、金融システム全体のリスクの状況を分析・評価し、それに基づいて制度設計・政策対応を図ることを通じて、金融システム全体の安定を確保するとの考え方で、考査やオフサイト・モニタリングといった活動に代表されるミクロ・プルーデンス(個々の金融機関の健全性を確保すること)に対置される概念です。\nマクロ・プルーデンスでは、特に、金融システムを構成する金融機関や金融市場等とそれらの相互連関、実体経済と金融システムの連関がもたらす影響が重視されます。"}
+{"instruction":"マクロ・プルーデンスを重視する動きの強まりとその背景について説明してください。","input":"","output":"わが国では、バブルの生成・崩壊を含む様々な金融危機を経て、マクロ・プルーデンスを重視する動きが強まってきています。また、2008年(平成20年)のリーマン・ブラザーズ証券の破綻をきっかけとする国際金融危機以降は、国際的にもマクロ・プルーデンスの重視が大きな潮流となっています。\nこうした動きの背景には、次のような認識のもと、「個々の金融機関の健全性を確保するだけでは、金融システム全体としての安定を必ずしも実現できるわけではない」との見方が強まっていることがあります。\n・同一方向の金融機関行動がもたらすリスク\n個々の金融機関単位でみた場合には限定的と考えられるリスクであっても、多くの金融機関が同一方向でのリスクテイクやその解消を行えば、想定以上の市場価格の変動や信用の拡大・収縮が引き起こされ、金融システム全体を不安定化させるリスクがあります。"}
+{"instruction":"日本銀行によるマクロ・プルーデンス面での取り組みについて教えてください。","input":"","output":"現在、わが国では、行政権限を持って業態横断的に監督・検査を行う金融庁と、中央銀行である日本銀行が中心となり、それぞれの機能を活かすかたちで協力しながら、金融システム全体のリスクや金融不均衡の状況を注視しつつ、マクロ・プルーデンスに関する活動に取り組んでいます。\n日本銀行のマクロ・プルーデンスを重視した具体的な取��みを挙げると、以下のとおりです。\n・金融システムの安定性に関する分析・評価\n日本銀行は、金融システム全体のリスク動向を分析・評価し、その結果を金融システムレポートとして原則年2回公表しています。\n・考査やモニタリング等との連携\n日本銀行は、金融システムの不安定化を防止するため、マクロ・プルーデンスおよびミクロ・プルーデンスに関する活動の運営面での連携を強化しています。\n例えば、マクロ統計の持つ遅行性などの制約を補完する狙いから、考査やオフサイト・モニタリングから得られた様々なミクロ情報を、金融システム全体のリスク動向の把握、分析にも活用しています。一方で、マクロ・プルーデンスの視点に立った金融システムの分析・評価は、考査およびオフサイト・モニタリングの運営や金融高度化センターの活動、国際会議での議論等に反映させています。\n・金融庁との意見交換\nマクロ・プルーデンスにかかる金融庁と日本銀行の連携強化を図っていく観点から、金融システム・金融市場の諸情勢に関する意見交換を行うことを目的として、「金融庁・日本銀行連絡会」を、2014年(平成26年)6月から半年に1回程度開催しています。\n金融庁がカウンターシクリカル資本バッファー(金融市場における信用の供与が過剰な場合に、将来の景気の変動によって生じるおそれのある損失に対するバッファー<金融庁「主要行等向けの総合的な監督指針」(https:\/\/www.fsa.go.jp\/common\/law\/guide\/city\/03b.html)の水準を変更する際には、この連絡会における協議を踏まえて決定することとなっています。詳細については、金融庁「カウンター・シクリカル・バッファーの運用の大枠」(https:\/\/www.fsa.go.jp\/news\/28\/ginkou\/20170331-1\/02.pdf)をご覧ください。\n・金融システムの安定に必要な施策の実施\n日本銀行は、金融システムの安定が脅かされるリスクがあると判断した場合、金融システム全体の安定を確保する観点から、必要な施策を実施しています。\n具体的には、個別金融機関の経営破綻等のショックが金融システム全体を不安定化させるおそれがある場合、必要に応じ、最後の貸し手としての流動性の供給を行います。その際、システミック・リスクの顕在化を防止する観点から真に必要と判断される場合には、いわゆる特融等に関する4原則に基づき、政策委員会の決定を経て、担保を徴求せずに資金供給を行うこともあります。\n・決済システム面での取組み\n日本銀行は、わが国決済システムの中核をなす日本銀行金融ネットワークシステム(日銀ネット)について、利用先金融機関のニーズも踏まえながら、その安全性、効率性の向上に不断に取り組んでいます。また、各種民間決済システムのオーバーサイト(運営状況等のモニタリング・評価や改善に向けた働きかけ)も行っています。これらの活動を通じて、金融システムの安定の確保に貢献しています。\n・金融政策運営\n金融政策と金融システムの安定の間に密接な関係があることを踏まえ、日本銀行は金融政策運営において、マクロ・プルーデンスの視点も重視しています。具体的には、2つの「柱」に基づく経済・物価情勢の点検の中で、「第2の柱」における先行きの中長期的なリスク要因の一つとして、金融システム面のリスクについて点検を行っています。"}
+{"instruction":"金融システムレポートとは何ですか?","input":"","output":"金融システムレポートは、金融システム全体の状況についての分析・評価を行うレポートで、原則年2回公表しています。わが国金融システムの安定性を評価するとともに、安定確保に向けた課題について金融機関を含む幅広い関係者とのコミュニケーションを深めることを目的としています。\n金融システムレポートは、金融システムの包括的な定点観測であり、マクロ・プルーデンスの視点を重視しています。レポートの主な内容は、以下のとおりです。\n(1)国内外の金融市場の動向を確認し、金融市場からみたリスクの所在について点検しています。\n(2)わが国の金融仲介活動として、金融機関(銀行・信用金庫)の金融仲介活動、機関投資家の資金運用動向、家計の金融資産運用動向、金融市場を通じる金融仲介の状況等を点検しています。また、これらの金融経済活動において行き過ぎた動きがないかも点検しています。\n(3)わが国の金融システムの安定性を様々な角度から評価し、マクロ・プルーデンスの視点からみたわが国金融機関の課題を示しています。そこでは、金融システム全体におけるリスクプロファイル(リスク蓄積の大きさやその速さ、分布・偏在)を確認し、それとの対比でみた金融機関の財務基盤の充実度(自己資本、資金流動性)を点検しています。また、具体的なストレス事象を想定して金融機関の自己資本の目減りを試算するマクロ・ストレステストにより、金融システムのストレス耐性の動学的な検証も行っています。\n日本銀行は、金融システムレポートの分析結果を、日本銀行の金融システムの安定確保のための施策立案や、考査・モニタリング等を通じた金融機関への指導・助言に活用しています。また、国際的な規制・監督・脆弱性評価に関する議論にも役立てています。さらに、金融政策運営面でも、マクロ的な金融システムの安定性評価を、中長期的な視点も含めた経済・物価動向のリスク評価を行ううえで重要な要素の一つとしています。\nこのほか、2015年からは、特定のテーマや課題について掘り下げた分析、追加的な調査等を不定期に行い、金融システムレポートを補完するものとして、金融システムレポート別冊シリーズ(https:\/\/www.boj.or.jp\/research\/brp\/fsr\/index.htm\/#p02)を公表しています。"}
+{"instruction":"特融(日銀特融)とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行は、一時的な資金不足に陥った金融機関に対し、他に資金の供給を行う主体がいない場合に、最後の貸し手として一時的な資金の貸付(流動性の供給)を行うことがあります。\n日本銀行による最後の貸し手としての資金の供与は、通常は手形や国債等を担保として行われます(日本銀行法第33条)が、政府(内閣総理大臣および財務大臣)からの要請を受けて、政策委員会が金融システムの安定のため特に必要があると判断する場合には、「特別の条件による資金の貸付けその他の信用秩序の維持のために必要と認められる業務」を行うことができます(日本銀行法第38条)。いわゆる特融(「日銀特融」と呼ばれることもあります)とは、こうした特別の条件による資金の貸付けのことを指します。"}
+{"instruction":"日銀特融の4原則を教えてください。","input":"","output":"日本銀行は、「資金の貸付けその他の信用秩序の維持のために必要と認められる業務」(特融等)を行う場合、従来から、政府からの要請を前提に、次の4つの原則に基づいて、その可否を判断しています。\n 原則1:システミック・リスクが顕現化する惧れがあること\n 原則2:日本銀行の資金供与が必要不可欠であること\n 原則3:モラルハザード防止の観点から、関係者の責任の明確化が図られるなど適切な対応が講じられること\n 原則4:日本銀行自身の財務の健全性維持に配慮すること"}
+{"instruction":"特融の条件を教えてください。","input":"","output":"特融における金利その他の条件は、金融システムの安定のために実施する特別の条件による貸付けであるというその性格に鑑み、政策委員会において個別に決定されます。"}
+{"instruction":"特融の実施例について教えてください。","input":"","output":"特融は、広い意味でのセーフティ・ネット(金融危機回避のための手段)の1つと位置付けられます。\n過去に日本銀行が特融を実施した例としては、(1)金融機関の破綻処理や危機を未然に防ぐための公的資本注入に際して、必要な期間、営業の継続に要する資金を供給するためのつなぎ融資のほか、(2)劣後ローンの供与などがあります。\nもっとも、預金保険制度等、他のセーフティ・ネットの整備が進んだ現在では、特融は、劣後ローンなどの資本性の資金の供与ではなく、一時的な資金の供給を基本としています。"}
+{"instruction":"特融が実施された場合、その実施状況は何を見れば分かりますか?","input":"","output":"特融の実施を政策委員会で決定したときは、決定の内容を、本ホームページのほか、政策委員会月報で公表しています。また、特融の実施状況については、日本銀行法第38条に基づく貸出として、毎月公表する「マネタリーベース���日本銀行の取引」や、半期毎に公表する財務諸表等で公表します。"}
+{"instruction":"特融を発動することにより、モラルハザードを引き起こすことはありませんか?","input":"","output":"日本銀行は、特融による資金供与をあてにして、金融機関が健全な経営を維持する努力を怠るというモラルハザードを防止するよう努めています。こうした観点から、特融の発動に当たっては、「特融等に関する4原則」に基づいて、その可否を判断しています。"}
+{"instruction":"特融が回収できない可能性に備えて何をしていますか?","input":"","output":"特融は、基本的に一時的な流動性を供給するために行われるものであり、「特融等に関する4原則」のうちの原則4で日本銀行自身の財務の健全性維持に配慮することを求めているように、明白に回収不能なケースの損失補てんに利用するものではありません。すなわち、公的資本注入により金融機関の経営健全化が図られるなど、十分回収可能と見込める場合に実施するということです。\nただし、必ずしも担保を徴求しない貸付けという特融の性格を考えて、万が一の回収できない可能性に備え、中央銀行としての財務の健全性を維持する観点から、個別案件ごとに、必要に応じて貸倒引当金を積み立てることにしています。"}
+{"instruction":"日本銀行による金融機関保有株式の買入れとは何ですか?","input":"","output":"日本銀行は、2002年(平成14年)11月から2004年(平成16年)9月までの間と、2009年(平成21年)2月から2010年(平成22年)4月までの間、金融機関から、その保有する株式の買入れを行いました。これらは、中央銀行としては極めて異例の措置でしたが、日本銀行は、金融システムの安定確保のために必要不可欠であるとの認識から、財務の健全性維持にも十分配意したうえで、時限的措置として実施しました。\n日本銀行では、買い入れた株式について、2016年(平成28年)4月より、受託者として選定した信託銀行を通じて市場での売却を再開しました。2026年3月末までに処分する予定としています。"}
+{"instruction":"日銀の2002年11月〜2004年9月の株式買入れについて教えてください。","input":"","output":"この時期の株式買入れの目的は、わが国の金融機関が保有株式の価格変動リスクを軽減し、不良債権問題の克服に着実に取り組める環境を整備することにありました。\n買入れは、株式等保有額が中核的自己資本(Tier1)を超えている銀行を対象に、買入総額の上限を3兆円として実施しました。この結果、累計買入額は2兆180億円となりました。\n買い入れた株式については、2007年(平成19年)10月から、予め定めた指針に則り市場での売却を開始しました。しかし、国際金融市場における緊張の高まりを受けて、2008年(平成20年)10月に売却を停止しました。"}
+{"instruction":"日銀の2009年2月〜2010年4月の株式買入れ","input":"","output":"この時期の株式買入れは、国際的な金融システムの混乱がわが国の金融システムにも影響を及ぼすもとで、わが国の金融機関にとって株式保有リスクへの対応が引き続き極めて重要な経営課題となっていることを踏まえたものです。\n買入れは、株式等保有額が中核的自己資本の5割もしくは5,000億円を超える銀行、または自己資本規制における国際統一基準の採用行のいずれかのうち希望する先を対象に、買入総額の上限を1兆円として実施しました。この結果、累計買入額は3,878億円となりました。"}
+{"instruction":"金融高度化とは何ですか?","input":"","output":"経済が安定的に発展していくためには、事業や住宅取得などで「お金」を必要としている人達に、余った「お金」を運用しようとしている人達から、円滑に「お金」が流れるようにするパイプが必要になります。このパイプの役割を果たすのが、金融機関や金融市場などで、その働きを「金融仲介機能」と言います。この機能が安定的に発揮されるためには、重要な仲介パイプである金融機関が、安定的に経営を行っていく必要があります。金融機関には、金融技術やリスク管理・経営管理手法の向上を通じて、顧客の様々な金融ニーズによりよく対応し、自らの収益力を高めることが求められます。また、金融機関の経営が健全でも、実情に合わなくなった金融慣行や規制など���残っていれば、金融機関が「お金」の仲介機能を十分に発揮することが妨げられてしまいます。\n金融高度化とは、このような、金融技術の向上や金融機関のリスク管理・経営管理手法の改善、金融慣行・規制の見直しなどの取り組みを通じて、金融機関による「お金」の仲介機能を向上させることを指します。"}
+{"instruction":"金融高度化センターでは何をしているのですか?","input":"","output":"金融高度化センターでは、時代とともに金融技術・リスク管理手法等が高度化していく中で、そうした動きに対応し、金融仲介機能をより有効に発揮していくための各金融機関の取り組みを支援しています。最近では特に、オフサイト・モニタリングの活動等と協働し、地域金融機関が共通して抱える経営課題の解決に資する情報提供に取り組んでいます。\n具体的には、(1)セミナーやワークショップの開催を通じた金融機関との対話の促進や、(2)先進的な金融技術や金融仲介機能の向上のための各金融機関の取組状況等に関する調査・研究とその成果の公表(論文、講演等)などの活動を行っています。"}
+{"instruction":"バーゼル合意、バーゼルI、II、IIIとは何ですか? いわゆるBIS規制とは何ですか?","input":"","output":"バーゼル合意とは、バーゼル銀行監督委員会(注1)が公表している国際的に活動する銀行の自己資本比率(注2)や流動性比率等に関する国際統一基準のことです。日本を含む多くの国における銀行規制として採用されています。\nバーゼル合意は、1988年(昭和63年)に最初に策定され(バーゼルI)、2004年(平成16年)に改定されました(バーゼルII)。その後、2007年(平成19年)夏以降の世界的な金融危機を契機として、再度見直しに向けた検討が進められ、2017年(平成29年)に新しい規制の枠組み(バーゼルIII)について最終的な合意が成立しました。\nなお、バーゼル銀行監督委員会の常設事務局が国際決済銀行(Bank for International Settlements。略して「BIS」と言われます)にあることから、バーゼル合意は「BIS規制」と呼ばれることもありますが、BISとバーゼル銀行監督委員会は別組織のため、「バーゼル規制」がより正しい呼称と言えます。\n(注1)バーゼル銀行監督委員会は、銀行を対象とした国際金融規制を議論する場として、G10諸国の中央銀行総裁会議により設立された銀行監督当局の委員会(第1回会合は1975年に開催)です。現在は、中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループを上位機関とし、日本を含む28の国・地域の銀行監督当局および中央銀行により構成されています。\n(注2)自己資本比率は、自己資本を分子、保有資産等のリスクの大きさを示す数値を分母として算出される比率のことで、銀行等の経営の健全性を示す重要な指標の1つです。"}
+{"instruction":"銀行の自己資本に関する国際統一基準(バーゼル合意に基づく基準)と国内基準の違いを教えてください。","input":"","output":"わが国では、銀行業務の健全な運営を保つことを目的として、自己資本に関し、海外営業拠点を有する銀行に対しては国際統一基準の採用が、海外営業拠点を持たない銀行に対しては国内基準の採用が求められています。\n国際統一基準では、バーゼル合意に基づき、達成すべき自己資本比率を8%以上と定めているほか、銀行が想定外の損失に直面した場合でも経営危機に陥ることのないよう、こうした際に取り崩し可能となる資本の積み立ても求めています。これに対し、国内基準では、達成すべき自己資本比率を4%以上と定めています。ただし、国際統一基準と国内基準では、自己資本比率の算出方法に違いがあるため、両者の数値を単純に比較できない点には留意する必要があります。"}
+{"instruction":"不良債権とは何ですか?","input":"","output":"不良債権とは、約定どおりの元本や利息の支払いが受けられなくなるなど、その経済価値が低下した貸出債権を指します。\n金融機関は、貸出債権を正常先、要注意先(このうち特に注意を要する先を要管理先として区別しています)、破綻懸念先、実質破綻先、破綻先に分けて管理していますが、法律に基づき、このうち要管理先以下に相当する債権の残高を不良債権として公表しています。"}
+{"instruction":"金融商品を持っていますが、預金保険で保護されますか?","input":"","output":"わが国では、金融機関が預金保険料を預金保険機構に支払い、万が一、金融機関が破綻した場合には、預金保険機構が一定額の保険金を支払うことにより預金者を保護する制度(預金保険制度)が採用されています。"}
+{"instruction":"ペイオフとは何ですか?","input":"","output":"ペイオフという用語は、次の2つの意味で用いられることがあります。\n金融機関が破綻した場合の破綻処理方式の1つとして、保険金を預金保険機構が直接預金者に支払う方式を指すことがあります。\nまた、金融機関が破綻した際に、預金等の一定額しか預金保険による保護の対象にならないこと(換言すれば、預金者に損失の負担が生じ得ること)を指すこともあります"}
+{"instruction":"日本銀行が「政府の銀行」と呼ばれることがあるのはなぜですか?","input":"","output":"日本銀行は、日本銀行法や会計法などの法令に基づき、国(政府)の資金である国庫金に関する事務(税金や社会保険料の受入れ、年金や公共事業費の支払い等)を行っているほか、国債に関する事務(国債の発行、国債元利金の支払い等)や外国為替市場における為替介入事務など、国の事務を取り扱っています。\nこうした面で日本銀行が果たしている役割は、「政府の銀行」と呼ばれることがあります。\nただし、日本銀行の政府に対する信用供与(貸出や国債の引受け)は、法律上、原則として禁止されています(財政法第5条)。"}
+{"instruction":"国庫金とは何ですか? 日本銀行は、国庫金について具体的にどのような事務を行っていますか?","input":"","output":"国庫金は、税金や年金といった国と個人や企業との間でやり取りをするお金のことで、国民の皆さんの暮らしと密接に関わっています。\n日本銀行は、「政府の銀行」として国庫金の受入れや支払いに関する業務に携わっており、こうした国庫金の受払いを政府預金として集計・記録しています。例えば、国庫金の受入れには税金や保険料などが、支払いには年金や公共事業費などがあります。\nまた、国が国民から受入れた有価証券(納税の際に金銭に代わって納める証券、選挙の際に供託する証券など)の受払いや保管も行っています。\nこうした国庫金の受払いの大半は、全国各地の金融機関で行うことができます。近年では、より便利な金融サービスを世の中に提供するために、国庫金事務のデジタル化を進めています。"}
+{"instruction":"国庫金事務のデジタル化とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行では、(1)国民から国への資金の受入れ(税金や保険料など)、(2)国から国民への資金の支払い(年金や公共事業費など)のほか、(3)そうした資金の受払を集計して帳簿に記録するといった国庫金事務を行っています。これらの事務は紙で処理されていましたが、日本銀行では、政府の「電子政府構想」にも呼応しつつ、2000年(平成12年)3月から国庫金に関する事務の電子化に取り組み始め、システムを用いた電子的な処理に段階的に置き換えることで、国民、金融機関、官庁、日本銀行を結ぶ国庫金の流れ全体をデジタル化することを進めてきました。これを、国庫金事務の電子化プロジェクトといいます。\nこうした取り組みが実を結び、国から国民への資金の支払いでは、年金や国税の還付金と様々な支払いにかかる一連の事務手続きが、紙や人手を介さずにシステムで処理できるようになり、ほぼデジタル化が完了しています。\nまた、国民から国への資金の受入れでは、インターネットバンキング等を通じて預金口座から資金を払い出したり、クレジットカードで支払うことで、国民の皆さんが税金や保険料等の支払いを完了させるキャッシュレス納付が可能となり、都合の良い時間に自宅やオフィスから、簡単な操作で納付の手続を終えることができます。もっとも、こうしたメリットがあるキャッシュレス納付ですが、キャッシュレス化の進展は途上にあり、普及の余地はまだまだあります。\nそのためには、国民の皆さんに使い勝手の良さを実感していただけるよう、国庫金の納付に関わる多様な関係者がキャッシュレス納付の利便性を認識し、広く周知・広報していく必要があります。日本銀行��は、行政のデジタル化の加速や非対面手続への関心が高まる中、国税当局や金融機関、税理士会、納付者団体など官民の多様な関係者が連携して、キャッシュレス納付の普及に取り組む活動のサポートを行っています。"}
+{"instruction":"日本銀行は、国債についてどのような事務を行っていますか?","input":"","output":"日本銀行は、法令に基づき、国債に関する様々な事務を行っています。具体的には、国債の発行に関する事務、国債の振替決済に関する事務、国債元利金の支払いに関する事務の3つに大きく分けることができます。\n(1)国債の発行に関する事務\n国債の発行に伴う入札の通知、応募の受付、払込金の受入れなどを行う事務です。\n(2)国債の振替決済に関する事務\n国債振替決済制度のもとでの振替機関として、国債の口座振替などを行う事務です。\n(3)国債元利金の支払いに関する事務\n国債の利払い・償還、国債証券の利札・券面の回収などを行う事務です。"}
+{"instruction":"国債にはどのような種類がありますか?","input":"","output":"国債は、その発行目的、根拠法、償還年限、発行方式、利払い方式などにより、さまざまに分類されます。代表的な分類で国債の種類を分けると以下のとおりです。\n(1)発行目的による分類\n・歳入債(普通国債)\n様々な歳出需要を賄うための歳入を調達する目的で発行される国債で、新規財源債(当該年度の歳出を賄うために発行)と、借換債(国債の償還資金を調達するために発行)のほか、復興債(東日本大震災からの復興のために実施する施策に必要な財源を確保するために発行)を含みます。\n・財政投融資特別会計国債(財投債)\n財政融資資金において運用の財源を調達するために発行される国債です。財投債の発行収入は、財政投融資特別会計の歳入の一部となります。\n・繰延債\n財政資金の支出に代えて国債を発行することにより、その償還期日まで支出を繰り延べる目的で発行される国債です。交付国債や出資・拠出国債がこれに含まれます。\n・融通債\n短期国債のうち、国庫の日々の資金繰りを賄うための資金を調達する目的で発行されるものです。\n(2)利払い方式による分類\n・利付国債\n半年毎に利子が支払われ、満期時に元金が償還される国債です。現在発行されている利付国債には、利子額が一定の固定利付国債として2年、5年、10年、20年、30年、40年の期間のものが、利子額が変動する変動利付国債として15年の期間のものが、元金額と利子額が物価動向に連動して増減する物価連動国債として10年の期間のものがあります。このほか、購入が少額から可能で、一定期間経過後の中途換金も可能な「個人向け国債」として、3年(固定利付)、5年(同)、10年(変動利付)の期間のものがあります。\n・割引国債\n利子の支払いがなく、償還期限までの利子相当分をあらかじめ額面金額から差し引いた価格で発行され、満期時に額面金額で償還される国債です。現在発行されている割引国債は、国庫短期証券(Treasury Discount Bills。略して「T-Bill」)と呼ばれる短期国債(注)で、2か月、3か月、6か月、1年の4種類があります。\n(注)短期国債は、以前は割引短期国債(Treasury Bills。略して「TB」)と政府短期証券(Financing Bills。略して「FB」)の2種類が発行されていましたが、2009年2月からは、それぞれ従来の財政制度上の位置付けは変えることなく、国庫短期証券という統一名称のもとで発行されています。なお、発行目的による分類では、TBは普通国債に、FBは融通債に、それぞれ該当します。"}
+{"instruction":"政府有価証券とは何ですか?","input":"","output":"政府有価証券とは、政府が納税者から相続税等として受け入れた証券(政府所有有価証券)や、官庁が選挙供託等として受け入れた証券(政府保管有価証券)をいいます。\n日本銀行は、日本銀行法第36条および会計法第35条に基づき、これら有価証券の保管、受払、記帳、計算整理等の業務を行っています。こうした業務において日本銀行が取り扱うことのできる証券の範囲は、国債証券、地方債証券、株券、社債券等と定められています。"}
+{"instruction":"日本銀行の代理店とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行がいわゆる「政府の銀行」として取り扱う国庫金や国債は、その取引の相手方が一般の国民や企業、全国各地に所在する国の官庁など多岐にわたり、取引の種類や取扱件数も膨大であるため、日本銀行本支店だけではその利便を図ることができません。このため、日本銀行では、契約に基づき、国庫金や国債に関する事務等を民間金融機関に代行してもらうことにより、国民や国の利便に応えています。\nこのように、国庫金や国債に関する事務等を代行する民間金融機関の店舗は、日本銀行の代理店と呼ばれます。代理店には複数の種類があり、それぞれの代理店が行う事務は、以下のとおりです。\n(1)一般代理店\n国の官庁と取引を行い、国庫金の受払や国債の元利金の支払いなど広範な事務を取り扱う代理店です。\n(2)歳入代理店・歳入復代理店\n国庫金(歳入金・国税)の受入れのみを専門に取り扱う代理店です。\n(3)国債代理店・国債元利金支払取扱店\n国債の元金や利子の支払いなどを専門に取り扱う代理店です。"}
+{"instruction":"政府預金とは何ですか? その預金に利息は付きますか?","input":"","output":"国(政府)は、国税など受け入れた国庫金を日本銀行の口座に預け入れています。この預金が政府預金です。\n政府預金には、その目的等に応じて、(1)国と民間との間の国庫金の受払を一元的に行う政府当座預金、(2)国庫金として納付された代用納付証券(小切手や無記名式の国債証券の利札等)や受払を行った貨幣(硬貨)等を計理する別口預金、(3)国(財務大臣)が運用方針や利子等について特定の条件を指定する国内指定預金などがあります。\nこのうち、政府当座預金と別口預金は付利されませんが、国内指定預金は、1999年(平成11年)4月に創設された有利子預金で、財務大臣が運用方針や利子等について特定の条件を指定します。政府当座預金に一定水準を超えて余裕資金が残った場合には、国内指定預金に組み替えることができ、政府当座預金に資金が不足する場合には、逆に国内指定預金から組み戻します。"}
+{"instruction":"日本銀行が国債の引受けを行わないのはなぜですか?","input":"","output":"日本銀行における国債の引受けは、財政法第5条により、原則として禁止されています(これを「国債の市中消化の原則」と言います)。\nこれは、中央銀行がいったん国債の引受けによって政府への資金供与を始めると、その国の政府の財政節度を失わせ、ひいては中央銀行通貨の増発に歯止めが掛からなくなり、悪性のインフレーションを引き起こすおそれがあるからです。そうなると、その国の通貨や経済運営そのものに対する国内外からの信頼も失われてしまいます。これは長い歴史から得られた貴重な経験であり、わが国だけでなく先進各国で中央銀行による国債引受けが制度的に禁止されているのもこのためです。\nただし、日本銀行では、金融調節の結果として保有している国債のうち、償還期限が到来したものについては、財政法第5条ただし書きの規定に基づいて、国会の議決を経た金額の範囲内に限って、国による借換えに応じています。こうした国による借換えのための国債の引受けは、予め年度ごとに政策委員会の決定を経て行っています。\n(注)財政法第5条:\nすべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。"}
+{"instruction":"日本銀行が参加している主な国際会議等にはどのようなものがありますか? そこで何を話し合い、何を決めていますか?","input":"","output":"日本銀行は、財務大臣・中央銀行総裁会議(G20、G7、ASEAN+3)、BIS中央銀行総裁会議、中央銀行総裁・銀行監督当局長官グループ(GHOS)、金融安定理事会(FSB)、東アジア・オセアニア中央銀行役員会議(EMEAP)などに代表される各種の国際会議に参加しています。また、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)や、BIS中央銀行総裁会議の下に設置されているグローバル金融システム委員会(CGFS)、決済・市場インフラ委員会(CPMI)および市場委員会(MC)などの各委員会の活動へ積極的に関与しています。\nこれらの会議や��員会への参加に加え、日本銀行は、各国の中央銀行、BIS(国際決済銀行)やIMF(国際通貨基金)などの国際機関等との間でも、様々な会合を開催しています。\nこれらの様々な機会を通じて、世界の経済・金融情勢、金融政策運営、金融市場、金融システム、規制・監督等を巡る情報の共有や意見の交換、諸問題への対応策等に関する議論などを行っているほか、国際金融市場の効率性や安定性の向上等に向けたルール作りや現状分析・政策提言等にも貢献しています。"}
+{"instruction":"G20とは何ですか? G7とは何ですか?","input":"","output":"G20は、G7(後述)の7か国に、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国、インド、インドネシア、韓国、メキシコ、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコ、欧州連合・欧州中央銀行を加えた20か国・地域のことです。\nG20財務大臣・中央銀行総裁会議は、これら先進国・新興国にIMF(国際通貨基金)や世界銀行などを加えたメンバーからなる会議です。1999年(平成11年)から原則年1回開催されていましたが、2009年(平成21年)以降、世界的な金融危機を契機に重要性が高まっており、開催頻度も増えています。\nG7は、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、英国、米国の7か国のことです。\nこれら7か国によるG7財務大臣・中央銀行総裁会議では、世界の経済・金融情勢や国際通貨制度、金融規制・監督などについて意見交換を行っています。G5と呼ばれていた先進5か国にカナダ、イタリアを加えて、1986年(昭和61年)から開催されるようになりました(注)。\n(注)ユーロ発足に伴い、欧州中央銀行(ECB)総裁、ユーログループ議長も出席しています。"}
+{"instruction":"ASEAN+3とは何ですか?","input":"","output":"ASEAN+3は、ASEAN(Association of Southeast Asian Nations、東南アジア諸国連合)を構成するブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの10か国に、中国、日本、韓国の3か国を加えた13か国のことです。\n1997年(平成9年)のアジア通貨危機を契機に、ASEAN首脳会議に日中韓3か国が招待され、それ以降、定期的にASEAN+3による首脳会議や外相会議などが開かれています。また、2012年(平成24年)からは、従来のASEAN+3財務大臣会議に中央銀行総裁が加わり、ASEAN+3財務大臣・中央銀行総裁会議として開催されるようになっています。"}
+{"instruction":"IMF(国際通貨基金)とは何ですか?","input":"","output":"IMF(International Monetary Fund、国際通貨基金)は、1944年(昭和19年)7月の、いわゆるブレトン・ウッズ会議(米国ニュー・ハンプシャー州ブレトン・ウッズで開催された連合国国際通貨金融会議)で創立が決定、同会議で調印された「国際通貨基金協定(IMF協定)」により1947年(昭和22年)3月に業務を開始した国際機関です。2022年(令和4年)10月末現在の加盟国は190か国です。\nIMFの主な目的は、加盟国の為替政策の監視(サーベイランス)や、国際収支が著しく悪化した加盟国に対して融資を実施することなどを通じて、(1)国際貿易の促進、(2)加盟国の高水準の雇用と国民所得の増大、(3)為替の安定、などに寄与することとなっています。主な会合には、年1回秋に開催される年次総会と呼ばれる世界銀行と合同の総務会、原則年2回開催される国際通貨金融委員会(IMFC、International Monetary and Financial Committee)などがあり、日本銀行からも総裁が出席しています。"}
+{"instruction":"国際通貨金融委員会とは何ですか。","input":"","output":"国際通貨金融委員会は、1974年(昭和49年)10月に設置されたIMF暫定委員会を前身として、IMF総務会の諮問機関としての役割を強化する観点から、1999年(平成11年)9月に創立されました。同委員会の役割は、国際通貨および金融システムに関する諸問題について、総務会に報告・勧告することにあります。"}
+{"instruction":"BIS(国際決済銀行)とは何ですか?","input":"","output":"BIS(Bank for International Settlements、国際決済銀行)は、1930年に設立された中央銀行をメンバーとする組織で、スイスのバーゼルに本部があります。ドイツの第1次大戦賠償支払に関する事務を取り扱っていたことが行名の由来ですが、それ以外にも、当初から、中央���行間の協力促進のための場を提供しているほか、中央銀行からの預金の受入れ等の銀行業務も行っています。\nBISには、2022年(令和4年)6月末時点で、わが国を含め63か国・地域の中央銀行が加盟しています。日本銀行は、1994年(平成6年)9月以降、理事会のメンバーとなっています。"}
+{"instruction":"BISの年次総会はいつ開催されますか。","input":"","output":"BISの年次総会は、原則として、例年6月または7月に、加盟中央銀行の代表者がスイス・バーゼルのBIS本部に集まって開催されます。総会における議決権限は、各代表者が属する国が引き受けているBISの株式数に比例します。日本銀行からは、総裁が出席しています。"}
+{"instruction":"BISの中央銀行総裁会議について教えてください。","input":"","output":"BISの中央銀行総裁会議は、原則として隔月でBISにおいて開催されている各国中央銀行総裁による会議で、グローバル・エコノミー会議(主要30か国・地域の中央銀行総裁による会議)や拡大総裁会議(すべての加盟中央銀行の総裁による会議)などの総称です。各国の経済・金融の状況や金融政策、国際金融市場の状況などについて意見交換が行われています。\nまた、グローバル・エコノミー会議の下に設置されているグローバル金融システム委員会(CGFS)、決済・市場インフラ委員会(CPMI)、市場委員会(MC)などの各種委員会では、国際金融などに関するその時々の問題に応じたテーマについて検討が行われています。"}
+{"instruction":"金融安定理事会(FSB)とは何ですか?","input":"","output":"金融安定理事会(FSB、Financial Stability Board)は、1999年(平成11年)に設立された金融安定化フォーラム(FSF、Financial Stability Forum)を前身とし、FSFを強化・拡大するかたちで2009年(平成21年)4月に設立されました。金融安定理事会では、金融システムの脆弱性への対応や金融システムの安定を担う当局間の協調の促進に向けた活動などが行われています。\n金融安定理事会には、2022年(令和4年)末時点で、主要25か国・地域の中央銀行、金融監督当局、財務省、主要な基準策定主体、IMF(国際通貨基金)、世界銀行、BIS(国際決済銀行)、OECD(経済協力開発機構)等の代表が参加しています(事務局はBISに設置)。"}
+{"instruction":"EMEAP(東アジア・オセアニア中央銀行役員会議)とは何ですか?","input":"","output":"EMEAP(エミアップ)とは、Executives' Meeting of East Asia-Pacific Central Banks(東アジア・オセアニア中央銀行役員会議)の略称です。1991年(平成3年)に日本銀行の提唱により、各国・地域の金融政策運営や中央銀行業務などについて自由に情報や意見を交換する場として発足したものです。\nメンバーは、2022年(令和4年)10月末時点で、オーストラリア、中国、香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、タイの11か国・地域の中央銀行および通貨当局です。\n現在、EMEAPでは、総裁会議が年1回開催されるほか、総裁代理者会合やワーキング・グループなどにおいて、域内のマクロ経済情勢、金融安定、決済システム、銀行監督制度・手法、金融為替市場動向、情報技術(IT)などに関する意見交換が行われています。加えて、EMEAPは、アジアの債券市場育成を目的としたアジア・ボンド・ファンド(ABF)の取り組みを2003年(平成15年)から開始しています。\nなお、「EMEAP」という言葉は、もともとは役員会合を意味する用語でしたが、現在では、より一般的に11中央銀行・通貨当局の協力組織を表す言葉として使われるようになっています。"}
+{"instruction":"外貨準備とは何ですか?","input":"","output":"外貨準備とは、通貨当局が為替介入に使用する資金であるほか、通貨危機等により、他国に対して外貨建て債務の返済が困難になった場合等に使用する準備資産です。\nわが国では、財務省(外国為替資金特別会計)と日本銀行が外貨準備を保有しています。"}
+{"instruction":"日本銀行が保有している外貨資産はどのように管理しているのですか?","input":"","output":"日本銀行の外貨資産は、政策委員会で決定した「保有外貨資産の管理基本要領」等に基づき、高度の安全性と流動性の確保を重視して管理されています。具体的には、海外中央銀行等への預け��、および高い流動性と信用力を持つ国債を主体とした外貨資産を保有することとし、米欧主要国の国債がその中心となっています。"}
+{"instruction":"日本銀行が外国の中央銀行や国際機関に提供している銀行業務とはどのようなものですか?","input":"","output":"日本銀行は、日本銀行法第41条に基づき、外国の中央銀行等や国際機関との間で、これらの先による円貨資産の運用や円資金の調達に協力するため、預り金業務、債券等保管業務、国債買取り等業務を行っています(以下、日本銀行がこれらの業務を提供している先のことを、ここでは「海外取引先」といいます)。\n・預り金業務\n海外取引先の円資金を受け入れたうえで、当該先からの指図に基づく資金支払などを行っています。\n・債券等保管業務\n海外取引先名義の口座において、国債の保管や受払、元利金の受入れなどを行っています。\n・国債買取り等業務\n海外取引先の緊急な円資金調達ニーズに応えるため、当該先から受け入れている国債を買い取る業務を行うことがあります(売戻条件付きの場合と買切りの場合があります)。\n近年では、日本銀行が外国の中央銀行等との間で行う通貨スワップ取引の決済にも預り金口座が利用されます。また、外国の中央銀行等が金融機関に資金供給を行う際の担保として日本国債や円資金を受け入れる目的で、預り金口座や債券等保管口座を利用することもあります。"}
+{"instruction":"チェンマイ・イニシアティブ(CMI\/CMIM)とは何ですか?","input":"","output":"2000年(平成12年)5月のASEAN+3の合意に基づき、2003年(平成15年)までに、日中韓およびASEAN5か国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ)の間で、2国間の通貨スワップ取極が多数締結され、アジア域内を広くカバーする通貨スワップ取引ネットワークが構築されました。これは、ASEAN+3の会議が開催されたタイの地名を取って、チェンマイ・イニシアティブ(CMI、Chiang Mai Initiative)と呼ばれています。\nチェンマイ・イニシアティブは、域内のある国が対外支払いに支障をきたすような流動性の困難に直面した際に、他国が通貨交換(スワップ)の形式により、外貨資金の短期的な融通を行うものです。集団的な金融支援体制として、為替相場の急激な変動を抑制し、為替・金融市場の安定を確保することを目的としています。\n日本銀行は、財務省と協力しつつ、実務を担う立場からこうした取り組みに積極的に関与しています。"}
+{"instruction":"チェンマイ・イニシアティブのマルチ化について教えてください。","input":"","output":"2009年(平成21年)には、「チェンマイ・イニシアティブのマルチ化(CMIM、Chiang Mai Initiative Multilateralisation)」が合意され、翌年に発効しました。多数のメンバー国が単一の通貨スワップ取極に合意することで、通貨スワップ発動に必要な手続きが共通化され、メンバー国が保有する外貨準備を危機時に多国間で迅速・円滑に融通し合うことが可能になりました。また、従来のチェンマイ・イニシアティブの通貨スワップ取引ネットワークに参加していなかったブルネイ、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムの5か国も新たに加わり、ASEAN+3の全13か国が参加するネットワークとなりました。\n2014年(平成26年)の改訂を受けて、引出可能総額が倍増されるとともに、IMFデリンク割合(引出可能上限額に対して、IMFプログラムなしで発動可能な割合)が従来の20%から30%に引き上げられたほか、新たに危機予防機能も導入されました。\n2020年(令和2年)には、(1)IMFデリンク割合の30%から40%への引き上げ、(2)融通する通貨としての現地通貨の活用、(3)参照金利となるLIBOR廃止ほかその他技術的論点への対応といった事項に関して、合意がなされました。"}
+{"instruction":"アジア・ボンド・ファンド(ABF)とは何ですか?","input":"","output":"1997年(平成9年)に発生したアジア通貨危機以降、危機の教訓から、アジア債券市場の育成に向けた機運が高まりました。これを受けて、EMEAP(東アジア・オセアニア中央銀行役員会議)を通じた中央銀行間協力の一環として、2003年(平成15年)6月にアジア・ボンド・ファンド(ABF、Asian Bond Fund)の創設が発表され、アジアの国債および政��系機関債に投資する債券ファンドが組成されました。"}
+{"instruction":"ABFについて、アジア債券市場育成の狙いについて教えてください。","input":"","output":"アジア通貨危機の原因としては、いくつかの点が指摘されていますが、その一つとして、アジア諸国の企業が設備投資のような長期間にわたる支出を行う際、資金調達の面で、海外の金融機関が貸し出す外貨建ての短期資金に傾斜していたこと(「(期間と通貨の)ダブル・ミスマッチ」と呼ばれます)が挙げられます。もし、これらの企業が、直接金融を通じて、自国通貨建ての長期資金を調達できていれば、混乱の度合いは、より軽微なものにとどまっていた可能性があります。つまり、自国通貨での債券市場が発達すれば、企業にとって資金調達手段の選択肢が広がり、「ダブル・ミスマッチ」の解消に繋がる環境整備が進むことになります。\nこのほか、債券市場が重要な理由として、(1)幅広い金融資産の価格形成における基礎(ベンチマーク)としての役割を果たす(特に国債市場)こと、(2)民間の市場参加者に対し、資金運用や金利リスクのヘッジ手段を提供すること、(3)中央銀行に対し、金融調節を円滑に実行する場や、先行きの経済・金融情勢に関する市場参加者の期待が映し出される場を提供すること、などが挙げられます。"}
+{"instruction":"アジア・ボンド・ファンドに関する取り組みについて教えてください。","input":"","output":"アジア・ボンド・ファンドには、「ABF1」と「ABF2」の2つの枠組みが用意されています。いずれも予め定めたインデックスに沿って運用する債券投資信託で、その投資対象は、オーストラリア、日本、ニュージーランドを除くEMEAP加盟8か国・地域の政府および政府系機関が発行する債券です。\n両者の異なる点として、ABF1の対象となる債券が米ドル建てであるのに対し、ABF2は現地通貨建てとなっています。また、ABF1では、参加者はEMEAPメンバーの中央銀行のみに限定されていましたが、ABF2では、各国・地域の債券市場の整備状況を踏まえて、民間投資家にも開放することが企図されていました。その狙いどおり、2011年(平成23年)5月には、ABF2のすべてのファンドが民間投資家に開放されました。その後、2016年(平成28年)7月には、EMEAPメンバー中央銀行は、ABF1が所期の目的を達成したと判断したことから、ABF1を償還し、その償還金をABF2に再投資することを公表しました。\n2018年(平成30年)6月には、EMEAPメンバー中央銀行は、ABF2のうち、汎アジア債券インデックス・ファンド(PAIF、Pan-Asia Bond Index Fund)が保有する債券の貸し出しを開始することを公表しました。この取り組みにより、現地通貨建て債券貸借市場の発展と、域内短期金融市場の機能強化に資することが企図されています。"}
+{"instruction":"クロスボーダー担保スキームとは何ですか?","input":"","output":"クロスボーダー担保スキームは、ある国において資金調達を行う際に、外国の政府や法人が発行した外貨建ての証券等を担保として利用するための仕組みです。\n金融市場のグローバル化や、金融市場取引におけるカウンターパーティー・リスクを削減するための担保利用の増加に伴い、金融機関では、クロスボーダー担保スキームに対するニーズが高まってきています。このようなニーズに応えるため、中央銀行においても、 流動性供給に際して受け入れる担保について、外国国債等を適格化する動きが広がっています。\n日本銀行も、2009年(平成21年)5月に、金融市場の情勢に応じた金融調節の一層の円滑化を図るとともに、担保取扱いの一層の効率化を図る観点から、米国債、英国債、ドイツ国債およびフランス国債をオペレーション(公開市場操作)などの担保に追加することを決定し、同年7月から受入れを開始しています。日本銀行が各国中央銀行に担保受入れのための証券口座を開設し、金融機関は、各国の証券集中保管機関を通じて、保有している適格外国債券を日本銀行の証券口座に振り替える仕組みになっています。\nまた、アジアの複数の中央銀行等との間では、日本国債や日本円を担保とした現地通貨の資金供給を行うためのクロスボーダー担保スキームを構築しました。具体的には、アジアの中央銀行等が日本国債や日本円を適格担保として受け入れ、邦銀その他の現地金融機関に資金を供給する仕組みになっています。日本銀行は、担保の保管機関(カストディアン)として、アジアの中央銀行等に担保の受入口座を提供しています。"}
+{"instruction":"日本銀行が行っている海外技術支援(TA\/TC)活動について教えてください。","input":"","output":"日本銀行では、海外の中央銀行等からの要請を受けて中央銀行の業務運営上のノウハウを提供する海外技術支援(TA\/TC、Technical Assistance\/Technical Cooperation)活動を行っています。具体的には、各中央銀行のニーズに応じて、金融政策や市場整備などについて、日本銀行における過去の経験等を参考にしながら情報を提供しています。\n日本銀行の海外技術支援活動の歴史は古く、ルワンダ中央銀行総裁に職員を派遣した1960年代に遡ります。1970年代半ばには、アジアの中央銀行職員向けの定期研修を初めて実施しました。1990年代に入ると、旧ソ連邦等の体制崩壊に伴い、IMF(国際通貨基金)やBIS(国際決済銀行)において、先進国の中央銀行が協調して体制移行国向けの海外技術支援を行うことが協議され、日本銀行でも、これらの国に対する技術支援への取り組みを強化した経緯があります。その後、1997年(平成9年)のアジア通貨危機を経て、アジア域内での連携強化が図られる中で、同地域における技術支援案件が増えてきました。最近では、支援先のアジア新興国の裾野が拡がり、また支援内容も、中央銀行業務全般に関する包括的なものから、テーマを絞ったより専門的なものへと重点が移されてきています。\n技術支援の形態としては、海外の中央銀行からの様々な照会に対して回答する活動のほか、海外から研修員を受け入れてセミナーやワークショップを開催するもの(受入型)や、職員を海外に派遣するもの(派遣型)があります。"}
+{"instruction":"外国為替市場とは何ですか?","input":"","output":"外国為替市場(単に「為替市場」ということもあります)とは、円やドルなどの異なる通貨を交換(売買)する場をいいます。\n世の中には、異なる通貨の交換が必要となる様々な出来事があります。例えば、海外旅行に行く際に銀行で円を外貨に両替するケースがあるほか、輸入を行う会社が海外との代金決済のために円を対価に外貨を調達するとか、国内の投資家が外貨建て金融資産を売買する際に円と外貨を交換する、といったケースも挙げられます。こうした様々なニーズを満たすため、各国の通貨を交換(売買)する場として、外国為替市場があります。\nもっとも、「市場」といっても、魚市場や野菜市場のように特定の場所や建物を指す訳ではなく、特定の枠組みの中で行われる取引全体を示す抽象的な概念であり、多くの取引は電話や電子機器を通じて行われています。\n外国為替市場の取引は、(1)個人や企業が金融機関と行う取引(金融機関からみて「対顧客取引」と呼ばれます)と、(2)金融機関同士が直接または外為ブローカーを通じて行う取引(外国為替市場における「インターバンク取引」と呼ばれます)の2つに大きく分けることができます。"}
+{"instruction":"為替相場(為替レート)とは何ですか?","input":"","output":"為替相場(為替レート)は、外国為替市場において異なる通貨が交換(売買)される際の交換比率です。一般に、わが国で最も頻繁に目にする為替相場は円・ドル相場ですが、そのほかにも様々な通貨の組み合わせに関する相場が存在します。\n変動相場制においては、為替相場は、誰かが一方的、恣意的に決めるわけではなく、市場における需要と供給のバランスによって決まります。これは、物やサービスの価格が決まるのと同じ原理です。\n「本日の東京外国為替市場の円相場は、1ドル=○○円××銭と、前日に比べて△△銭の円高ドル安でした。」などと報じられることがありますが、通常、これは「インターバンク取引」の為替相場を指しています。これに対し、個人が銀行で小口の両替や外貨預金をするといった「対顧客取引」の為替相場は、いわば小売り段階のものであり、インターバンク取引の為替相場とは異なります。"}
+{"instruction":"為替介入の実施日、およびその額を教��てください。","input":"","output":"為替介入の実施状況については、財務省のホームページ(https:\/\/www.mof.go.jp\/)に掲載されている「外国為替平衡操作の実施状況」をご覧ください。月次ベースの実施額が月に一度、また、日次ベースの実施額等の詳細が四半期に一度、それぞれ掲載されています。"}
+{"instruction":"外為法とは何ですか?","input":"","output":"外為法(「外国為替及び外国貿易法」)は、わが国と外国との間の資金や財(モノ)・サービスの移動などの対外取引や、居住者間の外貨建て取引に適用される法律です。外為法の目的は、対外取引に対し必要最小限の管理・調整を行い、対外取引の正常な発展やわが国または国際社会の安全の維持等を促すことにより、国際収支の均衡と通貨の安定を図り、さらにはわが国経済の健全な発展に寄与することです(同法第1条)。\n外為法を所管しているのは、財務大臣と経済産業大臣ですが、同法第69条の定めに基づき、日本銀行がその事務の一部(許可申請書、届出書、報告書の受理事務や国際収支統計等の作成事務)を行っています。"}
+{"instruction":"1998年の外為法改正について教えてください。","input":"","output":"外為法は1998年(平成10年)4月に抜本的に改正され、資本取引の「事前届出・許可制」が原則として廃止されました。これにより、現在は、対外取引を行った後に当該取引の内容を財務大臣や事業所管大臣等に事後的に報告する「報告制度」が基本となり、許可や事前届出を要するのは、経済制裁や一部の直接投資・技術導入に限られるようになりました。"}
+{"instruction":"外為法に関する手続きについて知りたいのですが、日本銀行ホームページのどこを見ればよいですか? 照会先はどこですか?","input":"","output":"外為法の報告制度の概要、対象となる取引の内容説明、許可申請書・届出書・報告書の提出に関する説明、許可申請書・届出書・報告書の様式、換算レート、照会先、よく寄せられる質問と回答等については、いずれも「外為法に関する手続き」ページ(https:\/\/www.boj.or.jp\/about\/services\/tame\/index.htm)に掲載していますのでご覧ください。"}
+{"instruction":"日銀の統計の計数に「r」の記号が付いていることがありますが、どういう意味ですか?","input":"","output":"「r」の記号は「revised」の略で、公表済みの統計の計数に訂正が入った場合に、当該計数の左側に表示し、訂正があったことをお知らせするものです。\n各種の統計公表資料では、季節調整替え、基準改定、速報の確報化、誤計数の判明等により、計数が過去に溯って訂正されることがあり、こうした訂正があった場合に、「r」の記号が付されます。"}
+{"instruction":"「マネタリーベース」とは何ですか?","input":"","output":"マネタリーベースとは、「日本銀行が世の中に直接的に供給するお金」のことです。具体的には、市中に出回っているお金である流通現金(「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」)と日本銀行当座預金(日銀当座預金)の合計値です。\nマネタリーベース=「日本銀行券発行高」+「貨幣流通高」+「日銀当座預金」"}
+{"instruction":"「マネーストック」とは何ですか?","input":"","output":"マネーストックとは、「金融部門から経済全体に供給されている通貨の総量」のことです。具体的には、一般法人、個人、地方公共団体などの通貨保有主体(金融機関・中央政府を除いた経済主体)が保有する通貨(現金通貨や預金通貨など)の残高を集計しています。\nこうした統計において、通貨(マネー)としてどのような金融商品を含めるかは、国や時代によっても異なっており、一義的に決まっているわけではありません。わが国では現在、対象とする通貨の範囲に応じて、「M1」、「M2」、「M3」、「広義流動性」という4つの指標を作成・公表しています。"}
+{"instruction":"無担保コールレート(オーバーナイト物)とは何ですか? 資金過不足とは何ですか?","input":"","output":"無担保コールレート(オーバーナイト物)とは、コール市場における無担保での資金貸借のうち、約定日に資金の受払を行い、翌営業日を返済期日とするものにかかる金利のことです。\n1990年代以降、この無担保コールレート(オーバーナイト物)が金融市場調節の主たる操作目標となり、1998年(平成10年)からは、「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、平均的にみて○○%前後で推移するよう促す」などとする金融市場調節方針が定められるようになりました。こうした方針のもとで、実際の市場調節を担当する金融市場局では、オペレーション(公開市場操作)を通じて、無担保コールレート(オーバーナイト物)を適切な水準に誘導していました。具体的には、金融市場における資金の総量、すなわち金融機関が保有する日銀当座預金残高の総額を増減させることで、資金の需要と供給のバランスを変化させ、金利を上下にコントロールしていました。\nこの金融市場における資金の総量は、金融機関同士で、日銀当座預金に預け入れた資金のやりとりを行っている限り、変わることはありません。しかし、銀行券の発行・還収により日銀当座預金と銀行券が相互に形を変える場合(銀行券要因)や、金融機関の日銀当座預金と政府の間で財政資金の受払が行われる場合(財政等要因)には、金融市場における資金の総量が増減します。特に、上記のように日々のオペレーションを通じて金利をコントロールしていた時期には、こうした資金の総量の増減、つまり資金の過不足を正確に予想することが、的確なオペレーションを実施するうえで必要不可欠な作業でした。\nオペレーションによる金融市場調節以外にも、無担保コールレート(オーバーナイト物)に影響を及ぼし得る仕組みがあります。\n例えば、補完貸付制度は、金融機関からの利用申込みを受けて、日本銀行が受動的に実行する期間1日の貸付制度ですが、その際に適用される貸付金利は、無担保コールレート(オーバーナイト物)の上限を画する役割を担っています。\nまた、補完当座預金制度のもとでは、いわゆる「超過準備」に利息が付されることになりますが、この付利金利には無担保コールレート(オーバーナイト物)の下限を画する役割を担うことが期待されます。これは、この制度のもとでは、何らかの理由で無担保コールレートが付利金利を一時的に下回ったとしても、各金融機関は少なくともその金利で資金を運用できることが事前に明らかになっているためです。\n2008年(平成20年)の同制度導入以降、「超過準備」にはプラスの付利金利が付されていましたが、2016年(平成28年)1月の「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」の導入に伴い、「超過準備」部分を含め、当座預金は3階層に分割され、それぞれプラス金利、ゼロ金利、マイナス金利が適用されることになりました。各金融機関は、自らの当座預金に付される金利水準を踏まえて資金の運用、調達を行っており、それが無担保コールレートの水準に影響を与えています。このように、複数の付利金利のもとで、市場ではより複雑な裁定取引が行われるようになりましたが、それでも、こうした金利が短期市場金利の一方的な低下を防ぐ役割を果たしているという点は、これまでと変わりありません。\nなお、2000年代以降の量に着目した金融市場調節方針のもとでは、日銀当座預金残高やマネタリーベースの規模を目標に向けて調整していくために、適切な額の資金供給オペレーションを行う必要がありました。また、2016年のマイナス金利導入後は、政策金利残高等の規模を適切に調整することが求められるようになりました。いずれも、その前提として、金融市場における資金の総量をきちんと把握することが必要です。このように、時期によって目的は異なりますが、資金過不足を正確に予測することは、日本銀行が金融市場調節を円滑に運営していくうえで、常に重要な作業であると考えています。"}
+{"instruction":"日本銀行のホームページに掲載されている「長期プライムレート」、「短期プライムレート」はどのようなものですか?","input":"","output":"一般に、「長期プライムレート」とは、金融機関が優良企業向けの長期貸出(1年以上の期間の貸出)に適用する最優遇金利、「短期プライムレート」とは、金融機関が優良企業向けの短期貸出(1年未満の期間の貸出)に適用する最優遇金利のことを指します。\n日本銀行のホームページでは、「長期プライムレート」については、みずほ銀行が決���・公表した「長期プライムレート」を掲載しています。また、「短期プライムレート」については、1989年(平成元年)以降、各時点で最も多くの都市銀行が採用していた「短期プライムレート」(最頻値)および最高、最低の「短期プライムレート」を掲載しています。"}
+{"instruction":"「資金循環統計」とは何ですか? 「個人金融資産 2,000兆円」といった表現を耳にすることがありますが、何を見れば確認できますか?","input":"","output":"資金循環統計とは、国内の金融機関、法人、家計といった各経済主体の金融資産・負債の残高や増減などを、預金や貸出といった金融商品ごとに記録した統計のことです。\n資金循環統計は、(1)金融取引表(金融取引によって生じた、期中の資産・負債の増減額を記録)、(2)金融資産・負債残高表(取引の結果、期末時点で保有される資産・負債の残高を記録)、(3)調整表(金融資産・負債残高表と金融取引表の間の乖離額を記録)の3表からなります。\n本統計を利用することにより、各経済主体の四半期末時点における金融資産残高等を把握することが可能です。例えば、「個人金融資産 2,000兆円」といった表現を耳にすることがあります。これは、資金循環統計の金融資産・負債残高表における、わが国の家計部門の資産残高(注)で確認することができます。\n(注)ただし、この中には、企業年金等に関する年金受給権、預け金(ゴルフ場預託金など)といった、一般的には個人が必ずしも金融資産として認識しないような金融商品が含まれているほか、個人事業主(資金循環統計では家計部門に含まれる)の保有する事業性の決済資金などの資産も含まれています。"}
+{"instruction":"わが国の決済に関する主要指標は何を見れば分かりますか?","input":"","output":"日本銀行では、わが国の主要決済システムにおける決済件数・金額などの基本的な計数を取りまとめた「決済動向」を毎月公表しています。\n「決済動向」は、日本銀行当座預金を用いた金融機関の資金決済の件数・金額、金融機関間の資金決済のもとになる全国銀行データ通信システム(全銀システム)など民間決済システム(集中決済制度)の取扱件数・金額を掲載しているほか、日本銀行金融ネットワークシステム(日銀ネット)の利用先数、金融機関間における国債の決済や株式・短期社債等のDVP決済などのデータを収録しています。\n公表データ等については、「決済動向」のページ(https:\/\/www.boj.or.jp\/statistics\/set\/kess\/index.htm)をご覧ください。"}
+{"instruction":"「短観」とは何ですか?","input":"","output":"短観(「タンカン」と読みます)は、正式名称を「全国企業短期経済観測調査」といいます。統計法に基づいて日本銀行が行う統計調査であり、全国の企業動向を的確に把握し、金融政策の適切な運営に資することを目的としています。全国の約1万社の企業を対象に、四半期ごとに実施しています。\n短観では、企業が自社の業況や経済環境の現状・先行きについてどうみているか、といった項目に加え、売上高や収益、設備投資額といった事業計画の実績・予測値など、企業活動全般にわたる項目について調査しています。\n短観は、国内外で利用されており、海外でも\"TANKAN\"の名称で広く知られています。"}
+{"instruction":"短観で使われている「D.I.」とは何ですか?","input":"","output":"短観で使われている「D.I.」(ディー・アイ)とは、Diffusion Index(ディフュージョン・インデックス)の略で、企業の業況感や設備、雇用人員の過不足などの各種判断を指数化したものです。\nD.I.は、各判断項目について3個の選択肢を用意し、選択肢毎の回答社数を単純集計し、全回答社数に対する「回答社数構成百分比」を算出した後、次式により算出しています。\nD.I.=(第1選択肢の回答社数構成百分比)-(第3選択肢の回答社数構成百分比)\nD.I.は、業況判断のほか、製商品・サービス需給や在庫、価格、設備、雇用人員、資金繰り等の判断項目についても作成されています。"}
+{"instruction":"物価に関する統計にはどのようなものがありますか?","input":"","output":"物価に関する統計には、(1)どのような財(モノ)やサービスを調査対象にするか、(2)どの流通段階の価格を調査するか、などによっていくつか種類があります。\n日本銀行では、企業間で取引される財を対象とした「企業物価指数」、企業間で取引されるサービスを対象とした「企業向けサービス価格指数」に加え、財とサービスの価格を統合した需要段階別指数である「<サテライト指数>最終需要・中間需要物価指数」を作成・公表しています。\nまた、総務省統計局では、消費者が購入する財・サービスを対象とした「消費者物価指数」を作成しています。さらに、内閣府経済社会総合研究所が作成している「GDPデフレータ」も、物価指数の一つです。「GDPデフレータ」は、同研究所が『国民経済計算』において推計している名目付加価値額と実質付加価値額の比から計算されます。"}
+{"instruction":"「国際収支統計」とは何ですか?","input":"","output":"国際収支統計とは、ある国が外国との間で行った財貨、サービス、証券等の各種取引や、それに伴う決済資金の流れなどを体系的に把握、記録した統計(注)のことです。モノや資金の外部との出入りを記録するという意味で、一国の対外的な家計簿のようなものと言えます。\n(注)関連統計として、対外金融資産負債残高の価値および構成を記録した「対外資産負債残高」等の残高統計も作成・公表しています。\n国際収支統計を作成する上では、いくつかの制度的な枠組みに準拠しています。まず、国際通貨基金(IMF)との協定(注)により、加盟国には国際収支に関する情報の提供が義務付けられています。また、IMFが求める統計の品質を確保する必要などから、いずれの国でも法律により強制力のある報告制度が作られています。わが国の場合、外国為替及び外国貿易法(外為法)において財務大臣が定期的に統計を作成し閣議に報告することが定められています。日本銀行は、財務大臣の委任を受けて、企業や個人から提出された各種のデータを集計し、統計を作成しています。\n(注)IMFの標準ルール協定第8条では、加盟国の一般的義務の一つとして情報提供義務を挙げており、その情報として、国際収支統計のほか、外貨準備高、国民所得、外国為替相場等が規定されています。"}
+{"instruction":"「生活意識に関するアンケート調査」とは何ですか?","input":"","output":"生活意識に関するアンケート調査は、日本銀行が政策・業務運営の参考とするため、年4回、全国の20歳以上の個人4千人を対象に実施している一種の世論調査です。\nこの調査は、回答者が抱いている生活実感(暮らし向き、物価の動きに関する実感等)に関する質問が中心となっています。また、日本銀行の政策・業務に関する認知度や、日本銀行の政策・業務に関連するトピック(例:家計の消費行動等)についても質問しています。\n"}
+{"instruction":"家計の金融行動や、個人の金融に対する理解や考え方を知るには、何を見ればよいですか?","input":"","output":"家計における金融資産・負債の状況、住居計画、家計設計などに関する調査として、金融広報中央委員会(事務局:日本銀行内)が行っている「家計の金融行動に関する世論調査」があります。この調査は、毎年1回、2人以上世帯と単身世帯を対象に行われています。\nこのほか、18歳以上の個人のお金や金融に関する知識や考え方に関する調査として、同じく金融広報中央委員会が行った「金融リテラシー調査」があります。この調査は、2016年(平成28年)以降、3年に1回実施されています。\nこれらの調査の結果については、金融広報中央委員会(「知るぽると」)のホームページ(http:\/\/www.shiruporuto.jp\/)をご覧ください。"}
+{"instruction":"日本銀行における業務継続体制の整備に関する基本的な考え方や取り組みについて教えてください。","input":"","output":"日本銀行は、わが国の中央銀行として、物価の安定、金融システムの安定という使命を果たすべく、日々業務に取り組んでいます。万一、災害等により、その業務が中断した場合には、わが国の金融・決済システム、ひいては国民生活に重大な影響が及ぶことになりかねません。このため、関連法令等(後述)において、災害時等にも業務を継続することなどが求められています。\n日本銀行では、災害等の業務遂行上の脅威を念頭に置き、脅威が顕在化���た場合でも、中央銀行としての役割を適切に果たせるよう、業務継続計画(Business Continuity Plan。略して「BCP」と言われます)の整備に努めています。\nまた、わが国全体として金融・決済機能を維持していくためには、日本銀行だけでなく、民間金融機関等の市場参加者においても、業務継続体制を整備しておくことが重要となります。このため、日本銀行では、民間金融機関や市場レベルでの業務継続体制の整備を側面からサポートしています。\nこのほか、災害時等にわが国全体の業務継続に貢献できるよう、日頃から関係する行政機関との間で、金融・決済機能の維持に向けた対応等に関する意見交換を行っています。"}
+{"instruction":"日本銀行の業務遂行における潜在的な脅威と被災状況に関する想定について教えてください。","input":"","output":"日本銀行の業務遂行に影響を及ぼす潜在的な脅威としては、様々なものが考えられます。例えば、地震や台風などの自然災害、テロやサイバー攻撃などの人為的災害、停電やコンピュータトラブルなどの技術的災害、さらには感染症などです。\n日本銀行では、重要な経営資源が損なわれる場合に備えて、想定される被災状況に応じた業務継続体制を整備しています。具体的には、本店(東京都中央区)、システムセンター(東京都府中市)、役職員といった経営資源が機能不全になったケースに応じて、場合分けしています。そのうえで、大阪に所在するシステム・バックアップセンター、本店の代替業務拠点、大阪支店、業務継続要員(継続すべき業務に従事する要員)などを活用することにより、業務継続を図る体制としています。"}
+{"instruction":"日本銀行における業務継続体制について、関連法令等により日本銀行に求められている事項はありますか。","input":"","output":"災害対策基本法、国民保護法等の関連法令において、日本銀行は、それぞれ「指定公共機関」および「首都中枢機関(経済中枢)」と位置付けられており、重要な金融・決済機能の当日中の復旧などを求められています。\nまた、国際的にも、日本銀行は、ジョイント・フォーラム(バーゼル銀行監督委員会、証券監督者国際機構、保険監督者国際機構の後援により設立)による「業務継続のための基本原則」およびBIS支払・決済システム委員会(現在はBIS決済・市場インフラ委員会)と証券監督者国際機構による「金融市場インフラ(注)のための原則」に基づき、それぞれ中央銀行および資金・証券決済システムの運営主体として、適切な業務継続計画の策定などを求められています。\n(注)金融市場インフラとは、資金決済システム、証券決済システム、証券集中保管機関、清算機関および取引情報蓄積機関を指します。これらには、多数の参加者が関与し、数多くの金融取引の清算・決済・記録が集中的に処理されており、金融システムの安定を確保するうえで不可欠な役割を果たしています。\nこれら内外の関連法令等において求められている事項は多岐にわたりますが、概ね、(1)重要な業務の継続を図り一定時間内に終了させること、(2)そのために経営資源(インフラ、職員など)を確保しておくこと、(3)実効性を高めるために訓練を実施すること、といった点に集約されます。それぞれの点について、日本銀行の業務継続体制の現状をみると、まず、(1)重要な金融・決済業務を特定し、当日中に終了可能な体制としています。また、(2)システムセンターや本店の代替施設を用意しているほか、業務継続要員を指定し、近隣に居住・宿泊させる体制を敷いています。さらに、(3)定期的な訓練等によって業務継続体制を検証し、適宜更新しています。"}
+{"instruction":"日本銀行は、民間金融機関や金融市場における業務継続体制の整備に向けた取り組みにどのように関与していますか?","input":"","output":"災害時等に、わが国全体として金融・決済機能を維持していくためには、民間金融機関等の市場参加者における業務継続体制の整備も欠かせません。このため、日本銀行では、民間金融機関や市場レベルでの業務継続体制の整備を側面からサポートしています。\n具体的には、金融機関の実態を把握するためのアンケート調査等を実施し、結���を公表しています。また、考査や日常的なモニタリングを通じて、継続的な助言・指導を行ってきています。さらに、関係者と緊密に連携して、市場レベルBCP訓練(災害時等における金融機関間のネットワーク維持を目的に行う訓練)や、ストリートワイド訓練(業界レベルでの共通のシナリオのもとでシミュレーションを実施し、解決すべき問題点の洗い出しを目的に行う訓練)といった業界横断的な訓練の企画にも参画しています。"}
+{"instruction":"災害被災地域の金融機関等に対する特別措置の要請」とは何ですか?","input":"","output":"日本銀行では、豪雨や地震などの災害が発生した際に、被災者の便宜を図るため、財務局等と連名で、被災地域の関係金融機関等に対し、以下のような特別な措置を講じるよう要請することがあります。\n(1)預金証書、通帳を紛失した場合でも預金者であることを確認して払戻しに応じること。\n(2)届出の印鑑のない場合には、拇印にて応じること。\n(3)事情によっては、定期預金、定期積金の期限前の払戻しに応じること。また、これを担保とする貸付にも応じること。\n(4)汚れた紙幣の引換えに応じること。\n(5)国債を紛失した場合の相談に応じること。"}
+{"instruction":"日本銀行創立の経緯について教えてください。","input":"","output":"明治維新以降、わが国は積極的な殖産興業政策を展開していましたが、財政的基盤のまだ固まっていない政府は、その資金の調達を不換紙幣の発行に依存せざるを得ませんでした。\nそうした中、明治10年(1877年)2月に西南戦争が勃発し、大量の不換政府紙幣、不換国立銀行紙幣が発行されたことから、激しいインフレーションが発生してしまいました。\nそこで、明治14年(1881年)大蔵卿(現在の財務大臣)に就任した松方正義は、不換紙幣の整理をはかるため、正貨兌換の銀行券を発行する中央銀行を創立し、通貨価値の安定を図るとともに、中央銀行を中核とした銀行制度を整備し、近代的信用制度を確立することが不可欠であると提議しました。\nこうして、明治15年(1882年)6月、日本銀行条例が制定され、同年10月10日、日本銀行が業務を開始するに至りました。"}
+{"instruction":"日本銀行の呼称はどのように読むのですか?","input":"","output":"「日本銀行」の読み方については、法律などで「○○と読む」と決められている訳ではなく、また、日本の国名を「ニッポン」と読むか、あるいは「ニホン」と読むのかという問題に似て、二者択一的に決めるのは難しいところです。ただ、お札の裏に「NIPPON GINKOアルファベットでにっぽんぎんこう」と印刷してあることもあって、日本銀行では「ニッポンギンコウ」と呼ぶようにしております。"}
+{"instruction":"本店の敷地は「金座」の跡地という話は本当ですか?","input":"","output":"現在の本店の敷地は、歴史上貨幣に縁の深い土地で、江戸時代に金吹所(きんふきしょ、製造工場)、金局(きんきょく、事務所)、世襲の御金改役(ごきんあらためやく)である後藤庄三郎光次(ごとうしょうざぶろうみつつぐ)の役宅—これらを総称して「金座」と呼びました—があった場所です。\n「金座」とは、江戸幕府から大判を除くすべての金貨の製造を独占的に請け負った貨幣製造機関のことで、金貨の製造のほか、通貨の発行という現在の中央銀行業務に相当する役割を担っていました。\n「金座」以外の貨幣鋳造機関としては、「銀座」、「銭座(ぜにざ)」、「大判座」<大判の金貨製造>がありました。「金座」は明治 2年(1869年)、造幣局に吸収され廃止されました。"}
+{"instruction":"世界最古の中央銀行はどこですか?","input":"","output":"1668年に設立されたスウェーデンリクスバンクが、世界最古の中央銀行です。"}
+{"instruction":"銀行はなぜ「銀行」というのですか?また、「Bank」の語源は何ですか?","input":"","output":"「銀行」という名前の由来は、明治 5(1872)年制定の「国立銀行条例」の典拠となった米国の国立銀行法(「National Bank Act」)の「Bank」を「銀行」と翻訳したことに始まります。翻訳に当たり、高名な学者達が協議を重ね、お金(金銀)を扱う店との発想から中国語で「店」を意味する「行」を用い、「金行」あるいは「銀行」という案が有力になりましたが、結局語呂のよい「銀行」の採用が決まったといわれています。\n「Bank」の語源は、12世紀頃、当時世界の貿易、文化の中心地であった北イタリアに生まれた両替商(銀行の原型といわれている)が、両替のために使用した「BANCO」(長机、腰掛)とする説があります。"}
+{"instruction":"日本で最初にできた銀行はどこですか?","input":"","output":"日本で最初に開業した銀行は、第一国立銀行(注)(旧第一勧業銀行、現みずほ銀行)で、明治 6(1873)年 7月20日 に現在のみずほ銀行兜町支店の位置(現在の中央区日本橋兜町 4-3)に開業しました。\nまた、銀行の称号を使用した最初の私立銀行は、明治 9(1876)年 3月31日に設立された旧三井銀行で、現・三井住友銀行日本橋支店の位置(現在の中央区日本橋室町 2-1-1)に開業(同年 7月1日)しました。\nなお、現在あるような銀行は、12世紀頃、当時世界の貿易や文化の中心地であった北イタリアに発生した両替商が始まりです。\n(注)「国立銀行」は国立銀行条例に基づく銀行の意味で、国営銀行ではなく民間銀行でした。もっとも、民間の銀行の中でも、「国立銀行」が銀行券を発行していたのに対し、「私立銀行」は銀行券を発行できないという違いがありました。"}
+{"instruction":"第一銀行、七十七銀行など、数字の付いた銀行名の由来は何ですか?","input":"","output":"これらは、明治 5(1872)年制定の国立銀行条例に基づいて設立された国立銀行(注)の銀行名で、内認可順に付されたものです。\n国立銀行は、明治 6(1873)年に開業した第一国立銀行から明治12(1879)年12月開業の第百五十三国立銀行まで、 153行が設立されました。\n(注)「国立銀行」は国立銀行条例に基づく銀行の意味で、国営銀行ではなく民間銀行でした。もっとも、民間の銀行の中でも、「国立銀行」が銀行券を発行していたのに対し、「私立銀行」は銀行券を発行できないという違いがありました。"}
+{"instruction":"昭和40年の1万円を、今のお金に換算するとどの位になりますか?","input":"","output":"財(モノ)やサービスの種類によって、価格の上昇率がまちまちであるため、お金の価値を単純に比較することはなかなか困難です。そこで、「今の物価は、昭和40年と比べてどのくらいの水準なのか?」という質問に置き換え、いくつかの数字を使って考えてみましょう。昭和40年当時に1万円で取引されていた物が、現在は何円ぐらいなのか、ということから、大体の価値が見えてきます。\nここでは、企業物価指数および消費者物価指数が1つの参考材料になります。企業物価指数を見ると、令和5年の物価は昭和40年の約2.4倍なので、昭和40年の1万円は令和5年の約2.4万円に相当する計算になります。また、消費者物価指数では約4.5倍なので、約4.5万円に相当するという計算になります(計算式の(1)、(2)を参照)。\n(1)企業物価指数(国内企業物価指数)\n119.6(令和5年)÷49.0(昭和40年)=2.4倍\n(2)消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)\n106.6(令和5年)÷23.9(昭和40年)=4.5倍\nこのように価格上昇率のモノサシとして何を使うかで計算結果はまちまちですので、あくまでも参考計数として考えてください。"}
+{"instruction":"家計とは何ですか。","input":"","output":"経済学において、家計とは、各世帯で行われている経済活動(収入・支出・投資・貯蓄)を行う主体を指します。GDPや「資金循環統計」などの統計では、国民経済計算(SNA)の取引主体の制度部門の区分に従い、個人企業は家計に区分されます。"}
+{"instruction":"季節調整とはどのようなものですか。","input":"","output":"月次や四半期の経済データには、気温・天候や社会習慣等を反映して毎年季節的に変動するパターン(季節性)を有するものが多くあります。データの趨勢的な動きをみる場合には、こうした季節性を取り除くことが必要で、これを季節調整といいます。そのため、前四半期比や前月比などで動向を把握する際には季節調整済みの経済データを、一方で前年比を見る場合には原系列(季節調整をしていない系列)のデータを用います。"}
+{"instruction":"コール市場とは何か教えてください。","input":"","output":"コール市場とは、元々はその名の由来(money at call、呼べ��直ちに戻ってくる資金)が示すように、金融機関が日々の短期的な資金の過不足を調整するための取引を行う場のことです。\n銀行、信託銀行、信用金庫、投資信託、証券会社、保険会社、および取引の仲介業者である短資会社などが取引に参加しています。\n取引形態としては、(1)担保付の取引(有担保コール)と無担保の取引(無担保コール)、(2)短資会社を経由する取引と経由しない取引(ダイレクトディール